―数週間後
唯「憂、見たまえ」
憂「なぁに?おねえちゃん……」
『損益合計:+100,000,000』
憂「損益……」
憂「いち、じゅう、ひゃく…ひゃくまん、いちおく……1億円!?」
唯「はっはっはっは」
憂「おおおねえちゃん」
唯「ついに億万長者だよ!!うい!!!」
憂「どうしてこんなことに…」
唯「嬉しくないの?憂。億万長者だよ!」
憂「まさかこうなるとは思わなかったよ…」
唯「う~い~ひどいよお~」
憂「ごめんごめんお姉ちゃん。……で、まだ続けるの?」
唯「当たり前だよ憂!!この際びるげーつ目指すよ!」
憂「ビルゲイツ?」
唯「そうそう!!ビルゲイツ!!!」
唯「それにさ、いっぱいお金があれば、お父さんももう働かなくていいし」
唯「お父さんとお母さんと憂と私で色んなところに遊びに行けるよ!!」
憂「お姉ちゃん…」
唯「好きなものも何でも買えるし~~私社長になろっかなぁ~」
憂「社長!?お姉ちゃん会社作るの?」
唯「うん!!その時は憂は社長②ね!」
憂「えっ…私はお姉ちゃんの秘書でいいよ…ってお姉ちゃん」
唯「ふぉ?」
憂「何の会社作りたいの?」
唯「何の?会社は会社だよ憂」
憂「会社ってお姉ちゃんなんだと思ってるの?」
唯「私が社長で……会議したりするの」
憂「あはは…」
―数週間後
唯「ふ~~」
憂(家に帰るとずっと8台の画面と睨めっこしてるお姉ちゃん…)
憂「お姉ちゃ~ん…お茶入ったよ」
唯「おお、ありがとうい」
憂「調子はどう?」
唯「うん順調かな~♪」
憂「あんまり無理しないでね」
唯「うん、ありがと」
唯「憂、私決めたよ…」
憂「何を?」
唯「私、これからは世のため人のためにこのお金を使うことにするよ」
唯「その第一歩として、学校卒業したらまずは会社を作る」
憂「お姉ちゃん…」
唯「それでね、私がでざいんした服を売る!」
憂「デザイン!?すすごいねお姉ちゃん」
唯「みてみて!これが第1作だよ」
唯「じゃん!」
『ttp://nagamochi.info/src/up28205.png』
※リンク切れ(ハネムーンTシャツ)
憂「わぁ…」
唯「どおかな!?」
憂「うん……すごい独創的だと思う!」
唯「でしょお~~!みんな買ってくれるかなぁ~!?」
憂「うん!きっと売れるよ!!」
唯「ふふふ~早く会社作って売り出すんだぁ~」
憂「私も応援してるよ!」
唯「うん!!ありがとおうい」
―学校
律「唯、なにニタニタしてんだよ」
唯「ふふふ、りっちゃん、私のサインもらうなら今のうちだよ」
律「はぁ?何言ってんだか…」
澪「なんかあったのか?」
唯「秘密だよぉ。でも、いつかみんなにすんごいお返しするから!待っててね!!」
紬「え~なんだろ~♪」
律「はは…何考えてるんだか。期待しないで待ってるよ」
唯「期待してていいよ!」
―2年後
唯「よし…憂!!」
憂「いよいよ始まったね…お姉ちゃん」
『
社名 :株式会社てぃーたいむ
英文表記:TeaTime co.,ltd.
所在地 :桜が丘1-12-1
設立 :2012年11月27日
業種 :アパレルなど
資本金 :100,000,000円
従業員数:2名
代表 :平沢唯
』
唯「よし!!憂、今の状況を教えて!」
憂「えっとね、今は…第1作目を作ってもらってるところだよ」
唯「ふふふ……楽しみ~」
唯「あ、憂?」
憂「なに?」
唯「色んな手続き全部やってくれてありがとお~」
憂「どういたしまして!でも私もいい勉強になったよ」
唯「今度いろいろ教えてね」
憂「うん!!でもお姉ちゃんは座ってるだけでもいいよ?」
唯「退屈だよお」
唯「なんか退屈だねえ~」
憂「お姉ちゃんは新しいデザイン考えてなよ!」
唯「お!そうしよ」
憂「あと、お姉ちゃんが寝かしてる株なんだけど」
唯「うんうん、もう面倒くさくなってやめたんだけどね」
憂「配当金がだいたい500万円/年くらいになるよ」
唯「ふーん……憂まかせたよお~その辺は」
憂「ふふふ、お姉ちゃんが頑張ったおかげだね」
唯「でしょお」
憂「シャツ売れるといいね♪」
―数週間後
唯「憂!!どお!?私のシャツ!!」
憂「えーっとね…」(う~ん…芳しくないなあ)
憂「ごめんお姉ちゃん、まだあんまりだね……」
唯「え~~……」
憂「大丈夫だよ!多分、まだみんなよく知らないんだよ、このシャツの良さが」
唯「う~~ん…そうだよねえ」
憂「宣伝いっぱいすれば売れるようになるよ!!」
唯「うん…お願いね憂」シュン
憂(ああ…お姉ちゃんの元気がない…どうにかしないと)
憂「お姉ちゃんも、けいおん部の皆さんに売り込んでみたら?」
憂「口コミも大事だっていうじゃん」
唯「おっ!確かに。さっそくみんなに渡してこよ~」
憂「うん!いってらしゃい」
唯「じゃ~ね~」
憂(ムギさんにもお願いして宣伝協力してもらおう…)
憂(多分これで売れるはず…でも、それでもダメだったら)
憂(…工作しかないよね…)
―喫茶店
唯「みんな久しぶりっ!」
澪「おお!唯久しぶり!」
律「久しぶりだな~。うまくいってんの?」
唯「う、うん!!そそ、澪ちゃんとりっちゃんにもプレゼント」
律「なんだこれ?」
澪「ハネムーン?」
唯「そう!!私の第1作だよ!!」
律「すごいセンスだな~しかし」
澪「これは商品?」
唯「そうだよお!何枚でもあげるから欲しかったら言ってね」
澪「はは、ありがとう」
律「でもこれ、本当に売れてんのか?」
澪「随分と突飛なデザインだもんな…てか真ん中にこれだけだし」
唯「えっ…実はあんまり」
律「だろうな…だって、こんなの自分で買おうと思うか?普通」
澪「う~ん……でもまあ唯が頑張りは伝わるよ」
唯「うう…澪ちゃんありがと」
律「あっ!私も悪いとは思ってないから!」
唯「うん…りっちゃんもありがとう…」
唯「…そっかあ…だめかなあ」シュン
―事務所
憂「どうですか…」
紬「う~ん…とりあえず広告は出してみるわね」
憂「あ、ありがとうございます」
紬「でもこのセンスが理解されるかどうか…」
憂「う~ん…シンプルで可愛くて悪くないと思うんだけどなぁ」
紬「うん、まだ判断を下すには早いわ」
憂「はい…」
紬「でも…もしの話だけど、もし今後もダメだったら早くやめた方がいいよ」
紬「唯ちゃんも憂ちゃんもなにもしなくても生活できる資産があるんだから」
紬「言っちゃあなんだけど…遊びみたいなものでしょ?」
憂「まぁ…そうなんですが…」
―数週間後
憂(言ったほうがいいかなぁ…)
唯「…憂くん、あのシャツの売り上げはどうかね」
憂「あ、はいっお姉ちゃん」唯「社長」憂「社長、」
憂「…宣伝の効果が出るまではあまり……」
唯「やはり……予想はしていたのだよ」
憂「えっ」
唯「ちょっと手を抜いた気もしたんだ、あのでざいんは」
憂「なんでよ!」
唯「えっ」
憂「私はいいと思ったのに……全然手抜きじゃないよ」
憂「お姉ちゃんの頑張りが伝わってきたよ」
唯「そ…そお?えへへ…うん、実は手を抜いてませんっ!」
憂「うん♪」
唯「…でねでね、新しいのも用意できました!!」
憂「見せて見せて!」
唯「ふふ…ちょっと待ってね」ガサゴソ
唯「はいっ!」
『ttp://nagamochi.info/src/up28212.png』
※リンク切れ (おやつTシャツ)
憂「うん…お姉ちゃんの世界って感じだね~」
唯「でしょお!今度こそ成功するよ!!」
憂「うん!!宣伝もいっぱいしておくね」
唯「ありがとね、うい」
憂「ううん、頑張ろうね!」
唯「……あ…なんか頑張ってるの憂だけだよね…」
唯「ごめんね、なにもできなくて」
憂「全然平気だよ。これがお店に並ぶのも楽しみだね~」
唯「ね」
―数週間後
憂(う~ん…宣伝もいっぱいしてるんだけどな~)
憂(なかなか伸びないなぁ)
唯「憂!?売り上げどお!?」
憂「えっ…まだ出てないよ」
唯「なんだ~…」
唯「でもね、今回は期待してていいよ!売れるよ!絶対!」
憂「えっ…うっうん!そうだよね!!」
憂(…ここまできてお姉ちゃんを悲しませるわけにはいかない)
憂(もう一つしかない)
―事務所
憂(都内にあるお店ほとんどを廻って買い占めてきた…)
憂(なんか悲しいけどしょうがないよね)
憂(それに製造費はほぼ無いから会社の収益にもなるし)
憂(あとは…ネットショップからも)
憂(amazonで1000枚注文っと)
唯「お~私のシャツがこんなに」
憂「うん!人気でいっぱい注文が来てるんだよ!!」
唯「ふっふっふ…楽しみだね」
―数週間後
憂「お姉ちゃん!!」
唯「どったの~?」
憂「すごいよ!!シャツ!!大ヒットだよ!!」
唯「ほんとに!?よっしゃあーー!!」
憂「あと、いくつかの出版社から取材申し込みが来てるけど…」
唯「取材!?やるやる!!」
憂「お姉ちゃんは受けるんだよ」
唯「受けるよ!!」
憂「あ、でもお姉ちゃん気を付けないといけないことが」
唯「なぁに?」
憂「あのふろしきのことだよ…覚えてる?」
唯「もちろん!!」
憂「あのふろしきは二人だけの///秘密…だからね!」
唯「分かってるよぉ」
憂「大丈夫だとは思うけど、いろいろ聞かれてもよく考えてから喋ってね」
唯「んも~ういは心配性だな~」
憂「お姉ちゃん…私はお姉ちゃんのことを」
唯「はいは~い」
憂「お姉ちゃん…」
憂(取材が終わって雑誌に掲載されるようになると、お姉ちゃんのシャツが普通に売れるようになった)
憂(テレビで特集もされてブームも沸き起こってる…)
憂(こんなもんなのかなあ…)
唯「憂!新しいのできた!!」
憂「見せて~」
憂「『しめじ☆』」
唯「ふっふ~売れるよ~」
憂「そうだね…」
唯「そういえばさ、新しい社員募集してみたんだ」
憂「えっ…いつの間に」
唯「ほら~、憂だけに働かせてると悪いから」
憂「全然そんなことないよ!?」
唯「そうやって憂は気を使ってくれるからさ…」
憂「本当に大丈夫だよ!!」
唯「ううん…私がそうしたいんだ。それにね」
憂「?」
唯「プロに任せた方が会社にとってもいいかな~って」
憂「お姉ちゃん…?」
最終更新:2010年09月24日 00:11