私は
田井中律、桜ヶ丘高等学校の2年生で軽音楽部の部長だ。
今日その軽音楽部が結成したバンド「放課後ティータイム」で学祭ライブを行い、会場を大いに盛り上げ成功した。
律「今年の学祭ライブも楽しかったな!」
唯「うん!りっちゃんが風邪引いたり、治ったと思ったら私が風邪引いたりして大変だったけどね」
梓「初めての学祭ライブ、感動しました!」
私たちは、学祭ライブが終わって音楽準備室に戻ってからも、まだ興奮が収まらない状態だった。
澪「5人が集まって、こんな楽しいことができるなんて奇跡だよな…」
紬「そうね。この5人が集まってなかったら、と思うとすごく不安になるわ」
唯「私も不安になってきちゃった… ねぇりっちゃん、もし私たちがいなくなってもまた集めてくれるよね?」
律「ははは、何へんなこと言ってるんだよ。安心しろ。そんなことがあっても必ず全員集めてやるよ。」
唯「本当に?」
律「本当だよ。なんてったって私は部長だからな!」
そんなことを話しているうちに、私以外の4人はライブで頑張りすぎたのかウトウトし始め、寝てしまった。
私まで寝てしまうと、さっき唯が話したみたいにみんながバラバラになってしまうんじゃないかと不安になった。眠りたくないのに眠気がのしかかってくる。怖い。
律「大丈夫だよな。私はみんなをまた集められるよな…」
自分にそう言い聞かせる。
大丈夫。大丈夫だ…
…………………
…………
……
ピピピ、ピピピ、ピピピ
バン
律「はぁ、朝か…」
今日もまたつまらない高校生活が始まる。
何の部活動にも所属していないからか、毎日毎日つまらないと思いながら生活していたら、
いつの間にか2年生になっていた。
その間に私が学校でしてきたことと言えば、軽音楽部の部員集めに4月中いっぱい走り回ったあげくに
1人も集められなかったことを除けば、登校、授業、下校の繰り返しだった。
不毛な1年だった。
友達も…いない。
1カ月間たった1人で走り回って部員集めをするうちに、人に話しかけることを辛いと感じるようになった。
勧誘の度に嫌な顔をされて、最初は陽気に振る舞ったものの、次第に寂しさや虚しさを隠せなくなっていった。
明るいりっちゃんは消えて、いつも死んだ目をしている暗い田井中律が生まれた。
「カチューシャをつけた子が勧誘うるさくて困るわ」
「知ってる知ってる。いちいち相手するのがめんどくさいから、カチューシャ見かけたら隠れる癖が付いちゃった」
そんな会話を4月の終わり頃に聞いてから、いつも付けていたカチューシャを外した。
中学生のころまでは友達がたくさん居て、明るい、カチューシャがトレードマークの女の子だったのに…
何もかもが変わってしまった。
律(私が登校しなくても誰も気にかけないだろうな…)
そんなことを1人考えながら、トボトボと登校する。
高校に着くと、新入生を勧誘するためのポスターが、そこかしこに貼られていた。
律(去年の今頃、私も下手な絵でポスター作って貼ったなぁ。結局誰も見てくれなかったけど…)
掲示板には部活動の一覧が貼ってあった。当然ながら、軽音楽部の名はそこには無かった。
私が廃部させてしまったのだから…
面倒くさがりの私が必死に勧誘したのは、使命感からだった。
部員1名のちっぽけな部ではあったが、部長として軽音楽部のメンバーを集めなければ、と自然と責任感を持っていたのだ。
律「でも、あんだけ勧誘したんだから義務は果たしたよね…」
自分に言い聞かせるように言う。少し涙声だ。
一度廃部してしまうと、新たに部を立ち上げるには10人が必要になる。
1人も集められなかった自分にはもはや夢の話だ。
??「ちょっとどいてもらっていいかしら」
律「…ぁ …すいません…」
声の主は、生徒会の真鍋さんだった。1年の時に彼女にも勧誘をした覚えがある。
彼女は、部活動一覧に何かを書き加えていた。
軽音楽部 部長…田井中律
え?
律「あ、あの…これって…」
真鍋「ん?どうかした?」
律「軽音楽部って廃部したんじゃないんですか?」
真鍋「そうよ、去年廃部したわ。でもね、軽音楽部が廃部したことによってジャズ研の勢力が強くなりすぎてしまったの。」
長いこと軽音楽部とジャズ研でバンドに興味がある層を上手く住み分けさせていたのが、
ジャズ研だけになって大所帯になりすぎてしまったそうだ。
真鍋「部長会議では偉そうにするわ、内部でケンカが起こるわで大変よ。
それに、今年もまた新入生が入ってくるから、もっとややこしくなるわ」
「だから、政治的な意味で軽音楽部を復活させることにしたの。部長だった田井中さんは、どこの部にも所属していないそうだがら、
自動的にまた部長になってもらったわけ。」
「当の田井中さんが見当たらないのだけど、あなた知らない?」
律「…」
私は無言で掲示板の前から走り去ってしまった。混乱していた。
律(また、馬鹿みたいに勧誘しろっていうの? もう…無理だよ…)
その日の放課後、軽音楽部を限定的に復活させ、
生徒会もポスター作成やビラ配り程度なら協力するということが書かれたプリントを担任の教師から渡された。
担任は軽音楽部を復活させることに関しては否定的な雰囲気だった。
今回の生徒会の動きは、教師サイドからはよく思われていないようだった。
プリントを受け取ると、そのまま帰宅した。
また新たに勧誘する気は無かったし、今の自分にはそんなことできないと思った。
律(今日はなんか疲れたな…寝よう…)
私は制服も脱がずにベッドに転がった
。去年の4月に1人で勧誘をし続けたころのことを思い出す。
今よりも、あのころの方が孤独感を強く感じていた。誰も味方してくれない孤独感。
律「もう…イヤだよ…」
身を守るように布団にくるまり、1人震えているうちに眠りに落ちていった。
…夢を見た。
その夢の中では、軽音楽部でバンドを結成して元気に演奏していた。
その中では私は最高に輝いていた。楽しそうだった。
バンドのメンバーには昔の親友の澪も居た…
起きると真っ暗な部屋に蛍光色の時計がボンヤリと浮かんでいた。
時計の針は1時をさしていた。鏡は見えなかったが涙で顔がぐしゃぐしゃなのは分かった。
洗面所で顔を洗っていると、弟の聡が2階から降りてきた。
律「あんまり夜更かしするなよ?」
聡「姉ちゃんだって…」
律「私は今起きたんだよ…」
聡「姉ちゃん寝ながら泣いてたの?」
律「…」
聡「高校生になってから姉ちゃん暗くなったよね。部活動もやってないんでしょ?」
「俺、姉ちゃんが高校行ったら澪さんとバンドやるのかと…」
律「澪は澪だろ。澪は文芸部で頑張ってるんだ。邪魔しちゃダメだ。」
聡「なんで澪さんと仲悪くなったんだよ。弟が姉の心配するのは変かもしれないけど、俺、また姉ちゃんと澪さんに仲良くなってもらいたいんだ」
律「…もう寝ろ。」
聡「…」
「おやすみ…」
私と澪の仲が悪くなった原因は私に有った。最初、私は澪を軽音楽部に誘うつもりだった。
澪のことだから私にくっ付いて軽音楽部に入ってくるものだと勝手に思っていた。
澪「いや、私は文芸部に入るから」
意外だった。澪が差し出した入部届を破りたかった。
…でも、破らなかった。澪は今まで私にベッタリで私以外友達が居なかったし、このままじゃ澪に良くない。
澪がひとりだちするなら、応援するのが本当の親友だと思った。
まだまだ4月の初めだったし、本入部する5月までに私が軽音楽部のメンバーを集めて、
澪が文芸部に馴染めなかったら温かく澪を軽音楽部に迎えれば良いか、と考えることにした。
しかし、そう簡単にはいかなかった。
4月も折り返し地点に入り、いよいよ焦ってくると私は楽しそうに文芸部のことを話す澪にイライラしだした。
律「なぁ、文芸部がそんなに楽しいなら文芸部のやつらと一緒に登下校しろよ。」
澪「な、何を言うんだ。馬鹿律!」
律「下の名前で呼ぶのもやめようぜ。軽音楽部に入ってくれなかった裏切り者のくせに馴れ馴れしいぜ。」
自分でも最高にアホなことを言っていると思ったが、ストレスを一方的にぶつけてしまった。
その後も、話しかけてこようとする澪を無視し、自分から話しかけるときも秋山と呼んだ。馬鹿だった。
5月に入り、死んだ目をして、カチューシャを外した陰鬱な私から澪は遠ざかったっていった。当然だった。
なのに、夢の中では澪と一緒にバンドをしていた。
夢の中の私は澪と一緒に演奏することを喜んでいた。
私は澪のことが好きだったのかもしれない。
なんであんな夢を見たんだろう。考えるうちに辛くなってきて、立っていられなかった。
洗面所にうずくまると、私は家族に聞かれないように、声を押し殺してしばらく泣いた。
朝、登校しながら私は考えていた。
あんな夢を見たのは、まだ自分に心残りがあるからだ、と。
律(多分最後のチャンスだ。あとちょっとだけ頑張ろうよ。りっちゃん隊員)
放課後、生徒会長が会いに来た。曽我部と名乗った。
このプリントにあるように協力するから、勧誘をよろしくと話す生徒会長に、私は黙って頷いた。
明日から、また勧誘活動をするのだ。不安はあるが、ここで頑張らねば。
翌日、早朝からビラ配りをするために、いつもより早く起きた。
洗面台の鏡に映る自分は少しだけ、1年前のまだ元気のあったころのように見えた。
笑顔の練習もしてみた。ぎこちない笑顔だけど、元のりっちゃんに戻れた気がした。
聡「姉ちゃん、何やってんの」
いつの間にか弟が後ろに立っていた。
律「ちょっ、不意打ちかー!」
顔が赤くなったが、自然に笑えた。久しぶりに。
聡「なんだか、元気そうだね。ちょっと安心したよ」
律「うん。お姉ちゃんはちょっと頑張ることにしたんだ。」
聡「応援するよ!」
律「ありがとうな」
久しぶりにカチューシャをかけてみようか、生徒会長も今の自分の髪型は新入生が恐がるからやめた方が良いと言っていたし。
そう考えてから、思い出した。
律(家にあるカチューシャは全部壊したんだっけ…)
まぁ、髪型なんかこの際どうでもいいだろう。
いつも猫背でトボトボ歩いていた道も、ちょっと胸を張って歩けた。気がした。
なんだか、うまくいきそうな気がしていた。
でも、ビラ配りをする時点になってそんな希望は崩れ去っ
律「う…あう…」
1年間まともに喋らなかったんだ。新入生に声をかけることができなかった。
生徒会役員1「田井中さん、頑張って声かけてよ。私たちも頑張るから」
律(そうだ。ここで頑張らないと、せっかくのチャンスが…)
(よし!あの子に声をかけてみよう!)
律「あ、あの軽音楽部に…」
新入生「あ…すいません… 他の部にもう決めてて…」
あぁ、あの顔だ。迷惑そうな申し訳なさそうなあの顔だ。1年前に何回も見た顔。
ダメだ。気持ち悪くなってきた…
律「う…」グラッ
生徒会役員1「ちょっと大丈夫!?」
生徒会役員2「もうあなたはビラ配りはしなくていいから。放課後部室で新入生を待ってて」
不甲斐なかった。いつの間にこんな人間になっていたのか。
頑張れなかった。弟の応援も無駄になった。ごめん、聡。
また涙が出てきた、最近泣いてばっかりだ。
放課後、1年ぶりに音楽準備室に入った。
律(懐かしいな。焦っててもイライラしても、ここに来たら不思議に落ち着けたな)
運びこんだまま放置していたドラムには埃が被っていた。
椅子にすわってボーっとしていると、遠くの方で楽しくおしゃべりしている声が微かに聞こえる。
きっと軽音楽部を廃部させずにできたら、私も楽しく仲間と喋っていたのかな。
律「…」
ガチャ
律「!」ビクッ
新入生「あ、すいません…軽音楽部ってここですか?」
律「………」
言葉が出ない。どうしようどうしようと焦ってしまって、
新入生を睨みつける形になってしまった。
律「」ギロリ
新入生「し、失礼しました!」バタン!
あぁ…生徒会がせっかく呼んだ子も逃がしちゃったか… 本当にダメ人間だ私って
律「はは、あははは」
枯れた笑い声が音楽準備室に響く。
もうどうでも良くなった。久しぶりにドラムを叩きたくなった。
そして叩き始めると、元気だったころの自分を思い出して夢中になった。
それから、新入生が何人か来たがドラムに夢中で完全に無視してしまった。
もはや軽音楽部のことはどうでも良かった。
その日はずっとドラムを叩いていた。
次の日も、その次の日も
軽音楽部には変人がいると噂になった。せっかく軽音楽部に興味を持った子たちも消去法的にジャズ研に行ってしまった。
律(生徒会は怒っているだろうな…)
それでも、ドラムを叩くのを止められなかった。
ドラムの音以外にキーボードやギター、ベースの音が聞こえてくる気がして、
あの夢の中のような演奏がここにある気がして。
律(あー、ついに頭おかしくなっちゃったかな…その方が幸せかもな…本当に馬鹿律になっちゃったよ)
律「澪…」
……
軽音楽部には変人がいる…
軽音楽部に入ろうとしていた
中野梓は、そんな噂を聞いて消去法的にジャズ研に体験入部した。
しかし、入ってみるとジャズ研は派閥のようなものができている上に、
先輩達が出す音は技術的には高くても、全く感動が無かった。
早々にここは向かないと悟った中野は、外バンを組もうとしたが、そちらもどうもしっくり来なかった。
中野は落ち込んでいた。
中野(もしかして音楽に飽きたのかな…)
悩んだ中野は、最後の望みをかけて軽音楽部の変人に会うことにした。
クラスメートには本気で止めるよう言われたが、それを振り切って中野は教室を出た。
変人は音楽準備室にいるらしい。
音楽準備室への階段の前に立つと、確かにドラムを叩音が聞こえた。
誰かが叫んでいる声も聞こえる。相当怒っている声だ。
中野(こ、怖くないもん…)
ガチャ!
突然ドアが開く音がして。中からは生徒会長が飛び出してきて、
生徒会長「勝手にしなさい!もう生徒会の援助は打ち切るわ!」
と捨てぜりふのように吐いて、走り去っていった。
突然のことに中野はびびってしまった。
中野(き、今日はやめておこうかな…)
そう思って背を向けたとき、中野は微かにドラム以外にキーボードやらギターやらベースやらの音を聞いた。
その音に中野は一瞬で惚れてしまった。
中野(なんか、他のバンドと違うかも!)
勇気を出して中野は階段を上り、音楽準備室の扉を開けた。
中野は落胆した。さっきドラム以外の音が聞こえた気がしたが、それは勘違いだったらしい。
目の前にいるのは、一心不乱にドラムを叩く2年生1人だけだ。
前髪が長い、華奢だけどちょっとカッコイい感じの人だ。
ただ、よく見ると目が死んでる。
しかし、ドラムの音自体はなんだか良い感じがした。どこか懐かしい気がした。
中野は再度勇気を振り絞って、目の前にいる変人に呼びかけた。
中野「すいませーん!軽音楽部の体験入部に来ました!」
変人は全く反応しない。ドラムを叩き続けている。
中野「あのー!」
「すいませーん!」
「ちょ、ちょっとドラム止めてください!」
全く反応してくれない。
中野(もしかして誘ってる?ギター持ってきてるし、アンプも置いてある…)
「や、やってやるです!」
中野は変人の叩くドラムに合わせて、ギターをかき鳴らした。その瞬間2人は不思議な感覚に陥った。
中野(あれ、なんだか前から一緒にやってた感じがする…)
律(なんだこの子のギター。懐かしい感覚がする)
しばらく演奏した後2人とも音を出すのをやめて、見つめ合った。
律「なんだか…なんだか君とはずっと前から一緒に演奏していた気がするよ」
律(なんだろう、この子とは自然に話せる…)
中野「わ、私もです。中野梓と言います。軽音楽部に体験入部に来ました。」
律「中野…か。私は田井中律だ。軽音楽部に来てくれてありがとう。」
「と、言ってももう新入生の間では私の噂が広がってる上に、さっき生徒会からの援助も切られてしまってなぁ」
「残念だけど、多分中野が最初で最後の新入部員になりそうだよ…」
中野「大丈夫です。なんとかなると思います。そんな気がします。」
中野はデタラメじゃなく本気でそんな気がしてたのだ。なんとかなる。メンバーは集まる。部長が居れば。
……
「あーあ、私ニートになるかも和ちゃーん」
平沢唯はそう言うと、机にグデーっと突っ伏した。
和「朝から何?」
唯「ジャズ研が辛いよ…」
和「もう、せっかくジャズ研に入ってギターも買ったのに。
1年で飽きちゃったの?最近、ジャズ研サボってるんでしょ?」
唯「ギターは飽きてないよ!でも、ジャズ研はなんだか合わないよぅ…放課後が来るのが怖いよぅ…」ガタガタ
「き、今日も早退したい…」
和(確かに、生存競争が激しいジャズ研は唯には向かないかも…)
(ギターを買うのに3ヶ月もバイトして、スタートが遅れちゃって未だに練習に着いていけてないみたいだし…)
和「本当にギターは飽きていないの?」
唯「本当だよ… でもジャズ研でヘタクソって怒られるの…いっつも…
辞めたいけど、憂に心配かけたくないし…苦しいよぅ」
「し、死にたいかも…」
和「!」
和(唯が死にたいだなんて… かなりきちゃってるわね…)
和「唯…」
ブルブル
和(生徒会長からメールだ)
(え!軽音楽部の援助は昨日の分までで打ち切り!? まぁ田井中さんがあの状態じゃあ…)
(そうだ、どうせなら唯を軽音楽部に入れさせてみようかしら、どちらにせよ唯はもうジャズ研に居させられないわ)
和「ねぇ、軽音楽部は興味無いの?」
唯「うぅ…変人さんの居る部活だよね…気が進まないなぁ…」
和「変人じゃないわよ。田井中さんは良い子よ?ちょっと暗いけど…」
キーンコーンカーンコーン
唯「軽音楽部も怖そうだからやだ…」
和「そう…」
……
中野と初めて一緒に演奏したのに、昔からの友達と演奏したような感覚がした。
そして、その感覚のせいなのか…その日、またあの夢を見た。
バンドで元気いっぱいに演奏する夢を。
夢の中で私は、楽しそうにベースを弾く澪を見つめていた。
澪は輝いて見えた。
律(やっぱり澪はバンドやってる姿が似合う気がするなぁ…)
演奏が終わるとみんながこちらを振り返る。
律(!)
2人いるギターのうち片方はあの中野さんだった。そして、よく見るともう1人のギターと、キーボードも学校で見かけたような顔だった。
律(もしかして、この夢の中のバンドのメンバーは全員実在するのか?)
もっとよく顔を見ないと…!
ピピピ ピピピ
律「あぁ… 良いところで…」
「あの見覚えのある2人を探してみるか…」
最終更新:2010年09月24日 02:29