澪「え?」

律「いやー、昨日のテレビ見てたらね」

律「私も世界一を目指したくなったわけよ」

唯「あははー、私は応援するよー」

澪「馬鹿らしい」

律「さて、何で世界一を目指すかな……」

唯「りっちゃん、ここにピーナッツがあるよ」

紬「鼻の穴にピーナッツを入れて飛ばすのはどう?」

律「それだ!」

フガフガ

律「ひふぞー」

律「フン!」

コロコロ……

梓「うわー……」

澪「50cmくらいしか飛んでないぞ……」


律「うーん、難しいなぁ……」

紬「最低でも15~20Mは飛ばさないと」

律「え?無理無理」

澪「………」

唯「じゃあ、次は……」

唯「うーん……お茶とお菓子くらいしかないね」

律「唯、私の家に行っていろいろ調べようぜ」

唯「オッケー!」

バタンッ

梓「はぁ……」

澪「まぁ、すぐ飽きるだろ」

―律の部屋―

律「ギネス記録と……」カタカタ

カタンッ

律「なんだこりゃ………」

唯「ひぃっ」

律「……こんなやつらに勝てるわけない」

唯「やっぱ世界一はすごいね」

律「うん……」


唯「あきらめよっか……」

律「……いや、やるだけやってみよう」

律「なんとしてでもギネスブックに載ってやるぞー」

唯「りっちゃん……」

唯「がんばって、協力するよ!」


律「ありがとう、唯」

唯「りっちゃんでも載れそうなものって何かあるかな?」

律「うーん、鼻から物を飛ばす以外のことだな……」

唯「そうだね、鼻から物を飛ばす才能ないよ、りっちゃんは」

律「ん……」

唯「うーん……あっ、体を生かしたこととかは?」

律「それが一番無理だろ」


唯「~をたくさん食べるとかは?」

律「いいね、それだ!」

唯「普通じゃつまらないから……ネズミとか、サソリとがいいよね」

律「……」

唯「ちょっと待ってて」

タッタッタッ

律「……」


―30分後―

唯「おまたせ」

ミーンミーンミーン!
ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!

律「……セミ?」

唯「うん、いっぱいいたから」

律「これを……食えと……」

唯「ん……」

律「えっと……何匹くらいいる?」

唯「20匹くらいしかいないけど、練習だと思ってさ!」

律「えー……」

唯「さぁさぁ」ズイズイ

ミーンミーンミーン!

律「おぇー……」

唯「そんなんじゃ世界一は無理だよ、さぁ!」

律「ゆるせ、セミ!……」 パクッ

唯「いったぁああ!」

律「………」

律「ひぇ……マズイ……マズイよぉ」

唯「一気、一気!」

律「んんん……」ゴクリ

律「おぇええ!……マズ……」

律「うがいしたい…………」

唯「もう、世界一になりたいんでしょ?」

律「そうだけどさぁ……もっと楽になりたい」

唯「世界一に近道なんてないんだよ、さぁ食べて」

律「うっぷ……」

ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!

律「あんが……」パクッ

唯「いった」ドキドキ

律「ふゎぁあ……やっぱマズイ」

律「マズイ以前に気持ち悪い……」

唯「まだまだー!」

ミーンミーンミーン!
ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!

律「……唯も食べてみる?」

唯「わ、私は世界一目指してないから……」

律「ふーん……」

唯「えへへ」

律「……私に協力するって言ったよな?」

唯「言った……っけ?」

律「……言ったよ」

律「さぁ、マネージャー、どうぞ」

唯「マネージャー……いい響き、食べちゃう!」

ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!

唯「……ごめんね!」パクッ

ツクツシ………

唯「く、口の中が痛い……」

律「へへ……」


律「どうだ……」

唯「……意外とイケるかも」

律「!?」

唯「お酢がいいね、これは」

唯「りっちゃん、お酢持ってきて」

律「ば、ばか」

律「お前が食べたら私の練習にならないだろ……」

律「……唯は一匹でいいよ」

唯「あっ、そっか……」


コンコン、ガチャ

聡「姉ちゃん、なんかうるさいんだけど」

ミーンミーンミーン!
ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!

聡「……セミ?」

律「……ちょっと、標本作ろうとと思ってね」

唯「し、宿題なんだー……」

聡「……高校生もいろいろ大変なんですね」

聡「じゃあ、ごゆっくり」

バタンッ

律「……苦笑いしてたな」

唯「そりゃあね、無理ないよ」

ミーンミーンミーン!
ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!

律「うるせ……」

唯「……逃がそうか」

律「ん……」

ガラガラ

唯「もう捕まるなよぉー」

律(お前が言うな)



  • 世界一長時間のキス
イスラエルのTel Aviv在住の夫婦が残した記録で、30時間45分のキス。



律「お…(キス…か)」ドキッ

唯「ん~?うわぁっ、30時間ってすごいねりっちゃん!」

律「なぁ、唯」

唯「なぁに?」

律「これ…やってみないか?」ドキドキ

唯「ふぇっ!?」ドキッ

律「で、できるかもしれないだろ!そっ、それにお前協力してくれるんだろ!?」ドキドキ

唯「う~、分かった…(恥ずかしいよぅ…)」

律「れ、練習からな…行くぞ…」チュウ

唯「ん……」

律「ど、どう?行けそうか?」ドキドキ

唯「…りっちゃん」ドキドキ

律「どうした、唯」ドキドキ

唯「キスって…セミの味がするんだね…」

律「おぇ…(思い出しちまった…)」

唯「でもセミおいしーよ!」キリッ

律「やめろ…セミはもういい…」

律「…そうだ、唯!ちょっと待ってろよ~」バタン

唯「りょ~かいしましたっ!りっちゃん隊員!!」ビシッ

ガチャッ
律「ただいま帰還っ!…っと、ほれ」

唯「そ、それはっ…」

律「ん、アイス…口直しにな~」

唯「やった!流石だね、りっちゃん!」パクッ

唯「んまい!」ペロペロ


―――――
律「食ったな~」

唯「そうだね~」

律「よしっ、やるか!」

唯「?何を?」

律「さ、さっきのだよ…」ドキドキ

唯「キス?」ドキドキ

律「ん……キ…ス…」ボソッ

律「あんま恥ずかしいこと言わせんな!」ドキドキ

唯「あうぅ…ゴメンよぅ…」

律「今度は今のトコロ何分行けるか知るためにも長めに…な」ドキドキ

唯「う、うん」ドキドキ

律「い、いくぞ?」チュウ

唯「ん……」


律「…んっ…ふっ…(…唯の唇やわらけぇ…)」チュパッ

唯「ん……んっ…(甘い…アイスの味…もっと…)」

律「…ん!?(し、舌入って来た!)」ビクッ

唯「…ふぅっ…ん…」チュパチュパ


律「ぷはっ!ちょっと待て唯っ!」ドキドキ

唯「な、なに?どしたの、りっちゃん?だ、駄目だよ口放しちゃ…」アセアセ

律「い、いきなり舌入れる奴があるか!!ビックリするだろうが!」ドキドキ

唯「ほぇ?キスの時舌入れちゃ駄目なの!?」

律「だ、駄目ってわけじゃ…でもディープだぞ!?ディープ!」ドキドキ

唯「でぃーぷ?」

律「大人の…キッ…キスだよ」ドキドキ

唯「大人の…えへへ…なんか…えっちぃね」ドキドキ

律「うっ(ヤバ…なんか唯が可愛く見えてきた)」ドキッ

唯「大人のちゅーって甘くておいしいんだぁ…」ドキドキ

律「は、恥ずかしいこと言うなよな…確かに甘かったけど…(セミより断然美味しいわ)」ドキドキ


唯「ねぇりっちゃん…」ドキドキ

律「なんだ?」ドキドキ

唯「もっと…しよ…?」

律「お、おうっ」ドキッ

唯「今度は…大人のちゅーしても止めないでね」ドキドキ

律「う、うん…頑張る…」ドキドキ

律「行くぞ…」チュウ

唯「ん……」

律「んっ…んん…」チュパチュパ

唯「…んむっ…ふぅっ…(…大人のちゅー…したいな…)」チュパッ

律「ん~っ!?(またかよ!?)」

唯「んっ…んぐっ…んっ(…甘くなくなった…けど…これは…りっちゃんの味だ!)」

律「ん…ふぅっ…(ヤバイ…唯の舌…気持ち良い…)」

唯「…んっ…ん…(…大人のちゅーって…気持ち良いな…)」チュパッ

律「ん……(…このままじゃ…キスだけでイキそ…)」

唯「…んぐ…ん…」

律「ん~~~っ!!」ビクンッ

唯「…んっ…?(今、りっちゃんがピクってなった気が…)」

コンコンガチャッ
聡「ねーちゃん飯だぞー…って!!!!!?」



聡「ねねねねーちゃん、な、何を(と、とんでもないモノを見てしまった)」プルプル

律「!!むぐっ!(ヤバっ!つーか唯離れろよ!!)」

唯「…ん~っ…(気持ちぃよぅ…)」チュパチュパ

律「ん~!ん~っ!!」ジタバタ

聡「おっきした」

律「ぷはぁっ!!聡っ!とりあえず出てけ!!!」

聡「は、はいぃ!!失礼しましたぁぁぁぁっっ!」バターン!

唯「はぁっ…はぁっ…りっちゃん…見られちゃったね」ドキドキ

律「…あ、あぁ…後で殴ってくる…」ドキドキ

唯「はは…そうだ、記録は?」

律「ん……なっ!?や、約1時間だと!?(全然気付かなかった…)」


唯「そんなにちゅーしてたんだ…」ドキドキ

唯「行けるかも…」

律「な、なにが?」

唯「ギネスだよ、りっちゃん!こんなに気持ち良いのだったらきっとできるよ!!」

律「!!(確かにセミ食うよりは行ける気がするし、唯とのキス…嫌じゃない)」ドキドキ

律「行けるかな?」

唯「行けるよ!!」

律「そうか…そうだな!唯、これでギネス目指そう!!(意味は違うがイケたしな…)」ドキドキ


唯「それじゃ特訓だね!」

律「と、特訓…」ドキドキ

唯「でも今日はお腹空いたから帰ります」キリッ

律「そ…そうか…(飯食ってけばいいのに…)」


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最終更新:2010年01月15日 03:24