ブロッサム「お父さんとお母さんの仕事が忙しくて家で一人ぼっちだった小さい頃、この気持ちを知りました…」

マリン「私も…ファッション部が私だけになっちゃった時や誰かに自分の気持ちがなかなか伝わない時…」

ブロッサム「マリン、もしかしてこの音を聞くと…」

マリン「うん、私たちの持ってる寂しい気持ちが強くなるみたい…」

マリン「これが憂さんのデザトリアンの能力!」

ブロッサム「これはやっぱり唯さんが言っていた憂さんの本当の気持ちに関係してるのかもしれません!」

マリン「多分そうだよ!やっぱり憂さんは本当は寂しい想いをしてたんだよ!」

マリン「それにしても音で攻撃してくるとは厄介だね」

ブロッサム「マリン!デザトリアンが音を出す前に攻撃をしかけましょう!」

マリン「合点承知!いっくよ~!マリンダイブッ!!」ゴオッ

ブロッサム「ブロッサムダブルインパクト!!」ドォン

デザトリアン「……」サッ

ブロマリ「えっ!?」

デザトリアン「ギーーターーーー!!!」ズバッ

マリン「あんなにあっさり避けるなんて…!?って、うわぁ!!」ドガッ

ブロッサム「マリン!!」

デザトリアン「ギーターー!!」ビュン

ブロッサム「きゃああっ!!」ドガッ

ブロッサム「う、うぅ…つ、強い」

マリン「ブロッサム!! 大丈夫!?」

ブロッサム「はい…何とか…。マリン、あのデザトリアンは今までの中でおそらく一番強いです…」

マリン「うん、唯さんの話だと憂さんは何でも完璧にやってのける人だったよね!?」

ブロッサム「おそらくそのおかげであそこまで無駄のない動きが出来ているんでしょう」

マリン「そうだ!レッドの種を使おうよ!シュシュッと気分でスピードアップ♪だよ!」

ブロッサム「駄目です、どんなに速くなっても音速を超えることは出来ないです…」

マリン「うぅ~~そっかぁ…」

サソリーナ「あらぁん?成り行きでデザトリアンにしちゃったあの子、とんでもない当たりだったみたいねぇ」

サソリーナ「戦闘能力も高いし、何より人の心の花を弱らせるこの音!」

サソリーナ「さっそく人の多いところで聴かせてあげようかしらぁ♪」

ブロッサム「このままだと町の人たちが皆デザトリアンにされてしまいます!」

マリン「そんなことはさせない!!」

サソリーナ「あぁ~~、うっとうしいわねぇ!デザトリアン!やっちゃってぇ」

デザトリアン「ギーーーターーー」ジャカジャカジャカジャカジャカ

マリン「くぅっ…」ズキン

ブロッサム「うぅ、駄目…この音を聴いてると悲しみで動けなくなります…」ズキンズキン

唯「憂!!!!!」

デザトリアン「!!?」

ブロッサム「…唯さん!?ここは危ないですから…」

唯「私やっぱり憂を放ってはおけないよ!」

サソリーナ「おっかしいわね?この音を聴いて何で平気でいられるのかしらぁん?」

サソリーナ「デザトリアン!もっと強く音を出しなさい!」

デザトリアン「ギ…ギーーターーー…」ジャカジャカジャカジャカ

マリン「うっ…やっぱり辛い…」ズキズキ

唯「ほぇ?」

ブロッサム「!? やっぱり!マリン、唯さんにはこの音が効いてません!」

唯「ね、ねぇ!一体何が起こってるの!?憂はどうしちゃったの!?」

唯「そ、それにあのギー太のお化けは一体…!?」

ブロッサム「あれは憂さんです…憂さんの心の闇です」

唯「憂の…心の闇……?」

マリン「あそこの趣味の悪そうな女はサソリーナって言って砂漠の使途の幹部!」

サソリーナ「なにをー!失礼しちゃうわぁん!」プンプン

ブロッサム「人には誰しもその人の心を象徴する心の花が存在します」

ブロッサム「その心の花が萎れているのを砂漠の使途は利用してあのようなデザトリアンを生み出します」

唯「憂の心の花が萎れていたって事…だよね?」

ブロッサム「はい、主に辛い時、悲しい時、そして…寂しい時、心の花は萎れてしまいます」

唯「憂…」

マリン「あのデザトリアンが出す音を聞くと寂しかった頃の記憶が蘇るんだよね…」

ブロッサム「はい、すごく胸が苦しくなるんです…」

唯「!! それって…!」

マリン「多分、憂さんの心の闇が影響してるんだと思う」

唯「じゃ、じゃあやっぱり!憂は寂しいけどそれを我慢してたんだ!」

ブロッサム「ええ、おそらくそういう事だと思います」

唯「私、皆にお別れを言わなきゃ…ううん、今はそれより憂を助けなきゃ…!」

マリン「だいじょーっぶ!私達はその心の闇を浄化して憂さんを助ける事が出来るんだよ!」

唯「ホント!?だったら憂は元に戻るんだね!?」

ブロッサム「はい、でもあの状態が長い間続くと憂さんの心の花は完全に枯れてしまいます」

マリン「そうなると憂さんの笑顔は二度と見れなくなっちゃうんだ」

唯「!!? そ、それは駄目だよ!早くどうにかしないと!!」

ブロッサム「私達があのデザトリアンを倒せば心の花を取り戻して憂さんを元に戻すことが出来るんです」

マリン「うん、でもちょっとあいつの能力が厄介なんだよね…」

ブロッサム「ところで唯さんには効いてないのはどうしてなんでしょうか?」


デザトリアン「私ハ寂シガッチャイケナイ…」

唯「!!?」


デザトリアン「私ガ我侭ヲ言エバ皆ニ迷惑ガ掛カル…」

唯「憂…!?」

デザトリアン「私ガ我慢スレバ誰モ悲シマナイデ済ム!」

ブロッサム「あれは憂さんの本心です…デザトリアンはその心の持ち主の本心を吐露し続けるんです…」

唯「えっ…?でも…憂が我侭を言っても誰にも迷惑なんてかからないよ!?」

デザトリアン「私ガ寂シイッテ言ッテシマエバオ姉チャンガ軽音部ヲ辞メチャウ!!」

唯「!!?」ビクッ

マリン「な、何!?どういうことなのっ?」

デザトリアン「ソンナノハ嫌ナノーーー!!」

唯「な、なんで憂がその事を知ってるのっ!?」

デザトリアン「私ハ聞イタ!オ姉チャンガ私ノ為ニ軽音部ヲ辞メヨウトシテルノヲ!」

デザトリアン「私ハオ姉チャンノ幸セヲ奪ウ悪イ子ナンダ!!」

唯「ういっ!!違う!それは違うよっ!!!」ダッ

マリン「唯さん、ダメッ!!」

唯「離してよぉ…!!」

ブロッサム「憂さん……」

デザトリアン「ダカラ私ハオ姉チャンガ心配シナクテモ良イヨウニ何デモ自分デ出来ルヨウニ振舞ッタ!」

デザトリアン「私ガ一人デモ大丈夫ナ所ヲ見セレバオ姉チャンは安心シテ部活ヲ辞メルナンテモウ言ワナイト思ッタカラ!」

唯「ういっ…そ、そんなぁ………」

デザトリアン「言イタイ、デモマダ言エナイ…言ッチャイケナイ…」

デザトリアン「デモ言イタイ!言ワセテホシイ!!」

デザトリアン「オ姉チャン!私……寂シイヨオオオ!!!」

唯「あ…うそ……私の覚悟が憂にずっと負担を掛けてたなんて……」

ブロッサム「……マリン、大分事情が掴めました」

マリン「うん、そういう事だったんだね…」

サソリーナ「あぁ~~くっだらないわねぇ~」

マリン「!!」

サソリーナ「なんかしっかり聞いてないけど人の為に生きてても疲れるだけでしょ?」

サソリーナ「人間なんて結局みーんな自分が一番大事なんだからぁ♪」

唯「人間は一番自分が大切…?」

ブロッサム「サソリーナ!!憂さんを馬鹿にする事は…」

サソリーナ「はいはい…面倒なガキねぇ…デザトリアン!!」

デザトリアン「ギーーーターーーー!!」ジャカジャカジャカジャカジャカ

ブロッサム「うぅぅっ」ズキズキ

マリン「んもおおっ!この音相手じゃ手も足も出ないよおっ」ズキズキ

ブロッサム「唯さん!唯さんはこの音が効いてないはずです!」

唯「ねぇ、この音は寂しかった頃の記憶が蘇るから、それで胸が苦しくなるんだよね…?」

マリン「うんっ…だけど何で唯さんに効いてないのかは分からないよっ…」ズキズキ

唯「私、きっと寂しい思いをしたことがないんだよ」

ブロッサム「えっ…?そんなこと…」

唯「本当だよ、だってね私寂しいって記憶がないんだもん」

唯「私が寂しくならないように、憂がいつもそばにいてくれたから」

唯「晴れの日も雨の日も!笑顔でおかえりって言ってくれる憂がいたから!」

唯「それだけで私は安心できたんだ…」

唯「でも私は憂が寂しい時に何もしてあげられなかった!」

唯「私が気付いてあげるべきだったのに…」

マリン「唯さん……」

唯「ううん、本当は私分かってたんだ」

唯「だから私は憂が寂しい素振りを見せたら軽音部だって辞める覚悟だった」

唯「日曜日だって憂を一人にするくらいならもういっそ…って思ってたんだ」

唯「私の事よりも憂が大切だから……憂の笑顔が見たい、ただそれだけだった…!」

唯「でも、私が本当に気付くべきだったのは…忘れちゃってたのはもっと大切な事!」

唯「憂が寂しいって思っていながらもそれを私に言わない理由だよ!」

唯「さっき趣味の悪そうな変な人が人間はみんな自分が一番大切って言ってたね」

サソリーナ「おーい…」

唯「でも憂はいつでも私を優先してくれた!それは……!」

唯「憂が誰よりも私を愛してくれてたからなんだ…」

唯「そんな憂が私が軽音部を辞めて喜ぶはずがないのに…」

唯「憂が優しすぎて気付けなかった……」

ブロッサム「………」

ブロッサム「マリン、憂さんの心の花、絶対にこのまま萎れさせる訳にはいけませんっ!」

マリン「うん!せっかく唯さんが憂さんの想いに気付いたんだもんね!」

マリン「二人のあったかい気持ちを…二人の笑顔を、守りたいもんっ!」

ブロッサム「はい!その為なら、どんなに強い相手でも負けるわけにはいきませんっ!」

サソリーナ「だーかーらー!結局自分の為にやってるんだってばぁ!」

サソリーナ「私だったらぁ誰かに優しくした後のお礼に期待しちゃうわぁん♪」

サソリーナ「まっ、そもそも誰かに優しくするなんて面倒くさくてとてもじゃないけど出来ないけど!」

サソリーナ「それに結局自分が寂しがってデザトリアンにされちゃってちゃ世話ないわよねぇ~」

マリン「それはちがぁう!」

マリン「どれだけ寂しくても大好きな人に幸せになってほしい憂さんの気持ち!」

マリン「優しすぎて気付けない…それは見返りを求めない優しさ!」

ブロッサム「はい!見返りを求めないからこそ気付かれにくい!」

ブロッサム「でも…それは何より純粋で綺麗な優しさなんです!」

ブロッサム「そんな健気な想いを利用してデザトリアンにするなんて…」

マリン「これ以上想い合う仲良し姉妹の邪魔をするのは許さない!」


ブロッサム「私、堪忍袋の緒が切れましたっ!!!」

マリン「海より広い私の心も…ここらが我慢の限界よっ!!!」


サソリーナ「あいっかわらずキレやすいわねぇ~!最近の若いのって皆こんなんなわけ!?」

サソリーナ「ふふ~ん、でもこの最強のデザトリアンをどうやって倒すのかしらぁん?」

サソリーナ「さぁ~デザトリアン!またあの音でこいつらを蹴散らして町中に悲しみをばら撒くわよ!」

マリン「耐えるよっブロッサム!」

唯「憂っ!!」

ブロッサム「唯さん!?」

サソリーナ「!!?」

唯「えへへ、憂もひとつ気付いてない事あるよ?」

唯「憂は自分が立派になれば私を心配させる事もなくなるなんて思ってるみたいだけどさ…」

唯「私は憂がどれだけ立派になっても!反対にどれだけ駄目になっても!憂の事を想い続けるよ!!」

唯「私だって憂の事を誰よりも愛しているからね!」フンス

デザトリアン「!!!」

唯「今もそうだよ?お化けみたいな姿でも憂の心を持ってるって分かったら」

唯「ほらね、こんなにも愛おしいんだよ…? 憂に私の想い、届くかな?」ニコッ

デザトリアン「オ、オ姉チャン……」オロオロ


サソリーナ「な、なにやってんのよデザトリアン!早くあの音を出しちゃって!!」

ブロッサム「デザトリアンが怯んでる!マリン、今です!」

マリン「やるっしぇ!!!憂さんの心の花を取り返すよ!」


ブロマリ「集まれ、花のパワー!」


ブロッサム「ブロッサムタクト!」

マリン「マリンタクト!」


ブロマリ「集まれ!二つの花の力よ!!」

ブロマリ「プリキュア!フローラルパワーフォルテッシモ!!!」ズガン!!


ブロマリ「ハートキャッチ!!」



デザトリアン「ホワワワワワァン………///」

サソリーナ「くぅぅ~~っ!最強のデザトリアンがやられた!?」

サソリーナ「覚えてなさいプリキュア!」バッ


パアアアアッ

唯「あ、綺麗な赤い花…」

マリン「これが憂さんの心の花だよ!唯さんの協力のおかげで取り戻せたね!」

ブロッサム「うわぁ…とっても綺麗です…」キラキラ

唯「憂の心の花そんなに綺麗?」

ブロッサム「はい!憂さんはやっぱり本当に綺麗な心の持ち主だったんですね!」

唯「でへへ/// うん…本当にね!」

マリン「早く元に戻してあげようよ!心の花を水晶にくっつけてあげて!」

唯「うんっ!こうかな?」ピタッ


憂「……」

唯「ういっ!?」ダキッ

ブロッサム「今はまだ眠ってます、起きた時にはデザトリアンだった記憶は断片的にしか覚えてないはずです」

マリン「夢を見てるのと同じ感じなんだってさ!大丈夫、すぐに目が覚めるからね!」



唯「……憂」ナデナデ

憂「んっ……」パチ

唯「憂!!良かった目が覚めたあ!!」

憂「あれ?お姉ちゃん……?」

憂「って!お、お姉ちゃん!膝枕!?ごごごごめん今起きるね///」ムクッ

唯「あ~ん、別にいいのに~」ブー

憂「そっそれにしても、なんでこんな所で寝てたんだろ?」

唯「……」

憂「……」

唯「あのね……」

憂「お姉ちゃん、私変な寝言言ってなかった?」

唯「えっ?」

憂「夢を見たの……変なお化けになって自分勝手な事ばっかり言っちゃう夢」

憂「あんまり覚えてないけど、皆を困らせることばっかりやってた気がする……」

唯「うい……」

憂「でも何も言ってなかったなら大丈夫!えへへ、それに今は不思議と良い気分なんだ♪」

憂「そうだお姉ちゃん部活はどうs……あっ」

唯「憂…」ギュ

唯「私、憂が世界で一番大切だよ、本当に愛してる」

憂「……お姉ちゃん?」

唯「だからね、憂の為なら自分を犠牲にしても構わないって思ってた」

唯「実際日曜日の事で軽音部を辞めようって考えてた」

憂「……っ!」


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最終更新:2010年09月28日 00:02