純「んー?」

梓「呼んだだけ」

純「用もないのに呼ばないでよ」

梓「なにやってるの?」

純「DS」

梓「ふーん」

純「……」ピコピコ


純「なにー?」

梓「ひま」


純「私はいそがしい」

梓「つまんないよ」

純「……」ピコピコ

梓「じゅーんっ」

純「……」ピコピコ

梓「つまんな~い」

純「……」ピコピコ

梓「……はぁ」


純「……」ピコピコ

純「あっ…死んじゃった」

梓「へたくそ」

純「ちょっと油断しただけだもん」

純「もう一度…」

梓「まだやるの?もー…」

純「……」ピコピコ

梓「…ねぇ純」

純「んー?」

梓「私が死んじゃったらどうする?」


純「えー?なにそれ」

梓「もしもの話」

純「うーん…泣いちゃうなぁ」

梓「本当?」

純「うん」ピコピコ

梓「…ゲームやりながら言われてもなぁ」

純「……」ピコピコ

梓「……はぁ」


純「……」ピコピコ

梓「…なんのゲーム?」

純「ポケモン」

梓「新しいやつ?買ったんだ」

純「うん」ピコピコ

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「私もやりたい」


純「ん?別にいいけど」

純「はい」

梓「どうすればいいの?」

純「適当にうろついてレベル上げて」

梓「わかった」

純「あっ、あんまり進まないでね…死ぬから」

梓「うん」


純「……」

梓「……」ピコピコ

純「そこっ、草むら入って」

梓「ここ?」

純「そう、そこ」

梓「あっ、なんか可愛いのが出てきた」

梓「捕まえていい?」

純「えー、倒しちゃっていいよ」

梓「かわいそうじゃん」

純「レベル上げたいんだもん」


梓「捕まえたい」

純「じゃあいいけどさー…」

梓「じゃあ捕まえる」

梓「えいっ」

純「あっ!なんでハイパーボール使っちゃうの!?」

梓「え?だってあったから」

純「あったからって使わないでよ~」

純「しかも外しちゃってるし」

梓「あ~ぁ」


純「弱らせてから捕まえるんだよ」

梓「ふーん」

純「……」

梓「……」ピコピコ

純「…あっ」

梓「あっ…倒しちゃった」

純「へたくそ」

梓「うるさい」


梓「もうゲームはいいや」

純「じゃあ返して」

梓「えー…」

純「なに?」

梓「だってそうするとまたヒマになるんだもん」

純「マンガでも読んでれば?」

梓「せっかく純の家に来たのに?」

純「私はかまわないよ」

梓「私がかまうよ」


純「はぁー…じゃあなにする?」

梓「なんでもいいよ」

純「それが一番こまる」

梓「だったら…純がしたいことは?」

純「ゲーム」

梓「それはだめ」

純「え~…ならなんでもいいよ」

梓「それさっき一番こまるとか言ったじゃん」


純「う~ん…」ゴロゴロ

梓「なにするの?」

純「う~~ん…」ゴロゴロ

梓「どっか行く?」

純「どこ?」
梓「どこか…遊べるとこ」

純「いいけどさ~…」

梓「じゃあ決定!とりあえず外でよ」

純「その前に」

梓「なに?」

純「起こして」


梓「…自分で起きてよ」

純「手ぇー引っ張って」

梓「しょうがないなぁ…」

梓「よいしょ」ギュッ

純「よっと!」

純「起きた」

梓「じゃ、行こ」

純「ポケモン持っていっていい?」

梓「だめ」


純「晴れてるね」

梓「うん」

純「でさー」

梓「うん?」

純「結局どこ行くの?」

梓「純が決めてよ」

純「梓が行こうって言ったんじゃん」

梓「そうだけど…」

純「ノープラン?」

梓「…散歩しよう」

純「は?」

梓「二人で適当にぶらぶら歩こうよ」


純「ぶらぶらかぁ…」

梓「そういえば涼しくなったね」

純「夏も終わったからね…」

純「よかったじゃん梓」

梓「なにが?」

純「これで日に焼けなくてすむし」

梓「うるさい」

純「すぅー…はぁ~」

純「空気が秋だなぁ」


梓「……」

純「……」

梓「……」

純「あっ、ドングリみっけ」

梓「本当だ」

純「もう一個あった」

梓「こっちにも」

純「私の方が大きい」

梓「むぅ…」


純「へへーん、私の勝ちだね」

梓「……」ガサゴソ

純「梓?」

梓「……」ガサゴソ

純「……」

純「……」ガサゴソ

梓「……」ガサゴソ

純「……」ガサゴソ


梓「あっ!見つけた!」

梓「ねぇ純、こっちの方が大きいよ!」

純「私もっと大きいの見つけたー」

梓「むっ」

梓「……」ガサゴソ

梓「あっ!!これならどう!?」

純「さらに大きいの見つけた」

梓「むむむっ」

梓「……」ガサゴソ

梓「!」

梓「これなら!!」

梓「…って純?」

純「もう飽きた」


梓「…なんで急にやめちゃうの」

純「疲れたの。続けていいよ」

梓「純がやんないなら私もいい」

純「ねーどっかで休もうよー」

梓「じゃあそこのベンチに座ろ」

純「のどかわいた」


梓「えぇ~?」

純「じゃんけんで負けた人が飲み物買いに行こうよ」

梓「はぁ…しょうがないなぁ」

純「いくよー、じゃんけん…」

純梓「ぽんっ」

梓「勝った!」

純「やっぱ二人で行こっか?」

梓「行かない」

純「う~…」


純「はい、買ってきたよー」

梓「ご苦労様」

純「あー疲れた」

梓「……」

純「どうしたの?」

梓「なんでコーヒー?しかもブラック」

純「あれ?梓ブラック飲めないの?」

純「お子ちゃまだね」

梓「べ、別に飲めなくはないよ!」


純「じゃあ遠慮しないで飲んでいいよ」

梓「ぅぅ…」

梓「……っ」ゴクゴク

梓「……」

純「どう?」

梓「…別に…おいしいよ…?」

純「顔がすごいギュ~ってなってる」

梓「なってな…い」

純「無理しなくていいのに」ゴクゴク

梓「あっ!?自分は炭酸買ってる!」

純「梓はコーヒーでもいいんでしょ?」

梓「炭酸がいい!!」


純「ふぅ…」

梓「ほっ…」

純「……」

梓「……」

純「……」

梓「……」

純「昔さー」

梓「なに?」

純「東名高速って透明な高速道路だと思ってたんだ」

梓「うん?」

純「名前ややこしいよね」

梓「そうだね」


2
最終更新:2010年10月03日 00:46