梓「そー言えば純?」

純「ん?どーしたの?」

梓「純ってさ澪先輩好きだよね」

純「うん、好き……って言うか憧れる」

憂「澪さんカッコイイもんね~」

純「そうそう。あのキリっとした目とかかっこいー!よね」

梓「うん、カッコイイよね。ベースも上手いし」

純「そこも憧れるよね~」

憂「純ちゃんお姉ちゃんの事はどう思う?」

純「憂のお姉ちゃんは可愛いかな~」

憂「えへへ~そうだよね~」

梓「ちなみに唯先輩の何処が可愛いって思ったの?」

純「う~ん。あのほんわかしたオーラとかかなぁ?憂は分かるよね?」

憂「分かるよ~」

梓「私も分かるよ!」

憂「ギターも上手いもんね!」

純「ギター弾いてる時の憂のお姉ちゃんはカッコイイかも……」

憂「ありがと~」

梓「あ!じゃあムギ先輩は?」

純「琴吹先輩か~……」

梓「美人だし優しいよね」

憂「そうだよね~」


梓「え!怖いの?」

純「うん……」

憂「紬さんの何処が怖いの?」

純「う~ん。何か怖い体も大きいし……」

憂「確かに背が高いよね~」

梓「背が高いだけで怖いの?」

純「琴吹先輩ってお嬢様なんでしょ?近寄りがたいってのも少しあるかなぁ」

梓「そうかなぁ?意外と親しみ易いけど……」

純「それにほら、何だか外国の人みたいだよね」

憂「金髪だもんね~」

純「うん……琴吹先輩って少し怖い」

梓「いい人なんだけどなぁ~」

純「いい人っとのは分かるよ?でも、私が一年の時だけどびっくりした事があってさ……」

憂「びっくりした事?」

純「学園祭の時にね琴吹先輩が何食わぬ顔で重たそうな機材を運んだりしててさ……」

梓「ムギ先輩力持ちだからね」

純「やっぱり力持ちなんだ。汗もかかずに何往復もしてたよ」

憂「あ、それお姉ちゃんも言ってたよ!ムギちゃんは力持ちなんだよ~って」

純「そうなんだ。しゃらんらしゃらんらって歌いながら運んでたよ」

梓「ムギ先輩よくそれ歌ってるよね」

純「そうなの?私分かんない」

憂「お姉ちゃんは紬さんの事が大好きみたいだよ~」

純「憂のお姉ちゃんは琴吹先輩の事なんて言ってるの?」

憂「可愛いとか!ムギちゃんが紅茶は美味しいんだよ~う~い~って毎日のように言ってるよ」

梓「言ってる姿が目に浮かぶ……」

純「あ、でも体験入部した時の琴吹先輩の紅茶は美味しかったよ」

憂「確かに紬さんの紅茶は美味しいよね~お姉ちゃんも美味しい美味しいって言ってるよ!」

梓「憂、さっきから唯先輩の事ばかりだねー」

純「まぁ憂らしいけどね~」

憂「えへへ~」

純「あ、私そろそろジャズ研行かなきゃ」

梓「私もそろそろ軽音部に……」

憂「二人共バイバイ~」

純「あ、うん。憂は帰るの?」

憂「うん!ご飯の支度しなきゃいけないから」

純「大変だね~」

梓「唯先輩は手伝ったりしてるの?」

憂「してるよ~」

憂「昨日もクラムチャウダーを一緒に作ったんだぁ~」

梓「美味しかった?」

憂「うん!とっても美味しかったよ~」

純「私も食べたいなぁ~今日お母さんに頼んでみよっかなぁ」

梓「私は今日はカレーが食べたいなぁ……」

憂「私の家は今日はカレーだよ!」

梓「いいな~」

純「購買でカレーパン買えばいいんじゃない?」

梓「それだと夜ご飯入らないじゃん」

純「あ、そっかそっか。ところでさ……」

憂「どうしたの?」

純「カレーにつけて食べるパンみたいな奴ってなんだっけ?」

梓「うん、そうだよ」

純「そうなんだーありがとうスッキリした」

憂「梓ちゃん純ちゃんそろそろ部活に行かなくていいの?」

梓「あ!忘れてた!」

純「私もスッカリ忘れてた」

純「はぁ~そう言えば来月からテスト期間かぁ~」

梓「ちゃんと勉強してる?」

純「勿論してるよ。はぁ……めんどくさい」

梓「赤点取らないようににしなきゃね~」

純「そうだね~はぁ……」

梓「ため息ばっかりだね」

純「ため息でもついてないとやってらんないもん」

梓「あ、週末って空いてる?」

純「空いてるよ」

梓「動物園に行かない?」

純「う~ん……行く!」

梓「そっか、じゃあ明日憂にも話してみるよ」

純「ありがと~」

紬「あら?梓ちゃんと……鈴木さん」

梓「あ、ムギ先輩!」

純「こ、こんにちは!」

紬「うふふ。こんにちは」ペコリ

梓「ムギ先輩もまだ部室に行ってなかったんですね」

紬「えぇ!ちょっと唯ちゃんが落とし物したみたいで探してたの~」

梓「何の落とし物ですか?」

紬「手袋を落としたみたいなの~」

梓「手袋……ですか」

紬「憂ちゃんから貰った大事な手袋だからみんなで探してるの~」

梓「私も手伝います!」

純「あ、私も手伝います」

紬「梓ちゃんありがとう。鈴木さんは大丈夫なの?」

純「は、はい。大丈夫です」

紬「本当?とってもありがたいわ~」

純「いえ……」

梓「あ、じゃあ私達は二年の教室側を探しますね!今朝、唯先輩が来てたし」

紬「そうね~私は下駄箱辺りを探してみるわ~」

梓「はい分かりました。じゃあ純行こっか!」

純「うん、わかった」

紬「それじゃよろしくお願いね~」

梓「は~い!」

純「う~ん……見つからないね」

梓「だね~それより純?」

純「なに?」

梓「ムギ先輩と会った時もの凄く緊張してたね~」

純「えーしてないよ」

梓「そう?してたように見えたからもしかしてと思って……」

憂「あ!梓ちゃんと純ちゃん!」

純「あ……憂」

憂「あれ?まだ部活に行ってなかったの?」

梓「うん、唯先輩が手袋落としたみたいでみんなで今探してるんだ」

憂「え!お姉ちゃん手袋落としたの?」

純「そうみたい」

憂「私も手伝うよ!」

梓「大丈夫だよ。私達で探すから」

憂「ううん!お姉ちゃんの為だもん!私も探すよ」

純「三人の方がすぐに見付かるかもしれないしね」

梓「そっか……じゃあ憂も一緒に探そう!」

憂「うん!」


純「う~ん無いね~」

梓「何処行ったんだろう?」

憂「にんにく~にんにく~」

梓「にんにく?」

憂「にんにく~にんにく~」

純「そんな大声で叫ぶ程にんにくが食べたいの?」

憂「ううん違うよ~」

梓「じゃあなんでにんにくって言ってるの?」

憂「にんにく~って言いながら探し物を探すと見付かりやすいんだって!」

純「本当?」

憂「う~ん……ただのジンクスだから本当かどうかは分からないよ」

梓「そうなんだ……」

純「にんにく~にんにく~」

梓「純……?」

純「ほら梓も……にんにく~にんにく~」

憂「にんにく~にんにく~」

梓「も、もう……恥ずかしいよ……」

憂「にんにく~にんにく~」

純「にんにく~にんにく~」

梓「に……にんにく~にんにく~」

純「にんにく~にんにく~……あ、あった!」ヒョイ

憂「本当だ!純ちゃんやったね」

梓「うん!やったね純!」

純「あ、中身も入ってるよ」

憂「……え?」

梓「……中身?」

純「あぁ……ごめん間違えた中に何か入ってる」

憂「もーびっくりしたよ~」

梓「どんな間違いしてるのよ……」

純「あははごめんごめん今取り出すから」ガサコソ

憂「何が入ってるの?」

純「紙が入ってた」

純「あ、何か書いてあるみたいだから読んでみるよ」

憂「うん!」

純「えーと……この手袋が落ちてたら平沢唯に渡して下さい……だってさ」

梓「って言うか唯先輩、紙が入ってた手袋をずっと着けてたんですね」


梓「あ、早く唯先輩に届けましょうよ」

憂「そうだね~私、電話かけるよ!」

梓「うん!」

純「私が見付けたって言ってね!」

憂「勿論だよ~……あ、もしもしお姉ちゃん?」

純「…………」ドキドキ

憂「手袋見付けたよ~……あ、うん!梓ちゃん達から聞いたんだぁ~」

純「…………」ドキドキ

憂「それから!純ちゃんが見付けたんだよ~うん!うん!わかった。伝えておくね~」ピッ

梓「唯先輩何だって?」

憂「職員室の前にいるから届けに来てって。あと純ちゃんありがとうだって!」

純「えへへー……何か照れるね!」


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最終更新:2010年10月12日 02:13