…その頃…

唯(だから、その時のショックで私死んじゃってー) ニヘラー

和「死んだことをそんなに明るく話されても…」

唯(それよりさっきからチラチラ川が見えるんだよね)

和「それ、三途の川だから渡っちゃ駄目よ」

唯(でも向こう側にある食べ物美味しそうなんだよね、じゅるり)

和「唯の未練はたぶんお菓子が食べられなかった事なんでしょうね」


和「それより何か用事があったんじゃないの?」

唯(はっ!そうだ、えっと… なんだっけ?)

和「私が知らないわよ」

唯(そうだよねぇ…)

和「とにかく何時までも幽霊で居る訳にもいかないんだから

  さわ子先生に相談してみたら?」

唯(うん!そうするよ、和ちゃん!!)

和「それじゃあ私生徒会行くね」


……

梓「何処かで道草食ってるんじゃ…」 モジモジ

澪「ま、まさか…忘れてたりなんかしてないよな…?」

律澪梓「…」

律「残念ながら唯ならおおいに有り得る…」


澪「ま、まあ焦る必要も無いし…気長に待つか」

梓「そ、それなんですが…」

律澪「?」


梓「実は私さっきからトイレに行きたくて…」 ウズウズ


律澪「!!!」

律「そ、それは不味い!」

澪「が、我慢できないか!?」

梓「ちょ、ちょっと厳しいです…」 ウズウズ

律「唯ぃい!!早く帰ってきてくれぇえ!!」

澪「こ、ここで出しちゃ駄目だぞ、梓!」

梓「そ、そんなのわかってます!!」 ウズウズ

律「そうだ、ここで出したら…変態あつか……」

澪「律…?」

律「私も行きたくなってきた…」

澪「なあっぁあああっ!!?!」

律「お菓子が無いからお茶で腹を満たそうと思ってがぶ飲みしたのが不味かったか…!」 モジモジ

澪「ど、ど、ど どうするんだよ!!

  ここでする気か!!?ここでするのか!?!」

律「馬鹿!!花の女子高生が冗談でもそんなこと言うな!!」 モシモジ

澪「…」

律「澪…?」


澪「ふ、2人が変な事言うから… 私も行きたくなったじゃないか!!」 モジモジ

律梓「なぁぁぁっぁああああっ!!!!」

律「なんだこれ!どう言う状況だ!!」 モジモジ

梓「女子高生3人が密室でトイレを我慢してます!」 モジモジ

律「誰が冷静に分析しろって言った!!て言うか変態SSか!!」 モジモジ


ドア『ニヨニヨ』


梓「!!! な、怪人の笑い方が変態みたいになってます!」 モジモジ

澪「ま、まさか最初からこれが狙いか!?!」 モジモジ

律「今回の怪人も結局変質者かよ!ちくしょう!!」 モジモジ


ドア『ニヤニヤ』


澪「悠長に誰かの助けや唯の帰りを待ってる場合じゃなくなったな…!」 モジモジ

律「ああ、早急にあの変態ドアを何とかする必要が出てきた…!」 モジモジ

梓「出来ればぶちのめしたいです!」 モジモジ

澪「でもどうする!? 正攻法で行っても 地面「ぴゅー」 に押し返されるんだぞ!」 モジモジ

律「いや、それについては何とかなるかもしれん!」 モジモジ

梓「本当ですか!?」 モジモジ

澪「どうするんだ!?」 モジモジ

律「恐らく地面に足が着いてなければ 地面「ぴゅー」 は通じない!」 モジモジ

梓「なるほど!! 盲点でした!!」 モジモジ

澪「でもどうやって足を着けないでドアまでたどり着く!?」 モジモジ

律「ずばり! 私達2人が梓を投げ飛ばす!!」 モジモジ

梓「え、なんで投げ飛ばされるのが私なんですか!?」 モジモジ

律「一番軽いからな!まさか一番重い澪を投げ飛ばす訳には」

ガツンッ

律「いちゃい…」

澪「こんな時に余計な事言うな!!」 モジモジ

律「ヤバっ… 今ので゙限界が近くなったかも……」 モジモジ

澪「!!! や、やめろよ!!」

律「殴るのはいいけど、今デリケートなんだからもっと慎重に殴れよ!!」 モジモジ

澪「ご、ごめん……って何で私が謝ってるんだ!!」 モジモジ


律「とにかく時間が無い!!変身だ澪!!」 モジモジ

澪「わ、わかった!!」 モジモジ


律「変身!」

澪「変身!」

キラキラキラー 裸 シュピーン!!

キラキラキラー 裸 シュピーン!!


律「笑顔を届けるキャンディアップル! 放課後レッド!!」 ササッ

澪「爽やかなブルーハワイ! 放課後ブルー!!」 シュタッ


律「ケイオンジャーパワーを使えばこの位置からでも軽く梓を投げ飛ばす事ができる!」

澪「梓!」

梓「ガッテン!!」 シュバッ


律「皆、用意はいいか!?」

澪「ああ!」

梓「大丈夫です!!」


律「それじゃあ行くぞ!!!」


ドア『?』


律澪「どりゃあああああああっ!!!」

ぶんっ

梓「やああっ!!」 しゅっ


ドア『!!!』

律澪「行け!!梓!!!」


ガシッ

梓「掴んだ!!」

律澪「やったーっ!!」


梓「…」

梓「ちょっと待ってください、空中でどうやって開けるんですか」


律澪「あ」


トスン

梓「いたっ」

ドア『ニコ』

地面「ぴゅー」

梓「あわわわわっ!」 ピュー

びたーん!

梓「に゙ゃっ」


律「あずさああああああああああ!!!!」


梓「ばたんきゅー……」

澪「そもそもあのドアは開かない事が問題だったんじゃなかったか?」

律「……すっかり忘れてたな」

澪「…おい」

律「…」

澪「…」

律「梓、君の犠牲は無駄にはしない!」


ドア『ニコ』


澪「そ、それより私もそろそろ危ないんだけど…」 モジモジ

律「奇遇だな、私もだ!」 モジモジ

澪「早く次の手を考えないと…」 モジモジ

律「…仕方ない、こうなったら何でもやってみるしかない!

  アイツに通じるかはわからないが…それでも澪の必殺技なら…!」 モジモジ

澪「…もしかすると動きを封じれるかも… やってみる!!」 モジモジ


澪 ゴソゴソ

澪「ときめきシュガー!!」 ギュイイイン

ドア『?』

律「…」

ドア『…』

澪「…」

律「…効いたのか?」

ドア『ニコ』

カバン「ふわっ」

カバン「ぶんっ」

澪「へ?」

スコーン!!!

澪「はぐぅっ!!」 ボンッ


律「みおぉぉぉぉおおおおおおお!!!!」


澪「ばたんきゅー……」

律「あ、あのドア まさかカバンを飛ばしてくるなんて!!

  澪の詩がそんなに気に入らなかったのか!?」

ドア『ニコニコ』

律「梓!澪! お前たちの犠牲は無駄にはしない!!」


律「あ、言ってる間に私もうやばい…」 モジモジ

ドア『ニヤニヤ』

律「ちくしょー!!!こうなったら仕方ない!!!」

律「玉砕覚悟で突撃だっ!!!」

律「必殺!!『ヒートアップ』!!!!」 ギュイイイイン


律「うぉおおおりゃあああああっ」 ゴォオ…


ドア『ニコ』

地面「ぴゅー」

律「ですわよねー」 ピュー

びたーん!

律「ぎゃふっ」


律「ばたんきゅー……」



…その頃…

さわ子「唯ちゃん…あなた何で死んでるの…?」

唯(なんか色々あってー)

唯(あ、ちょっと待って! ……え、違うよ この人はさわ子先生だよ!)

さわ子「だ、誰と喋ってるのかしら…」

唯(さっきそこで会った人だよ!骸骨みたいな頭してるんだ!おかしいよねー)ケラケラ

さわ子「そう…私には見えないのだけど… きっとそっちの世界の人なんでしょうね…」


唯(あ、そう言えばりっちゃん達が部室で怪人に閉じ込められてて!)

さわ子「! それを先に言いなさいよ!」

唯(あ…うぅ…ごめんなさい)


さわ子「でも、わかったわ!皆、今すぐ助けに行くわよ!」

唯(さわちゃん先生!ありがとう!)


……

梓「うぅ……」

澪「……ぐっ…」

律「くっ…そ… ここまで…なのか…」

ドア『ニヤニヤ』


スタスタ…

スッ

ドア『?』

律「えっ?」




澪「…ム…ギ?」

梓「ムギ先輩…?」

律「ムギ…起きたのか…?」

紬「…ドアさん…あなたが犯人だったんですね」

ドア『ニコ』


紬「どう言うつもりかは知りません…」

紬「でも…」


紬「 … 」 キ ッ ゆら…

ドア『!!!!!!』

律「!!!」

律(あ、あの凍りつくような目線と黒いオーラは!)

澪(唯のギターのメンテナンス費用をタダにさせる時に使った…!!)


紬「皆のティータイムを邪魔したこと!

  そして皆を虐めたことを  私 は 許 さ な い っ ! ! ! 」 キリッ

ドア『!!!!!』

梓(ムギ先輩は本気だっ!!!)


澪「ムギ…」

梓「ムギ先輩…」

紬「皆、ごめんね… 皆が戦ってる間ずっと寝てたりして…

  でも大丈夫… 後は私に任せて!」 ニコッ

律「ムギ、本当にいけるか…? あのドア結構やっかいだぞ」

紬「だいじょーぶっ!!」 グッ

律「そっか… なら任せた…」

紬「任されました!!」


紬「すぅー…」


紬「変身!!!」

キラキラキラー 裸 シュピーン!!

紬「甘いハチミツレモネード!!放課後イエロー!!!!」

紬「…」 キリッ

律(どうするんだ…ムギ…?)

紬「…」 スタスタ…

澪(正攻法!? でもそれじゃあ 地面「ぴゅー」 の餌食に…!)


ドア『ニコ』

紬「!」

地面「ぴゅー」


紬「必殺!!!」 ギィイイイイイイン

紬「…」 グググ…


ドア『!!!!』

律澪梓「!!」

梓(すごいっ!!吹き飛ばされてないっ!)

澪(足の踏ん張りで耐えてるのか…!)


紬「私の私らしさ… それは… 力持ちな事!!」

紬「これが私の必殺技!! 『フルパワー』!!!!」

ドア『アセアセ』


ドア『ニコ!』

地面「ぴゅー」

紬「…」 グググ…ズンッ

ドア『ニコ!!』

地面「ぴゅー」

紬「…」 グググッ… ズンズンッ


ドア『アセアセ』


澪「ちょっとずつだけど近づいていってる!!」

律「…それにこの力なら 無理やりドアをこじ開ける事も出来るんじゃないか!!」

梓「これなら…いけるかも!!」


ドア『アセアセ』


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最終更新:2010年10月15日 19:58