澪(どうしてこの人は私達の必殺技の事を知ってるんだ…
憂ちゃんとの戦いで梓が使った『スピード』は別にしても
…結局使えなかった私の『クールダウン』や律の『ヒートアップ』のことまで…!!)
律「このぉっ!!!」 ザッ
ラベンダー サッ
律「っ!」 グラッ
ラベンダー「そこっ!!」 ブンッ
ドカッ
律「うっ!」
律「ぐっ…ぁ…」
澪「りつっ!!!!!」
律
「くぅ…」 ドサッ
ラベンダー「……期待外れね、その程度じゃあ…あの子は止められないわよ」
律「…あの……こ…?」
澪「っ!律、待ってろ!」
ラベンダー「あら、必殺技を使うの?」
澪「…」 キッ
ラベンダー(うっ、本気みたい…まずいわね…そろそろズラかるとしますか…) ギュイイイイン
律「余所見…
するなっ!!!!!!!」 ブンッ
ラベンダー「えっ」
スコーン!!!!!!
ヘルメット パァン!
ラベンダー「あぐぅっ!!」
律「よっしゃあ!!」
澪「ハイキック!?」
梓「アゴ……痛そうです……」
ヘルメット カランコロン
ラベンダー「痛っぅ~… よくもやってくれ
律澪梓「!!!!!」
律「あ、あなたはっ!!」
ラベンダー「へっ?あ、ヘルメットが… し、しまっ」
梓「ら、ライブハウスの……」
ラベンダー「うっ……」
澪「先生の友達の……」
ラベンダー「あわわわ…」
律「確か……
律澪梓「川上さん!」
ラベンダー(川上さん)「や、やっばぁ……」
ラベンダー(川上さん)「…うぅ」
澪「どうして貴方がここにっ!!」
律「て言うか、なんでケイオンジャー?!」
澪「! そうだ… 確か…
川上さんもさわ子先生と同じ、軽音部員だったじゃないか」
律「はっ!そういえばっ!」
ラベンダー(川上さん)「…くっ」 ギュイイイイイイイン
澪律梓「!」
ラベンダー(川上さん)「さっきも言ったけど、私の必殺技は毒を振り撒く力…
そしてその毒の種類は千差万別…
例えば軽く吸っただけでコロっと逝っちゃうような猛毒のガスだとかね!!」
澪律梓「!!!」
ラベンダー(川上さん)「さようなら」 ニコッ
シュウウウウウウウウウウ…
澪律梓「!!」
澪「む、紫色の煙!?」
梓「コロッと逝っちゃうって……
あ、あれを吸ったら……し、死ぬって事…?!」
律「や、ヤバそうだな…っ!!皆息を止めろ!!」
シュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ
モワモワ
モワモワ
モワモワ…
律(くそっ…辺りの様子が何も見えない…
澪… 梓… 大丈夫なのか……?)
モワモワ…
タッタッタッタッタ…
モワモワ…
澪(? 足音…?
…ま、まさかっ!!!!!)
澪「りつっ!!」
モワモワ…
律「!!」
律「なんで喋ってんだよ、澪!!
喋って息を吸ったら死んじゃ…
梓「律先輩……喋ってます」
律「!!!」
澪「ああ、死んじゃうって言うのは嘘なんだよっ!!
たぶんコレは……ただの煙幕だっ!!川上さんが逃げるためのっ!!!」
律「な、なんだって!!!」
モワモワ…
「正解」
澪律梓「!!」
「すぐに逃げても良かったんだけど…
最後に、忠告だけしておいてあげようと思ってね
……きっとあなた達は答えに気付いてると思うし、あの子自身から聞きたい事もあると思う
でも、近づくのは止めておいた方がいいわね 今のあなた達じゃあ力不足だから」
澪「…どう言う意味…」
「じゃあね」
タッタッタッタッタ
律「…」
澪「…」
梓「…」
モワモワ…
……
律「…視界が晴れた」
澪 キョロキョロ
澪「……いないみたいだな」
梓「……逃げられましたね」
澪「……梓、大丈夫か?」
梓「はい、だいぶ…マシになってきました」
律「そうか、良かった…」
律「…」
澪「…」
梓「……憂は『怪人の力』を注入されて…ああなったんだって…あの人は言ってました…
でもそれを注入したのはあの人自身ではないって…」
澪「…だとしても その犯人とあの人が仲間なのは間違いないだろうな
何度か出てた”あの子”って言うのは… きっとその犯人の事なんじゃないか…?
それに……… 川上さんはケイオンジャーだった…
偽者なんかじゃない… 昔の軽音部にいた… 本物のケイオンジャー…」
律「怪人化した憂ちゃん… 怪人の力…
昔の軽音部… 昔のケイオンジャー…
…だぁああっ!! もう訳わかんねえ!!! どう言う事だよ!!くそっ!!!!」
澪「…」
梓「…」
澪「一旦…唯たちと合流しよう…」
律「…そうだな」
……
憂「…」 スースー
唯「…憂、寝ちゃったね」
紬「きっと疲れてたのよ」 ヨイショヨイショ
唯「ムギちゃん、ごめんね…
憂の事背負ってもらって…ムギちゃんも疲れてるのに」
紬「ううん、いいのよ 全然へっちゃら
それに、私 唯ちゃんと憂ちゃんの役に立てて嬉しいの」 ニコッ
唯「ムギちゃん、ありがとう」 ニコニコ
紬「ええ どういたしまして」
憂「お姉ちゃん…」 スヤスヤ
唯「ほぇ?…って寝言かぁ」
紬「あらあら…ふふ、唯ちゃんの夢を見てるのかしら」
唯「えへへ~」
紬「! あれ、りっちゃん達じゃない?」
唯「本当だ! おーい!!」 ブンブン
律「おーい!」 ブンブン
スタスタスタ
梓「もう!離して下さい!律先輩!!
もう自力で歩けますから!!」 ジタバタ
律「暴れるなよ…疲れてるんだろ、いいからもうちょっとおぶられてろって」
梓「…… …もう」 プクー
唯「あれ、あずにゃんも おんぶされてるの?」
梓「私も、って… ああ、憂寝ちゃってたんですね」
憂「……お姉ちゃん」 スースー
紬「梓ちゃんはどうして?」
澪「憂ちゃんとの戦いもあったし…色々あって フラフラだったからさ」
律「私が負ぶってやることにしたのさ!」
梓「……恥かしいからいいって言ったんですけどね…」
唯「りっちゃんズルいよ!!私もあずにゃん おんぶしたい!!」
梓「なんでですかっ!?」
律「してもいいけど…唯は危なっかしいから…無理じゃないか?」
梓「していいとかよくないとか!勝手に決めないでくださいっ!」
唯「あずにゃんは軽いから大丈夫だよ!ね、あずにゃ~ん!」
梓「私の意見は無視ですか……」 ガクッ
澪(軽い……おんぶ…… 軽おんぶ… なんちゃって)
紬「それで……どうだった?」
律「……それがさ…」
澪「…」
梓「…」
唯「? あ、ムギちゃんから聞いたけど近くのビルに怪しい人がいたんだよね!
私、全然気付かなかったよ~」
梓「…まあ、その時は唯先輩は憂の事とっても心配してましたもんね」
紬「…やっぱり何かあったの?
梓ちゃんはフラフラだそうだし…澪ちゃんもりっちゃんも顔色悪いし……」
澪「…話すとちょっと長くなるかな
ここじゃなくて…何処かゆっくりできる場所で話すよ、
ムギに憂ちゃんをずっと背負ってて貰うのも悪いし…」
憂「…」 スヤスヤ
律「…そうだな えっと…ここからだと」
唯「学校の近くだね!」
紬「それじゃあ一旦学校に戻りましょうか
まだそう遅くないから…残っている先生もいるでしょうし」
律「じゃあ…そうするか」
澪「……学校か」
唯「?」
澪「……」
澪「いや、うん そうしよう
ここからなら学校が一番近いもんな… 保健室借りて…少し憂ちゃん寝かさせてもらおう」
唯「あれ、部室じゃダメなの?」
澪「……部室は…… ほら、やっぱりちゃんとしたベッドに寝かせてあげたいだろ?」
唯「おお、そうだね!」
澪(それに…部室はまだあの人が居るかもしれないもんな…)
澪「あ、そうだ まだ生徒会は残ってるかも…
唯、和に連絡しておいてくれないか?保健室借りる手筈整えといて欲しいって」
唯「了解~」 ピッ ポッ パッ
プルルルル ガチャ
唯「あ、もしもし 和ちゃん?
まだ学校に居る? そっか!良かったよ~
実は憂が倒れちゃって…… えっ あぁ うん! そっちからも見えてたんだね
ちょっと色々あって憂が巨大化しちゃって… でも安心してよ!もう大丈夫だからね!
それで憂をベッドで寝かせてあげたいから 保健室の開けておいて欲しいんだ~
うん!お願いね! 和ちゃん!ありがとう! それじゃあ!」 ピッ
唯「これで大丈夫だよ~」
梓「憂の巨大化…見られてたんですね」
澪「学校近いからなぁ…騒ぎになってなければいいけど…」
唯「あとケイオンガーの活躍も見てたって言ってたよ!」
律「活躍って言うか…バランス崩して倒れただけだし、しかも今はガレキの山だけどな…
つーか…後で片付けないと…」 ガクリ
唯「それじゃあ皆! 学校に向けてレッツゴーだよ!」
紬「お~!」
律澪梓「おぉ…」
憂「おぉー…」 ムニャムニャ
最終更新:2010年10月15日 20:50