十ノ┬三田ノ 幺 畄十`「フヽノ
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             最終話『バイバイ!私達のケイオンジャー!』


……10年前……


ドア【暗黒会議中、生贄以外の立ち入りを禁ずる】


ジェーン「はいはい!私、黒がいい!」

デラ「私も…黒が」

クリスティーナ「私も黒」


キャサリン「黒率高いわね…」


クリスティーナ「さわ子はどうするの?」

キャサリン「私はもちろんレッドで!!!

       戦隊物の中心と言えば当然レッドよね!

       デスデビルの中心である私に相応し…

クリスティーナ「じゃあ、さわ子はそれで」

ジェーン「異議なし」


キャサリン「ちょ、ちょっとは揉めたりしてよ!」


ジャニス「ふふっ、キャサリン形無しね」 クスッ

ミホコ「あはは」


クリスティーナ「笑ってる場合じゃないわよ、あんた達もさっさと自分の色を決めな!」 ビシッ

ジャニス「そうねぇ… じゃあ… ピンクとか!」

ミホコ「私は白がいいなぁ」


キャサリン「ピンク? 白? あー、ダメダメ

       そんなナヨナヨした色 私達、デスデビルが所属する 悪魔戦隊ケイオンジャーに相応しくないわ」

ジャニス「悪魔戦隊ってもろ悪役なんじゃないの……」

ミホコ「そもそも、私達はデスデビルじゃないけど…」

クリスティーナ「今更何言ってるの、部内で戦隊をデスデビルとそれ以外の2つに分けて作っても

         両方、中途半端になるだけでしょうが… だったらまとめてしまった方がいいでしょ?

         それに名前に関しては多数決で決まったんだから異論は挟ませないわよ」

ジャニス「部員7人中4人がデスデビル所属ってあんな不公平な多数決も無かったと思うけど…」

クリスティーナ「不公平がまかり通るのが多数決の恐ろしさ!

         恨むなら、民主主義国家に生まれた自分を恨みなっさい!!」 ビシッ


ジェーン「パープルとシルバーでいいじゃん? ピンクと白ならそんなに変わらないっしょ」

デラ「デビルパープル… デビルシルバー…」

クリスティーナ「うーん… 色はそれでいいとしても… 名前にいまいちインパクト無いわね…」

キャサリン「インパクトが無いなら つけるまでよ!!」 バッ

クリスティーナ「そうね… とは言っても…インパクトのある名前…ねぇ…」

ジェーン「じゃあ、じゃあ! デビルバイオレット と デビルメタリックって言うのはどうかな!?」

クリスティーナ「さっきよりは禍々しくなったけど…まだ少しパンチが足りないわね…」

デラ「色を名前につける事に拘らなくてもいいと思う…

   戦隊物ヒーローだって色の名前付いてる奴は意外と少ないし」

キャサリン「ふーん、じゃあ例えば」


デラ「デビルラベンダー デビルファントム」

キャサリン クリスティーナ ジェーン「それだっ!!!!!」 ガバッ


クリスティーナ「じゃあ、あんた達はデビルラベンダーとデビルファントムで決定ね」

ジャニス ミホコ(勝手に決められた……)



クリスティーナ「これなら全員黒でも、名前だけ変えれば揉める必要は無いわね」

ジェーン「じゃあ、私デビルパンサー!」

デラ「……デビルクロウにしようかな…それともデビルレイヴン…?」

クリスティーナ「漆黒の稲妻 デビルライトニング」

ジェーン デラ 「!!!」

デラ「捻ってきた!?」

ジェーン「かっけぇ!!!」

ジャニス(どれもどっこいどっこいだと思うけど…)


ジャニス「キャサリンは?」

キャサリン「そうねぇ…私は色そのままでいいんだけど…」

ジャニス「へぇ じゃあ どうするの?」


キャサリン「私は…

……


……7年前……

川上「ふーん、先生になるんだ」


さわ子「ええ!私は愛しのあの人に何処までもついていくわ!」 キラキラー

川上「今度は上手くいくといいわね……」

さわ子「ちょっとー、そう言う不吉な事言うの止めてよー」

川上「ふふっ、ごめんごめん」

さわ子「もうっ!」 プンプン


川上「でも……じゃあ音楽止めちゃうんだ」

さわ子「…止めないわよ、私が目指してるのは音楽教師!

     ちょっと今までとは方向性が違うだけじゃない」

川上「ま、そうかもね…

    …キャサリンが音楽教師かぁ……何かとんでもない事教えたりしそうね?」

さわ子「ど、どう言う意味よ」

川上「歯ギターとか」

さわ子「お、教えないわよー 教師になったら流石にそう言う事はできないし…

     それに先生になったらお淑やかキャラで通すって決めてるんだから!」

川上「あはは、あのデスデビルのキャサリンがお淑やかキャラ? ムリムリ!」

さわ子「で、できるわよ… 私の演技力舐めてもらっちゃ困るわ」

川上「ま、さわ子結構キャラに入り込むタイプだしね

    デスデビルのキャサリンにしたって最初の頃とは大違い

    でも…きっと、すぐに本性バレるわよ」 クスッ

さわ子「ま、まさかぁ!」

……


……4年前……


川上「だから言ったじゃない…」

さわ子《 うっ… まったく面目ないわ……

      で、でも桜高に居るといろいろ思い出しちゃうんだもの!つい… 》

川上「あんたが望んで行ったんでしょ」

さわ子《 そうだけど… 》


川上「…キャサリンが私達の母校の先生かぁ、なんか不思議な感じ……」

さわ子《そうね… 私自身そう思うもの》

川上「…どう? 桜高 変わってない?」

さわ子《 びっくりするくらい変わってないわね

      まあ そもそも卒業からそんなに時間も……あっ! 》

川上「?」

さわ子《 そう言えば、すっごく変わった物もあるわね 》

川上「え、なになに?」

さわ子《 堀込先生の頭部はだいぶ寂しくなってるわよぉ 》 

川上「うっそ、マジ!?」

さわ子《 それが本当なのよ! プクスス… 》

川上「フフッ あんまり笑っちゃ駄目よ」 クスッ

川上「そうだ、軽音部は健在?」

さわ子《 ええ 今も健在よ もちろん、音楽性の違いはあるけど 

      不思議とノリは あの頃の私達と変わらないのよね 》

川上「じゃあケイオンジャーも?」

さわ子《 健在健在、今のケイオンジャーも結構評判いいのよ、聞かない? 》

川上「うーん…聞かないわね」

さわ子《 あら、そう? うーん…思ってるより大した事ないのかしら… 》

川上「そんなもんじゃないの?」

さわ子「そんなもんなのかしらね」

川上「でも、そっかー… 懐かしいなぁ」

さわ子《 ふっふっふ 》

川上「?」

さわ子《 実は私 今のケイオンジャーの司令官もやってるのよ! 》

川上「! 嘘、本当に!? あのキャサリンがね…」

さわ子《 昔、ケイオンジャーやってたよしみでね 

      変身もできるからいいんじゃないか って 》


川上「あ、キャサリンもまだ変身できるんだ…」

さわ子《 できるわよ、流石にもう現役時代ほどの力は出せないけど 》

川上「てっきり私、もう変身できるのは私とクリスの2人だけだと思ってたわ」

さわ子《 え゙っ 》

さわ子《 ちょ、ちょっと待って! 2人?! 》

川上「ああ、うん この間、ジェーンも変身できなくなって

    残りは私とあんたとクリスだけ 聞いてない?」

さわ子《 き、聞いてないわよ! て、て言うかデラも? 》

川上「デラならもう1年も前に変身できなくなってるけど…

    あんた あまり連絡取ってないの?」

さわ子《 …だ、だって仕事に恋愛に忙しかったし…

      …も、もしかして私嫌われてる…? 》

川上「そんな事は無いわよ…たぶん…

    …まあ ちゃんと連絡取りなさいね

    私にだって、今回が随分久しぶりの電話じゃない」

さわ子《 …うん… 》

川上「だいたい恋愛って…上手くいってるの?」

さわ子《 …… 》

川上「?」

さわ子《 ぐすっ… 》

川上「!!」

さわ子《 うえぇええええんっ!!!! 》

川上「!!! な、泣かないの!!

    わ、私が悪かったわ!私が!!」

さわ子《 ぐすん… 》

川上(…キャサリンに恋愛の話は禁句だったわね…)

さわ子《 だって… だってね! 彼ったらね!! 》

川上(しまった!地雷踏んだ…!! これは長期戦になりそうね…)


さわ子《 そこで私言ってやったのよ!!!

      「テメェ 顔のブツブツがガマガエルみたいでキモいんだよ!!」ってな!!

      ヒャッハアアア!!!! 》

川上(もう2時間もこの調子……途中からお酒も入ってるし…

    はぁ… クリスたちが連絡取らないのもこれが一因かもね…)

川上「はいはい、わかったからもう寝なさい」

さわ子《 何言ってんの!! 夜はまだコレから… 》

川上「お酒飲んで夜更かしすると肌荒れるわよ」

さわ子《 今すぐ寝ますっ! 》

川上「まったく… はいはいおやす…


    あっ、そうそう」

さわ子《 ? 》

川上「ケイオンジャー司令官、頑張ってね」 ニコッ

さわ子《 私に任せておきなさいっ!

      私がいる限り 私達のケイオンジャーは永遠よっ!! 》

川上「はいはい、でもキャサリンがいるなら確かに安心ね

    それとたまにはちゃんと連絡寄こしなさいよ、待ってるんだからさ」

さわ子《 善処するわ!! 》

川上「じゃあまたね、ちゃんと寝ないと二日酔いするわよ」

ピッ

……


…… 3年前 ……




川上「えっ」




川上「…うそ…」




川上「…」





川上「廃部…した…?」



川上「……そう」


川上「残念だけど……仕方ないわよ……」


川上「…」


川上「ねえ……さわ子…

    あんまり責任感じなくていいから、ね…?」



川上「また連絡してくれれば…相談にも乗るから…」




川上「私達… 仲間じゃない 」



……


……現在……

講堂前!


川上「…」


川上「仲間か…」


川上「…」


川上「何言ってるんだか…」


川上「…」


川上「ただ連絡が来るまで受身で待っていただけで…」


川上「…」


川上「あの子が 本当に辛い時に… 傍に居てあげられなかったのに…」


川上「…」


川上「駆けつようとしなかったのに……」


川上「…」

川上「?」


タッタッタッタ


川上「…来たみたいね」


タッタッタ

律「よし、講堂に到着だ!」

澪「この中にさわ子先生が…

  !! 入り口の前に誰かいる!」

梓「えっ… あっ!!!」


川上「いらっしゃい、皆 昨日ぶり」


紬「はぁはぁ… み、みんな待って…」 タッタッタ…

唯「……は、早すぎるよーっ…」 タッタッタ


紬「ぜぇぜぇ…」

唯「はぁはぁ…」


川上「そっちの2人は昨日は会ってなかったわね」


唯「ほぇ?」

紬「あっ、あなたはっ!」

唯紬「川上さん!!」


川上「ええ、そのとおり

    そして今の私は…

    邪悪なる闇に咲き誇る艶美なる妖花… デビルラベンダー」


唯紬「!」


唯「海老羊羹?」

紬「なんだか美味しそうね」


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最終更新:2010年10月15日 21:54