唯(あ、危ない!襲っちゃうところだった)

唯(リビング行ってよ)

バタン

唯「……はぁ」

唯「これからどうしよう…」

唯「匂いを嗅ぐのもできなくなっちゃったし」

唯「お先まっくらだよぉ」

唯(憂の匂いを嗅げない世界なんて…)

唯「嗅ぎたいものも嗅げないこんな世の中じゃ~♪」

憂「なあに?その歌」

唯「ひっ!?」ビクッ

憂「?」

唯「あばば…な、なんでもないよ!」

憂「そう…?今日は早いねお姉ちゃん」

唯「う、うん。たまにはね」

憂「じゃあご飯つくっちゃうね」

唯「うん…」



ガチャ

憂「今日も寒いなぁ」

唯「くっつけば大丈夫だよ」ギュ

憂「わわっ、歩きにくいよぉ」

唯「いいじゃんいいじゃん」

憂「…えへへ」

憂「わ…」ヨタヨタ

唯「憂しっかり~」

憂「だって…」

唯「ほらほらはやく」

憂「う、うん」

「あ、憂~!」

唯「!」ピクッ

憂「…あ、純ちゃん。おはよー」

純「うん、おはよう」

純「…」チラッ

唯(うっ!)

唯「…」パッ

憂「お姉ちゃん?どうかした?」

唯「う、ううん」

純「」ニヤ


純「でさぁ、そのときその人が…」

憂「あはは、すごいねそれ」

唯「…」トボトボ

憂「…?」

純「憂?」

憂「あ、ううん。なんでも…」

純「そう?それでさぁ」

憂「うん」

憂(そういえばお姉ちゃんと純ちゃん一回も話してないなぁ)

憂(なんでだろ)チラ

唯「!」

唯(うぅ、憂に心配かけちゃってるかなぁ)

純「……」

憂「もう着いちゃったね」

純「あはは、話してるとあっという間だね」

憂「うん、じゃあお姉ちゃん、私たちはこっちだから…」

純「あっそうだ!私憂のお姉ちゃんと話すことがあるんだった」

憂「え?」

純「ですよね?」

唯「えっ?う、うん」

純「じゃあ憂そういうことだから先行ってて」

憂「?うん」


唯「な、なにかな」

純「うーん、とぼけるんですか?」

唯「なにを…?」

純「カメラ、全然憂写ってませんでしたけど」

唯「あ、それは…」

純「なんですか?」

唯「う、憂が私と寝たいって言ったから!だからしょうがないもん」

純「へー、そうですか」

純「先輩から誘ったくせに何言ってるんですか」

唯「えっ?ど、どうして…」

純「さっき先輩の前で憂と話してましたけど」

唯「そんなぁ…」

純「…さて、なにかしてもらわないといけませんね」

唯「ええっ!また!?」

純「先輩が裏切るようなマネするからですよ」

唯「うぅ…なにをすれば…」

純「そうですね。…じゃあ、お風呂にもカメラ仕掛けちゃいましょっか?」

唯「それはやりすぎだよ!」

純「えー、じゃあどうしますか」

唯「えっと、このままで…へへ」

純「だめですよ」

唯「う…」

純「ほかに思いつくこともないしなぁ……」

純「もう言っちゃおっかなあ」

唯「や、だめっ!」

唯「う、憂のパンツなら、出来るだけ新鮮なものを調達するから…だから…」

純「…じゃあ今履いてるのもらってきてください」

唯「えっ」


ガチャ

憂「あ、純ちゃん何話してたの?」

純「えへー、ひみつ~」

憂「あーひどいなぁ」

純「あとでわかるよ」

憂「そっか。じゃあ待ってる」

純「うん」

純(お姉ちゃんにパンツせがまれたらさすがの憂でもドン引きだよね)

純「ぐふふ…」

憂「えっ、大丈夫?」

純「あ、うん」

純(それにうまくいったらフレッシュぱんつが手に入るし、なんていい作戦!)

憂「?」


キーンコーン…

憂「あ、もうホームルーム始まるよ」

純「うん、またあとでね」

憂「ばいばーい」



「きりーつ、れーっ」

ガタタッ

純(憂のパンツ…憂のパンツ…)

純(うへへ…)ジュルリ

純(辛抱たまりませんなぁ)

憂「…」カキカキ

純(真面目だなぁ憂は)

純(私なんて不純なことしか考えてないよ、純なのに)

純「ぐふっ!」ブッ

純「あ…なんでもありません」


純「さて…お昼だ」

純(そろそろ先輩も動くはず)

憂「純ちゃーん、こっちでご飯たべよー」

純「うん、今行くー」



プルルル

憂「ん?」

梓「電話?」

憂「いや、メールみたい…えっと」

憂「お姉ちゃんだ」

純(来た!)

憂「えと…話があるから……話?なんだろ」

梓「お弁当また忘れたんじゃないの」

憂「そんなことないよー、私が確かめたから」

梓「憂も大変だね…」

憂「あはは、そんなことないよ。ちょっと行ってくるね」

梓「うん、頑張ってね」

憂「あー、梓ちゃんひどいよー」

梓「あはは、冗談だよ」

憂「じゃあ行ってくる」

純「…」

タタタ

梓「純?」

純「え?なに?」

梓「どうしたの?」

純「いや、別に」

梓「ふーん、まいっか」

純(いよいよよ……言いにくっ)


ガチャ

憂「お姉ちゃーん?」

「あ、ういー?」

憂「どこいるの?」

「こっちだよ、来て」

憂「?」

スタスタ

憂「お姉ちゃん?なにを…」

唯「やあ」

憂「えっ……」

唯「憂におはなしがあるんだ」

憂「それより……な、なにしてるの…?」

唯「ん?憂のパンツ被ってるんだよ」

唯(ここまできちゃったんだ。本当の私を見てもらうんだ!)

唯(きっと憂なら正面からぶつかればわかってくれるはず…)

憂「や…」

唯「え?」

憂「やだ、やめて…」

唯「まって、話したいことが…」

憂「いやっ!こないで…」

唯(あれ…なにかが違う…)

唯「違うんだようい違うんだよ」ズズズ

憂「ひっ…いや…」

唯「さあおはなししようよさあさあ」

憂「や、やだぁ…こないでっ」

唯「ふふ、ふふふふふふ」

憂「っ…きゃああああああ!」

唯(そんなっ!)

憂「うわぁぁん…」グスッ

唯「うい……」スッ

唯(違う…これは現実じゃないんだ…)

憂「こ、こないでよぉ…」

唯(そうだこれは夢なんだ)

ガシ

憂「はなしてぇ…」

唯「ふふ…パンツなんかで我慢しなくてもいいんだ…」

憂「やだ、やだぁ…」ポロポロ

唯「うい、かわいいよぉ…」

ガチャッ!

律「こらあああゆいぃいいい!!」

唯「ひぇっ!?」

律「なにしてんだぁー!」

唯「り、りっちゃん!?」

律「憂ちゃんから離れろっ!」

唯「ち、違うんだよりっちゃん。これは…」

律「とにかく離れろ…」

憂「…うぅ…」

唯「…」

唯「なにこれ…」

律「?」

唯「こんなの違うよ…」

唯「私が正直に告白したら憂は許してくれて、そしたら前よりもっと親密な関係になって」

唯「それで私は憂に嫌われることもなく一番おいしい立場になるはずだったのに…」

律「…なにいってるんだ」

唯「はっ!そうだこれは夢なんだ。起きたらまた憂のパンツくんかくんかして、それで…」

律「唯!やめろっ!」

唯「あはは、夢だ、夢なんだよ…」ポロポロ

律「唯、次はもうないのっ!」

憂「律さんっ!」

律「!」

憂「だ、大丈夫ですから…」

律「何言ってるの、私がちゃんと言っておくから」

憂「いえ、平気なので…だから…」

憂「お姉ちゃんと話をさせてください…」

唯「…!」

律「憂ちゃん…」

憂「…お願いします」

律「……わかった、でもくれぐれも気をつけてな」

憂「はい、大丈夫です」

唯「うい……」

律「唯、変なことするなよ」

唯「う、うん」

律「じゃあ…」バタン


憂「…」

唯「…」

唯「う、うい…」

憂「お姉ちゃん」

唯「は、はい」

憂「…お話って言ったのに聞いてあげなくてごめんね」

唯「う、憂は悪くないよっ!あんなことされたらだれだってびっくりすると思うし…」

憂「うん、すっごくびっくりした」

唯「だよね…」

憂「じゃあお話…聞かせてくれる?」

唯「…うん」


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最終更新:2010年10月22日 00:33