~かぐや姫~
むかしむかし、竹取りの唯という人がいました。
唯「ロッカーはいつだってね “今”やんちゃ盛り♪」
ある日、唯は金色に輝く竹を見つけました。
唯「何かな?よし、切っちゃえ」スパッ
切り取った竹の中を見た唯は驚きました。
なんと、小さな女の子がいました。
?「おんぎゃー」
唯「うわー、どうしよう」アセアセ
唯「そうだ!憂に相談しよう」
子供を連れ帰って来た唯の姿を見て、憂は卒倒した。
月日は流れました。
二人は子供に「律」と名付けました。
律は異常なまでに早い成長を遂げていました。(胸以外)
唯「りっちゃん。可愛いね」ダキッ
律「よせやい」
唯「頭、撫でてあげる」ナデナデ
律「や、やめろ!」バッ
憂「やめなよ、お姉ちゃん」
律「そうだよ」
唯「ぶー」
三人の生活は楽しい事だらけでした。
何不自由なく、ただ時間だけが過ぎて行くだけでした。
そんなある日の事、平沢家に可愛い娘がいるという噂を聞き付けた、五人の若者が唯の家にやって来ました。
なんでも、律を嫁に欲しいらしい。
和「律を私にくれるかしら?」メガネ、クイッ
紬「りっちゃんを嫁に貰うのが夢だったのー」
梓「何言ってるんですかー。律先輩は私のです」
純「よく分かりませんが、来ました」
憂「じゃあ、純ちゃんは用無しだね」ニコッ
純(さりげなく酷い)シクシク
澪「おい、律は誰のモノでもない。私だけのモノだ!」
律「いや、お前のモノでも……」
和「何言ってるのかしら?律は私の嫁になるのよ」メガネ、キラーン
紬「わ、私のよー!」
梓「私のです。あと、唯先輩も欲しいです///」モジモジ
憂「おい中野。ちょっと表出ろや」ガシッ
梓「な、何すんの!はっ、離せー!無礼だぞ!!」ズリズリ、ジタバタ
憂「お姉ちゃんを欲しいと言うだけで無礼極まりないよ!本来なら切腹モノだよ!!」
梓「私は中野家の娘だぞ!天皇家直属だぞ」
憂「お姉ちゃんの前で自分の家の家柄なんて、トイレットペーパーと同じだよ!!」グイッ
梓「うわーん!!」バタバタ
律「なんか、憂ちゃん怖かったな」
唯「そうかなー」
澪「律!」バッ
律「うわっ!」
澪「律、お前は私のモノだ。さぁ、私の家に帰ろう」
和「何やってるの!?」
紬「ずるい澪ちゃん!」
澪「うるさい!律は誰にもやらん!!」
律「私はモノじゃねぇー!」
唯「りっちゃん、モテモテだね」
律「あのなー!」
律「うーん。よし、じゃあ私が欲しいモノを持って来い!」
澪「じゃあ、私は私を献上する!」
律「やかましい!」
和「で、何を持って来ればいいの?」
律「そんなもん。私を嫁にしたいなら、自ずと分かるはずだ」
和「?」
律「感じろ……フォースを感じるんだ!」ゴゴゴッ
紬「はぅー」ハァハァ
澪「りぃつぅー!」ビクン
律「こらー!!」
律「もうなんでも良い!なんか持って来い!!」
和「じゃあ私、何か持って来るわ」スタスタ
紬「何かを……ハァハァ……持って……ハァハァ」スタスタ
澪「律。必ず私のモノにしてやる」スタスタ
純「あのー、私は?」
律「ん?用無しなら帰っていいぞ」
純「はい。帰ります」シクシク
唯「りっちゃん、あんなので良かったの?」
律「いいんだよ。ところで憂ちゃんは?」
唯「まだ、表じゃないかなー」
律「ふーん」
その後、梓の悲鳴が響いたのは、言うまでもない。
その日の夜。
律は月を眺めていました。とても綺麗な月です。
が、その表情はどこか寂しそうでした。
唯「りっちゃん、どうしたのかな?」
憂「月ばっかり見てるね」
唯「どうしたんだろうね」
律(はぁー、いつかは言わなくちゃな)
律(ただ、タイミングは大事だよな)
一方、梓は平沢家の門前で正座させられていた。
「私はいけない娘ですぅー」と立て札に書かれ、村人から晒者になっていた。
梓「ごめんなさい」ヒグッ
翌日。
律「よーし。私が欲しいモノを出してくれ」
和「私はこれね」
唯「『女の子らしく生きる方法』だって」
律「ふざけんなー!」ビリビリ
和「ちょっと!」
律「私は女だ!」
和「私の嫁になるなら、女の子らしくしなさい!」
和「今のままじゃ、まるで男ね。なんなら、私が調教という名の矯正を施そうかしら?」
和「律を見てると、いじめたくなるの。泣きそうな顔になると、そそるわー」
紬(SMなのね!)
澪「おい、律に手を出せるのは私だけだ!」
律「やっかましいわ!ほら、次!」
紬「これなのー」
唯「『猿でも分かる。百合入門~初級~』だって」
律「なんじゃこりゃー!」ビリビリ
紬「はぅー」
律「確かに今の状況だと同性結婚させられそうだけど!」
紬「だから、百合を勉強して知識を……」
律「お前は自分の眉毛でオナニーでもしてろ!」
紬「じゃあ、そうするわ」ベリッ
紬「ハァハァ、ハァハァ///」
澪「百合だろうがレズだろうが、私が一夜漬けで教えてやる」
律「うっさいわ!ほら、次は澪だぞ!」
澪「やっぱり律を一番理解してるのは私だな」
律「ほぉー」
澪「私はこれだ!」
唯「『媚薬』だって」
澪「そうだ。早い話、律は私だけを見てればいい。それで万事解決」
律「なんちゅー、自分勝手な!」
澪「律、さぁ飲め。私の愛が詰まった薬だ」
律「飲まねー!」
澪「なら、飲ませるだけ!」ダッ
律「澪。これじゃあ、レイプみたいじゃねぇか!」バッ
澪「関係あるか!百合もレズもレイプも似た様なものだ!」
澪「赤信号、みんなで渡れば怖くないの精神で問題解決!」ググッ
律「全然違うわボケ!ついでに、みんな撥ねられちまえ!」バッ
?「ねぇ、みんないるー?」
唯「ん?誰だろう」
憂「さぁ?」
和「あ、あなたは!?」
紬「ハァハァ」
澪「み、帝様!」
帝(みかど)とは、偉い人の事らしい。
さわ子「偉いも何も、偉いわよ!あと、エロいけど」エッヘン
律「威張って言う事かよ」
澪「帝様!何故こちらに」
さわ子「いやー、可愛い娘がいるから様子見に来ただけ。あと、梓ちゃんが泣いてたわ」
さわ子「んで、この娘かな?」
唯「ほぇ!」
憂「」ピキッ
さわ子「素材としては良いわね」ジロジロ
唯「///」
律「あのー?」
さわ子「なーに?」
律「可愛い娘は私」ニコッ
さわ子「ごめん。あんたは、ないわ」
律「」ガーン
澪「あぁ、律」
さわ子「よし、この娘を私の嫁にする」
唯「えぇー!」
さわ子「帝様の命令でーす。今日から私の……」
憂「おい」ガシッ
さわ子「えっ?」
さわ子「ひぃっ!」ビクッ
憂「貴様は大罪を犯した。よって、ここに死刑を宣告する」ゴォォー
さわ子「た、大罪!?」ガクブル
憂「お姉ちゃんは神。お姉ちゃんがいるからこそ、世界は存在する。それを貴様は気安く……」ゴォォー
さわ子「ご、ごめんなさい!」
憂「って、嘘ですよ」ニコッ
さわ子「えっ?」
憂「お姉ちゃんの可愛いさは罪ですから。みんな、罪を犯したくて仕方ないんですよ」
さわ子「そ、そうよね」パアァ
憂「だから。表で頭、冷やそうか」ニコッ
さわ子「」ガーン
憂「これで、梓ちゃも寂しくないね」ニコッ
さわ子「」ズルズル
その日の夜。
律はまた、月を眺めていました。
唯「りっちゃん、寂しそうだね」
憂「何かあったのかな?」
澪「あれは、恋だな」
和「間違いないわね」
澪「お前がなんでいる!えっと……わ?」
和「私の名前は『のどか』だ!『わ』とか『なごみ』とか言うな!」
紬「わちゃん」ハァハァ
和「まだオナニーしてるの?腐れ沢庵」
律「なぁ……」
唯「何、りっちゃん」
律「実はさ、言わなければならん事がある」
憂「なんですか?」
律「実は私、月の世界のお姫様なんだよねー」
最終更新:2010年10月28日 05:16