5分後!
憂「ふぅ……愛!愛!愛だよね!よし!」
憂「…あれ?お姉ちゃん?おねえちゃーん?自分の部屋戻ったのかな?……ん?」
キングスライムが起き上がり仲間になりたそうにこちらを見ている!
憂「!?」
憂「え!?うそっ?ちょっと……なんで?起き上がってるよ!起き上がってるよキングスライム!どうして!?」
憂「ちょっとちょっとなんでなんで!?すごいすごいよ!おねえちゃーん!おねえちゃーん!キングスライムがね!立ったの!」
憂「信じられないよ!あんなに頑張ったのに!すごいすごい!うーーーーうれしい!!」
唯「……ぶふっ」REC
憂「!?」
憂「…………」トテトテトテトテ パカッ
唯「あ……」
憂「……戸棚の中で体育座りして何のつもりかな?」
唯「えっと……き、キングスライム……なんちて…………」
憂「それは?」
唯「え、えっと……カ、カメラです……」
憂「何を撮影してたの?」
唯「う、ういがキングスライムを華麗に仲間にするところを撮ろうかと…」
憂「でもお姉ちゃんがもう仲間にしてたんだよね?」
唯「えっと……その……あ、うい!」
憂「……なに?」
唯「うーーーーーうれしいね!」
憂「死んでよ!!」
チベット山頂!
憂「いやぁキングスが強いからサクサク進むね!」
唯「そうだね……」
憂「なに?何か文句でも?」
唯「いや、えっと……ダ、ダニーにザオラルしてもらえるとうれしい……かなって言っちゃったり……」
憂「MPの無駄」
唯「あれ?ビアンカちゃんの様子がおかしいよ!」
憂「え?あ、本当だ!」
唯「あ、倒れた!タンカタンカ!」
唯「ビアンカちゃんどうしたんだろう……」
憂「心配だよね」
女「奥さんおめでたですよ」
憂「!?」
唯「!?」
憂「え?ちょっと……」
唯「子供ができたってこと?」
憂「そう……だよね?」
唯「ってことはあれしたんだよね?」
憂「あれ、したんだろうね」
唯「いつしたの?」
憂「私に聞かないでよ…」
唯「初夜かなぁ……ロマンチックだねぇ」
憂「そうだねぇ………………」
唯「…今えっちな事考えたでしょ」
憂「い、え、考えてないよ!何言ってんの?ほんとにメダパニなんだから!」
唯「ちょっと!代名詞みたいに言わないでよ!」
グランバニアへの洞窟!
憂「あ、何か人が居る」
唯「よくここまで単独で来れたね。ダニーは死に体だよ全く……」
憂「う、いいじゃないダニー直ぐ死ぬんだから」
男「このすごろくけんってさ、落ちてたんだけど君の?」
憂「……」→はい
唯「ちょ、ちょっと!駄目だよ憂!ネコババ!?」
憂「お姉ちゃんゲームなんだし……」
唯「駄目なものは駄目!お姉ちゃん権力を行使するよ!」→いいえピッ
憂「もう!もらえるものはもらっとこうよ!」
唯「憂…ゲームでもね。ビアンカちゃんが死んじゃったら悲しいでしょ?」
憂「え……?」
唯「それと一緒なんだよ…」
憂「……」
唯「……ね?」
憂「……いや!わからないよ!すごろく券とビアンカちゃんの死を一緒に扱わないでよ!」
男「じゃあこのちいさなメダルは君のかい?」
憂「!」ダッ
唯「あ、ちょっと!コントローラーとんな!」バシッ →いいえ ピッ!
憂「ああああぁぁぁ!!!あと一枚で奇跡の剣だったのにぃぃぃ!!!!ばかぁ!!」
唯「いい?憂。ゲームといってもねビアンカちゃんがもし…」
憂「もういいよ!その例えになってない例え話は!」
男「じゃあこの水のはごろもは君のだろう?」
憂「!?!?お姉ちゃんストップ!!!止まれ!」
唯「……」→いいえピッ
憂「もうお姉ちゃんが死んでよ!」
憂「死んじゃえ!ばか!どじ!偽勇者のピエロ!」
唯「……」ピッピッ
憂「何とか言ってよ!あほ!偽善者!偽勇者のピエロ!」
男「君は正直な人間だな。落ちてるものをそのまま放置しても仕方あるまい。君にすべて託すよ」
ゆいは男からすごろく券、小さなメダル、水のはごろもを受け取った
男「この世は正直者には辛すぎる世界だ。その気持ちを忘れないでね」
憂「……」
唯「……」
憂「……」
唯「馬鹿でアホでドジで偽善者で偽勇者のピエロの私に言うことは?」
憂「………………」
ピロリロリン
梓「ん?憂から電話だ……さっきの死ね結構怒ってるよわたし!」
ピッ
梓『なに?』
憂『…………』
唯『(早くいいなさいよ)』
梓『うい?』
憂『……わ、わたしこそは!暗黒の世界から母マーサを助け出す勇者う、う、ういだ!』
梓『……は?』
唯『(ぷふっ!ぶふふ!)』
憂『こ、この混沌とした世界に再び光を取り戻す日はそう遠くない!あ、梓よ!私を信じろ!……エ、エンダルゥ…プリオ!』ブチッ!
唯「あはははっ!!エ、エンダルゥぶふっ!ぷ、ぷ、ぶはははぷりおってあはははゴホッあははは!!」
憂「……」
憂「こ、これで許してくれるんだよね……?」
唯「うん大満足だよ!あとりっちゃんとのどかちゃんと澪ちゃんとむぎちゃんね!」
憂「なにさまなのさ!」
…
唯「……」
憂「……」ピッピッ
唯「あ!はぐれメタルだ!」
憂「!!………………」
唯「憂はぐれメタルだよ!はぐれメタル!」
憂「ふふどうせ逃げるよ。おねえちゃんそんなにはしゃいじゃって」
唯「だって見るからに経験値凄そうだよ!うい!うい!集中攻撃!」
憂「どうせ逃げるからまずはメッサーラが先決だよ………………」
唯「もうばか!逃げちゃうよ!」
数ターン後
唯「ほら!結局最後の一匹になるまで逃げないじゃん!先に叩けばもう倒せてたよ!」
憂「た、叩いたら直ぐ逃げるんだからき、期待しても……」
はぐれメタルは様子を見ている!
ペチッ!はぐれメタルに1のダメージ!
ペチッ!はぐれメタルに1のダメージ!
ペチッ!はぐれメタルに1のダメージ!
憂「!?!?」
唯「うい落ち着いて!慎重にね慎重に……」
憂「お姉ちゃん……」
唯「え?」
憂「お願い……」
唯「な、なに?」
憂「……ダ、ダニーチェンジを許して……」
唯「それは駄目。」
憂「だって!さっきからずっと3人で攻撃してるんだよ!?棺桶にパーティースペース空けるほど裕福な装備じゃないの知ってるでしょ!?」
唯「それは憂がザオラル分のMPケチるからでしょ!なんといっても駄目だよ!No4はダニーの逆永久欠番!そういう約束!」
憂「そこを曲げてなんとかお願いしてるんじゃない!お姉ちゃんお願いだよ!ダニーに一時の休憩、もとい成仏を……」
唯「私のダニーを死人みたいに言わないでよ!4人で攻撃したいなら今ザオラル唱えればいいでしょう!?」
憂「唱えてる間に逃げるかもしれないじゃない!この1ターンの貴重さ理解してる!?」
唯「さっきまで何ターンも無駄にしてたあんたがそんなこと言うんじゃないよ!私の忠告も聞かないでさ!」
憂「だってだって!メッサーラめっさ強いんだよ!」
唯「こんなときに親父ギャグ挟まないでよ!イライラする!」
唯「もういい!貸して!」ガシッ
憂「あっちょっと!」
唯「……」ピッピッ
憂「ちょっと……まさか!」
ゆいはダニーにザオラルを唱えた!
しかしダニーは生き返らなかった!
唯「あ、」
憂「~~~~~~~ッ!!!!!」
はぐれメタルはギラを唱えた!
ビアンカの攻撃!ミス!
ビビンバの攻撃!ミス!
唯「あぁもう使えない!」
憂「使えないのはお姉ちゃんの腐りきった脳みそだよ!」
唯「うい……私を信じて」
憂「え……」
唯「もう1ターン、いやもう2ターンだけ私に任せて!」
憂「だ、だめだよ!普通に攻撃したほうが倒せる確率高いよ!だからもう殴ろう!?」
唯「なんとなくね、今攻撃したら逃げちゃいそうなそんな気がするの……」
憂「お、お姉ちゃん……」
憂「うん。わかった!お姉ちゃんに任せるよ!絶対、絶対倒してね!」
唯「任せて!」ピッ
ゆいはダニーにザオラルを使った!
なんとダニーは生き返った!
はぐれメタルのメラ!
ビアンカの攻撃!ミス!
ビビンバの攻撃!ミス!
憂「うぅ…生き返ったのはいいけど他の攻撃がさっぱり当たってない…」
唯「ここからだよ!ダニーは!」
憂「2ターン目……」
唯「すべてをかけるよダニー!引退戦だ!」
憂「え!?」
はぐれメタルのギラ!
ゆいの攻撃!はぐれメタルに1のダメージ!
ビビアンの攻撃!はぐれメタルに1のダメージ!
ビアンカの攻撃!はぐれメタルに1のダメージ!
唯「よし!」
憂「い、いけるよ!おねえちゃん!」
唯「ダニー!最後の攻撃だよ!すべてをかけて!」
ダニーの攻撃!改心の一撃!はぐれメタルに163のダメージ!
魔物の群を倒した!
唯「や、やった……」
憂「やったよーー!!おねえちゃーん!すごいすごい!ダニー大活躍だよ!」
唯「ダニーありがとう……そしてさようなら……あなたのことは忘れないよマイダニー…」
憂「ぷふっ」
唯「……なに?」
憂「べ、別に…」
唯「それより経験値だよ経験値」
憂「そうだね。メタルスライムが1000弱だったから3000ちょっと?」
唯「もっと行くでしょ4000あたり?」
経験値11200手に入れた!
レベルがいっぱいあがった!
憂「……」
唯「……」
唯「……」
憂「……」
唯「……うい?」
憂「……なにおねえちゃん?」
唯「……あのさ、」
憂「……うん。言わなくてもわかってるよ」
1時間後!
憂「二匹きた!」
唯「いけぇうい!」
グランバニア!サンチョの家!
唯「サ、サ!なんだっけ?」
憂「サンチョだよ!生きてたんだねぇ」
唯「そうサンチョだよ!年いくつだろ!」
憂「40近いんじゃないのかなぁ?」
唯「そういえばゆいは?」
憂「え?あ、あぁゆいは7歳ぐらいで10年間奴隷してたんだから18歳ぐらいかなぁ?」
唯「わかいねぇ」
憂「わかいね」
唯「ビアンカは2歳年上だから20歳なんだ!」
憂「あ、そういえば最初にそんなこと言ってたね。よく覚えてるねお姉ちゃん」
唯「ふふん」
憂「船で宝箱に費やした時間は?」
唯「二時間ってやかましいよ!」
憂「う~ん話の流れからして王様になるには試練の洞窟クリアしないと駄目みたいだね」
唯「ビアンカちゃんが抜けちゃうよ?どうしようか」
憂「スラリンが居るよお姉ちゃん」
唯「うーん私が言うのもなんだけど、ビアンカちゃん産気づいてるから今後かなりの期間パーティーから外れちゃうと思うんだ」
憂「あ、そうだったね!なるほど」
唯「だからね新しいパーティーメンバーを入れたらどうかな?……かわいいの」
憂「おねえちゃん?」
唯「な、なにかな?」
憂「契約の内容もう一回言ってみて」
唯「な、仲間モンスター3匹権限とう、ういがパーティー編成…」
憂「だよね?」
唯「う、うん……」
憂「もうダニーはコリゴリだよ」
唯「こ、こりごりダニー……なんちて…」
憂「ういです。」
憂「結局パーティーモンスターは、メッサーラを選択しました」
憂「比較的仲間にしやすかったのと、見た目的に将来性があると感じたからです」
憂「お姉ちゃんは終始可愛くない可愛くないと連呼してました」
憂「正直私も全く可愛くないと思ってます。でもそれを言うとまたお姉ちゃんが騒ぎ出すので黙っています」
というわけでパーティ!
ゆい ビビンバ キングス サーラ
1時間後!試練の洞窟1F!
唯「う、ういー……」
憂「うん……お姉ちゃん……」
唯「わけがわからないよぉ…」
ついに始まった王家の試練!待ち受ける奇怪なダンジョン!
唯たちの目の前に聳え立つ4つのトビラが意味するものとは!
新メンバーサーラの恐るべき性能はいかに!
そして多くのプレイヤーをトラウマへと駆り立てた赤ん坊イベントを前に平沢姉妹は!?
多くの波乱を抱えたまま物語はついに怒涛の後半戦へ続く!
前半完!
最終更新:2010年10月28日 22:46