私はいまどんな顔になっているんだろう
「じゃあ…その…し、失礼します!」
丁寧に挨拶してから唇を重ねる
ギュッと憂を抱きしめた
唇が離れる
「ごめんねうい…」
「謝らないで下さい」
「うん…」
「うい…」
「なんですか?」
良かった
まだ優しい声のままだ
「もっと…」
「ちゅーですか?」
「うん…」
再び唇が重なる
憂の上唇に吸いつく
憂が微かに反応する
「うい…」
「なんですか?」
「さわって…?」
「どこをですか?」
「…むね」
「…自分のはおっぱいって言わないんですね」
「…恥ずかしいもん」
「私だって恥ずしかったんですけど…」
「…ごめんね」
叱られて泣く子供のような声で謝る
クスッ
また憂が笑う
「そういうこと…してみたいんですか?」
「…ちょっとだけ」
「ホントにちょっとだけですよ?」
「…うん」
そう言って自分のシャツをはだける
「え?直接ですか!?」
「みおも直接さわったよ?」
「そうですけど…」
「………」
「お願いですからその顔は止めて下さい!」
また泣きそうな顔になっていたんだろう
「じゃあ…触りますね…」
「…うん」
憂の手がそっと乳房を覆う
「ん…」
「え?え?」
「やめちゃやだ…」
「だって澪さ…みおが変な声だすから…」
「だって…気持ちよかったから…」
「そ、そうなんですか…?」
「うん…」
ラジオが止まる
携帯の充電が切れたみたいだ
波の音だけが私たちを包む
「もっと…して欲しいですか?」
「うん…」
「私も一応、その、高校2年生なので…」
「…?」
「その…そういう気分になっちゃうかもしれません…」
「うん…いいよ」
憂の頬にキスする
「ういに…いっぱい触ってほしい」
憂と見つめ合う
先にキスしてきたのは憂のほうだった
憂の声と同じで優しいキス
ゆっくりと私のシャツを脱がせた
そして脆く壊れやすいものを扱うような手つきで私の乳房を揉む
「…ん」
人差し指で乳首を弄る
「…ぁ…んん」
「痛くないですか?」
「…大丈夫だよ」
さっき私がしたみたいに、乳首に吸いく
「…ゃ…んッ」
憂のシャンプーの香りがする
とても甘い香り
「…美味しい?」
無言で頷く
「うい…」
「なんですか?」
「ちゅー…」
私の求める通りにしてくれる
「えっと…どこまで平気ですか?」
「…?」
「だからその…どこまで…しても平気ですか?」
憂の瞳が潤んでいる
私の瞳も同じきっとなんだろう
「ういのしたいこと全部していいよ…」
本気でそう思った
「えっとじゃあ…痛かったらちゃんと言って下さいね?」
「…うん」
少しのあいだ何かに迷うような表情をしていたけど、やがて私のジーンズを脱がし始めた
腰を浮かすことで私もそれを手伝った
「えっと…下着はどうしますか?」
「ういに任せる…」
「砂…入っちゃいませんか?」
砂浜でこんなことした経験なんて無いんだから(砂浜に限らないけど…)、聞かれてもわからない
「たぶん大丈夫…かな?」
曖昧に答える
「でも、傷とか付いちゃった大変だから…」
こんなときでも生真面目な憂
「下着はこのままで」
「うん。ういの好きにして」
私の後ろに回り込み、背中から抱きしめる
首筋にキスされると、それだけで鳥肌が立った
「あとで一緒にお風呂はいろ?」
また甘えてみる
「はい。良いですよ」
浴室でもしてほしいな、ってちょっとだけ思った
「触りますよ?」
「聞かないで…」
憂の手が下着の中に入ってくる
「…ハァ…ん…ふ…」
憂の手がぎこちなく動く
「うい…ん…ういぃ…」
「気持ち…いいですか?」
「…聞かないで」
憂の指が動くたびに、股関からイヤらしい音が聞こえてくる
「もっと…してほしいですか?」
「え…?」
「もっと…触りってほしいですか?」
「そんなこと聞かないで…」
「言わなきゃ…止めちゃいます」
「…え?うい?」
「止めて欲しいんですか?」
「え…えっと…止めないでほしい…」
憂の動きが強く大きくなる
そういう気持ちになっちゃうかもしれません…
…私が想像してたのとはだいぶ違ったようだった
「ハァ…ハァ…ぁン…んん…」
憂によって激しい快楽を与えられながら、少し考えてみる
捕まってしまったのはどちらなのだろうか?
なんとなくだけど、自分からクモの巣に飛び込んでしまったような気がする
「みお…」
憂が名前を呼んでくれる
「うい…ぁン…イっちゃうよぉ…」
「イっても良いですよ…」
「ハ…ァア…ういも…気持ちよくしてあげたい…」
「じゃああとで交代ですね」
クスッ
いままでより少しだけ悪戯っぽく笑った
「うい…イっ…ちゃう…イっちゃうよぉ!」
気が付くと自分でも腰を動かしていた
憂の動きがさらに早くなる
私のために、こんなにいっぱいしてくれている
愛おしくて何度も名前を呼ぶ
「うい…うい!」
「みお!」
「ぁ…んぅ!!!!」
喜びが逃げていかないように両脚を閉じる
憂から与えられたら快楽を一滴もこぼしたくなかった
痙攣を始めた私の身体を憂が抱きしめてくれた
「ハァ…ハァ…うい?」
呼吸を整えながら名前を呼ぶ
「なんですか?」
自分だって疲れているはずなのに、やっぱり優しく答えてくれる
「ちゅー…」
「甘えん坊」
そして優しくキスしてくれる
「可愛いかったです、みお」
「ほんと?」
「はい」
可愛いって言ってくれる…
憂は立ち上がるり、膝が濡れるくらいまで海に入った
「ちょっと冷たいです」
月明かりが波に反射してキラキラ輝く
私も同じ場所までいき、また抱きしめあう
2人で空を見上げた
「あの小さくて可愛いのがういの星」
一番高い場所を指差しながら言う
「素敵ですね」
照れたように微笑む
薄れていく夜の中、お互いを抱きしめた続けた
私たちの街には無い、大きな海に撫でられながら
おわり
最終更新:2010年10月30日 02:22