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――後日

律「これはこうしてっと」

飛脚「ごめんよー」

律「あ、はい」

飛脚「手紙きてるよー」

律「あー」

律「みおー」

澪「なに?」

律「ちょと今手が離せないから手紙受け取ってー」

澪「ああ、うん」

飛脚「はいよ」

澪「ありがとうございます」

律「誰からだー?」

澪「えーと……」ガサガサ

澪「!」

澪「……」

律「みおー?」

澪「……唯からだよ」

澪「家……できたって」

律「ほんとか!?」

澪「……」


――引っ越し当日

律「あ、それこっちでーす」

業者「この棚はどうします?」

律「あー、それは処分しちゃって下さい」

業者「わかりました」

澪「捨てちゃうの?」

律「もうボロイからなー」

律「この際家具とか全部買いかえちゃおうか?」

澪「……」

律「……」

律「なあ、澪」

律「最近どうしたんだ?」

澪「……なんでもないよ」

律「なんでもないっていっても、なんか元気が……」

澪「なんでもないよ!」

律「!?」ビクッ

澪「……ばか律」

澪「……」スタスタ

律「……」

律「なんだよ……」

業者「終わったんで運搬開始しまーす」

律「あ、はーい」


――平沢城城下町 入口

唯「りっちゃ~ん!澪ちゃ~ん!」

澪「あ、唯」

律「おー、出迎えに来てくれたのか」

唯「さあさあ、ここからは私が案内するよ!」

律「ちゃんと案内できるのか~?」

唯「できるもん!」

律「はは、悪い悪い」

唯「こっちだよ!」

――――

律「おお!すごい!」

澪「大きい……」

唯「すごいでしょ!」

律「これが私達の新しい家か……!」

澪「……」

律「隣の建物が店か?」

唯「そうだよ~」

律「早く中をみよう!」タタッ

唯「あ、まって~」

澪「……」

唯「澪ちゃんどうしたの」

澪「あ、え?」

唯「早く行こう?」

澪「うん……」

――――

律「うっひょー!」

澪(広い……)

律「中もすごいなー」

唯「えっへん!」

律「なんで唯が威張ってんだよ」

唯「いいの!」

澪(ここが新しい家……)

澪「……」

唯「新しいお店も2人だけでやるの?」

律「いや、新しい人も雇おうと思ってるんだ」

唯「新しい人?」

律「ああ、店が大きくなったら二人だけじゃやっていけないだろうからな」

唯「そっかー」

澪(新しい人雇うんだ……)

澪(なんか勝手に事が進んでる……)

澪「……」

唯「お店はいつ開店するの?」

律「一週間後の予定だ」

律「その時はみんなを招待するよ!」

唯「やったー!」

律「あー、一週間後が待ち遠しいな!」

澪「……」

――――

純「ふんふ~ん」テクテク

純「うどんっ、うどんっ」テクテク

純「あれ?うどん屋の前に人だかりができてる」

純「なんだろ?」

男1「おい、どうなってんだ」

男2「聞いてねえぞ!」

純「すみませーん」

男3「おお、純ちゃん」

純「どうしたんですか?」

男3「この張り紙を見てみなよ」

純「どれどれ……」

純「平沢城城下町に移転!?」

純「どうして急に……」


――開店当日

梓「初日からお客さん沢山ですね」

律「まあな!」

紬「すご~い!」

唯「大繁盛だね!澪ちゃん!」

澪「う、うん」

澪「そうだね……」

澪「……」

 こうして平沢城城下町で律たちの新しいうどん屋が開店した。

 新たに従業員を雇い、店は以前よりもさらに繁盛していた。

 そして開店からしばらく時が経った。

――――

和「あら、おいしわね」

律「だろー?」

和「うん、すごいわ」

唯「和ちゃんのもおいしそ~」

唯「一口交換しない?」

和「いいわよ」

唯「はい!私のはきつねうどんだよ!」

和「じゃあ、一口もらうわね」ヒョイ

和「……」モグモグ


唯「和……ちゃん……」

和「え?」

唯「和ちゃん!」

和「な、なによ」

唯「なんでお揚げ食べちゃうの!?」

和「一番上にあって取りやすかったからよ」

唯「お揚げはきつねうどんの命だよ!?」

唯「お揚げがなかったらただのうどんになっちゃうんだよ!?」

律「ただのうどんって」

和「ごめんごめん、じゃあわたしのてんぷらあげるわ」

唯「そういうことじゃないんだってばあー!」

澪「あれ?梓は?」

紬「憂ちゃんと出掛けたみたいよ」

和「そういえば、こっちの生活にはもう慣れたの?」

律「いやー、慣れたも何も最初からこっちに住んでたような感じでさー」

澪「……!」

律「やっぱり新しい家いいなー」

律「あんなボロイ家に住んでたんて嘘みたいだ」

澪「!?」

澪「律!」ガタッ

律「!?」ビクッ

紬「み、澪ちゃん?」

律「ど、どうした?」

澪「あ……ご、ごめん」

唯「びっくりした……」ドキドキ

和「どうしたの?」

澪「な、なんでもないよ」タタッ

律「あ、澪!」

唯「いっちゃった」

紬「……」

――――

澪「はあ……」

澪「……」

紬「澪ちゃん」

澪「ムギ……」

紬「どうしたの?」

澪「うん……」

紬「りっちゃんと何かあったの?」

澪「……」

澪「実は……」

 澪はこれまでのことを紬に話した

紬「そうだったの……」

澪「わがままなのは自分でも分かってるんだ……」

紬「澪ちゃん……」

澪「私は……あの家で律とうどん屋をやっていきたかった……」

紬「……」

澪「なにか……大切なものを置いてきてしまった気がするんだ……」

紬「大切なもの……」

澪「ごめんな、変な話してさ」

紬「ううん、そんなことない」

紬「話してくれてありがとう」

澪「うん……」

澪「でも……なんかもう律と顔合わせづらいよ……」

澪「今は……ちょっと一人でいたいかな……」

紬「うん、わかったわ」


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最終更新:2010年10月30日 21:52