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律「とりあえず…練習で合わせてみるとしますかー!」

澪「律から練習をしようと言い始めるなんて…明日は雨かぁ~」

律「何おう~」

澪「あははは…」

律「あははは…」

紬「……///」ポワ~ン

ベンベンベンベーン

唯「律っちゃん達~早く準備してよ~」

律紬(ちょっとは空気読めっー!)

澪「………」

ドゥルドゥルドゥーン

唯「澪ちゃん、よく見るとベースも様になっているね~」

澪「そ…そうか…?///」

紬「そうね…今さらだけど、似合っているわね…」

澪「ムギまで…///」

律「まぁ…今までコントラバスを構えている姿ばっかりだもんな…」

澪「そっ…そんなことよりっ…早く合わせるぞっ!///」

律「はいはい…1!2!3!」ダカダンッ

♪~

律(ふふっ…澪のテンションが戻ったおかげで合わせやすいな…)

紬(出すぎず…埋もれず…ちょうど良いわぁ…)

唯(音楽って楽しい~♪)

澪(楽しい…このメンバーで…この音楽が出来るんだ…)

♪~


部活後

唯「今日の練習は今までで一番楽しかったよ~」

律「あぁっ!そうだなっ!」

律(このままいけば…葡萄館も夢じゃないっ!)ググッ

紬「ふふ♪明日も頑張りましょ!」

澪(エリザベスとアンドレ…今どうしているかな…?)


秋山家

♪~

澪「………」

澪「はぁ……」

澪「エリザベス…アンドレ…」

澪「せめて、一目だけでも…」

prrrrr…

澪「ん?ムギからだ…」

ピッ

紬『あっ澪ちゃん?今良いかしら?』

澪「今大丈夫だよ」

紬『今週の日曜に伯父さまの楽団で練習があって、見学に来ないかというお誘いがありまして…』

澪「い…行くっ!ぜひっ!」

紬『澪ちゃんの楽器を使われている方も澪ちゃんに会いたがっているらしいの』

澪「う…うん…ありがとうっ!」ピッ

澪(エリザベス、アンドレ…もうすぐ会えるんだっ!)ワクワク


日曜

澪「エリザベスぅ~アンドレぇ~♪」ワクワク

律「澪、言っておくけど、澪の楽器は触れないからな…分かっているのか…?」

澪「あぁ、もちろんだともっ!」

律(自分の楽器にそんなに会いたがるなんて…)

澪「フフーンフーン♪」

律(かわいそうなことをしちゃったな…いや、これは澪の癖を治すためなんだ…)

唯「澪ちゃん上機嫌だねぇ~」


練習場

紬「こちらが伯父さまがおられる練習場よ」

♪~

律「す…すげぇ…」

唯「ほぇ~~」

澪「エリザベスぅ~アンドレぇ~」キョロキョロ

紬伯父「おぉ!来てくれたんだねっ!いやぁ、ありがとう!」

唯「わぁ~私、オーケストラって初めて生で見たよ~」

律「私も初めてだ…」

紬伯父「そうかい?誘っておいて良かったよ!」

澪「あ…あのっ…私の楽器は…?」

紬伯父「おっと…あちらの方だよ…」

ベース奏者「………」

♪~

澪(音色キレイ…)

♪~

澪(ベースの構え方も弓使いもすごく正しい…)

ベース奏者「ん…?君達は…?」

紬伯父「君に楽器を貸して頂いた恩人だよ」

ベース奏者「おおっ!これは失敬したっ!」

澪「私の楽器…どうですか…?」

ベース奏者「正直ドイツのコントラバスは初めてなので不安だったが…実に使い易い」

澪「そ…そうですか…」パァー

ベース奏者「しかし、君の愛器を少々いじってしまった…演奏会が終わったら元に戻すよ」

澪「具体的にどうされたのですか?」

ベース奏者「駒を高くしたのと摩擦を増やすために弓に松脂をたっぷりつけてしまった…本当に申し訳ない…」

澪「いえ…大丈夫ですよ!」

ベース奏者「左利きのコントラバスを使わせてもらえるなんて本当に感謝しているよ」


ベース奏者「私はこの世界では珍しい左利きのコントラバス弾きでね…楽器の修理は非常に出し難い立場なんだ…」

ベース奏者「そんなことをしているうちに私の楽器がついこの前ガタが来てしまってね…非常にかわいそうなことをしてしまったよ…」

澪「そうなんですか…」

ベース奏者「レンタルと言っても左利きの楽器はそうそうにないから困っていたんだ…だけど、君のおかげで楽団に参加出来るから本当に助かったよ!」

澪「そんな…たまたま私が利用できなくなっただけであって…///」

ベース奏者「どうだね?君もオケに参加してみないかね?」

澪「えっ…?」

ベース奏者「ここまで良好な楽器なんだ…これは私の長年に渡る勘だけどね、楽器を本当に大事にできる人ほど、良い演奏が出来る人なんだ」

澪「で…ですが…私、軽音楽もやっていますし…」

律「………」

ベース奏者「そんなに時間と手間をとらせはしないさ。もちろん、サポートもするさ。どうだね?ぜひ、君との合奏を所望する」

澪「そ…それは…………」

律「………」


律(澪はコントラバス奏者として才能はある…その才能をこの楽団、特にこの人は見ているんだ…)

律(せっかくのチャンス…でも、澪に負担がかかってしまう…)

律(それならいっそのこと…いや、そしたら部活が…なら、来年、新入生が入るまで…)

唯「律っちゃ~ん…律っちゃん…?」

律「ん…?唯か…」

唯「律っちゃんってば、難しい顔してどうしたの?」

律「いや…ちょっとな…」

澪「あっ、はい…お願いしますっ!」

律(澪……)


澪「フフーンフーン♪」

律「………」

澪「やったやった♪」

律「良かったな…澪…」

澪「ああっ♪一ヶ月後が楽しみだっ♪」

律(! 相談なしに決めちまったのかよ…)


律「なぁ…かんが―」

澪「そうだっ!律!」

律「な…なんだよ…」

澪「一ヶ月後、なんだけど、しばらく日曜日には練習に参加できなくなるから―」

律「か…勝手にしろよっ!!」

澪「………えっ?」


澪「ど…どうしたんだよ…律…?」

律「どうしたもこうしたもへったくれもないだろっ!!」

澪「り…律…?」

唯「り…律っちゃん…いきなり大声あげたら迷惑だよっ…」

紬「ちょっと唯ちゃん黙ってて…」

律「澪っ!!お前…この前私達に話していたことはウソだったのかよっ!!」


澪「はぁ?何のことだよっ!」

律「とぼけんじゃねぇっ!それともあれか?忘れてしまうぐらいどうだって良い話しなのかよっ!」

澪「だから、何の話しなんだよっ!!」

律「ふ…ふざけんじゃねぇっ!!」グイッ

澪「なっ…何すんだよっ!!」

唯「ちょ…落ち着きなよ~二人とも~!」オロオロ


紬「し…し…」プルプル

律「うるせぇー!!澪は私らなんかどうだっていいんだよっ!!」

澪「はぁ?何だよそれっ?」

紬「し…静かにしなさいっ!!」

律「………」

澪「………」


紬「ここは合奏場なんだから…騒ぐなら外でやってっ!」

澪「ごめん…ムギ…」

律「すまん…」

紬「何で急に取っ組み合いなんかになったの?」

澪「そ…それは…急に律が私につっかかって来て…」

律「!み…澪…お前…私らに何の相談もなく楽団に入るクセにっ!!」

澪「はぁ?何だよ、それ…」

律「えっ……?」


律「何だよって…さっき、あの人に澪頼んでいたじゃないかっ!」

澪「あぁ…それはエリザベスとアンドレのことだよ…」

律「それじゃ…『一ヶ月後は楽しみ』っていうのと、『一ヶ月後の日曜はしばらくは来れない』っていうのは…」

澪「あぁ…それはここの演奏会が終わった後にエリザベスとアンドレをメンテナンスに出すってことだよ…」

澪「なんか私の背にあった位置に駒を調整するみたいだし…駒の調整はやり過ぎると移動するからちょくちょく見てもらわなきゃいけないんだよ…」

律「なっ…なっ…なっ…///」

唯「あれ~?律っちゃん、顔が真っ赤だよ~?」


律「紛らわしい言い方するなっー!!///」

澪「えっ…?私が悪いの…?」

紬「結局は律っちゃんの早とちりのようね♪」

澪「なんだ…律…テンポだけじゃなく、思い込みも突っ込み気味なのか…」

唯「あはは~澪ちゃん、うま~い!」

律「唯!なんだとぉー」グギギ…

唯「ぎ、ギブだよっ!!律っちゃんっ!!」

澪「はは…ははは…!」

律(澪…辞めないでいてくれるのか…良かった…)


紬伯父「君達、せっかくだから一曲聞いていかないかね?」

澪「えっ!良いんですかっ?」

紬伯父「あぁ、クラシックの良さを少しでも実感してほしいからね」

唯「……」ワクワクワク

澪「……」ドキドキドキ

指揮者「……」スッ

♪~

律(す…すげぇ…)

唯(ほわわ~…迫力があるぅ~!)

澪(この感じ…良いっ!)

♪~

ベース奏者「……」

♪~

澪(か…かっこいい…///)ドキドキ

ベース奏者「……」

♪~

澪(かっこいいよ…ステキだよ…///)グッ




澪(エリザベス…アンドレ…かっこいいよっ!)

ジャジャーン

パチパチパチパチ

律「ブラボー!」

唯「わぁ~かっこいいよぉ~オーケストラってかっこいい~」ピョンピョン

紬伯父「ははっ…そこまで喜んでくれるとは…来てくれてありがとう」ニコッ

澪「ありがとうございましたっ!!///」ドキドキドキ


帰路

澪「ムギ…本当にありがとな…」

紬「どういたしまして♪また明日会いましょ」

唯「じゃ~ねぇ~ムギちゃ~ん!」

律「今日は迷惑かけてすまんかった…」

紬「ふふ♪気にしなくても良いのに…」

唯「私達もあの人達に負けないくらい良い演奏にしようよ~」

澪「じゃ、まずは練習をだな…」クドクド

唯「……うぅ…やっぱ良いです…(泣)」

律「諦め早えなぁ!おいっ!」

澪「まぁ、無理なく頑張っていけば良いさ…」


秋山家

♪~

澪「今日は本当に勉強になったな~」

♪~

澪「これからもエリザベスとアンドレを大事にしないといけないな…」

♪~

澪「よしっ!明日に備えてもう寝るとするか…」


平沢家

唯「フフーンフーン♪」ガッチャッカッチャッ

憂「お姉ちゃ~ん、今日の鼻歌は違うね~!」

唯「う~い~!楽団ってすごいね~!」

憂「えっ…学ラン…?」

……………………………

唯「フレッーフレッー!うーい!」←学ランを着ている

ドンドン

唯「フレッ!フレッ!うーい!フレッ!フレッ!うーい!フレッ!フレッー!」

ドンドンドンドーン

……………………………

憂(学ラン姿のお姉ちゃん、かわいい!)

唯「かっこ良かったんだぁ~」

憂「うん!うん!」


翌日

澪「う~ん…」

律「おっーす!み~お~!」ダキッ

ゴチン

澪「いきなり抱きつくなっ!!びっくりするだろうがっ!!」

律「手加減してよ…」トホホ

澪「う~ん…」

律「何悩んでいるんだよ?」

澪「私さベースをやっているけど…ベースについてあまり知らないんだ…」

律「ふむふむ…」

澪「ほとんど、山中先生から教わっただけで…正直、井の中の蛙な気がするんだ…どうしたら良いんだろうと思って…」

律(えっ…あんなに弾けんのに?)

澪「昨日のオーケストラだってすっごい勉強になったんだ…コントラバスだけじゃなく、ベースにもそういう世界があるんじゃないかと思ってさ…」


律「さわちゃんに聞いてみた方が良いんじゃね?」

澪「まぁ、そうしたいのはやまやまだが…」

さわ子「………」イライラ

律「何があったんだ…?」

澪「昨夜の合コンでアドレスも入手できなかったんだと…」

律「プライベートを職場に持ち込むなよ…」

さわ子「あぁっ?」

律「やべっ!逃げるぞっ!」ドタドタ

さわ子「ちっ……」イライラ

澪「うぅ……怖かったよ…」

律「しばらくはさわちゃんには近づけないなぁ…」

澪「仕方ない…楽器店に行ってみるか…何か見つかるかも…」


楽器店

澪「う~ん…ベースの奏法にもいろいろあるんだな…」

澪「あっ…フレットのないベースもあるんだ…なになに…音の立ち上がりが遅いぶん、ビブラート奏法がしやすい…」

澪「へぇ…コントラバスと似た楽器の癖があるんだなぁ~」

律(ベースというか…弦楽器自体分かんねぇ…)

澪「なぁー律…実際に弾いている人がいるところに行くにはどうしたら良いんだ?」

律「はぁ?直接会いに行くのかよっ!」

澪「いやちょっと…どんな風に弾いているか生で見たいということがあって…出来れば上手い人のを見たいんだ…」

律「J-pop全般においてベースは全員プロだろ?違うのか?」

澪「う~ん…そういう意味じゃないんだ…プロじゃなくても上手い人っているだろ?プロは会えるわけじゃないから単に上手い人のベース演奏を見たいんだ」

律「よく分からんが…上手くて演奏を生で見れる人が欲しいわけか…」

澪「まぁ、そんな感じだ…」

律「!ジャズバンドならクラブハウス、バーなら聞けるぞっ!」

澪「バー…って…年齢制限があるんじゃ…?クラブハウスもそうだろ?」

律「そ…そうだよな…」

澪「あぁ…すまん、律…雑誌で探してみるよ…」

律「………」

澪「………」ピラッ

律「………」

澪「………」ピラッ

律「……あ…あの澪さん…?」

澪「んー?」ピラッ

律「私トイレに…」


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最終更新:2010年01月12日 03:57