澪「それが嘘なのか?じゃあ、本当のことは?」

律「(ここから逃げ出したい)」

紬「嘘なの?本当じゃないの?」

唯「うん」

律「唯、やめろって・・・」

澪「なんだ?知られたくないことなのか?」

紬「じゃあ無理に言わなくても・・・ちょっと寂しいけど・・・」シュン

唯「そんなことないよ。りっちゃんはね」

律「・・・!」

唯「私が呼んだんだよ」

澪紬「え?」

唯「DVD借りたんだけど、一人で見れなくてね。憂も嫌だって言うからりっちゃんに来てもらったんだよー」

律「・・・」ホッ

澪「そうだったのか。それって、もしかして・・・」

唯「うん、怖いヤツ!」

澪「」

唯「だから大丈夫そうなりっちゃんに来てもらったんだー」

紬「確かに、りっちゃんはそういうの好きだものね」

律「お、おう!そうなんだ!(唯のやつビビらせやがって・・・)」

唯「ねー?(りっちゃんの引きつった笑顔面白かったなー)」ニコニコ

澪「なんてタイトルの観たんだ?」

律「」

唯「え?えっと・・・」

律「タイトル教えたら澪も一緒に観ないと駄目だぞ?」

澪「あ、そういえば宿題。今日は数学と英語で宿題が出てたよな」

紬「え、えぇ。そうね」

律「この話題の切り替えの早さ」

唯「澪ちゃん可愛い」ボソッ

律「・・・」ギロッ

唯「いちいち真に受けるりっちゃんも結構可愛いよ」

律「そうですか、ありがとうございますっ唯先輩!」

唯「・・・」イラッ


澪「二人とも、なにしてるんだ?」

律「ん?あぁ、別になんでもないよ」

唯「そうそう、りっちゃんの頭が一年分後退しただけ」

律「あ?」

澪「???・・・それじゃ、そろそろ席につくか」

紬「そうね、チャイムが」

キーンコーンカーンコーン・・・

律「おぉ、タイミングぴったりじゃん」

唯「さすがムギちゃん」

紬「・・・///」

澪「そんなに嬉しそうにしなくていいぞ」

紬「嬉しかったから嬉しそうにして何が悪い」

澪「なんかごめん」




部室


律「・・・なぁ」

唯「なに」

律「なんで澪達こないの?」

唯「『達』だって、あははは」

律「何が面白いんだよ」

唯「だって、本当はりっちゃん、澪ちゃん以外どうでもいいくせにわざわざ『達』なんて言い方するんだもん」

律「どうでもいいわけないだろ。これでも部長なんだぞ」

唯「あ、それもそうだったね。ごめんごめん」

律「・・・」イラッ

唯「あんまりイライラしてると髪の毛はらはら・・・ってなるよ」

律「うるせぇよ。その前に胃に穴が空きそうだ」

唯「へー?セロテープで止めとけば?」

律「わかったよ、お前の胃に穴が空いたらそうしてやるよ」

唯「私は別にそんなにイライラしないからいいけどね」

律「そうなんですかー?」

唯「喧嘩売ってるのかな」

律「ほら、イライラしないのー」ニヤニヤ

唯「うん、してないよ。別に」

律「ですよねー」

唯「りっちゃん、悪いけど静かにしてくれないかな」ムカッ

律「イライラもムカムカと大して変わらないと思うぞ」

唯「うるさいって」

律「・・・で?」

唯「何?」

律「なんでみんな来ないんだよ」

唯「聞いてないよ。りっちゃんがメールしたら?」

律「いつもは私から聞かなくても遅れるなら連絡してくれるのに・・・」シュン

唯「もー、ぶーたれてないでメール打ちなってば」

律「んー、わかったよ」カチカチ

ガチャ

梓「お疲れ様です。遅れてすみません」バタンッ

律「おー、梓かー」

唯「あずにゃーん!」ダキッ

梓「わっ!?」

律「梓、嫌なら振りほどいた方がいいぞー?」

梓「そうですね」テシッ

唯「しどい!」

律「唯、私が慰めてやろうか?」ニヤニヤ

唯「それじゃ昨日の夜と同じじゃん」

律「」

梓「え?え?」

律「なんでそういう切り返し方するんだよ!?言うなよ!!?私は『いらないよ』的な返事を期待してだな・・・!!」

唯「もー何慌ててるの?ちょっとした冗談じゃん」アハハ

梓「なんだかよくわからないですけど、先輩たちって」

律「だから今の唯の冗談だっt」

梓「やっぱり仲がいいんですねっ」ニコッ

律「・・・へ?あ、あぁ、まぁな」

唯「そうだよー。あずにゃんとの3倍は仲良しだね!」

律「なんだよ3倍って」

唯「とーしゃひ」

梓「当社比って、どこの会社ですか」

唯「えへへー」ダキッ

梓「もうっ。あ、そうそう。澪先輩とムギ先輩なんですけど」

律「おぉ!あの二人連絡も寄越さないで」

梓「職員室の前で先生に捕まってました。すぐ行くって伝言頼まれましたよ」

唯「そうだったんだー」

ガチャ

澪「ごめんごめん、ちょっと先生に捕まっちゃってさ」

律「待ったぞー?」

紬「ごめんなさい。すぐにお茶入れるね」テクテク

梓「やったぁ」

唯「素直なあずにゃん可愛い」

梓「くないです」

唯「やったくないって何!?」

律「そうやって必死にフォローするところが可愛いなぁ、梓は」

唯「え。ちょっと何言っちゃってるのりっちゃん」

律「事実を述べたまでだけど?」ニヤニヤ

唯「あっそう。でもそれは報告しなくていいかな」

律「ごめんなー私も言うつもりはなかったんだけど梓が可愛すぎてつい口を衝いて出ちゃったよ」

唯「りっちゃn」

梓「律先輩がそういうこと言うのってなんだか気色悪いです」

律「」

唯「ざまぁみさらせ」


律「ん?唯の発言とは思えないような言葉が聞こえた気が・・・」

唯「気のせいだよ、気のせい」

澪「りつ」

律「ん?」

唯「澪ちゃんどうしたの?」

澪「その、今日、律の家に寄っていいか?」

律「」

唯「あーらら」

梓「?」

紬「みんな座って?お茶とお菓子よー」トテトテ

梓「わぁ」タッタッタッ,ストンッ

唯「今日はマカロンだね!美味しそう!」ストンッ

澪「律も座れよ?」

律「あ、あぁ、だな」ガタッ

唯「ふっふーん」カチカチ

梓「これ、どこのマカロンですか?」

唯「よっと」ピッ

紬「これ?実は○○亭の和風マカロンなの」

律「ん・・・?」ブルルルル・・・

梓「やっぱり!テレビでこの間観ました!」

律(唯・・・?)ピッ

澪「え?これ、あのお店のマカロンなのか?」

『よかったじゃん』

律「・・・」カチカチ

紬「えぇ、昨日お客さんが持ってきてくれて、余ったから」

律「っと・・・」ピッ

梓「そうなんですか・・・ムギ先輩はもう食べました?」

唯「・・・(りっちゃんからだね)」ブルルル・・ピッ

『別に。澪が家にくるなんていつものことだし』

紬「実は私もまだなの」

唯「・・・」カチカチ

澪梓「えっ」

唯「・・・」ピッ

紬「みんなと一緒に食べようと思って」ウフフ

律「・・・(唯だな)」ブルルル・・・ピッ

澪「ムギ・・・」ジーン・・・!

『でもちょっと緊張した様子じゃなかった?何か大切な話とかあるかもよ』

律「・・・」イラッ

梓「ムギ先輩・・・!」

律「・・・」カチカチカチカチ・・・!!!

紬「そんな感動しないで?」ウフフ

律「・・・っ」ピッ

澪「りつ」

律「んー?」

唯「・・・(きたきた。なんかすごい勢いでメール打ってたよね。すぐムキになるんだから)」ブルルル・・・ピッ

『うるせぇよ、期待させるようなこと言うなよ。自分でも自惚れないようにしてんだから』

澪「誰とメールしてるんだ?」

唯律「!!?」

澪「さっきからメールしてるんだろ?」

唯「・・・」カチカチ

律「いや、メルマガが立て続けに届いただけだよ」

唯「・・・」ピッ

澪「そうか?」

律「そうだって」ブルルルル・・・

澪「ほら、また」

律「あはは、今度は誰かな(唯のヤロー、絶対今狙っただろ)」ピッ

『あっはっはっ、ごめんごめん。不安と期待がりっちゃんの中をぐるぐるしてるように見えたからついからかっちゃった☆』

律「・・・」イライライライラ

唯「私もこれテレビで観たよ!すごい美味しいんだよねー?」ヒョイッパクッ

梓「あ!先輩ずるい!」

唯「もう食べちゃったー」エヘヘー

紬「どう?美味しい?」

唯「うん!とっても!」

梓「私も食べます!」

澪「私も!」

律「・・・」

紬「りっちゃん、マカロン嫌いだった?」

律「へ?あ、あぁ、いいや。好きだよ大好き」

紬「本当?よかった。いっぱいあるからね」ニコッ

律「おうっ、ありがとな」ニカッ

唯「そーいえば澪ちゃんさー」モクモク

澪「ん?どうした?」

唯「今日りっちゃんの家に何しに行くの?」

澪「な、何って、別に・・・」

唯「あ、そうなんだ。ごめんね、変なこと聞いて」

澪「いや、全然平気だぞ。でも、どうして?」

唯「んー?澪ちゃんが決心したようにりっちゃんに声かけてるように見えたから気になっちゃった」

澪「っ・・・そ、そっか。でも、特に用事はないんだ」

律「何もなくても私の家に来たいんだよなー?澪しゃんは」ガシッ

澪「う、うるさいなっ・・・たまにはいいだろ?」

律「私が唯の家に泊まったのがそんなの寂しかったか」ヨシヨシ

澪「そんなんじゃないやい」ムー

梓「えっ」

紬「どうしたの?」

梓「唯先輩の家に律先輩が泊まったんですか?」

唯「へ?うん、駄目?」

梓「駄目、じゃ、ないですけど・・・珍しいですね」

唯「うんっ、今度あずにゃんもおいでよ」ニコニコ

律「おいおい・・・」

唯「何かな」

律「なんでもねぇよ・・・梓、ほら」ヒョイッ

梓「へ?///」

律「なんだよ、先輩が食わしてやるって言うんだ。ありがたくパクってしろーい!」

梓「え、え、でも・・・///」

唯「えちょっと本当に何してるのやめてあずにゃんお腹壊すよ離れて」

律「唯はそんなに慌ててどうしたんだよ」アハハ

唯「その手早く引っ込めてくれないかなぁ」イライラ

律「んー?聞こえないなー」ニヤニヤ

パクッ

律「おっ」

唯「」

梓「美味しいです」モクモク

律「だってよ」ニヤニヤ

唯「・・・」ムカムカ

律「大丈夫かー?髪の毛はらはら・・・ってなっちゃうぞー?」ナデナデ

唯「あまり触らないでくれるかなぁ、はらはら・・・が伝染るから」

律「へー、言ってくれるじゃん」

梓「あの二人、なんか喧嘩でもしてるんですか?」モクモク

紬「詳しくはわからないけど、今の喧嘩は梓ちゃんも関係あると思う」

梓「それは薄々感じました」

紬「感じてたんかーい」スパーン!

梓「いたっ」

澪「ムギ!?」

梓「いたたた・・・」

澪「梓大丈夫か?ここら辺か?」サスサス

梓「せ、先輩・・・///あの、顔に・・・胸が・・・///」

澪「あっ///ご、ごめんっ///」

律唯「何あれ羨ましい」


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最終更新:2010年11月09日 23:56