律「おい、梓。澪から離れてくれ」

梓「あ、ごめんなさい・・・?」

唯「ん?何あずにゃん攻めちゃってるの?っていうか澪ちゃん、あずにゃんに何してるのかな」

澪「え?えっと、え?」

律「おい、待てよ。澪は悪くないだろ。お前こそ怒りの矛先おかしいだろ」

唯「んーはいはい」

律「てめっ」ムカッ

唯「あずにゃん、そんなに痛かったなら私がナデナデでもギューでもなんでもしてあげるからね」

梓「あ、もう平気です」

唯「」

律「ぷっ、平沢・・・ぷっ」

紬「だって私そんなに強くぶってないわ」

律「ムギ、なんていうかお前最高だよ」

紬「なんか褒められたっ」ウキウキ


梓「それよりも、お茶もしたことですし。そろそろ練習しましょう?」

キーンコーンカーンコーン・・・

梓「」

律「これは、下校時間を知らせるチャイムだなー?」

梓「また・・・今日も・・・」

唯「ごめんね、あずにゃん」

梓「いえ、いいです・・・今日は私も一緒に遊んでましたし、マカロン美味しかったし・・・」

唯「うんうん、明日は一緒にギター弾こうね」ギュー

梓「!!約束ですよ?」パァァ!

唯「うんっ(腕の中で『約束ですよ』とか反則的に可愛い、っていうか反則だよ)」

律「そんじゃ、帰るか」

紬「えぇ、そうね」

澪「梓、ごめんな」

梓「いえ、明日の練習楽しみにしてますからっ!」

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律「んじゃ、私らこっちだから」

唯「ん。また明日ね」

澪「気をつけて帰れよー」

紬「はーい」ニコニコ

梓「さようならー・・・それじゃ行きましょうか」

唯「ん」

紬「私、今日はこっちなの」

唯「あ、今日バイトだっけ?」

紬「そうなの」

梓「頑張ってくださいね」

紬「うん、ありがとう。また今度遊びに来てね」

梓「はいっ、お邪魔でなければ!」

紬「あ、あと唯ちゃん?」

唯「んー?何?」

紬「大体の事情はわかるけど・・・ほどほどにね?」

唯「っ・・・」

紬「・・・」ニコニコ

唯「えっ、ムギ、ちゃん・・・?」

紬「それじゃ、そろそろ行かないと。お疲れ様ー♪」シャランラ

梓「はいっ、また明日!」

唯「ばいばーい・・・」ヒラヒラ

梓「・・・先輩?」

唯「ん?」

梓「なんか、放心状態でしたけど・・・」

唯「ん、ちょっと、ね・・・」

梓「さっきのムギ先輩との話ですか?」

唯「うーん、どうだろ。内緒」

梓「えっー!?」

唯「えへへー」

梓「教えてくださいよー!」

唯「それは難しいかなー?」

梓「むー」

唯「ごめんね?」

梓「別に怒ってないです」

唯「えー?怒ってるよー」

梓「別に」プンッ

唯「あーずーにゃーんー」ギュー

梓「・・・」

唯「機嫌直して?ね?」

梓「はい・・・」ムスッ

唯「んー、じゃあ手を繋いで帰ろう!特別だよ!」ギュッ

梓「特別って言われてもあまり嬉しくないです!///」

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律の部屋



律「で・・・どうしたんだ?」

澪「え?」

律「いや、なんか用事あったのかなーって思って」

澪「言ったろ?特にないって」

律「そっか。じゃあ何する?」

澪「・・・昨日の話、とか?」

律「・・・」

澪「ごめん・・・」

律「いや、いいよ。昨日の話って唯の家に行ったって話だろ?」

澪「あぁ。・・・あ、いや!いいんだぞ!?律が誰と仲良くしようと律の勝手だし、ただ」

律「勝手ならいいだろ。なんだよ」

澪「あ、うん。えと・・・」

律「?」

澪「いつの間にそんなに仲良くなったのかなって、思って」

律「・・・なんで?朝言っただろ?一緒にホラー映画観てたんだよ」

澪「・・・」

律「なんだよ」

澪「部活に行く前、職員室で捕まったって言っただろ?」

律「急になんの話だよ・・・それで?」

澪「そのあと、憂ちゃんに会ったんだ」

律「・・・っ、へぇ?」

澪「昨日、唯は・・・DVDなんて、借りてきてないって・・・」

律「・・・」

澪「憂ちゃんもDVD観よう、だなんて誘われてないって・・・」

律「そうか。・・・で?」

澪「なんで、そんな嘘ついたんだ?」

律「別に。澪の方こそ、なんでそんな嘘が気になるんだよ。些細なことだろ」

澪「開き直るのか」

律「私はただ疑問に思ったことを聞いただけだ」

澪「親友として、律が心配なんだよ」

律「親友として?意味わかんね」

澪「唯と夜中にどっか行ってたとか・・・」

律「なんでそうなるんだよ。普通に泊まっただけだよ」

澪「ほ、本当か?悪いことは?夜遊びとか」

律「してねぇよ。・・・なんだよ」

澪「え?」

律「本当にそんなこと心配してたのか?」

澪「わ、悪いか!?」

律「別に、悪くないけど・・・」

澪「・・・心配なんだよ、友達として二人のことが」

律「ごめん、なんか今日は調子悪いんだ。帰ってくれないか?」

澪「えっ・・・」

律「なに・・・?」

澪「本当に?」

律「本当だよ、こんな嘘つかないぜ」

澪「ご、ごめん。私、律が調子悪いなんて気付かなかった」

律「いいよ、別に・・・(そりゃ、嘘だしな)」

澪「大丈夫か?今日はおばさん達帰ってくるのか?」

律「あぁ、大丈夫だよ。だから・・・」

澪「わかってる。明日は元気でいてくれよ?」スタッ

律「おうっ」ニカッ

澪「じゃあ帰るな。あ、玄関まで送ってくれなくていい、安静にしてるんだ」ガチャ

律「あぁ、せっかく来てくれたのに、悪いな」

澪「気にしないでくれ。それじゃ」バタンッ

律「・・・」

律「はぁー・・・」

律「・・・ムカつく」

律「・・・」ゴソッ

律「・・・」ピッピッ・・・

律「・・・」

律「あ、もしもし、唯?」

律「うん、私だけど・・・」

律「え・・・?」

律「そう、だけど・・・なんでわかったんだ?」

律「ちっ・・・どうせ私はわかりやすい女だよ」

律「・・・あぁ、支度したらすぐ行く」

律「あ、いいよ。ご飯は家で食べてく」

律「ん・・・じゃな」

律「・・・あ、はいはい?」

ツーツーツー・・・

律「・・・なんだ、切れちゃった・・・ま、いっか」ピッ

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唯の家


唯「で?」

律「で?って何」

唯「何じゃないでしょ?りっちゃんがいきなりうちに来たいって言ったんじゃん」

律「さっき、随分と知ったような口を聞いてただろ」

唯「うん、でもそれはあくまで私の予想だから」

律「・・・」

唯「あんまりだんまりされるのは好きじゃないよ」

律「どうせ馬鹿にするから言いたくない」

唯「するよ?でも言って」

律「ホント、お前っていい性格してるよな」

唯「りっちゃん程じゃないよ」

律「はっ言ってろ。・・・澪がな」

唯「うん」

律「昨日の嘘だって知ってたんだ」

唯「嘘?」

律「ほら、DVDがって」

唯「えっ?なんでわかったの?」

律「部活に来る前に憂ちゃんに会ったみたいで、そのときに聞いたらしい」

唯「そうだったんだ・・・」

律「それで、昨日何してたんだ?って聞かれた」

唯「なんて答えたの?」

律「答えてない」

唯「え?」

律「夜遊びしてないか?なんて聞かれたから違うって言った」

唯「そっか。心配してくれてたんだ?」

律「あぁ。『友達として』たくさん心配してくれたよ」

唯「ふぅん。・・・で、りっちゃんが気にくわないのはそこなんだ?」

律「・・・」コクリ


律「あいつ、何回も『友達として』とか『親友として』なんて言いやがって・・・」

唯「・・・それは、確かに頭にくるね」

律「あぁ・・・」

唯「あれでしょ?」

律「なんだ?」

唯「ちょっと期待しちゃったんじゃない?私の家に遊びに来たことに嫉妬してるんじゃないかって」

律「・・・」

唯「あれ?違った?」

律「・・・その通りだよ」

唯「そっか・・・」

律「唯・・・」

唯「しよっか」

律「・・・馬鹿にしないのか」

唯「ばーかばーか。ほら気済んだ?しようよ」

律「ん・・・」ドサッ

唯「ねぇ、りっちゃん・・・」

律「なんだよ」プチプチ

唯「これ、いつまで続くのかな」

律「さぁ・・・唯、ヘアピン」

唯「ん、あぁいいよ、自分で外す・・・だってさぁ、りっちゃん」

律「ん?」チュ・・・

唯「んぅ・・・あずにゃんは、可愛いけど、でも・・・」

律「わかってるって。それは私も一緒」

唯「・・・」

律「今、この話するのはやめようぜ」

唯「だね。・・・最後にまた言っとくよ。今の私をどう思おうと、りっちゃんの勝手だからね」

律「・・・あぁ」

唯「私としてるって思ってもいいし、なんなら澪ちゃんに見立ててもいいよ」

律「さんきゅ・・・でも」

唯「今は何にも考えたくない、とか?」

律「あたり」チュパ

唯「ひぁ、ん・・・やぁ・・・」

律「嫌?笑わせんなよ・・・」アハハ



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律「・・・」ハァ・・・

唯「何?また凹んでるの?」

律「・・・」

唯「あのさー、りっちゃんめんどくさいよ」

律「なんとでも言えよ・・・」

唯「・・・」チラッ

律「なんだよ」

唯「・・・」クスッ

律「笑うなよ・・・」ポリポリ

唯「・・・りっちゃん、可愛いかも」

律「私も唯は可愛いって思うぜ」

唯「そう?」

律「あぁ、さっきとか最高に可愛かった」

唯「それりっちゃんに喘ぎながら抱きついてる女の子はみんな可愛く見えるだけじゃないの」

律「うっ、でも可愛かったのは本当だし」

唯「ふぅん、あまり嬉しくないな」

律「私もお前に可愛いって言われてもな・・・」

唯「りっちゃんを好きになれたら楽なのに・・・」

律「そりゃ、私だって考えたよ・・・でも・・・」

唯律「無理、だね」

唯「そういえば」

律「ん?」

唯「今日ね、ムギちゃんに『程々にね』って言われた」

律「げっ・・・なんで知ってんだ?」

唯「さぁ、でもムギちゃんのことだからね」

律「あぁ、まぁ納得」

唯「きっと引っ掻き回すようなことはしないよ、うん」

律「だな・・・」

唯「あれ?おねむ?」

律「うっせ・・・」

唯「私も眠いよ・・・」

律「なぁ、唯・・・」

唯「何・・・?」


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最終更新:2010年11月09日 23:58