【パラレルワールド2】
放課後。

梓「唯にゃん先輩はまだ元に戻ってないんですね~」

唯『そうだよ~』

澪「何時戻るんだろうな……学祭まで後三日しかないのに」

唯『えーっ!学祭あるの!?』

律「初めてのライブをやるんだよ~」

唯『初めてのライブ?』

梓「私達は軽音部を立ち上げるのが遅かったですからね」

唯『その時まで戻るかなぁ?』

律「戻るといいんだけどねぇ~」

澪「どうすれば元の世界の平沢を連れ戻せるかも分からないしな」

梓「ただ、待つのみですよ」

唯『そっかぁ……はぁ』

紬「……平沢さんが倒れた場所を調べようよ」

梓「倒れた場所?」

紬「……平沢さんは倒れてから様子が変わった……だからそこを調べよ?」

律「うん!そこ行こーっ!」

澪「何か分かるかも知れないし私も行くよ」

唯『私もー!』


梓「ここですか?」

紬「うん……ここで倒れちゃったの可哀相」ギュッ

律「琴吹さん私のスカートの裾引っ張っちゃダメだよーっ」

紬「……ごめん」パッ

唯『う~ん。特に変わった所は無いね~』

澪「そうだな……」

唯『あ!そう言えば私もここと同じ場所で倒れたんだよ~』

梓「ん?そうなの?」

唯『うん!倒れたらパラレルワールドにいた!』

梓「えいっ!」

唯『わわっ!』ドテッ

梓「どうですか?どうですか?」

唯『もー……あずにゃん何するのーっ!』ムクッ

梓「チッ……駄目か」

澪「う~ん……ここだけ時空が歪んでるとか?」

律「何それー?」

澪「ほら時空が何かの弾みで歪んで平沢さんとパラレルワールドの平沢さんが入れ代わったのかな?」

梓「え?それじゃあ私達も危ないじゃん」

澪「平沢さんがこけても向こうの世界に行かなかったから大丈夫なんじゃないか?」

唯『私、実験台!?』

紬「…………」

澪「その内ここから人喰いアメーバが出て来るかもな」

唯『こ、怖いよ~』

梓「はぁ……このままだと学祭のライブ」

律「大丈夫だってー戻って来るよー」

梓「はぁ……そうですかね?」

紬「……うん、戻って来るよ」



【パラレルワールド】

唯「何コレ!ケーキじゃん!」

紬『いっぱい食べていいわよ~』

唯「本当に?ここは天国?」

梓『す、凄いはしゃぎっぷりですね』

唯「いっただきまーす!」

澪『あ、それ私のショートケーキ……』

唯「はぁ?そうなの?」

澪『た、食べていいよ』

唯「ありがとう!ここって毎日ケーキ食べてるの?」

律『ほぼ毎日だな』

唯「羨ましい……何で毎日ケーキ食べれるの?軽音部ってVIP扱いなの?」

紬『私が持って来てるのよ~』

唯「へー凄い。あーっ美味しい最高だよ!」

紬『うふふ~ありがとう~』

澪『あ、じゃあ私はこのチョコレートケーキ貰うな』

律『残業、それは私のケーキだぞ!』

澪『…………』

唯の家。

唯「ただいま」

憂『あ、おかえりなさい!』

唯「ふぅ……ケーキ食べ過ぎたよ」

憂『あ、紬さんのケーキ食べました?』

唯「うん!美味しかった~」

憂『美味しいですよね!紬さんが持って来るケーキ』

唯「最高だったね」

憂『あ、今日の夜ご飯出来てますよ』

唯「もう出来てるの?」

憂『はい、今日はビーフシチューです』

唯「そっか……ありがとう」

憂『今から食べます?』

唯「ケーキがまだ消化しきれて無いから先に食べてていいよ。私は後から食べるから」

憂『じ、じゃあ私も後から食べます!』

唯「へ?いいよいいよ気を使わなくても」

憂『……一緒に食べたいんです』

唯「はぁ……分かったよ。今から一緒に食べよっか」

憂『いいんですか?』

唯「別にいいよ。少ししか食べれないけどね」

憂『やったぁ!』

唯「いただきまーす」

憂『いただきます!』

唯「そう言えば今日の弁当美味かった?」

憂『はい!とても美味しかったです』

唯「そっかそっか、このビーフシチューも美味しいよ」

憂『ありがとうございます』

唯「こっちの憂って何か部活やってたっけ?」

憂『いえ、何もやって無いですよ』

唯「ふぅん……何か部活やらないの?」

憂『う~ん……今の所はそんな予定無いですね』

唯「以外にやってみたら面白いんだよ部活って」

憂『確か……軽音部でしたよね?』

唯「うん、こっちの世界の私と同じだよ」

憂『何をやってるんですか?』

唯「おしゃべりとか練習したりとか色々やってる」

憂『こっちの世界の軽音部はティータイムとかしてますよ』

唯「知ってる。今日、経験した」

憂『澪さんのファンクラブが出来たりとかもしてるんですよ』

唯「うわぁ秋山さんのファンクラブか……って言うか女子高にファンクラブってあるの?」

憂『はい、和ちゃ……和さんが会長なんですよ』

唯「悲惨だね。そのファンクラブ」

憂『えー?何で悲惨なんですか?』

唯「だってあの真鍋さんだよ。ここの世界の真鍋さんの事は知らないけど、まともじゃない事だけは確かだよ」

憂『和さんは凄くいい人ですよ!お姉ちゃんの幼なじみですし……』

唯「幼なじみって……私の世界の真鍋さんがそれを聞いたら発狂するね。」

憂『そちらの世界の和さんってどう言う性格ですか?』

唯「私や琴吹さんとかに良く衣装を着ろって頼んで来るよ」

憂『どんな衣装ですか?』

唯「サンタさんのコスプレとかバニーガールのコスプレとか……」

憂『そちらの世界の和さんは凄いですね』

唯「うん、いざ衣装を私が着ると豹変するからね。ありゃジャック・ニコルソンだよ」

憂『ジャック・ニコルソン?』

唯「ほら、シャイニングみたいに豹変するって事」

憂『シャイニング?』

唯「とにかく私達が変な格好をすると人間が変わるんだよ」

憂『何だか想像出来ませんね』

唯「私は生徒会長の真鍋さんが想像出来ない」

憂『あ、もうご飯食べ終わったみたいですね』

唯「うん、お風呂入って今日は寝るよ」

憂『お皿は私が洗っておきますね』

唯「うん、ありがとう。ごちそうさまでしたー」

憂『ごちそうさまでした!』



【パラレルワールド2】

唯『美味しかったね~』

憂「梓ちゃんがこんなに料理上手だとは思わなかったよ~」

梓「私は何やらせても凄いからね」

唯『あずにゃん凄いね~』

梓「ずっと前から思ってたんですけど、あずにゃんってあだ名って変ですよ」

唯『えー!そうかなぁ?』

梓「私が言うんですから間違いは無いです」

憂「どうして、あずにゃんってあだ名を付けたんですか?」

唯『あずにゃんが猫みたいだから!』

梓「んな阿保な……」

唯『あずにゃんって猫っぽいよね?』

憂「ちょっとだけ猫っぽいかなぁ~」

梓「二人共早く寝れば?」

唯『こっちの世界のあずにゃんは何か少し怖いよね~』

梓「怖くない怖くない」

唯『可愛い花には刺があるとはまさにこの事だね!』

梓「可愛いのは認めますけど刺はありませ~ん」

憂「梓ちゃん今日は泊まるの?」

梓「う~ん泊まっちゃおうかな?家に帰るのも面倒だし」

唯『じゃあ一緒に寝ようよ!』

梓「一緒に寝る……?」

唯『うん!一緒に寝よーっ!』

梓「い、いいですよ」

憂「お姉ちゃんよかったね~」

唯『うん!私の世界のあずにゃんなら断るよ~』

梓「え?何で断るんですか?」

唯『ほぇ?』

梓「いや、何でも無いです」


【パラレルワールド】

唯「じゃあお休み憂」

憂『うん……』

ガチャバタン。

唯「はぁ……明日も元の世界に帰れないんだろうなぁ」

唯「……もしかしてずっとこのままなのかも?」

唯「それだけは勘弁して欲しいな……」

唯「みんなが恋しいよ……はぁ……」

唯「それな初めてのライブも……無しになっちゃうかも……」

唯「あんなに練習したのに……」

唯「はぁ……どうやったら戻れるんだろう?」

唯「みんなに会いたいな……」

唯「………………」


翌日。

唯「うぅ……ふわぁ……戻ってないよね」

憂『朝ですよ~あ、もう起きてたんですね』

唯「今、起きたばかりだけど……」

憂『あの!今日は私がお弁当を作ったんですけど……』

唯「え?……今何時?」

憂『七時三十分ですよ』

唯「もうそんな時間なんだ……弁当作ってくれてありがとね」

唯(後二日か……)

憂『どうしたんですか?』

唯「ううん。何でも無いよ。制服に着替えようかな……」

憂『分かりました。リビングで待ってますね』

唯「うん」

ガチャバタン。

唯「……はぁ早く戻りたいな」


唯「着替え終わったよ」

憂『あ、それじゃあ朝ご飯食べましょう!』

唯「そーだね。いただきまーす」

憂『いただきます!』

唯「ねぇ憂?」

憂『どうしたんですか?』

唯「私、何時になったら戻れるんだろうね」

憂『分かりません……』

唯「だよね……ごめんいきなりこんな事言って」

憂『いえ……いいんです』

唯「この目玉焼き美味しいよ」

憂『…………』ウルウル

唯「味噌汁も本当に美味しいよ……」

憂『…………』ポロポロ

唯「泣かないでよ憂」

憂『お姉ちゃんに会いたいです……ぐすっ』

唯「……私も憂に会いたいよ」

憂『お姉ちゃん……帰って来ないのかな?このままずっと会えないのかなぁ?』

唯「……ずっと会いたいの我慢してたんだね」

憂『うぅっ……ぐすっ……』

唯「……ほら、朝ご飯冷めるよ早く食べなきゃ」

憂『ずずっ……はい』

唯(はぁ……憂はちゃんと朝ご飯食べてるのかな?)

憂『…………』パクパク

唯(それにみんなも心配してるだろうな)

憂『……ずずっ』

唯「ほら、これで涙拭いて」

憂『ありがとうございます……』


【パラレルワールド2】

唯『あずにゃん朝だよ~!』

梓「すぅ……すぅ……」

憂「あーずーさーちゃん!朝だよー!」

梓「知ってる……」

唯『起きないと遅刻しちゃうよー!』

梓「チッ……」ムクッ

唯『もう!あずにゃんったらお寝坊さん何だから!』フンス

梓「あー…眠い」

梓「あ、制服に着替えますから向こうに行ってて下さい」

唯『うん!憂行こう!』

憂「そうだね~」

ガチャバタン。

唯『こっちのあずにゃんは寝起き悪いね~』

憂「梓ちゃんは何時もこうなんだよ~」

唯『私の世界のあずにゃんはすっごく真面目なんだよ~』

憂「どんなの~?」

唯『唯先輩!早く練習しましょう』フンス

憂「え~?」

唯『私の世界のあずにゃんマネだよ~』

憂「何それ~面白い!」

ガチャバタン。

梓「聞こえてるっつーの!」

唯『あずにゃん!聞こえてたぁ?』

梓「そりゃもう、つつぬけでしたよ」

憂「向こうの梓ちゃんは真面目だって~」

梓「あー……話した事あるけど真面目っぽいよねアイツ」

唯『あ!もうそろそろ学校行こーよ』

憂「でも、梓ちゃんの朝ご飯は?」

梓「いらないよ。朝ご飯食べない主義だから」


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最終更新:2010年11月12日 02:30