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純「あ、お邪魔します…」
唯「さあ、自分の家のように寛いでくれたまいよ」

純「は、はぁ…」

私は憂の友達で、でもその友達はいないのに、その家族に饗される。

要するに、憂の家に唯先輩と二人きりってのは、何だか変な気分。

唯「じゃ、純ちゃんはそこに座っててー」

唯先輩は私をソファに座らせる。

唯「じゃあ、今救急箱持って来るから待っててね」

そう言うと、唯先輩は家の中だと言うのに駆け出す。

あ、そんな急ぐと…。

唯「あ、痛っ」

あちゃ、柱に小指をぶつけた。

純「ははは…、変な人だなあ、でも…」

でも、唯先輩のそのおかしなところのお蔭で私は心の痛みを少し忘れられている。

唯「ちょっと染みるからねー、我慢してねー」

純「ぷふっ、そんな事言わなくても大丈夫ですよ」

唯「小さい時、私が憂の手当てをして上げた時は、

いつだってこう言う風に注意してあげたもんさ」

ん?

唯「ん?何?」

純「憂が唯先輩の手当てをした時?」

唯「ん?」

純「憂が」

唯「違うよー。私が憂の手当てをして上げた時だよぉ」

純「ちょっと、想像が付かなかったんで…」

唯「純ちゃん、酷いなー。私はお姉ちゃんをしっかりやれる女なのですよ?」

それは、分かります。

けいおん部のライブの時の唯先輩を見てれば良く分かります。

純「あっ」

何時の間にか、傷口を拭われ、消毒液がかけられていた。

唯「おっとぉ、掛け過ぎちゃったかな、ティッシュで拭いてっと…」

唯「さ、これで完了と」

純「ありがとうございます…」

唯先輩は立ち上がる。

唯「ちっちっち、お礼には及ばないぜ、お嬢さん」

純「あはは、何ですかそれ?」

唯先輩はちょっと考え込むような仕草を見せてからクスっと笑う。

唯「んー、何となく?」

純「何となくですか」

唯「そーだよ、純ちゃん…。あ、そだ、コーヒーで良いよね?」

純「は、はい」

・・・

唯「へー、純ちゃん、砂糖とミルク入れないんだ、大人っぽいんだね」

実は、普段は入れるし、今だって何となく見栄を張っているだけなんだけど、それは言わなくて良いよね?

唯「私も憂も、コーヒーの時はミルクと砂糖が必要なのに」

憂…。

その名前を聞いた瞬間、先ほどの出来事が私の胸に圧倒的な存在感を持って圧し掛かってくる。

唯「あれ、どうかした?」

純「い、いえ、そうなんですか…」

唯「うん、そうなんだよ。憂とか、ミルクは二つ入れるんだよ」

純「へー、ちょっと意外な感じですね…」

うん、ちゃんと平静を保ててる。

私は大丈夫だ。

唯「あ、ごめんね、冷めちゃうよね?飲んで飲んで」

純「は、はい、それでは頂き…」

唯先輩は私がカップに口を付けるのを興味津々と言う感じで見ている。

純「あ、あの、そんな風に見てられると飲みづらいんですけど…」

唯「えー、良いじゃん良いじゃん」

純「いやいや…」

唯「だって、純ちゃんのコーヒー飲むとこ見てみたいんだもーん」

純「私の飲むとこなんて普通ですよ?」

唯「憂の飲むとこはいつも見てるし、

あずにゃんの飲むとこもいつものティータイムで見てるから良く知ってる…。

だからあとは純ちゃんだけなのさ!」

憂、梓…。

いや、今はあまり考えないように、考えないように…。

純「純ちゃんだけなのさって…、本当に普通ですからね」

唯「普通でも良いよー」

私はカップに口を付ける。

唯先輩はそんな私をニコニコと見ている。

苦い…。

今飲んでいるコーヒーが苦いのは、砂糖とミルクが入っていないからと言うだけだ、きっとそうだ…。

私は、あまりの苦さに、何口も飲むことが出来なくて、一口飲んだところで、コーヒーカップを下ろす。

唯先輩が私を心配するような表情になる。

純「あれ、どうかしました?もしかして、私の飲み方ってどこか変でした?」

あ…、唯先輩の手が近づいてくる。

唯「涙出てるよ?」

唯先輩は指先で私の目じりに溜まった涙を掬い上げる。

あ、あれ…、何で?

純「あはは、おかしいですね、何で涙なんか出てるんでしょうね」

唯「純ちゃん…」

純「唯先輩の前だからって、無理してミルク砂糖無しで飲んだからかな?あはは、やっぱりコーヒーって苦すぎますよね。

私もけいおん部の皆さんみたいに紅茶じゃないと駄目なんですかね…」

あれ、何で涙止まらないの、やだよ、泣きたくなんかないのに。

私は両手で必死に涙を拭う。

でも、拭っても拭っても涙は止まらなかった。

涙を拭うのに一生懸命で、前が見えない私を何か暖かいものが包み込む。

唯「純ちゃん?」

唯先輩は私をぎゅっと抱きしめてくれた。

そのことは私の感情を余計に高ぶらせ…。

純「うわぁぁ…」

私の涙はもう止まらなかった。

・・・

どれぐらい、唯先輩は私を抱きしめていてくれたのだろう。

太陽はすっかり西に落ちんと言う時間になっていた。

唯「純ちゃん、もう大丈夫?」

純「は、はい…、ありがとうございます…」

唯先輩は暖かかった。

梓や憂がいつも言ってたように、抱きしめられていると凄く幸せな気分になる。

でも、私はあんまりその温もりに長い間浸っていると、この世界に帰って来れなくなると思って、

唯先輩の身体を押し戻す。

唯先輩は、そんな私の行動に、

「自分は余計な事をしてしまったんじゃないか」と言う感じの表情になる。

違うんです。

これは私が勝手に絶望して、それで唯先輩に勝手に縋りつこうとした事が嫌で…。

唯「ごめんね、何かこうして上げないと駄目かなって思ったから…。えへへ、余計なお世話だったかな…?」

純「ち、違うんです…、ただ、その…」

唯「うん、良いよ、大丈夫だから」

純「はい…、あ、あの、私もう帰りますね、あはは、何か随分長居しちゃいましたね…」

私は立ちあがる。

唯「送っていかなくても大丈夫?」

純「あはは…、大丈夫ですよ、もう落ち着きましたから」

唯先輩は私の顔を心配そうに見上げる。

唯先輩は何か言おうとして、

でも躊躇って、それでもやっぱりと言う感じに口を開く。

唯「あ、あのさ、純ちゃんに取っては、

凄い辛い話を掘り起こされる形になっちゃうと思うんだけどさ…」

唯先輩…?

唯「セカンドレイプとか、そう言う話にもなって来ると思うんだけどね…」

セカンド…、え?!

今、何て言いました?

唯「今日はまだ落ち着かないから、明日以降でも…、

あ、でも裂傷とかも可能性あるよね…」

純「唯先輩…?」

唯「純ちゃん、やっぱり今日行こう!」

唯先輩は何か大きな勘違いをしているらしかった。

唯「えー!?違うの!」

純「違います…」

唯「だって、あの、道で傷口を見た時、純ちゃんノー…」

純「わー!わー!」

唯「ノーパ…」

純「わー!!」

唯「だから、ノーパ…」

純「わっ!!」

唯「あはははは」

純「唯先輩、最後の方はわざとしてましたね」

唯「うむ、許してくれたまへよ」

まったく、この人は…。

でも、唯先輩は本当に人の心を明るくさせてくれる。

その事は間違いない。

純「で、どうしてそう思ったんですか?」

唯「だって、純ちゃんあの時パンツ履いてなかったから、あの、きっとそう言う事をされたんじゃないかって」

純「そ、それは…」

唯「それとも、露出狂で…」

純「それは、断じて違います」

唯「純ちゃんでも、さすがにそれは違うかぁ」

純「唯先輩の私のイメージってどんなんですか」

唯「モフモフな子?」

純「髪型だけじゃないですか!」

唯「そーだなー…、素敵な女の子?」

純「あ、え…?嫌だな、冗談はやめて下さいよ…」

唯「冗談なんかじゃないよ?」

唯先輩は急に真顔になって言う。

そして…。

え?!

私はベッドに押し倒されていた。

唯「ね、純ちゃん?」

純「な、何でしょう…」

唯「何でノーパンだったの?」

純「そ、それは…」

唯「まあ、その答えは良いや」

純「あ、ありがとう…、ございます。そ、それで、どいて頂けると…」

唯「嫌だ」

純「唯先輩?」

唯「どかないよ。だって、純ちゃんの方からパンツを脱いで誘ってくれてたんだもんね?」

そう言うと唯先輩の顔が近づいて来る。

それは今までの唯先輩じゃないみたいだった。

誰かと言うのはすぐには出て来ないけど、別の人みたいだった。

そして、私はその誰かを…。

私の思考は停止させられた、強制的に。

?!

キス…、された…?

唯先輩は口の間から下を挿し入れると、

私の歯、歯茎、舌、あらゆる箇所を蹂躙した。

唯先輩は私の口内で舐める箇所が無くなったかと思うと、

自分の唾液を流し込んでくる。

あ、甘いかも…。

唯先輩の唾って、甘いんだ…。

時間にすると、ほんの数十秒だったかも知れないけど、

私にとってその時間は永遠のようだった。

永遠のキス。

死のキス。

唯先輩は私から口を離す。

唯先輩の口の端から、唾液が糸を引いて、それが夕日を反射させた。

唯先輩はニコリと笑う。

唯「ふふ、純ちゃんの…、美味しかったよ」

ああ、あの顔は憂だったんだ。

今の唯先輩は、さっきのあの氷姫みたいな憂と同じ顔をしていた。

唯先輩は、私のカットソーをまくり上げる。

唯「あー、純ちゃん可愛いブラしてる。今日は何かのイベントだったのかな?」

イベント…。


今日は、午後から梓と一緒に…。

あれ?

何で、私こんなとこにいるの…?

唯「純ちゃん、まだ、泣いちゃ駄目だよぉ?だって…」

同じ人が同じような言葉を使ってるのにまるで違う響き。

唯「これから私が純ちゃんのことをたくさん泣かしてあげるんだからね!」

唯先輩はそう言うと私の涙を舌で舐めとった。

唯先輩の手が私のブラの中に侵入して…。

純「や、やめて下さいっ」

唯「止めないよ。さっき、純ちゃんのことたくさん啼かして上げるって言ったでしょ?」

唯先輩は私の乳房を柔らかく摩り始めた。

その手はさっき抱きしめてくれた時と同じ温かさだったけど、でも…。

純「んん…、ふぁ…」

唯「ねえ、純ちゃんの乳首陥没してたのがね、あはっ、プクって起き上がってきたよ」

純「あ、梓ぁ…、私、こんなのやだよぉ…、もう、梓のことからかわないからぁ…」

唯先輩は意地悪な笑みを浮かべる。

純「あ、やだぁ…」

唯「へー、純ちゃん、あずにゃんの事が好きだったんだぁ…」

純「ち、違いますっ、そんなこと」

唯「隠さなくても良いよ。さっき『梓ぁ』って言ったの、聞いちゃったもんね」

純「あ、あぁ…」

唯「純ちゃんはあずにゃんに操を立ててたんだね?」

純「ち、違い…、あぁ!」

あ、え…、嘘…?

唯「純ちゃんのここ、もうすっごいヌルヌルだ」

純「や、やだぁ、止めて…」

唯「私が触る前からヌルヌルだったのに?」

純「ち、ちが、あぅっ」

唯「あずにゃんには、こんなとこ見せられないよね」

純「や、止めて…、何で…」

唯「あずにゃんに奪って欲しかったの?」

ちがう、そんなんじゃない。

ただ、こんなのって理不尽過ぎるよ。

唯「でもその努力は無意味だよ。だって、あずにゃんは憂と付き合ってるんだよ?それも、結構前からね」

頭の奥でチンチンと痺れるような感覚。

唯「あ、その反応だと、知らなかったって感じ?」

既に、知ってます。

だから、こんなに苦しいんです。


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最終更新:2012年01月07日 22:14