唯「じゃあ、二人とも『純ちゃん』には内緒にしてたんだね」
唯先輩は私の名前をわざと強調するように言った。
その瞬間、何かがプチプチと音を立てて千切れる音が聞こえたような気がした。
唯「あはは、純ちゃん、まったくの道化だね」
唯先輩が私のスカートを捲り上げる。
唯「純ちゃん、オナニーは穴派?クリ派…って、聞いてないかー…。
じゃあ、好き勝手にやっちゃうよー」
唯先輩の攻めは的確で、抵抗する気力を失った私の身体から良いように刺激を引き出した。
唯先輩が私のクリトリスをつまみ上げた時、私は今日二度目の絶頂を迎えた。
・・・
唯「服は皺になっちゃうから脱いだ方が良いからねー、脱ぎ脱ぎしようねぇ」
純「はい…」
唯先輩が、私の服を剥ぎ取っていく。
私は、瞬く間に服を脱がされ裸でソファに横たえられた。
唯「はーい、私も裸になってみました!」
唯先輩が私の上に圧し掛かってくる。
唯「ね、キスしても良い?」
この人は、ここまでしておいて、何で「キスして良い」なんて許可を求めるんだろう?
唯「このまま、一方的にイカせ続けても良いんだけどさ、
でも、ちょっとは恋人っぽく楽しんだ方が、純ちゃんも良いでしょ?」
純「あんな酷い事しておいて、今更良くそんな事言えますね?」
唯「酷いこと?そうかなあ」
純「そうですよ」
唯「うーん、良く分からないや。だから、キスするね?」
そう言って、唯先輩は私にキスをする。
そう言って、唯先輩は私にキスをする。
そして、キスしたまま、また私の股間に手を伸ばす。
純「んんーっ!!」
この人の手はやっぱり巧みで、私をまた高いところに導いていく。
私が目開くと、唯先輩の顔が目の前にある。
きっと、私は今凄く快感を堪える表情をしてるんだろうけど…。
どうしてだろう?何故か唯先輩も、同じ様に快感を堪える表情をしていた。
唯先輩と目が合う。
唯先輩はニコリと笑う。
あ、駄目…。
決壊しちゃうよぉ…。
あ、あ、あぁ…。
イく…、イっちゃうぅ!!
・・・
唯先輩は力が抜けてしまったのか私の上でぐったりとしていた。
唯「あ、純ちゃん…、重いよね?すぐ、どくね…」
純「い、いえ、もうちょっとこのままが良いです…」
唯「そっか…」
なんだろう、この重さはちょっと…。
純「唯先輩?」
唯「んー?」
純「人の重さって、気持ち良いんですね…」
唯先輩は、少し考え込むような顔をしてから、クスリと笑う。
唯「純ちゃんって大人だねー。何か…、そうだなぁ、
不倫してるOLのお姉さんが相手のおじさんに言うみたいな台詞に聞こえる」
純「それ褒めてないですよね?」
唯「褒めてるよぉ…、んしょっと…」
そう言って唯先輩は立ち上がる。
唯「あー、お腹んとこ純ちゃんのでベシャベシャだぁ」
唯先輩はいたづらっぽく言うから、私も言ってやる。
純「それ、唯先輩のも混じってますよ、きっと」
唯先輩は堪えた様子も無く、
唯「二人の愛の結晶だね!」
純「はいはい」
唯「じゃ、私はシャワー浴びてこよっかなぁー」
私は唯先輩の言葉で、急に濡れているのが気になって、お腹の辺りを触って見る。
唯先輩は目敏い事に私のその仕草を見逃さず、即座に突っ込みを入れる。
唯「純ちゃん、一緒にお風呂入る?」
純「いえ、唯先輩の後で良いです」
唯「えー、一緒に入ると楽しいのにさ」
純「そう言うのは憂と…」
言いかけて私は口をつぐむ。
そうだ、憂はもう唯先輩のものじゃない。
梓が私のものじゃないように。
唯「あ、そうだ…」
唯先輩は、私の迂闊な一言が聞こえなかったかのように、台所の方へ駆けて行くとタオルを持って戻って来る。
唯「じゃあ、これ使って待ってて」
唯先輩は私にタオルを放ると、また駆けて行く。
純「結局、何の連絡もしないままサボっちゃったなぁ…。あ、そだ、携帯…」
放り出されたパーカーのポケットから携帯電話を取り出す。
あはは…、何だよ梓の奴、まめだなあ…。
着信履歴は梓からの電話で一杯だった。
感心な事に、一回毎にちゃんと留守電を吹き込んでくれていたらしい。
梓「おーい、10分遅れだよ?」
梓「ちょっと、遅れるんだったら連絡するもんじゃない、普通」
梓「何か急な用事?」
梓「何かあった?あったんなら、連絡ぐらいよこしなさいよ」
梓「純?」
梓「大丈夫?」
梓「…、ともかく留守電聞いたら電話頂戴…。何時でも良いからさ」
梓…。
私はすぐにコールバック。
早く出て…、早く出て…。
出た!
純「ごめん!」
純「あ、うん、ちょっとね、急な用事でさ…、ホントーにごめん!」
純「うん、大丈夫、何も無いから…、うん…、うん…」
純「そう、ちょっと電話出来る状況じゃなくて…」
純「あはは、大丈夫だよ、うん、じゃあ、今日は憂とお泊りなんだ…」
純「そりゃー、私も一緒したかったよぉ」
純「うんうん、あはは、私がいないからって寂しがるなよぉ?」
純「あ、うん、そうだね、今度は絶対ね、うん、じゃあ、また明後日学校でね」
梓…。
梓への愛しさで私の心は一杯になる。
でも、梓はもう…。
唯「純ちゃん、出たよー」
唯先輩が頭を拭きながらやって来る。
純「あ、憂は梓んちにお泊りみたいで…、って、何で裸なんですか…」
唯「裸って気分だからだよ。それに裸も気持ち良いもんだよー?大体、純ちゃんも裸じゃん」
純「そりゃ、そうですけど…、でも、私は…、その…、今着たら服が汚れちゃうし…」
唯先輩は私がごにょごにょと言い訳をしている間に、散らかっている私の服をひょいひょいと拾い集めると私に渡してくれた。
唯「はい、シャワー気持ち良かったよぉって、あれ?」
唯先輩は、何かに気付いた表情。
純「何でも無いですよ」
唯「うん、純ちゃんが聞いて欲しく無いなら、聞かないよ」
純「じゃあ、シャワー浴びて来ます」
唯「行ってらっしゃーい…、あ、そだ、出て来たら一緒にアイス食べようね!」
純「そうですね…」
唯「あ、そうそう。パンツは脱衣カゴの中に入れておいたの使って良いから」
・・・
シャワーは確かに気持ち良かった。
純「なんか悔しいから、打たせ湯しちゃお…」
『お姉ちゃん、今月の水道ガス料金がいつもの月より掛かってるんだけど』
『えぇ、知らないよぉ~』
『お姉ちゃん、身体洗う時にシャワー流しっぱなしにしたんじゃないの?』
『して無いよー』
『私とお姉ちゃん以外に誰も家のシャワーなんて使わないでしょ』
『してないってば』
『めっ、だよ』
『えぇ~』
純「こうなれば良いんだ…」
あはは…。
梓…
純「わたし、これから梓にどう言う風に接したら良いんだろ?」
風呂場の扉が開かれる。
唯「それは純ちゃん次第じゃないの?」
純「ゆ、唯先輩!?」
唯「純ちゃんとお風呂に入りたかったから戻って来ちゃいました」
純「で、でも、湯船は?!」
唯「御嬢さん、蓋を取って見てごらん」
私が一縷の望みを掛けて、風呂の蓋をずらすと、そこから湯気が湧き上がる。
唯「ね?」
・・・
唯「はぁ~、極楽だぁねー。ね、純ちゃん?」
純「そうですね」
唯「あれ、気持ち良く無い?純ちゃんのためにお湯貼ったんだけど」
純「お湯は気持ち良いです、ええ、湯加減は最高ですよ」
唯「何か問題が?!」
純「この体勢に問題があり過ぎるんです」
私は唯先輩に後ろから抱かれるような姿勢で入浴する形になっていた。
唯「えー、良いじゃーん。向かいあってだと、
足を互い違いにしなきゃいけないし、狭く感じるよぉ?」
純「それは、そもそも二人で入ろうとするから…」
唯「じゃあ、純ちゃんは、
私が一人湯船の外であったかあったかしている純ちゃんを横目に凍えても構わないって言うわけ?」
純「そんな事は言ってません」
唯「じゃあ…、ね?」
はぁ…。
唯「ねえ、純ちゃん?」
純「何です?」
あ?!
唯「ギュってして上げるね?」
純「や、止めて下さい…、よ…。そんな慰め…」
唯「慰めじゃないよ?」
純「で、でも…」
唯「私、さっき言ったよ?純ちゃんが聞いて欲しくなければ聞かないって。だから、純ちゃんから頼まれなければ慰める事なんてしないよ」
純「じゃ、じゃあ!」
唯「私がしたいからするの。したいからしてるだけー」
唯先輩…。
そうか、唯先輩も…。
唯「うん、だから、少しの間だけこうさせてね?」
純「はい…」
・・・
唯「ふぃー、あったまったね!」
純「そうですね」
唯「アイスも美味しかったね!」
純「ええ」
唯「ハーゲンダッツだから、一本約250円だよ!」
純「高いですね」
唯「高級品だよ!」
純「でも、唯先輩二本食べてましたね」
唯「憂の分も食べてやったさ!」
純「悪いお姉さんなんですね」
唯「あはは、きっと憂に怒られちゃうね」
純「何で私を、その…」
唯「私は憂に選んで貰えなかったから」
唯先輩…。
最終更新:2012年01月07日 22:16