梓ん家!


純「はぁーっ、退屈ー!何かしようよー!」

梓「CDならあるから、なんか適当なのかけていいよ」カチカチ

純「ていうかさー。梓、目の前にお客がいるのによくもまあそこまでおざなりに出来るね」

梓「んー?ゴメン、何か言った?」カチカチ

純(ダメだこりゃ)

ガチャ

憂「お待たせー。どうしたの?純ちゃん」

純「憂ー、梓がメールばっかりして目の前の親友を放置するよー!」

梓「ちょっとメール返してただけでしょ」

純「ずっとじゃん!さっきから何回もじゃん!」

憂「相手はお姉ちゃん?」

梓「うん」

憂「やっぱり。お姉ちゃんも一日中ケータイとにらめっこしてるんだー♪」

憂「でも、電話のほうが声聞けて良くない?」

梓「そうなんだけど、家電だと親が怒るし、ケータイだとすぐに電池切れちゃって」

純「どんだけ話してんのよ。愛しすぎでしょ…」

梓「いいでしょ、別に。付き合ってるんだし」

梓「でも、本当によかった。告白しなかったら、ずっと嘘ついて生きてるようなものだもん」

梓「きっとこれから何があったとしても、付き合ってよかったなって思えるようになるってわかるんだ」

梓「憂も、私たちのこと認めてくれてありがとうね、感謝してる」

憂「梓ちゃん…」

梓「って、何か変な空気になっちゃったね。とにかく今まで素直じゃなかった分取り返したいってわけ!」

梓「ああもう、何言ってるんだ私。なんか喉渇いちゃった」ゴクッ

純「ふ~ん。でさ、梓」

純「唯先輩とはもうヤった?」

梓「ゴホォッ!!」

憂「梓ちゃん大丈夫!?」

梓「ゲホッ、ゲホッ……なんてこと聞くのよ!」

純「だって女同士のそういうのって、あたしには経験ないし気になるもん」

梓「サイテーだコイツ」

憂「純ちゃん、男の人とはあるんだ?」

純「…そっちもないけど。って今は梓の話でしょうが!Yes?No?」

梓「そりゃ、まあ私も…ていうか止めようよ、この話。憂もいるのに」

憂「えーと。私も聞きたい、かも」

梓「嘘でしょー…?」

純「おっ、憂もなかなかのスキモノですな?」

憂「あ、違うの違うの」

憂「あのね、前にお姉ちゃんと梓ちゃんの話してた時のことなんだけど」

純「うん」

梓「どんな話?」

憂「詳しくは省くけど…梓ちゃんって時々凄く積極的になるよね、って話。そしたら」

『そうなんだよね~!だって前もね、あずにゃんに寝込みを襲われたんだ~』

憂「って。嬉しそうな顔して」

純「マジで!?」

梓「ええっ!!」

憂「それで、その辺りの事情が知りたくて」

梓「違っ、あれはちょっとした事故…じゃないけどそうじゃなくて!」

純「何だかんだ言っても、やることやってんじゃーん♪しかも襲ったとか大胆!」

梓「い、言っとくけど、襲ったとかそんなんじゃないから!誤解だし!」

純「へえー。じゃあ梓の口で襲ってないって証明してみなよ?」

梓「いいよ、今から説明してあげるからっ!」

憂「あはは…梓ちゃん乗せられてるよ…」

梓「あ、先に断っとくけど、詳しく覚えてないところもあるからね?それから…」

純「わかったわかった、だから早くしよう!」

憂「楽しそうだね、純ちゃん…」

梓「えっと、じゃあ話すね。前に、唯先輩が家に泊まりに来た時なんだけど」

純「待って、梓。それって具体的にいつの話?付き合ってまだそんなに長くないよね」

憂「あ、私もそこは知らないから気になる」

梓「え…それ、どうしても言わなきゃダメ?」

純「何言ってんの?当たり前じゃん」

梓「…………」

梓「…付き合う、一週間ぐらい前」ボソッ

憂「えっ」

純「うわぁー…」

梓「そういう反応されるのが嫌だったから言わないようにしてたのにぃぃ!」

純(これは思ってたより面白い話になりそう)

梓「コホン。それで、いつもみたいに、音楽聴いたり、ゴロゴロしたりしてたの」

梓「その頃はそこまで唯先輩は家に来てなかったけどね」

憂「最近お姉ちゃん、よく梓ちゃんの家に行ってるもんね。梓ちゃんが家に来ることもあるけど」

純「そういや憂。唯先輩はよく梓に抱き着いてたみたいだけど、付き合ってから何か変わった?」

梓「…今の話には関係ないでしょ」

純「ちょっと聞くだけじゃん。で、どうなの憂?」

憂「うん、抱き着く頻度は逆に減ったかな。ただ…なんか密度が違う、って言うのかな」

憂「まず、抱き着き方がこう…後ろで、肩からふわっと覆いかぶさるみたいな感じで」

純「ほうほう」

憂「ちょっと純ちゃんで再現するね。っと」スッ

憂「それで、顔をやたらにくっつけて、首筋とか耳元とかに鼻や唇を擦り寄せるの」スリスリ

憂「髪なんか撫でたりしながらね『ん~。あずにゃ~ん』って」サワサワ

純「ちょちょちょっ、やめっ…」ゾワワワ

梓「さすがにそこまでしてないよ…たぶん。うん、たぶん」

憂「ハイ、解放」パッ

純「うへぇ…濃いなあ」

憂「後は、体とか手とかをさわるかな。私と梓ちゃんがお喋りしてる時なんかに割り込んでね」

憂「梓ちゃんもニヤニヤしながら『んもぉ~ん、やめてくださいよぅ唯センパイィ~♪』って」

純「あ、似てる似てる!」

梓「私そんなんじゃないもん!」

梓「ああもう…。続けるからね!」

梓「それで、お風呂入って…あ、その時は別々だからね?」

純(今は一緒に入ってるのか)

梓「それから寝る時に、唯先輩が一緒に寝たいって言うから一緒に寝たの」

憂「もしかして、その時に…?」

梓「…あー、ちょっと違うの。唯先輩も私も、普通に寝た」

梓「……ところで、話変わるけどさ」

憂純「うん」

梓「夜中に目が覚めると、なんかムラムラすることあるでしょ?」

梓「そんな時、適当に、その…「致し」て、気が済んだら寝るよね?」

純「いや…あたしそんなこと無いんだけど」

梓「えっ!?じゃあ憂は?」

憂「私もないけど…そういう人もいる…んじゃ、ない、かな」

梓「あ゛あ゛あ゛っ!もうヤダ!これさっきから私ただ恥ずかしい思いしてるだけじゃん!?」

純「今頃気づいたか」

憂「まあまあ梓ちゃん、そんなことより話の続きしよ?この際全部話した方がいいかもね」

純(憂、まさかの催促)

梓「……はぁ」

梓「とにかく、私はそういうことがあるの」

梓「で、それがその日も来てね」

純「ああ…なるほどね」

梓「……この際だからぶっちゃけちゃうけど」

梓「私、結構前から唯先輩のことそういう目で見てて。それの時にもお世話になるって言うか」

純「結構生々しい話になってきたなー…なんか緊張してきたかも」

純(…目の前でお姉ちゃんをオカズにしてますって言われるってどんな気持ちなんだろ)チラ

憂「うんうん、それで?」ジッ

純(めっちゃ興味津々だー!)

梓「それで、ムラムラして起きたら目の前に唯先輩がいるわけでしょ」

梓「起きたって言っても、頭は半分以上寝てるわけで、夢か現実かとかそういう考えすらなくて」

梓「『あ、唯先輩だ』ぐらいしか思わなかったの。だから…」

純「まさか…」

憂「……」ドキドキ

梓「だから…唯先輩で、シた」

憂「おぉ~…!」

純「(憂…)それは、やっぱり襲ったってこと?」

梓「だから違うって!唯先輩を使ってひとりエッチしたって言ってるの!…ああ、何でこんなことまで」

純「……えーと、ゴメン。ふっつーーに意味がわかんない」

憂「お姉ちゃんの体を使ったってこと?例えば純ちゃんなら手を、こうやってここに」ガシッ

純「わぁっ!憂っ、どこ触らせようとしてんのよ!?今日変だよ!?」

梓「私が言うのもなんだけど、もう少し恥じらおうよ憂…あと、そうじゃなくて、もっと単純」

梓「私は布団に潜って、中でズボンを脱いで、唯先輩に抱き着いたの」

梓「ちょうど胸の辺りに顔が来るようにね」

梓「あとは言うまでもないけど…思いっきり胸に顔埋めて、膝の上ぐらいで、腰動かして」

梓「夢でやってることだからとっさにこうなったんだろうと思う」

純「夢でもそんなことやってるんかいっ!」

梓「うん。今思えばなんてことをしてるんだって話だけど…夢に見るよりずっと興奮した」

純(そこまでは聞いてないけど)

憂「よかったの?」

梓「うん、すっごく。気分が盛り上がって『ゆいせんぱい、ゆいせんぱい』なんて名前呼びながら」

梓「すっかり目なんて覚めてたんだけど、もう興奮の方が上回って…どっちにしろ冷静じゃなかったね」

憂「ふ~ん…そうなんだ」

純「え、ちょっと待って。そんな盛り上がっちゃったら、唯先輩は起きるでしょ?」

憂「そういえばそうだね。お姉ちゃん、眠りは深い方だけどさすがに…」

梓「うん。もちろん起きたよ」

梓「私が必死に擦りつけてたら、急にギュッて抱きしめられたの」

梓「これは、あとから唯先輩に聞いたんだけど」

梓「私が名前を呼んでしがみついてたのを見て、何か怖い夢でも見たのかって思ったんだって」

純「いやいや、それはないでしょ」

梓「唯先輩、寝ぼけてたから」

純「そんなもんかなあ…それで?」

梓「私も抱き着かれたことに気づいたよ。普通ならそこで多少焦るんだろうけど…」

梓「さっきも言ったけど、もう冷静じゃなかったから。受け入れられた、としか考えられなかった」

梓「だから、少し動くのやめて、体勢整えて」

梓「パンツも脱いだ」

純「うわーっ、ヤっちゃうの?ヤっちゃうの?」

梓「そういう言い方やめてってば…」

梓「そしたら、さすがに唯先輩もわかってたんだね」

梓「私がまたくっついたとき……唯先輩もズボン脱いでた。下着はつけてたけどね」

純「…マジで?」

梓「私も信じられなくて、やっぱり夢かって思った。しっかり目は冴えてるのにね」

梓「でもさ、何て言うのかな、人肌の軟らかくてサラッとした感触は、夢じゃありえないんだよ」

憂「そ、それでっ?」フンッフンッ

梓「さっきと同じだよ。また唯先輩で、一人でシた」

憂純「ええええーーっ!?」

純「いやいやいやいやおかしいでしょ!その流れで結局オナニーの意味がわからない!」

憂「絶対嘘だあ!梓ちゃんエッチだから絶対そんなので我慢できるわけないもん!」

梓「…なんで私責められてるの?」

梓「ていうか憂、私を勝手にエッチにしないでくれる?本当にそれ以上はしてないし」

純「人の体使ってオナニーするやつがよく言うよ」ボソッ

梓「聞こえてるから。あと、まだ話は続きがあるから二人とも落ち着きなよ」

純「さっすが梓、わかってる!ていうかノリノリじゃん」

梓「純のせいでね。もうここまで言ったら隠す必要がどこにもないし」


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最終更新:2010年12月18日 01:59