律「唯はさー」
唯「うん」
律「レズじゃん」
唯「そだよ」
律「今までに私以外の女の子好きになった事あんの？」
唯「…………りっちゃん、ヤキモチ？」
律「いや、単純に興味あって」
唯「うーん、まずねー、自分がこういう人間だって自覚したのが高校入ってからだから」
律「へー。じゃ、中学までは男好きだったんだ？」
唯「それが好きになれなかったんだよ。だから前兆はあったかも」
律「そういうもんなんだな」
唯「うん。その頃から和ちゃんとか女の子にばっかりベタベタしてたし」
律「……ふぅん」
唯「間、あったね」
律「や…！妬いてねー！」
唯「んもー、大丈夫だってば。ちゃんと好きになったの、りっちゃんが初めてだからね。私にはりっちゃんだけだよ」
律「おう……そか」
唯「……なんか今さらだけど、改めてこういう事言うと照れるね」
律「お前、自分から言っといて……っていうかいっつももっと恥ずかしい事言ってるだろ！」
唯「そっ……！そうだけどさー……。ね、りっちゃんも言って？」
律「……何を？」
唯「超恥ずかしい愛の台詞を囁いてごらんよ」
律「はあっ！？」
唯「じゃ、こうしよ？私のどこが好きかを順番に……」
律「待て待て！死ぬって！そんなん全部言っていったら恥ずかし死にする！」
唯「ええっ。って事はりっちゃん、そんないっぱい私の事……」
律「それは……だなぁ……」
唯「それは？」
律「そんないっぱいは……無い、けど」
唯「何個かは？」
律「……」
唯「へっへっへ。観念しな、ねーちゃん」
律「うー……わかったよ……。じゃ、１個な」
唯「まず１個ね」
律「全部で１個！」
唯「ええー。ん、ま、いいやっ。で、どこどこ？」
律「顔」
唯「……あー……顔、かー」
律「やなのかよ」
唯「んんー……だってー、あんなに愛し合った仲なのに、顔って……顔ってー……嬉しいけどー、なんかー」
律「んな事言われたってなぁ……唯、顔可愛いじゃん」
唯「えー、可愛くないよー。童顔で丸顔だし鼻低いし」
律「……私はそういうのが好きなタイプだって言ってんのっ」
唯「好きな、タイプ？」
律「私が男だったら絶対、大人っぽい子より……その、唯みたいな顔の子好きになると思うし……」
唯「……女の今でもそうじゃん」
律「ま、そうなんだけど」
唯「んへへっ」
律「あと、唯さ、表情コロコロ変わるじゃんか。あれ、好きなんだ」
唯「そうかな？」
律「笑う時はほんとに幸せそうな顔するし、ちょっと困った時とかこの世の終わりみたいな顔してるし」
唯「ほんとにぃ？ほぁー、自覚無い」
律「ドキっとするぐらい真剣な顔してるかと思ったら、目ぇキラキラさせてケーキ食ってたりするし……見てておもしれーよ」
唯「りっちゃん……私の事めちゃくちゃ見てるんだねー」
律「そうくるか……」
唯「ありがとー。嬉しいなー、ぐふふー」
律「どういたしましてー」
唯「顔以外は？」
律「１個って言ったろ？」
唯「そうだっけ？」
律「そうだって！ったく…………っていうか私言ったんだから唯も言えよなー……」
唯「え、りっちゃん今なんか言った？」
律「なーんも言ってねーぇよ」
唯「私にも好きなとこ言えって？」
律「聞こえてんじゃんか！」
唯「でも、私はしょっちゅう言ってるよね？りっちゃんの好きなとこ」
律「そうだなー……じゃあ、今までに聞いた事ないやつもっと聞かせてよ。聞いときたい」
唯「えー？欲しがるねー、りっちゃん。甘えモード入っちゃったの？」
律「なんだよ、そのモード。入ってない！」
唯「えー？いいよー、甘えて。はい、膝の上おいで」
律「あ、うん」
唯「りっちゃん、ぎゅー」
律「ぎゅー」
唯「よしよし」
律「……甘えモード入ってないからな」
唯「はいはい」
律「なあ、唯。はやく……」
唯「んー？ああ、好きなとこ？そうだなぁ……」
律「…………」
唯「あ、あれ可愛いよ。キス下手なとこ」
律「えー」
唯「ぎこちない感じが萌えです」
律「……えー」
唯「あれ？ダメ？」
律「ダメっていうか……そこ好きって言われてもなー」
唯「え、超可愛いよ」
律「私はもっと上手くなりたいのっ！」
唯「別にいいのにー」
律「だぁって……唯、キス上手じゃん……」
唯「あ、ありがと……褒められた……」
律「私だって唯の事キスで気持ちよくしたいよ……」
唯「どんだけ上手くても、キスだけであんなにふにゃふにゃになっちゃうのはりっちゃんだけだと思うけどね」
律「う……」
唯「えへへ、じゃあ一緒に練習しよっか」
律「お、おう」
唯「今から私先生だからね！敬語を使うよーに」
律「は？なんでだよ、別に……」
唯「えい」
律「ぃいった！つねった！つねった！」
唯「先生だよ」
律「……はぁい」
唯「いい子」
律「はい……」
唯「目、見て」
律「はい……」
唯「ここまで近付いたら、キスの事考えて唇に意識集中するでしょ」
律「あ……はい」
唯「で、ちょっと焦らす」
律「え？」
唯「頭の中『キスしたい』でいっぱいになるでしょ」
律「なります……」
唯「したげる」
律「ん。……あ」
唯「すぐ離す」
律「な、なんで？……ですか？」
唯「もっと『キスしたい』でしょ」
律「はい……もっとキスしたいです」
唯「ふふっ。ね。……唇舐めるよ」
律「あっ」
唯「ちょっと吸う」
律「んー」
唯「下も同じように」
律「へえぇ……」
唯「どう？」
律「びりびりします……」
唯「口が喜んでる感じするでしょ」
律「はい……」
唯「準備できたね。じゃ、ここから本番ね」
律「あ、はい……！」
唯「あ、りっちゃんダメ」
律「え？」
唯「力抜くの」
律「あ……はい」
唯「この後、舌入れるけど、舌はダラーンってさせといてね。お互いダラーンで絡ませたほうが気持ちいよ」
律「ダラーン……はい」
唯「力入れるのは１番奥の舌押し出すとこだけね。そこから先はダラーン。ね？……じゃ、するね」
律「はい……お願いします。
……………んもっ……」
唯「…………んはあ。どーお？」
律「きっ……気持ちいです、めちゃくちゃ……」
唯「えへへ。あ、りっちゃん、ただ気持ちよくなるだけじゃダメだよ」
律「え？あ……ああ、もちろん」
唯「まあ、最初はもう気分が盛り上がればなんでもいいよね」
律「うん、最初のとこ好き」
唯「むにゃむにゃ唇ねぶり合ってるだけだけど……興奮するでしょ」
律「あー、頭真っ白になるわ……」
唯「舌入れてからはさっきも言ったけど、力入れちゃダメだよ」
律「はい」
唯「力抜いて舌同士重ねて撫でてるだけでも気持ちいいからね」
律「うん……気持ちよかった」
唯「さっきからちょこちょこ敬語忘れてるね」
律「え？あ」
唯「後でちゃんとお仕置きしたげるから。ね」
律「……お仕置き……はい」
唯「あとはもう思うように……好きに動いていいよ。私は上顎とか舌でなぞられるの好きかも」
律「上顎……わかった。……り、ました」
唯「へへ。あと余裕あったら、ほっぺとか首筋とか撫でてほしいなー」
律「なるほど」
唯「りっちゃん」
律「ん？」
唯「これから私の事いっぱい、いっぱい気持ちよくしてね」
律「……はい」
唯「んふふー……りっちゃん、キスして？」
律「あ、はい……」
唯「どーぞ」
律「……はぁー…………んっ」
唯「んむ」
律「……」
律「……あ、最初ちょっと焦らすんだった」
唯「やっぱりりっちゃんはりっちゃんだね」
律「ご、ごめんな……せっかく教えてくれたのに」
唯「んーん、いきなりは無理だよ。それに、練習してワンパターンになっても嫌だしー」
律「ん？……じゃ、なんで練習させた？」
唯「敬語使ってメロメロなりっちゃん見たかったから」
律「…………」
唯「っていうのは半分嘘で」
律「嘘かよ！いや、半分はほんとかよ！」
唯「でもね、私がされて気持ちいいって言った事は全部ほんとだからね」
律「へ、へえ……覚えとく」
唯「これからは、たまには……りっちゃんが主導権握ってくれてもいいよ」
律「うん。……あ、でも……やっぱり私、唯に色々されてるほうが」
唯「ふーん…………えへへ、そっか！」
律「……へへ」
律「唯、もっかいキス……」
唯「りっちゃん、お仕置き忘れてるでしょ」
律「え？……あっ」
唯「先にお仕置き済ませちゃおうね」
律「な、何すんだよ」
唯「そーだなー……また手ぇ縛る？」
律「いいの？」
唯「……え？」
律「あっ、違っ」
唯「りっちゃんには何やっても、もう全部ご褒美になっちゃうね」
律「今のなし！！今の忘れて！！」
終わり
最終更新：2010年12月21日 02:30
