Microsoft社が開発した初期のMicrosoftBASICを拡張し、
構造化構文と
構造体など
変数型の改良、
インタプリタ+
コンパイラの対応を経てQuickBASICが開発された。
この時点で言語処理系として他の処理系と比べて引けを取らない拡張が行われ
旧式のMicrosoftBASICと比べて先進的な機能が実装された。
QBasicはコマンド
CUIで
行番号編集のエディタからフルスクリーンエディタ
を含む統合開発環境とデバッカを新たに備えたインタプリタで
コンパイラ機能を取り除いた簡易的なQuickBASICと呼べるもので、
英語版MSDOSやWindows95CDROMなどとともに配布された。
構造化構文を持つQuickBASICをWindows環境に対応させたものがVisual Basic製品。
VBは開発環境としてWindows3.1の頃から販売されておりWindowsの開発と共にVisual Basicも
ほぼ同時リリースされ、簡易的なWindows向けソフトウエア開発環境としてアマチュアから業務
システムまで
幅広いユーザー層に支えられた。
QuickBASICからの変更点は、NeXTワークステーションに搭載されていた
インターフェースビルダに触発された
GUIアプリケーションを作成するために追加
されたGUIデザイナ機能やイベント処理の仕組みで手続き型プログラミングとは
違ったコーディングが行われる。
当時
Win32APIを使ったC/C++の開発と比べてVisual Basicはソフトウエア開発を
著しく簡易化した。
Visual Basicは言語
レベルでの
オブジェクト指向の対応は行われていないが、
GUIコンポーネントやActiveXコンポーネントがオブジェクト指向的な設計の実装であり
事実上オブジェクト指向といえるものであった。
Visual Basicはまたマクロ言語としても進化しワード、エクセルなどに代表される
オフィス製品に組み込まれるマクロ言語VBA(Visual Basic for Application)としても採用された。
VBAは基本的構文はVisual Basicに準拠し、インタプリタ機能をオフィス製品の
様々な機能を
マクロ制御するために追加的なコンポーネントが実装された。
Basic言語を習得しておればオフィスソストの自動処理などが簡単に記述できることが
メリットである。
Visual BasicはWindows標準で搭載されたブラウザ(IE)のスクリプトとして
動的Webページを記述する際にJavaScriptの代わりとしても利用可能である。
Windows標準でOS機能の一部として搭載されているスクリプト言語もまたVisual Basicである。
バッチファイル、PowerShellと並び、OS管理システム記述に使われる
スクリプト言語としてWindowsScriptHost(WSH)と呼ばれ、DOSプロンプトなどで
"cscript hoge.vbs" と記述するだけでバッチファイルだけでは実現できない
スクリプトインタプリタ自動化処理をタスク管理と組み合わせBASICで記述する事を可能にする。
WindowsServerなどで威力を発揮する。
最終更新:2015年02月18日 15:39