| (FIONA) | 姉さん! |
| (CYNTHIA) | ニューコムで実験を予定している |
| 電脳化(サブリメーション)の被験者に姉さんの名前が……。 | |
| ああ、その事? | |
| 志願したの。何の為に私が今まで | |
| ニューコムにいたと思ってたの? | |
| (FIONA) | ──いつまでも姉さんは同じ。 |
| 夢を見るなら眠ってる時だけにしてよ! | |
| (CYNTHIA) | 夢? ただの夢扱いする気!? |
| あなた私の何をどう知っているつもり? | |
| ──誰にも口出しさせない。 | |
| たとえ、たった一人の妹にも。 | |
| (FIONA) | 姉さんは身体や心まで |
| 捨てようとしているんじゃないの? | |
| まだ実験も成功していない電脳化(サブリメーション)なんて……無茶よ! | |
| 一体、何が知りたいの? | |
| (CYNTHIA) | ──誰もが進むべき次なる世界。 |
| そう、まだ誰も体験した事のない、すべてが新しく | |
| 未知の知覚や感覚によって構成されている | |
| 宇宙を知りたい。 | |
| 生きる物が必ず持つ肉体が精神や魂といった | |
| 未知の可能性を秘める存在にまで | |
| 限界を作っているのよ。 | |
| (FIONA) | たとえそうだとしても、姉さんが望んでいるのは、 |
| 自然から与えられた人の力を超えてる。 | |
| それは……危険な力だわ。 | |
| (CYNTHIA) | そう、その通りよ! 私が欲しいのは、 |
| 選ばれた者が手にする事の出来る | |
| 新しい世界への扉をこじ開ける力よ! | |
| (FIONA) | ──人間は、けして神にはなれないのよ。 |
| フィー | さっき、またケンカしちゃった。 |
| なんか駄目……。 | |
| どうしても、姉さんが言葉にする | |
| 科学の力でこの世界を変えるみたいな話って | |
| ……信じられないし。 | |
| それでも、自分がここにいるのは | |
| 姉さんが心配だからだって言ったら、 | |
| すごく怒られて。 | |
| 自分のしたい事をしろって。 | |
| でも、ずっと自由に育ってきた | |
| 姉さんの後ろ姿を見てきた私には……。 | |
| ──ねぇ、キミは…… | |
| 何の為に戦っているの? |
| COMMUNICATION INTERRUPDATED! |
| Decrypting urgent message ... |
| シンシア | これは、個人的なメールです。 |
| 閉じたら消去されるようになってますので。 | |
| ──実は、私…… | |
| ニューコムが行う人格のコピー実験に | |
| 被験者として参加しようと思って | |
| 登録したんだけど | |
| ……会社から止められちゃってて。 | |
| それは、立場的な問題とか、 | |
| 人間関係的な部分で良く考えろなんて | |
| 上司に言われたんだけど、 | |
| 私には……その発想が既にゼネラル的 | |
| じゃないかって。 | |
| 立場とか人間関係なんて事を | |
| 超えてわかりあう為に、 | |
| 人間の電脳化(サブリメーション)があるはずなのに。 | |
| そういう意味では、 | |
| ニューコムもまだまだなのかって、 | |
| それがショックだったけど…… | |
| でも、私は諦めてないから。 | |
| 自分でチャンスをつくる! | |
| そんな計画にも、誘われてるし。 | |
| その時が来たらちゃんとキミにも話すし。 | |
| もしも……キミが望むなら、 | |
| 私と一緒にチャンスを手にしてほしいとも | |
| 思ってる。 | |
| ただ、その時にフィーの事だけは心配だから | |
| ……最初、キミに話しておこうと思って。 | |
| すごく個人的なお願いで申し訳ないけど | |
| 頼みます。 | |
| ──では。 | |
| あっ、そうそう……この話、 | |
| まだフィーには言わないで。 |
| Information download complete. |
| File deleted. |
| ゼネラルリソースが我々の侵攻に対抗すべく、 |
| 空軍基地に兵力を集結中との情報が入りました。 |
| そこで、低空で侵入して防空レーダー網を避け、 |
| 空軍基地を襲撃します。 |
| 高度には十分に注意して |
| 任務を遂行してください。 |
| なお、今回の任務から新型機 |
| 『デルフィナス#3』が配備されます。 |
| ご健闘を祈ります。 |
| CYNTHIA | いよいよ向こうさんも |
| 本気になってきた! | |
| FIONA | 姉さん……熱くなりすぎないで。 |
| CYNTHIA | 作戦中は姉さんと呼ばないっ! |
| いつも言ってるはず! | |
| FIONA | すいません。 |
| CYNTHIA | ふざけてる場合じゃないでしょ! |
| SPIKE |
| CYNTHIA | 甘い! 高度には気をつけるっ! |
| ENGAGE |
| CLEARED TO ENGAGE |
| MISSION ACCOMPLISHED |
| MISSION OVER |
| NEU | 緊急事態発生。 |
| 正体不明の空中空母が出現し、 | |
| 軍事クーデターが勃発しました! | |
| ただちに帰還してください。 | |
| CYNTHIA | まさか?! 予定よりずっと早いじゃない! |
| なんでこんなタイミング! | |
| FIONA | 何、どうしたの? |
| CYNTHIA | ごめん、フィー。 |
| 私、やっぱり自分の信じる道を行く。 | |
| FIONA | ……どういう意味? 何が?! |
| CYNTHIA | ごめん……説明する時間がなかったけど、 |
| 私はクーデターに参加する。 | |
| 反対するならば、ニューコムへ戻りなさい! | |
| もしも、私を信じる気があるのなら、 | |
| キミにはこのままついて来てほしい。 | |
| 事情は後で説明します! | |
| FIONA | ふざけないで姉さん! |
| 彼女についていっては駄目! | |
| 戻りなさい……戻って! |
| DECIDE |
| CYNTHIA | ……来てくれた! |
| 私を信じてくれてありがとう。 | |
| これより、ウロボロスに合流します。 | |
| フィー、帰りなさい! | |
| FIONA | 姉さん、ダメ! |
| CYNTHIA | ディジョン、約束どおり来た! |
| シンシアです! | |
| OUROBOROS | 了解。ニューコム機、空母への着艦を許可する。 |
| FIONA | 姉さん、何で……?! |
| CYNTHIA | あれが空中空母スフィルナ…… |
| なんて大きさ! |
| DOCKING |
| FIONA | ……空母に、着艦します。 |
| LANDING |
| (なし) |
| 貴君の活躍により、ゼネラルリソースの妨害を |
| 食い止める事が出来ました。 |
| なお、クーデターに関する詳細は不明です。 |
| (なし) |
| フィー | 今日、報告書で |
| シンシアは撃墜された事にしました。 | |
| だから、あなたも、 | |
| 彼女は死んだ事にしてください。 | |
| お願いします。 | |
| これが、バカな姉を持った妹にとって | |
| 出来る最後の事なんです。 | |
| でも私が……今度会ったら、 | |
| 撃ち落としますから! | |
| それだけです。 | |
| お願い……! |
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