映画スターお宝リンク&掲示板
トム・ハンクス
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体験者のトラウマをグリグリしてしまうほどのノルマンディー上陸作戦の戦闘シーンのリアルさが話題になりました。ですが、ちぎれた手足や血塗られたビーチは「ジョーズ」で、内臓フェチは「インディ」で猿の脳味噌食べさせたり、スピルバーグにはその傾向の前科がありますから、そういう趣味を十全に発揮したと見るべきでしょう。映像的にはむしろ曇天のグレーとロケ地アイルランドの深い緑、この二つの対照を鮮やかにフィルムに定着させたカメラが好印象でした。一方人間ドラマとしては不満が残ります。戦争の不条理という点ではテレビシリーズ「コンバット」の方がはるかにすばらしい。監督クリント・イーストウッド、助監督スピルバーグであったなら、もっといい映画になったでしょう。ずっとそう思っていたら、イーストウッドは自分で「硫黄島二部作」を作りました。これではっきりしたのは、戦争の不条理を描くには怨恨を超えたフェアな視点が必須であるということ。汎ユダヤ反ナチに染まった「プライベート・ライアン」と、イーストウッドや「コンバット」を分かつのはそこでしょう。 (2009/12)
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