希望と血の色の空からそれは舞い降りる
子に明日を 人に愛を
取り戻すために舞い降りる
闇を払う金の翼を持つ少女
それは子供の頃に信じた夢
誰もが笑う夢の話
でも私は笑わない 私は信じられる
あなたの言葉を覚えているから


エピローグ 「終わらない闘い ~どこかで誰かの戦争のために~」



――13が失踪してから、1週間後…
俺は今、瓦礫となったテロリスト基地を捜索している。テロリストの名は「ゲゼルシャフト」
ここは奴らの第2基地と呼ばれる場所だった。
俺の名は「九鬼玄乃丈」AMS陸軍に所属している、不良隊員だ。

しかし、こんな瓦礫の山を捜索しろなどど、上の連中は何を考えているのか…
そもそも、爆発した原因さえわからない上に、たかが総員200名ほどのテロリストの
何を調べるというのか…

決めた、こんな任務なんぞやってられるか。
このままもう少し奥に進み、サボるとしよう。

ジャリ ジャリ ジャリ

土とコンクリートが混じったデコボコな道なき道を進む。
よし、ここら辺りなら、口うるさい隊長に見つかることもないだろう。
寝転がれる場所を確保している時に、それを見つけた。

「なんだ?こんなところに、エライ綺麗な銃があるな…」

銀色に光る、大型の銃である。見たこともない形式だったため、
思わず手に取り、マジマジと見つめてしまう。
バレル、グリップなどを確認し、保存状態が良好なことを確認し、思った事は
―良し、儲けたな―

ちょうど、自分の銃が古くなってきたところだ。コイツを売ってもいいし、
性能が良ければ自分で使ってみるか…
銃をバックパックにしまいながら、

「いやはや、やはり、サボりはいいもんだ。」

と呟いていた。

しかしその後、基地に戻った九鬼は後悔する…
彼に待ち受ける未来は、今までの常識が通用しない激動の戦争の連続なのだから…

―さて、どうすべきか―

目の前の男を観察する。銃を手に取った後、男は寝てしまった。
よくこんな環境で眠れるものだど感心するが、我輩にとっては非常に困った状況だ。
なぜかと聞かれれば、今の我輩は自分で身動きできない。
この意識は、先程、男が手にした銃「XERD_003SS」に宿っている。

あの銃弾で撃たれた後、レールガンの衝撃で壁際まで吹き飛ばされた。
そのまま、死を待つだけであったが、死んで元々と考え
我輩は最後の賭けに出ることにした…
「XERD_003SS」のあるべき姿に修復する、という性能を逆手にとり、
ナノマシンに我輩のあるべき姿を、意識のみの状況が正常であると誤認させようとした。
結果としては、成功と失敗が半々といったところだ。

うまく成功していれば、肉体も蘇生できたはずだが、我輩が気づいた時には
このような状況であった。現在の状況でも奇跡に等しいことだから、文句はないのだが…

まあ、今はこの男が起きるまで、我輩も休むとしよう。
これから先のことは、この男と話し合うとするか…


ここから先の物語は…今も何処かで続いている。
どこかで誰かの戦争のために

その心は闇を払う銀の剣
絶望と悲しみの海から生まれでて
戦友達の作った血の池で
涙で編んだ鎖を引き
悲しみで鍛えられた軍刀を振るう
どこかで誰かの戦争のために
地に希望を 天に夢を取り戻そう
われらは そう 戦うために生まれてきた

                 Fin

And to be continued Next story「Demon's Spirit」

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最終更新:2012年04月19日 14:39