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*運命の皮肉 ◆OQfaQnysJI 放送によると、73人もの人間がすでに死んだらしい。 たった6時間で、73人……。まるで戦争じゃないか。俺はリュウタロスだけど。 放送では、俺が殺したフリーダムのパイロット……刹那・F・セイエイの名前も呼ばれていた。 敵討ちを果たしたとはいえ、その後のことを考えると名前を聞いてあまり良い気分にはなれない。 それから、マユ・アスカという名前も呼ばれていた。たぶん同姓同名の他人だったんだろうけど、やっぱり妹の名前が死者として呼ばれるのはいやな気分だ。 いちおう、収穫もあった。途中で別れたカイジがまだ生きてるのがわかったことと、怪しい洞窟とやらに何かがあるらしいという情報が手に入ったことだ。 怪しい洞窟……地図でいうと、E-6か。ここからそれほど遠くないな。 というか、俺たちが最初にいたところじゃないか。まあ、あの時は中を調べることはしなかったんだけど。 何があるか気になるし、俺と同じ考えを持った人たちが集まるだろうから仲間集めもしやすい。 行ってみる価値はあるだろう。 問題は、殺し合いに乗った参加者が来る可能性も高いということだけど……。 その時は覚悟を決めて戦うしかない。俺リュウタロスだし。 というわけで、俺は来た道を引き返し一路東へ向かった。 そして地図に記されているクレーターが見えてきた頃、二人組の男を見つけたんだ。 二人とも、年齢は俺と同じぐらいか……。いや、そんなことはどうでもいい。 片方の男が着ている制服、あれは……。 「連合か……!」 ◇ ◇ ◇ 僕とスザクは、北へ移動していた。スザクは、さっきからひどく落ち込んだ様子だ。それも無理はない。 さっきの放送で、ナナリー・ランペルージという名前が呼ばれた。 何でもこの人はスザクの親友の妹さんで、スザクは既に亡くなっている親友に彼女を支え続けることを約束していたそうだ。 大切な人を亡くし、しかもそれによって親友との約束を破ることになってしまった。 それで落ち込むなという方が無理だろう。 むしろ落ち込みながらもこうして歩き続けることをやめないんだから、彼は立派だ。 そんな雰囲気のまま歩いていると、視界の端に誰かが映った。他の参加者みたいだ。 声をかけようと思ったけど、それよりも早く向こうが口を開いた。 「連合か……!」 え? あの制服は、ザフト! まさか、僕が連合の制服を着ているからって問答無用で敵と認識しているんじゃないよね? 「手を挙げろ! 抵抗するようなら、撃つ!」 まずい、完全にこっちを敵視している……。 「落ち着いてくれ! 確かに僕は連合に身を置いてるけど、今はザフトだ連合だと言ってる状況じゃ……」 「黙れ!」 ザフトの制服を着た彼が、機関銃の引き金を引いた……と思った瞬間、僕は何かに押されて地面に伏せていた。 それがスザクだとわかった次の瞬間には、彼はザフトの青年に向かって突っ込んでいっていた。 ◇ ◇ ◇ 改めて考えてみれば、自分でも軽率な行動だったと思う。 いろいろあって気が立ってたところに連合の兵士を見つけて、つい攻撃的になってしまった。 で、その結果がこれ。俺は連合の兵士と一緒にいた黒い服の男に殴り飛ばされ、その上説教を喰らっていた。 しかし何だよ、あの動き……。コーディネーターの俺が、全然対応できなかった。 まさかこの人もコーディネーターか? いや、むしろもっと恐ろしい化け物の気がする。 「聞いてるのかい、リュウタロスくん」 「はい」 「君の軍と彼の軍が敵対関係にあるのはわかった。けど、ここは君たちがいた戦場じゃないんだ。  僕たちの共通の敵は、この殺し合いを開催した存在だろう。  元の世界のしがらみにとらわれているようじゃ、殺し合いを破壊できる可能性も下がってしまう!」 ああもう、さっきから同じような話をずっと……。正直言って、この人うざいよ……。 たしか、スザクって名前だっけ? むしろウザクだろ、ウザク。 俺はリュウタロスなんて名前にされたんだから、心の中でこう呼ぶぐらいなら罰は当たらないだろう。 「そんなわけで、一緒に力を合わせて頑張ろうじゃないか、リュウタロスくん!」 スザクが、ギュッと俺の手を握ってくる。ああ、暑苦しい。さすがウザク。 まあいいや。この人の強さは本物だ。一緒にいてくれるのなら心強い。ウザクだけど。 問題は、もう一人の方だ。 「あの……」 俺の視線に気づいたのか、連合兵Aが俺に話しかけてくる。 「俺も殺し合いに乗るのはいやだから、あんた達には協力するよ。  けど……敵軍の人間に心を許すほど俺は甘くないからな」 俺の言葉に、連合兵Aは悲しげな表情を見せた。何なんだよ、まったく。 言いたいことがあるなら言えばいいじゃないか。ウザクとは別の意味でイライラする奴だな! ◇ ◇ ◇ こうして、二人組は新たな同行者を加え三人組となった。 だが、リュウタロスは知らない。 自分が仇だと思いこんで殺した青年が、実際には自分と無関係だったこと。 今目の前にいる青年こそが、おのれの憎むフリーダムガンダムのパイロットであること。 果たして彼らの邂逅は、吉と出るか凶と出るか。それは、もう少し物語を進めてみなければわからない。 【1日目 朝/E-4 クレーター付近】 【キラ・ヤマト@機動戦士ガンダムSEED】 【服装】地球連合の制服 【状態】健康 【持ち物】基本支給品一式、本人確認済み支給品1~3 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。 【備考】 ※参戦時期の詳細は後続の書き手にお任せします。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【枢木スザク@コードギアス】 【服装】ゼロの衣裳 【状態】ナナリーの死による精神的ダメージ、「生きろ」ギアス継続中 【装備】ククリ刀@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式、ゼロの仮面@コードギアス、ランダム支給品0~1(本人確認済み) 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。  4:なぜユフィの名前が? 【備考】 ※R2本編最終話、ゼロレクイエム実行後からの参戦(現状ゼロとして振舞う事を止めています) ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【リュウタロス(シン・アスカ)@機動戦士ガンダムSEED DESTINY】 【服装】ザフトの制服 【状態】顔面にダメージ、若干興奮、改名された上に名前が格好悪いので自暴自棄&ヤケクソ 【装備】イングラムM10(22/32)+予備弾(9mmパラベラム弾32発)×5@現実 【持ち物】基本支給品一式×2、ドラゴンレーダー@ドラゴンボール、首輪(刹那)、不明支給品1~3(1:リュウタロス曰く”わけわかんない何か”/0~2:元は6/@クロススレのもの) 【思考】  1:自分の弁護をしてくれそうな仲間を探す。  2:とりあえずスザクたちに同行。しかし、あまり信用できない。  3:怪しい洞窟を調べたい。  4:いろいろあったけど対主催! 【備考】 ※PHASE_23「戦火の蔭」後~PHASE_24「すれ違う視線」の冒頭あたり(ハイネ死亡直後)から来たようです。 ※リュウタロス(シン)がドラゴンレーダーを持っているからって、会場内にドラゴンボールがあるとは限りません。 *時系列順で読む Back:[[ひぐらしもうなる味噌に トシコシ編]] Next:[[ ]] *投下順で読む Back:[[ひぐらしもうなる味噌に トシコシ編]] Next:[[ ]] |[[『偽証の呼びかけ』]]|キラ・ヤマト|[[ ]]| |[[『偽証の呼びかけ』]]|枢木スザク|[[ ]]| |[[刹那に飛ぶ鳥]]|リュウタロス(シン・アスカ)|[[ ]]|
*運命の皮肉 ◆OQfaQnysJI 放送によると、73人もの人間がすでに死んだらしい。 たった6時間で、73人……。まるで戦争じゃないか。俺はリュウタロスだけど。 放送では、俺が殺したフリーダムのパイロット……刹那・F・セイエイの名前も呼ばれていた。 敵討ちを果たしたとはいえ、その後のことを考えると名前を聞いてあまり良い気分にはなれない。 それから、マユ・アスカという名前も呼ばれていた。たぶん同姓同名の他人だったんだろうけど、やっぱり妹の名前が死者として呼ばれるのはいやな気分だ。 いちおう、収穫もあった。途中で別れたカイジがまだ生きてるのがわかったことと、怪しい洞窟とやらに何かがあるらしいという情報が手に入ったことだ。 怪しい洞窟……地図でいうと、E-6か。ここからそれほど遠くないな。 というか、俺たちが最初にいたところじゃないか。まあ、あの時は中を調べることはしなかったんだけど。 何があるか気になるし、俺と同じ考えを持った人たちが集まるだろうから仲間集めもしやすい。 行ってみる価値はあるだろう。 問題は、殺し合いに乗った参加者が来る可能性も高いということだけど……。 その時は覚悟を決めて戦うしかない。俺リュウタロスだし。 というわけで、俺は来た道を引き返し一路東へ向かった。 そして地図に記されているクレーターが見えてきた頃、二人組の男を見つけたんだ。 二人とも、年齢は俺と同じぐらいか……。いや、そんなことはどうでもいい。 片方の男が着ている制服、あれは……。 「連合か……!」 ◇ ◇ ◇ 僕とスザクは、北へ移動していた。スザクは、さっきからひどく落ち込んだ様子だ。それも無理はない。 さっきの放送で、ナナリー・ランペルージという名前が呼ばれた。 何でもこの人はスザクの親友の妹さんで、スザクは既に亡くなっている親友に彼女を支え続けることを約束していたそうだ。 大切な人を亡くし、しかもそれによって親友との約束を破ることになってしまった。 それで落ち込むなという方が無理だろう。 むしろ落ち込みながらもこうして歩き続けることをやめないんだから、彼は立派だ。 そんな雰囲気のまま歩いていると、視界の端に誰かが映った。他の参加者みたいだ。 声をかけようと思ったけど、それよりも早く向こうが口を開いた。 「連合か……!」 え? あの制服は、ザフト! まさか、僕が連合の制服を着ているからって問答無用で敵と認識しているんじゃないよね? 「手を挙げろ! 抵抗するようなら、撃つ!」 まずい、完全にこっちを敵視している……。 「落ち着いてくれ! 確かに僕は連合に身を置いてるけど、今はザフトだ連合だと言ってる状況じゃ……」 「黙れ!」 ザフトの制服を着た彼が、機関銃の引き金を引いた……と思った瞬間、僕は何かに押されて地面に伏せていた。 それがスザクだとわかった次の瞬間には、彼はザフトの青年に向かって突っ込んでいっていた。 ◇ ◇ ◇ 改めて考えてみれば、自分でも軽率な行動だったと思う。 いろいろあって気が立ってたところに連合の兵士を見つけて、つい攻撃的になってしまった。 で、その結果がこれ。俺は連合の兵士と一緒にいた黒い服の男に殴り飛ばされ、その上説教を喰らっていた。 しかし何だよ、あの動き……。コーディネーターの俺が、全然対応できなかった。 まさかこの人もコーディネーターか? いや、むしろもっと恐ろしい化け物の気がする。 「聞いてるのかい、リュウタロスくん」 「はい」 「君の軍と彼の軍が敵対関係にあるのはわかった。けど、ここは君たちがいた戦場じゃないんだ。  僕たちの共通の敵は、この殺し合いを開催した存在だろう。  元の世界のしがらみにとらわれているようじゃ、殺し合いを破壊できる可能性も下がってしまう!」 ああもう、さっきから同じような話をずっと……。正直言って、この人うざいよ……。 たしか、スザクって名前だっけ? むしろウザクだろ、ウザク。 俺はリュウタロスなんて名前にされたんだから、心の中でこう呼ぶぐらいなら罰は当たらないだろう。 「そんなわけで、一緒に力を合わせて頑張ろうじゃないか、リュウタロスくん!」 スザクが、ギュッと俺の手を握ってくる。ああ、暑苦しい。さすがウザク。 まあいいや。この人の強さは本物だ。一緒にいてくれるのなら心強い。ウザクだけど。 問題は、もう一人の方だ。 「あの……」 俺の視線に気づいたのか、連合兵Aが俺に話しかけてくる。 「俺も殺し合いに乗るのはいやだから、あんた達には協力するよ。  けど……敵軍の人間に心を許すほど俺は甘くないからな」 俺の言葉に、連合兵Aは悲しげな表情を見せた。何なんだよ、まったく。 言いたいことがあるなら言えばいいじゃないか。ウザクとは別の意味でイライラする奴だな! ◇ ◇ ◇ こうして、二人組は新たな同行者を加え三人組となった。 だが、リュウタロスは知らない。 自分が仇だと思いこんで殺した青年が、実際には自分と無関係だったこと。 今目の前にいる青年こそが、おのれの憎むフリーダムガンダムのパイロットであること。 果たして彼らの邂逅は、吉と出るか凶と出るか。それは、もう少し物語を進めてみなければわからない。 【1日目 朝/E-4 クレーター付近】 【キラ・ヤマト@機動戦士ガンダムSEED】 【服装】地球連合の制服 【状態】健康 【持ち物】基本支給品一式、本人確認済み支給品1~3 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。 【備考】 ※参戦時期の詳細は後続の書き手にお任せします。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【枢木スザク@コードギアス】 【服装】ゼロの衣裳 【状態】ナナリーの死による精神的ダメージ、「生きろ」ギアス継続中 【装備】ククリ刀@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式、ゼロの仮面@コードギアス、ランダム支給品0~1(本人確認済み) 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。  4:なぜユフィの名前が? 【備考】 ※R2本編最終話、ゼロレクイエム実行後からの参戦(現状ゼロとして振舞う事を止めています) ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【リュウタロス(シン・アスカ)@機動戦士ガンダムSEED DESTINY】 【服装】ザフトの制服 【状態】顔面にダメージ、若干興奮、改名された上に名前が格好悪いので自暴自棄&ヤケクソ 【装備】イングラムM10(22/32)+予備弾(9mmパラベラム弾32発)×5@現実 【持ち物】基本支給品一式×2、ドラゴンレーダー@ドラゴンボール、首輪(刹那)、不明支給品1~3(1:リュウタロス曰く”わけわかんない何か”/0~2:元は6/@クロススレのもの) 【思考】  1:自分の弁護をしてくれそうな仲間を探す。  2:とりあえずスザクたちに同行。しかし、あまり信用できない。  3:怪しい洞窟を調べたい。  4:いろいろあったけど対主催! 【備考】 ※PHASE_23「戦火の蔭」後~PHASE_24「すれ違う視線」の冒頭あたり(ハイネ死亡直後)から来たようです。 ※リュウタロス(シン)がドラゴンレーダーを持っているからって、会場内にドラゴンボールがあるとは限りません。 *時系列順で読む Back:[[ひぐらしもうなる味噌に トシコシ編]] Next:[[ヘタレちゃダメだと言われても]] *投下順で読む Back:[[ひぐらしもうなる味噌に トシコシ編]] Next:[[ヘタレちゃダメだと言われても]] |[[『偽証の呼びかけ』]]|キラ・ヤマト|[[ ]]| |[[『偽証の呼びかけ』]]|枢木スザク|[[ ]]| |[[刹那に飛ぶ鳥]]|リュウタロス(シン・アスカ)|[[ ]]|

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