◆
俺の人生は、どんな人生だっただろうか。
ああそうだ、俺は確かバスケが得意だったんだっけか。
結局親父と喧嘩してバスケが出来なくなって、………俺の人生は一度終わったんだ。
高校に入ってから、金髪のルームメイトと毎日自堕落で適当な日々を適当に過ごしていたんだ。いつしか俺は不良と呼ばれるようになってて。
ーーーでも、俺は古河渚と出会って確かに変われた、いや始まったんだ。
思えば、その前から始まるチャンスはいくらでもあった。なのに、俺は渚と出会うまでそれに触れることができなかったんだ。
まずは幽霊少女のーーー、畜生、何で今まで忘れてたんだろうな。
しっかり思い出したぜ、風子。
幼なじみの天才少女とも関わった。
そして、俺は渚について深く知っていったんだ。
学園祭が終わって、やっと俺たちは恋人になった。
なのに。それは唐突に闇に閉ざされてしまったんだ。
俺は間違ってしまった。
あいつを、渚を守るために他の全てを殺そうとしてしまった。
その果てには、死んだ目をした少年に蜂の巣にされて殺されるのか。
畜生、ろくでもねえくそったれな人生だった。
けど、何故か俺は終わることを望んでいない。終わりたくない。
終わったら、二度と渚には会えないかもしれないんだ。
世界が白くなっていく。
『朋也くんっ』
ああ、お前はいつまでも俺の側にいてくれるのか。
………何つーか、嬉しいな、くそったれ。
◆
岡崎朋也は死んだ。
彼が救われたのかどうかを確かめる術はもう無い。
しかし、彼の死に顔はどこか安らかな、幸せそうな表情だった。
【岡崎朋也@CLANNAD】 死亡
【残り21/40人】
最終更新:2011年07月09日 10:29