面倒な事になったなーーーー。
と、単なる農家を営む70代前半くらいの男性、西郷銀蔵は嘆息した。
戦争を経験してきた彼にとってあんな惨劇は見慣れているといえば見慣れているのだが、今回は『遊戯』として人の命を弄ぶ本物の屑が相手だ。
屑というのは侮れない。どんなに卑劣な行為をしてでも勝ちに固執するのは、極限の状況において最悪の敵ともいえる。
西郷はディパックからIMIマイクロウージーを取り出し、慣れた手付きで構えてみせる。
未だ、腕は鈍っていないようだ。
「貴方」
透き通るような声がした。声の先に居たのは、長い黒髪に美しい和服、しかしそれに負けない可愛らしさを持つ少女であった。が、どこか妖艶な雰囲気も醸し出している。
「何者だ。只の女児(おなご)では有るまい」
IMIマイクロウージーの銃口を躊躇なく少女に向ける。一方の少女は若干怪訝な顔をしたがすぐにまた不敵な笑みを浮かべる。
「私は月の都の姫君、蓬莱山輝夜。……いきなり攻撃的なのは感心しないわね」
「月の都…?馬鹿馬鹿しい、竹取物語とでも言うつもりか。わしは
殺し合いには乗らないつもりだが、お前のような危険は排除させて貰う」
悪く思うな、と引き金を
ーーーーー引けなかった。
引く前に、無数の光が西郷の全身を蹂躙し、爆散させたのだ。
五つの難題『ブリリアントドラゴンバレッタ』ーーー俗に言う『弾幕』。
いくら実践経験を積もうが、体が農業による労働で弱りきった西郷に避けられるものでは到底なかったのだ。
「そう、残念ね。でも貴方の意見には賛成よ」
輝夜の『五つの難題』にはかなりの弱体化が見られていた。いつもの威力ならそれこそ反則的な威力で全てを粉々にしてしまうだろう。
あの二人は殺す。
永遠亭で穏やかな暮らしを送っていた時を脅かした報いはしっかりその身に刻みつけて、たとえ地獄の業火で焼かれようと忘れられないほどの恐怖を与えてやる。
そうと決まればまずは主催の居場所を、と考えた刹那。
「動かないでくれ。動けば撃つ」
失敗した、と輝夜は思った。
自分はあれだけ派手に老人を殺したのだから、気付かれるのが当たり前なのに。
「聞かせてくれ。何故あの爺さんを殺した」
「ああしなかったら殺されていたからよ。私はまだ死にたくない。説得が効かないような奴まで説得してやる義理はないわ」
「……殺し合いには」
「乗ってない」
「ーーーーそうか。悪かったな」
俺は久瀬英樹だ、と声は言った。
振り向くと、黒髪を短く生やしている眼鏡の青年がデリンジャーを持っていた。
「私は蓬莱山輝夜。月の都の…って言っても分からないわね」
「しばらく一緒に行動しよう。ただし人はなるべく殺すな」
【西郷銀蔵@オリキャラ】 死亡
【残り42/45人】
【深夜/d-3】
【蓬莱山輝夜】
基本:主催者を殺して元の世界に帰る。
1:英樹と行動する。
2:襲われたら容赦はしない。
※蓬莱人としての性質は封印されています
※『五つの難題』は大幅に威力が低くなり、一回につき一時間のインターバルがかかります
【久瀬英樹】
基本:主催者を討つ。
1:人はなるべく殺さない。
2:蓬莱山を守る。
【久瀬英樹】
18歳の眼鏡少年。何故か状況への対応力が異常に高い。
ある意味冷めているともいえる。
最終更新:2011年07月09日 11:09