橋から離れ、C-2の街を探索しに来た◆YcpPY.pZNg。
街灯以外は明かりも無く、ひっそりとしている。
こんなひっそりとした街が、これほど恐怖感を煽るものなのか、と改めて思う。
どの家も、明かりなんて灯っていない。
…ただ、一軒の家を除いて。
(…おそらく、あの家には誰かいますね。こんな時に電気をつけるなんて、不用心ですね)
あの明かりのついている家にいるのが、ゲームに乗っている奴か、それとも乗っていないのかは分からない。
しかし、もし乗っていないのなら、見逃す訳にはいかない。
たとえそれが、赤の他人であろうと。
「行ってみましょうか」
◇
民家の2階、寝室であろう部屋で、参加者の一人である布川輝良は戸惑っていた。
自分はあの時、確かに時間の流れに押し戻されたはず。
そして、1991年から、元いた時代より先に飛ばされる…はずだった。
明かりの煌々と灯る室内の、よくあるベッドの上に座って、デイパック内にあった機械をいじる。
中に入っているのは4つのデータ。その中の1つ、「名簿」とやらに載っている、ある男の名前に気を引かれる。
「吹原和彦…って、確か野方さんが言ってた」
吹原和彦。
自分より前にクロノス・ジョウンターで過去に飛んだ、3人の内の1人。
しかし、その内の2人はあくまで実験目的による渡航。
吹原和彦の場合は、実験と言うより密航と言った方が正しいだろう。
そんな人も、ここに来ている。
(一体、どういうことなんだろうか。もしかして、「クロノス・ジョウンター」の故障…?)
副作用だとしても、実験で飛んだ内の1人は、戻って来ている。
人によって、と言う可能性もあるが…。
「…そう言えば、パーソナル・ボグが無い」
パーソナル・ボグの代わりに、訳の分からない機械が取り付けられている。
モニターらしき場所には、地図のような物が映っている。
(一体なんだろう)
腕時計…にしては大きすぎる。全く、訳が分からない。
その時。
トントンと、誰かが階段を登ってくる音が聞こえてくる。
その音にビックリし、思わずベッドから転げ落ちてしまう。
「そんなに驚かなくても大丈夫です。敵意はありません」
「あ、あなたは…」
「申し遅れました。私は◆YcpPY.pZNgと言う者です」
「Y…c…?」
「…本名が思い出せないのです。Ycとでも呼んで下さい」
◇
「…Ycさんは、一体何故ここに?」
「外を通った時、ここの2階に明かりが付いているのを見かけたもので。誰かいるのだろうと思い、今に至る訳です」
「そうだったんですか」
「…いきなりで不躾ですが、明かりを消していただけますか?」
「えっ?どうしてですか」
「今、外は真っ暗。その中で明かりが煌々とついていれば否応無しに目立ちます。暗い中に、光があれば遠くからでも目立ちますよね?
こんな状況で、いつどこで殺しあう意思のある人間に襲われるか分かりません。そんな中で、目立っていると言うのは、良いことではありません。
暗闇の中の光は、人の注意を引きます。そうやってこちらに来る人間は、善人か悪人かなんて、こちら側では判断できません。
返り血でも浴びてれば分かりますが…暗闇の中では相手の姿を認識するのさえ難しいでしょう?ですから、明かりは消した方が良いのではないかと」
「わ、分かりました。今すぐ消します。」
言われるがまま、部屋の電気を消す。
何故か、この人の言葉には否応無しに従わなければならない気がしてしまう。
「…明かりには懐中電灯を使いましょう。これなら、明かりをつけるよりリスクが少ないですから」
「分かりました」
布川が懐中電灯を取り出し、スイッチを入れる。
「…そう言えば、名前は何と…」
「布川…輝良です」
「それでは、布川さん…支給品を見せていただけませんか?」
「この中に入っています、どうぞ」
デイパックごと◆YcpPY.pZNgに手渡す。
警戒しつつデイパックを丁寧に開け、中身を取り出す。
(…!!これは一体…)
中から出て来たのは、妙な形の物体。
なんとも、形容し難い形だ。
「これって、一体何でしょうか?」
「私にも、良く分かりません。ですが、説明を見る限り有用性はあるみたいですね」
「そうなんですか…って、もう1つのって、まさか、銃…!」
妙な物体に気を取られて気が付かなかったが、もう1つの支給品もどうやら出て来ていたようだ。
こちらは、ただのリボルバー式拳銃。変わった所もない。
「ええ、確かに銃ですね」
「…Ycさんは、驚かないんですか」
「…ええ、銃が出て来てもあまり驚きはしませんね」
「そうですか…」
もの凄く、「何故見慣れているのか」と質問したいが、また長々と説明されるかもしれない。
仕方無く、心の中に仕舞っておくことにした。
「私は、もう銃を持っていますので…布川さん、貴方が持っていた方がいいでしょう」
「え、で、でも、銃なんか使ったことないですよ」
「大丈夫です、何とかなりますよ。…さっきの明かりに引き寄せられた人がいるかもしれません。念には念を入れて、ここを出ましょう」
【一日目・深夜/C-2:民家2階】
【布川輝良@クロノス・ジョウンターの伝説】
[状態]:健康
[装備]:S&W M19(6/6)、Heart of the Oasis@S.T.A.L.K.E.R.
[所持品]:支給品一式、.357magnum弾×18
[思考・行動]
基本:
殺し合いなんてしたくない。帰りたい
1:Ycさんと行動する。そして民家を出る。
※過去から戻ってくる途中からの参戦です
【◆YcpPY.pZNg@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:宝石スーツ@絶体絶命都市2、シグザウエルP230(7/7)
[所持品]:支給品一式、P230マガジン×3
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない。
1:布川さんを護衛したい。
2:この民家を出て、他の場所へ行く。
≪支給品紹介≫
【Heart of the Oasis@S.T.A.L.K.E.R.】
布川輝良に支給。【S.T.A.L.K.E.R. Call of Pripyat】より。
伝説のアーティファクト。クエストアイテムだが、自分の物にもできる。
ゲームではスタミナ回復、出血回復、ヘルス回復、空腹回復の効果があるが、支給された物はヘルス回復効果が取り除かれている。
また、デメリットとして微弱の放射能を帯びている。
最終更新:2011年07月30日 01:36