10話 生きるか死ぬか、一寸先は分からない
妖狼リュディガーは支給されたPPs43短機関銃を頭上に浮かせながら森の中を歩いていた。
「
殺し合いだって…やってやろうじゃねーか…んで人間の女は、犯してから殺す」
自身の欲望を口にしながらリュディガーは獲物を捜す。
そして一人発見する。軍服と思しき格好の黒い狐の獣人の女性。
(ちっ、獣人かよ…さっさと殺すか)
リュディガーは妖力で短機関銃を操り照準を定める。
そして引き金を引いた。
ダダダダダダダダダッ!!
勢い良く銃口から7.62㎜トカレフ弾の銃弾が掃射される。
黒狐女性が驚き身を屈める。銃弾は当たってはいないようだった。
しかしリュディガーは動揺などしない、一気に畳み掛けられると考えていた。
「…面制圧。短機関銃の一番正しい使い方ね」
木に隠れながら黒狐軍人女性――黒沼恵利が呟く。
デイパックに手を突っ込み何かを取り出す。
「ははははっ、死ねや!」
黒と白の毛皮の妖狼が笑いながらPPs43を乱射し、恵利が隠れる木に急接近する。
しかし途中で弾が出無くなる。弾切れになったのだ。
恵利は隠れていた木から身を乗り出し、デイパックから取り出したそれを狼に向け投げ付けた。
ドスッ!
鈍い音がして、狼の額に小型のナイフが突き刺さる。
少しよろめいた後、リュディガーはその場に倒れた。そして痙攣はしたが二度と立ち上がる事は無かった。
斃れた狼に近付き恵利は投げナイフと狼の装備していた短機関銃、
彼のデイパックの中に入っていた予備のマガジンを回収する。
「油断しちゃ駄目よ…命取りになるのよ、今みたいに、死と隣り合わせの状況じゃ」
PPs43のマガジンを取り換えながら恵利がリュディガーの死体に向けて言う。
陸軍に所属し実戦経験もある彼女にとって、現在置かれた殺し合いと言う状況は然程珍しい事では無い。
故に彼女は冷静であった。
「…さてと、宗形軍曹とユーディト上等兵の捜索も兼ねて…殺し合いを潰す手段を考えるかな」
殺し合いに呼ばれている二人の部下の名前を口にし、恵利は歩き始め――その前に。
「……」
……
数分後。恵利の手には血塗れの首輪が握られていた。
「流石に投げナイフで首を切断するのは大変だったわ…」
【リュディガー:死亡】
【残り:34人】
【早朝/D-5森】
【黒沼恵利】
[状態]健康
[装備]PPs43短機関銃(35/35)
[持物]基本支給品一式、PPs43弾倉(2)、投げナイフ(3)、???、リュディガーの首輪
[思考]
0:殺し合いを潰す。宗形昌輝とユーディトの捜索。
1:首輪を調べたい。
[備考]
※特に無し。
※D-5森にリュディガーの死体及びデイパック(基本支給品一式入り)が放置されています。
≪キャラ紹介≫
【リュディガー】
24歳の妖狼。交尾好きのろくでなし狼。精液が妙に粘っこい。
人間の女が好みで彼に妊娠させられ自殺した少女は数知れず。
【黒沼恵利】 読み:くろぬま えり
29歳の黒狐獣人の女性。陸軍中尉。冷静沈着で戦闘能力も高い優秀な軍人。
身体には銃弾の痕が複数残っている。工兵として活動していた時期があり機械にも詳しい。
| ゲーム開始 |
リュディガー |
死亡 |
| ゲーム開始 |
黒沼恵利 |
:[[]] |
最終更新:2011年08月13日 10:33