暗闇の中で声が響いた。
何時の間にか其処に集められていた人々は、唐突な事態にざわめき立つ。
ざわめきはさざ波が如く広がっていき、ついには怒号となる。
「(私を巻き込んだ)殺し合いなんて、そんなの絶対おかしいよ!」
「殺し合い……私達を円環の理に導くつもりね(ドヤァ」
「命は投げ捨てるものではない」
「お前なに言ってんだぁ! そんな美味しい振りは俺にだけ振れよ!」
「俺が、ガンダムだ!」
「殺し合いだァ? 愉快に素敵に決まってンなァ」
「突撃砂ですが無害です」
「殺し合い……それはとても素晴らしいものだと私は考えます」
怒号……というよりは各々が各々で好き勝手な事を言っているようであった。
このような異常事態にあって尚、人々の殆どは全く動じてはいなかった。
ブレないキャラで、ブレない台詞を好き勝手に呟いていく。
それら人々を眺めて、声の主は静かに呟いた。
「極限の絶望をくれてやる」
同時に、ボンという音が響いた。
人々の間から何かが飛び散る。
暗闇の中で噴出する生温かい液体に、怒号は沈黙となった。
静寂の訪れと共に、照明が灯る。
暗闇が切り裂かれたことにより、人々は発生した出来事を理解できた。
人ごみのど真ん中にて、人が、死んでいた。
本来あるべきモノを無くした、頭部を無くしてしまったモノが、立っていた。
死体は血液を噴水のように出しながら少しの間立ち尽くし、そして少しの時間経過を経てグラリと倒れた。
「お前達の首には爆薬入りの首輪を装着しておいた。最後の一人となったら、その首輪を外し元の世界へと返してやろう」
死体を囲うかのように、人込みが割れていく。
流石にもう誰も何も喋らない。
「そしてもう一つ。最後の一人となったものには、願い事を叶える権利を献上しよう。
殺し合いで死んだ者達を生き返らせたい、一生遊んで暮らせる富を手に入れたい、世界から争いをなくしたい……どんな願い事でも叶える事は可能だ」
声の主は、人間ではなかった。
白と紺の入り混じった身体に、頭部からV字に伸びた四本角。
角の根元には青色のカメラアイが二つ。
身体は金属のような光沢を有しており、またゴツゴツと角ばっている。
いや、傍目にもそれは金属であった。
まるでロボットのような、人間離れした外見。
だが、身体の大きさは人間のそれと同等である。
人々の中から「ガン……ダム……?」という茫然の呟きが漏れた。
「では、始めるぞ。縛られし者達よ。……ふんす!!」
声の主は、どこか抜けた掛け声と共に両腕を交差させた。
声の主を中心にして、青色の光が集まっていく。
「わああああああああああああああああああああああああ!!!」
そして、両腕を天へと掲げる。
青色の烈光が爆発的な勢いで拡大していき、人々を包み込む。
人々の全てが光の中へと消えていった。
光の止んだ世界に、既に人々はいなくなっていた。
こうして、バトルロワイアルが開始した。
【視聴者A@現実 死亡】
―――ニコ厨かもしれない俺が独断で選んだキャラでニコニコ動画バトルロワイアル・開催
最終更新:2011年12月04日 20:18