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たの『死』い学級レク


どうしてこんな事になってしまったのでしょうか。
僕には何も解りません。
ただひとつ言えるのは、僕は人として最低の重罪を犯してしまったということです。
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい

                 【ある死刑囚の日記より抜粋。】


東雲ヶ原高等学校。
国内有数の名門校で、スポーツも勉学も超一流の成績を誇る―――なんてことはない。
そう、『なんてことのない』極普通の学校に過ぎないのだ。

普通に学力の差があり、普通に不良が居て、気弱な奴が居て、カップルが居る。
普通に恋を楽しみ、普通に喜び合う。
まさしく『普通』と形容するにふさわしい。だが、時に普通は普通以上に『異常』だ。
例えば学園ものの漫画が、生徒全てが優等生では面白くないだろう。
そんな調整を含めた状態が最初から完成している。
何とそれは異常なことだろうか。


結論。この世に普通以上の以上は存在しない。


そんな彼らが、あまりにも異常で非現実的な悪夢を体験することもまた、必然なのかもしれない。
一つの小説から始まった悪夢が、今彼らを覆い隠そうとしていた。

『バトル・ロワイアル』―――殺し合い
1990年代後半にどこからともなく現れた知る人ぞ知るデス・ゲーム小説に綴られた物語は、本好きの玄人や同じ作家、果てには学生の心を打ち据えた。
そして、不本意ながらも、『凶悪思想家』たちの心にまで、刺激を与えるのだった。


黒崎刑梧。
世界の要人――――――――それこそ、一言で国を、世界を変えられる権力を持つ傲慢な連中にも『平等に』接し、平等に娯楽を与えるのが彼の役割だ。
裏カジノに始まり、時には非合法薬物の取引までも受け持つ万能の男。


『此処』は、新たなる賭博の場。
今宵の賭けは無礼講。
最高の『肴』に最高の酒を飲みながら、億単位の金が指先一つで移動する金の宴。

黒光りするグロック19から煙を昇らせながら、黒崎は微笑む。

―――馬鹿が。今宵の宴が、手前等の最後の宴になるんだよ。

黒崎は用意していたヘリに乗り込み、用意された『フィールド』に向かわせる。
東雲ヶ原高校の生徒たちによるデス・ゲーム遂行の為の計画を読みながら、また笑む。


さあ、殺し合いを始めよう。





修学旅行。これまたありきたりな、原作通りの展開で、『彼ら』は連行された。
抵抗の暇は与えない。バス内で配布した飲み物に睡眠薬を混ぜただけである。


舞台は無人島。一応名前だけは『唐草島』と名付けられている。
黒崎率いるエージェント達により、まさに驚異的な早さで『エリア』を作り上げた。
呆けたように眠りこける彼らを見て、黒崎は嘲笑の笑みを称える。

【GAME START】



あれ。いつの間にか寝ていたらしい。
わざとらしく欠伸をして、『僕』佐藤彰は上体を起こそうと―――して、失敗した。
何故かは分からないが、肉体が金属のバンドで押さえつけられている。
物騒なシートベルトだ、なんて笑い飛ばすような事態ではどうもないらしいぞ。

辛うじて動かせる首だけを右に向けると、見慣れたクラスの連中が僕と同じように拘束されている。これは、ちょっとばかり由々しき事態じゃないか?
誘拐か、テロか、行き過ぎた体罰か?
どれにしろ通報して構わないレベルだ。携帯は取り出せないのだけど。
しかし―――――、本当に何が起きてるんだろう。



混乱していられた頃の僕はまだ幸せだった。
悪夢に落ちる前の僕は。


「……はーい、真夜中のホームルーム始めるぞー」

うきうきとした、楽しむような声がして、『部屋』に黒服の男が入ってくる。
担任の数学教師ではない、まったく知らない男の姿に、再びどよめきが起こる。
黒板―――いや、ホワイトボードに丁寧な字で男は四文字の漢字を書いていく。


『黒』『崎』『刑』『梧』。


黒崎刑梧。
どうやらあの男の名前らしいが、学校に黒崎なんて教員は居なかったと思う。
いや、間違いなく居なかった。

「えっとなー、今日は君たちに……『学級レク』をしてもらう」

学級レク?レクリエーション?
まさか、この一連の出来事が全てレクリエーションだとでもいうのか?
素直に安心できるほど僕は黒崎刑梧を信用できていなかった。
安堵の息を漏らしている奴等は馬鹿だ。逆に、眉間に皺を寄せている奴は利口な奴だ。

大体、そんなことのために生徒を拘束したりするか?
よりにもよって修学旅行の最中に?
僕は自分が思っているより利口な人間らしいな。

始まる。何か、途徹もない『悪夢』が、始まる。
最高にそそるなぁ、この気分は。

―――僕は、まだ事態を軽視していました








そして、『学級レク』ーーーー殺し合いが始まった。





【佐藤彰】
卓球部員で、身長165cm。
クラスでは目立たない方だが、実はクラスで問題が起こるのを楽しみにするという悪癖を持っている。学力は上の下。卓球の腕はそこそこ。

【黒崎刑梧】
27歳。世界を変えるほどの権力者達にギャンブルを斡旋するエージェント。
だが、本来は彼らを憎んでおり、彼らの失脚を切望している。
今回の『学級レク』の主催者。


GAME START 投下順 破綻-はたん-
GAME START 佐藤彰 [[]]
GAME START 黒崎刑悟 [[]]

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最終更新:2011年09月17日 21:31
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