俺には名前がない―――――――――――――――――――
記憶の中にも存在しない――――――――――――――――――
なぜ?
なぜだ?
なぜなんだ?
□□□
彼の名は―――いやなかった。じゃなくて奪われたのだ。
この男は名前というのがない。いや、彼が言うには奪われたというのが正しい。
といっても記憶喪失ではない。名前を除く他の記憶がないのだ。
そのため彼は自分の名前を捜し求める。
生き残り自分の名前を知ろうとし殺す。そして願いとして自分の名前を教えてもらおうとするだろう。
そして男は歩く。ゆっくりと標的を求めて。
自分の名前を知っている人がいれば・・・彼にとっても救いになるだろう。
しかし彼の名前を知っている人などこのバトルロワイアルにはいない。
つまり彼は殺し続ける。自分の名前のために。
□□□
男は小屋にいた。小屋にあるイスに座り、記憶を漁っていた。
どこかに自分の名前のヒントはないか。そう思い、記憶を漁る。
しかし、名前に関する記憶がない。全くない。最初から存在しないかの如く。
「これも俺の名前を奪った奴のせいだ…!許さん!」
しかし怒りをどこかにぶつけても名前を思い出すハズがない。仕方なく落ち着く。
なぜ彼が名前を奪われたと思ったのか。
――お前は名前を奪われたんだ。お前は過去にやらかしたんだ。だから奪われた。
この言葉だけが妙に頭に残っている。刻み込まれたかのように。
しかし今となっては、この言葉だけしか手がかりがない。
自分は名前を奪われたんだ。過去になんらかの罪を犯して…
「必ず生き残り、名前を取り戻してやる!」
そう決意し、ここに待機する。下手に動いて死んでしまえば元も子もない。
誰かが来るのを待つのみだ……
そう言うと男は手榴弾を手にそっと身を屈めた…
□□□
鯊倉は逃げていた。あの少女に殺される前に。
向かう先はB-2に位置する小屋である。
「はあ…はあ…ここまで来れば大丈夫だろう…」
と小屋に向かって歩く。
「まずは小屋に入ろう。そこからだ、俺の戦いは!俺の運の良さを思い知らせてやる。」
なにか飛んできて、鯊倉はそれをキャッチする。
「なんだ?これ?」
手を開くと、それはピンが抜かれた手榴弾だった。
その瞬間、手榴弾は爆発し、鯊倉を破壊した。
どうやら彼が引いたのは大吉ではなく、凶だったようだ。
□□□
狙い通り、奴がキャッチし爆発した。彼の命はないだろう。
すぐに近づき、名も知れぬ男が持っていたデイバッグを持ち去る。
「すまんな。これも俺の名前のためだ。許せ。」
そしてその男から離れ、歩き出した。
そして時刻は夜へと動き出す…
【鯊倉尭尾 死亡】
【残り35人】
【B-2/小屋/一日目・日中】
【名を奪われた男】
[状態]健康
[装備]手榴弾×2
[道具]支給品一式、鯊倉のデイバッグ
[思考・行動]
基本:名前を取り返す。
1:名前を取り返すためならなんだってする。
【参加者特徴】
名を奪われた男
名前がない男性。年齢は20~30あたり。
自分の名前がなく、記憶にも存在しない。
名前は誰かに奪われたというが…果たして真相は…
最終更新:2012年02月23日 19:31