森の中で戸賀崎かれんは意識を取り戻す。
「ここは……森? はぁ……まさか
殺し合いに巻き込まれるなんて……」
自分は正直言って変態である。それ故女子として恥ずかしいあられも無い行為を何度も行ってきた。
だが殺し合いに巻き込まれる言われは無いはずだと、かれんは思う。
「これからどうしよ……」
「なぁ」
「え?」
背後から声を掛けられ、振り向くと、茶色の牡馬が立っていた。
「貴方は確か、アルジャーノンさん」
「覚えていてくれたか……あの時はありがとな、戸賀崎かれん、だったか?」
「え? どうして私の名前を……」
「名簿に顔写真と名前がある。君も見ると良い」
「そうなんだ……あ、いや、別に礼を言われる事じゃないよ……」
「でも、俺のせいで許田って奴が死んじまった……」
「いや、あれは貴方のせいじゃないよ……余り気にしない方が良いと思う」
「……優しいな、君は」
「そうかな?」
「……君はどうするつもりなんだ? この殺し合い」
突然アルジャーノンに尋ねられ、かれんは少し戸惑った後、やや真面目な表情をして言った。
「殺し合いなんてしたくないよ。そんな趣味は無いし……エッチな事は好きだけど」
「そうか……俺も殺し合いなんか、する気は無いさ……なら一緒に行動しないか?」
「一緒に? ……そうだね、そうするよ」
殺し合いの中、単独で行動する事が怖かったかれんは、アルジャーノンの提案を受け入れた。
「よろしくアルジャーノンさん……それじゃ、お近付きの印に、お****見せてくれる?
私、馬のモノって初めて生で見るし凄く興味が……」
「見てもいいけどお触りは駄目だぜ。俺は女の子より男に興味があるんだ」
「ちぇっ、じゃあいいや……そう言えば支給品何なんだろう」
かれんは自分のデイパックを開け、中身を漁る。
ルール小冊子を取り出し開いて見るとランダム支給品と言う者が一つか二つ入っているとの事。
さらにデイパックを探ってみたが、出てきた二つは。
「長ネギに、鍋の蓋!? うわーん! どうしろってのよこれで!」
「これは酷い」
片や薬味、片や単品では役立たず。
完璧に「外れ」と断言出来る二つの支給品にかれんは嘆くしかなかった。
「俺のデイパックを開けてみろ」
「え? 良いの?」
「俺の蹄じゃ開けるのは困難だし、開けれたとしても、俺は物が持てないから武器が入っていても扱えないしな。
それだったら君が持っていた方が良いだろう」
「ありがとう……」
「とは言っても俺のデイパックに当たりが入っているとは限らないんだが……」
かれんはアルジャーノンのデイパックを開けて中身を漁る。
すると、今度は支給品は一種類だったが。
「自動小銃……? お、重い……でも当たりだよね!」
「良かったな」
トカレフM1940自動小銃、それがアルジャーノンの支給品だった。
馬であるアルジャーノンは銃を扱えないためかれんがトカレフM1940を装備する。
かれんには少々重たい物だったが、長ネギと鍋に比べれば遥かにマシな支給品なのは間違い無い。
「私達と同じように殺し合いに乗ってない人はきっと他にもいると思うの……仲間を集めよう」
「そうだな、この首輪も何とかしないといけないし、よし、かれん、俺の背中に乗りな」
「ありがとう」
アルジャーノンはかれんを自分の背中に乗せる。
そして二人、いや、一人と一頭は同じ考えの仲間を捜すため動き始めた。
【早朝/A-4森】
【戸賀崎かれん】
[状態]健康、アルジャーノンの背中に乗っている
[装備]トカレフM1940自動小銃(10/10)
[持物]基本支給品一式、トカレフM1940自動小銃の弾倉(3)、長ネギ(3)、鍋の蓋
[思考・行動]
0:仲間を集めてこの殺し合いから脱出する。
1:アルジャーノンさんと行動。
[備考]
※特に無し。
【アルジャーノン】
[状態]健康、戸賀崎かれんを背に乗せている
[装備]無し
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無いが、良い男がいたら掘りたい。
1:かれんと行動。
[備考]
※特に無し。
≪支給品紹介≫
【長ネギ】
戸賀崎かれんに支給。3本セット。
野菜のネギの一種で白ネギとも。葉ネギに比べ白根の部分が長い。
薬味や鍋の材料に良く使われ、某ミクや某織姫が振り回す得物としても有名であろう。
【鍋の蓋】
戸賀崎かれんに支給。
アルミ製の鍋の蓋。盾に使えない事も無いが使うぐらいならさっさと逃げた方が良いかもしれない。
某ドラクエでは盾扱いになっているが。
【トカレフM1940自動小銃】
アルジャーノンに支給。予備弾倉3個とセット。
SVT-40とも。第二次世界大戦中にソ連で開発された自動小銃。
使用弾薬や機関部に問題があり作動不良が多かったと言う。
最終更新:2012年04月07日 16:39