うう……風が冷たいです……崖の先に座ってるから当然ですね。
私、弼間天和は崖の先に座り、海を見続けています。暗くてよく見えませんが……
場所は地図を見る限り、A-7でしょう。
「あそこに私の住む国があるのでしょうか……遠い遠い海の先に」
たぶん、この島は国の領土だから、国から大きく離れているんでしょう。
それはさておき
私、弼間天和は普通……じゃない異常な高校3年生です。
どれくらい異常なのかというと、一ヶ月に人を一人喰らうほど異常ですね。
つまり、私、弼間天和はカニバリストなんです。
「ああ、血が飲みたいです……肉も喰らいたいです……」
一ヶ月に一回は人を食らうと決めていて、今すぐにでも人を喰らいたい。禁断症状でしょうか。
まさか喰らう日が
殺し合いになるなんて思ってもませんでした……
人を殺して喰らっている姿を見られたら確実にOUT、殺されますね。
「うー……体格差にも問題がありますね……」
人の肉を喰らうときは男性の肉と私は決めている。女性は……マズかった。
私は女性だ、ゆえに男性のような力はありません。不利です。
もし、支給品が使えたら話は別ですが、それも無理でしょうね。
先ほどデイバッグを確認しましたが……正直ガッカリしました。
支給品は、ガムとシャボン玉……イジメですか。
ともかく、こんなもので人を殺すなんて到底不可能でしょう。
普通なら誰もいない路地裏に誘って、刺し殺して喰らうのですが、この武器だと無理ですね。
でも路地裏よりも家で殺して喰らうことが多いんですけどね。
「さて、これからどうしましょう。男性を一人喰らってから……それから……」
まず、課題は男性を殺すところと、喰らっているところを見られないようにすることですね。
死にたくはないですし、殺しあいたくもないです。
ただ、一人喰らわないと非常にヤバいので、やむをえないです。
どれくらいヤバいのかというと、目が赤く光って頭から首にかけて赤黒い雷を纏います。
つまり、怒り喰らうイビルジョーになるということです。
一度だけなったことがありますが、そのときは住んでいた村にいた人間が一人残らず消えました。
私だけ生き残ったのですが、たぶん私が一人残らず喰らったんでしょうね。怖いです。
「とりあえず、男性を見つけて一緒に行動、隙をみて喰らう。これにしましょう」
そうと決まれば行動開始です。
崖の先から立って、森に歩き出しましょう。
とりあえずいつまで持つでしょうか……あの時は……覚えてませんね。
意識が戻ったときはあたり一面、食い散らかった死体と、血の海が広がってました。
……記憶が曖昧です。それくらいしか思い出せません。
どうやって私は村から脱出したんでしたっけ? まあ、どうでもいいでしょう。
ともかく最悪の事態を避けるためには、誰かが犠牲にならなければなりません。
まあ、気の毒ですが、私に会ったのが運のつきと、男性に会ったら言ってあげましょう。
「行きましょう……」
ハヤククライタイナ……
【A-7/崖/一日目・夜】
【弼間 天和】
[状態]健康
[装備]
[道具]支給品一式、ガム×3、シャボン玉×3
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:まずは男性を見つける。
2:見つけた場合、一緒に行動し、隙を見つけて喰らう。
【参加者特徴】
弼間天和
高校3年生。幼い容姿で、アホ毛がある。
カニバリストであり、一ヶ月に一回、男性を一人喰らう。
喰らう周期は決まっており、それを過ぎると……
最終更新:2012年06月04日 22:27