「うーん、いったいどういう事だお?」
体は真っ白、頭はキノコのような突起、そんな妙な姿をした男が饅頭屋の中でぽつんと座っていた。
彼の名はやる夫。
彼は職に就いておらず、学校にも通っていない。毎日ネットやアダルトゲームに精魂を使っている。
彼は所謂――ニートであった。
そのダメ人間っぷりは周りからも有名であり、毎日何らかのトラブルを巻き起こす。そんな男であった。
しかし別の世界で戦士だったり魔王だったり殺し屋だったり。
やる夫とは別の次元の世界では色々な立ち回りで武勇伝化されている――そんな存在でもあった。
その別次元でのやる夫と、この世界のやる夫は別人ではあるのだが……
それは当然、この世界のやる夫も同等であり、このやる夫はこの次元の世界のみの存在であった。
当然やる夫は、この事を知らない――
「本当に参加者以外は誰もいないんだお。おかげで食べ放題遊び放題だお! うはwwwテラ勝ち組wwwww」
そんな事を言いながら満面の笑みで饅頭を貪り食っているやる夫であった。
しかしそんなやる夫に背後から叫び声が響く。
「うわー! なにあの食べ方ー!!
アンタみたいな汚らしいヤツが汚らしい食べ方してたら気分悪くてゲロ吐きそうだからやめてよねー!」
背後からそんな罵倒が聞こえた。
幼い少女の声であったが、そんな事よりもやる夫はそんな幼女にそんな事を言われたのにすこしカチンとした。
大人をなめるとどうなるか少し分からせてやろうとやる夫はモノクマポーチから支給品である武器、包丁を手に取り絶叫しながら声がした方を向いた。
「うっせーおガキ! これ以上言うとぶっ殺すお!!」
当然、威嚇のつもりであった。
やる夫が振り向くとそこには橙色の振袖を着た小学生ぐらいの少女がいた。
その少女は少し戸惑ったような表情を見せると、すぐさま――
「……う、うわああああーん!」
泣き出してしまった。
やる夫はこの状況までは想定していなかったので、少し、というよりかなり戸惑ってしまった。
とりあえず右手の包丁をすぐにポーチにしまい、少女をなだめる事にした。
「わ、悪かったお。さっきのは冗談だったんだお……
殺し合いなんてする気はさらさらねーお。すまなかったんだお」
「なーんだ。やめてよねーそういう笑えない冗談は。
危うくこんなちんちくりんなヤツに殺されるかと思ったよー
だってこんなヤツに殺されるなんてカッコ悪いもんねー」
少女はすぐに泣き止みそうやる夫に言い放った。
少女はまるで堪えていないような態度であった。
「……本気でブッ殺したくなってきたお」
「フン、そんな度胸もないクセに」
「うるせーお!!」
「私の名前はね、西園寺日寄子っていうんだー。
……まあ本当はアンタみたいなキモイ輩に名前も教えたくないんだけどねー」
「やる夫の名前はやる夫だお。
名前がやる夫で一人称もやる夫なんだお」
「ふーん変な名前ー。どうりでキモイわけだよ。名前もキモかったからだったんだねー」
「お前、子供のクセにすこし生意気だお!」
「子供扱いしないでよ! これでも高校生なんだから!」
「……ゑ?」
……やる夫は、世界は広いと改めて知るのだった…………
その一方で西園寺はやる夫に罪木並の嫌悪感を抱いていた。
【京都府・エリアB/饅頭屋/00:27】
【やる夫@やる夫系】
[状態]:健康、メシウマ状態
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、包丁
[思考]
基本:殺し合い? なにそれ美味しいお?
1:こいつが高校生って、マジかお……
2:やらない夫は心強いから合流したいお!
【西園寺日寄子@スーパーダンガンロンパ2】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品
[思考]
基本:気に食わないから殺し合いには乗らない
1:こいつゲロブタと近い臭いがする……!
2:極力誰にも頼らない
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最終更新:2012年12月25日 02:06