ボルガ博士、お許しください!
◇
深夜の山下公園。そこで白衣の老人、ボルガ博士は怒りを燃やしていた。
怒りを向ける相手は自分を
殺し合いに呼んだロン毛――ではなくとある少年と宇宙人である。
ここに来る前ボルガ博士はとある宇宙人改めジュラル星人の手で人間爆弾へと改造された。
彼らの目的は各国の科学者が集うレセプションの場でボルガ博士を爆発させることであり、後一歩の所で目的は達成され
筈だった。
しかしその直前博士はチャージマン研によりレセプション会場から連れ出され、ジュラルの宇宙船へ排出、その衝撃で爆死という最期を迎えた。
と、こう書けば研の取った行動は仕方が無いもののように見えるが、真実は少し違う。
「許さんぞチャージマン研…。貴様がワシを見殺しにしたことはな…!」
博士が人間に化けたジュラル星人に連れ去られる瞬間を研は目撃していた。
にも関わらず救出に向かう所か、映画を観てそのまま帰宅。呑気にテレビを眺めていたのである。
このキチガイ行動には温厚なボルガ博士も腸が煮えくり返っていた。
故に彼は決意した。必ずやチャージマン研に相応の報いを受けさせることを。
――尤もそれは叶わないのだが。
「むっ!?こ、これは」
まずは他の参加者を探そうと歩き出した瞬間急に動きを止めた博士。
いや、止めたのではなく体が勝手に止まったのだ。
身動きができず困惑する彼の耳に乾いた発砲音が響く。同時に胸の辺りが急に熱くなった。
「ガッ!アァ…」
ようやく動けるようになったのも束の間、地面に崩れ落ちてしまう。
焼けるような胸の痛みに悶えながら自分の死が近づいているのを本能的に感じる。
(ワシは、いったい、なんの為に……)
変な宇宙人に改造され、キチガイ
ヒーローに見捨てられ、生き返ったと思えば直ぐに殺される。
いくら何でもこの仕打ちはあんまりではないか。いったい自分は何の為に生きてきたのか。
己の不幸を嘆くもどうやら不幸はまだ続くらしい。
背中にポンッと何かが当たる感触がした。残念ながらそれが何かを考える暇は無かった。
なぜなら彼の上半身はかつて人間爆弾となった時のように吹き飛んでしまったのだから
【ボルガ博士@チャージマン研! 死亡確認】
目覚めよ。実験体C.C.-102
◇
全てが偽りだった。
ルルーシュの双子の弟にしてエデンバイタル教団の異端審問官ロロ・ヴィ・ブリタニア。
そんなものは最初から存在しなかった。
あったのは偽の記憶を植えつけられた哀れな皇帝のお人形。
己が抱く憎悪も、悲しみも、野望も全てが他者の手で造られたもの。
「ふざけるな」
憎い。
何もかもが憎い。
目に見える全てが忌々しい。
俺はロロ・ヴィ・ブリタニア。魔王となるべくして生まれた男だ。
魔王ゼロ、自分の正体を知りつつも陰で嘲笑っていたアーニャ、ユーフェミアの騎士である枢木スザク、その他有象無象の参加者どもとあのロン毛男。
その全てを殺し力を奪い取る。それが済んだら皇帝もナナリーもアリスも教団の連中も皆殺しだ。
「まずはゼロ、貴様の力を頂くぞ」
足元に倒れている老人。彼を殺す際「ジ・アイス」のギアスで動きを止めた。
しかしどういうわけか止めている間疲労が身体に蓄積していた。ロン毛が何か細工をしたのだろうか。
いずれにせよ自分の能力だけでは限界がある。(認めたくはないが)
まずはゼロを殺し魔王の力を手に入れる。その過程で参加者から武器を奪い戦力を整える。
自分の支給品は銃と触れた物を爆発させるステッキ、そしてビデオカメラの三つ。カメラはともかく銃とステッキは当たりだ。
不老不死であるゼロの力が手に入ればこの首輪もどうにかできるだろう。
そしてアーニャ。あの小娘はただでは殺さん。時間をかけて嬲り殺しにしてやらねば気が済まない。
「待っていろ、貴様らの全てを奪い取ってやる」
世界の全てに憎悪を抱き、哀れな人形は歩き出す。今しがた殺した老人のことなど一切気に留めてはいなかった。
【ロロ・ヴィ・ブリタニア@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】
[状態]:疲労(小)
[装備]:ダッチのリボルバー(5/6、予備弾×24)@BLACK LAGOON、エクスプロド・Mのステッキ@魔法少女オブ・ジ・エンド
[道具]:共通支給品一式×2、ビデオカメラ@真夏の夜の淫夢、不明支給品1~3(ボルガ博士)
[思考]
基本:魔王となり全てを殺す
1:ゼロを殺し力を手に入れる
2:参加者を殺し武器を奪う
3:アーニャは嬲り殺しにしてやらねば気が済まん
4:ギアスの不調をどうにかしたい
[備考]
※参戦時期は自身の出生の真実を知った直後。
※ジ・アイス使用時の疲労増加。
※ヴィンセント召喚可能時間10分。最召喚には3時間のインターバル必要。
支給品紹介
【ダッチのリボルバー@BLACK LAGOON】
ロロ・ヴィ・ブリタニアに支給。
ラグーン商会のボス、ダッチが愛用するリボルバー銃。
正式な名称はS&WM29 6インチ。
【エクスプロド・Mのステッキ@魔法少女・オブ・ジ・エンド】
ロロ・ヴィ・ブリタニアに支給。
傘の柄に円柱形のダイナマイトと黒い球体が付いた形をしており、ステッキが触れた対象を爆発させる。
本ロワではある程度押し付けなければ、爆発しないよう制限されている。
【ビデオカメラ@真夏の夜の淫夢】
ロロ・ヴィ・ブリタニアに支給。
偉大なる絶対神GOが使っていた神器。
私たちは永遠なのさ
そう、永遠なのよ
◇
ロロが去り、上半身が吹き飛んだボルガ博士の死体が無残に投げ捨てられているだけの公園。
そこへ一人の少女が訪れた。彼女は血に沈むボルガ博士の下半身を見つけると、恐れることなく近づいた。
「あら、災難だったわね」
ニッコリと微笑みながら告げる銀髪の少女。
彼女の名はグレーテル。
かつて双子の兄と共にとある港湾都市でマフィア相手に虐殺騒ぎを起こした殺し屋だ。
彼女にとってはこの殺し合いは何時もと同じ遊びでしかなく、博士の死体も見慣れた所か見飽きたものだ。
これよりもっと酷いモノは幾つも見てきたし、自分達で作ったりもした。
「それにしても早速楽しんでる人が居るのね。私も早く混ざりたいわ」
この下半身のみの死体を生んだ加害者へ、そしてまだ見ぬ他の参加者との遊びへと想いを馳せるグレーテル。
両手に持った銃を意識しながら恍惚と笑うその顔はまるで天使のようだった。
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康
[装備]:織田信長のショットガン(8/8、予備弾×80)@戦国BASARA
[道具]:共通支給品一式、不明支給品×1(武器ではない)
[思考]
基本:ゲームを楽しむ
1:兄さまを探し一緒に遊ぶ
[備考]
※参戦時期は死亡以前のどこか。
支給品紹介
【織田信長のショットガン@戦国BASARA】
グレーテルに支給。
織田軍大将、織田信長が使用している銃。
明らかに時代を間違った代物だが戦国BASARAではこの程大した驚きにはならない。
最終更新:2016年03月14日 05:42