暗い森の沼辺に少女の姿があった。
と言ってもただの少女ではない。
額からは一本の角を生やし、瞳を爛々と紅く輝かせるそれはアザミという名の鬼であった。
少女が胸中で燃やすのは怒り。
すなわち、大魔王許すまじという想いである。
殺し合いなどという馬鹿げた戯言に己を喚び出し、
そのうえ、生涯の伴侶と定めた少年や、ついでに恋のライバルたちまでをも巻き込んだという事実。
どれ一つをとっても、あの愚昧な王を処断する理由には充分である。
だが、さらに彼女にとって許せぬ事が一つあった。
それは、鬼の宝にして力の源であるアレを盗まれた事。
角に次ぐシンボルを失う事を一族のプライドが許さぬし、
力の源を失ってしまえば山をも崩す鬼の力も半分以下となってしまう。
いや、それ以上に重要なのはただ一つ。
鬼が宝を奪われるという事は、その身全てを相手に捧げるという事。
だからこそ、彼女はあの悪逆非道の王を倒し、彼女の宝――すなわち虎柄のパンツを奪い返さねばならぬのだ。
その誓いとともに少女は、短いスカートを翻し駆け出す。
露出部に当たる夜気に心許なさを感じながらも、彼女の心は常に熱いままであった。
【1日目/深夜/B-1・森林 沼地】
【アザミ(恋愛系2・ヒロイン)@恋愛系漫画2】
[状態]健康
[服装]セーラー服、ぱんつはいてない
[装備]なし
[道具]基本支給品、本人確認済み支給品1~3
[思考]基本:大魔王許すまじ
1:自分のパンツを奪い返す
2:生涯の伴侶が心配
3:ライバルたちも一応心配
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最終更新:2010年01月02日 12:41