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『オープニング』

 最近は箱庭スレで恙無い生活を送っている私ですが、一つ懸案事項があったりします。
 そうです。
これ以上作者ことラブラブさんのキャラが投入されたら私は空気になってしまう可能性が高いのです。
 それだけは回避しないと私的に大変危険なのです。
 ゆゆるちゃんやロリトシュラー……もとい、ハルトシュラーさんに人気を食われてしまうのです。
 ええ、ぱっくりと。
 そんな訳で。
 邪魔になりそうなキャラを間引く為に、流行り(?)のロワを開催することにしました。
 勿論乱立ロワではありません。
 過疎っているスレを再利用なのです。エコロジー万歳。

 ■■■

 パロロワは楽しいので、妖精さんも張り切って頑張ってくれました。
 オープニングに相応しい妖しげな洋館を作ってくれました。
 見てください。このゴージャスなシャンデリア。
 更にゴシックバロック調の私の彫像や絵画ですよ。
 もはや立派な洋館……と言うよりは悪魔城です。若本チックなドラキュラが出てきそうです。
 あまりにも立派なので、島ではなくて洋館改め悪魔城を舞台にして他のロワと差別化を謀ろうと思います。
 ええ、島だと管理が面倒臭いからではありません。
 後発のロワとして他と差別化を謀らなければならないのです。
 そういう運命なのです。
 更に当然のごとく制限なんて不粋な物はありません。
 やっぱり特殊能力はキャラの個性ですので。


 ――場所は代わり、祈祷亡き礼拝堂――
 ステンドグラスに描かれた私を模したマリア様が慈愛を振り蒔いて荘厳な雰囲気を醸し出しています。
 妖精さんに連れて来られた参加者達が状況を理解出来ずにザワザワとざわめいています。

「お集まりの皆さん、このご多忙の中よくぞお越し頂きました。この城の城主としてお礼を申し上げます」

 妖精さんが持っているカンペを読み上げると、ブーイングの嵐が飛んできました。
「時は金なり! オマエ、皆に謝っとけ!」

「●●なフェアリー・テールのクセに偉そうなのは生意気なのだわ!」

「コロボックル殿……いくら季節の変わり目だといっても……これは酷すぎるのであります」

「シャクシャインおなかすいたー」

 しかも身内のブーイングが一際大きいです。

「君達、やめたまえ! ああっ、ボクには人の愛が感じられない!」


 ビターさんがフォローしてくれているみたいなのですが、主催者としてのプライドが傷つけられてしまいました。
 まだ開始前だというのに、ガラスみたいに綺麗で脆い私の心はボロボロです。
 泣きそうですが我慢です。主催者はこんな事で挫けたらいけないのです。

「み、みなしゃんにはころち合いをしてもらいましゅ」

 ……慣れない事をするものではありませんね。焦ってしまい噛んでしまいました。
 冷たい視線と冷笑が絶対零度となって私を襲って来ますが、我慢です。
 主催者には忍耐力が必要なのです。いま私が決めました。
 コホンと咳払いをして、じいっと参加者を見回して砕け散った威厳の欠片を広い集めます。
「――皆さんには殺し合いをして貰います。なにか言いたい事がある人はいらっしゃいましたら挙手をお願いします」

 予想通り手を挙げる人がいました。悔しい事に全員です。
 妖精さん達もきゃいきゃい言いながら手を挙げているので後で折檻です。

「ええ、皆さんのお気持ちは重々理解しています。ですが、運が悪かったと諦めてください」

 こういう時には司会としての仕切りの能力が問われます。
 因みに。
 私はアクシデントは『なかった事』にして進めるタイプだったりします。

「皆さんには首にはお洒落な首輪をして貰っていますけど、それには妖精さん特製の爆弾がついてます」

 参加者の方々は私の言葉に、一斉に首輪を確認しました。
 良いですね。この光景。優越感に浸れます。

「言っておきますが、外すとドカンときますのでお気をつけ下さい」

 ザワザワと静かにさざ波のみたいにざわめく参加者の方々の生殺与奪の権をもっていると、試したくなるのが人情です。
 つまり、見せしめですね。

 ど・れ・に・し・よ・う・か・な……。
 ぴーぴーががー、ぴーががー。

 あまりにも五月蝿いのでレトロなブリキの玩具な外見の安藤ロイド君に決めました。
 スイッチポンでボン。
 破裂音がすると、安藤君はスクラップになってしまいました。
 怖いですね。だけど、反応が薄いのが悔しいです。
 流石に安藤君は知名度が低すぎました。
 仕方ないのでもう一人。

「終わりのノブナガはこれくらいじゃビビらないんだぜ!」

 空気を読んでくれたのはノブナガさんでした。わーい。嬉しくなってしまいました。


 スイッチポンでボン。
 今度は成功です。爆ぜた頭部が飛び散り、首から噴水みたいに血がぴゅーって噴き上がりました。
 参加者の皆さんは顔を恐怖に歪めています。
 私は確信しました。
 血が恐怖を呼び、恐怖は支配へと繋がるのです。
 つまり! 私はヒエラルキーの頂点にたったのです!
 感慨ひとしおです。やっとロワらしくなりました。

「これからの予定ですが、皆さんに武器とか当座の食料、地図とか名簿を配布します。その後、ランダムにこの悪魔城の何処かに飛んで貰います」

 私がビシッと指差した先には、妖精さん謹製の空間転移装置があります。
 妖精さん達は支給品を配りながらエヘンと胸を張りますが、誰も褒めてあげません。
 かわいそうですね、ええ、かわいそうですとも。
 フォローしてあげたいのですが、主催者として公私の分別をつけなくてはならないのでスルーします。

「言い忘れましたが、優勝者には願いを叶える権利をプレゼントします」

「つまり。
それはガンダムSEED劇場版の公開でもよろしいのでしょうか。
でないと、私が風化してしまいます」

 私とキャラがかぶり気味のラクス・クラインさんがニコニコ笑っています。

「ええ、勿論です。見事貴女が優勝したら、その夢を叶えます」

 自信を込めた言葉にラクスさんは納得してくれました。
 口から出任せで納得させるのも主催者の力量です。
 ハッキリと言いうとそれは無理です。
 中止になったと噂のガンダムSEEDの劇場版公開は私の魔法では無理です。
 こんな事になるなら見せしめはラクスさんにしておけば良かったと後悔してしまいます。
 ですが、ラクスさんの扱いが悪いと荒しが湧くのが某所での定説です。
 見せしめを追加したくなりますがぐっと堪えるのがデキる主催者です。

 しーんと静まり返りましたので、進行を進めます。

「後の細かいルールは支給品を入れたデイパックにロワの栞を入れたのでそちらを読んでください」

 ぐるりと参加者の方々を見回しても返事がありません。元気な返事は大切です。
 多分、声が出なくなるほど怖いのでしょう、私が。
 ちょっと気にかかりますが、思い込みが激しい私ですのでさらっと流します。


 カンペを持った妖精さんが煽るようにカンペを振るので、時頃合いみたいです。

「それでは、バトルロワイアルの開催です。皆さん、頑張って夢を叶えてください」
 もっとも。
 大事な事なのでもう一度言います。
 箱庭スレ出場と劇場版ガンダムSEEDの公開は私の都合により無理です。

――to be continued on the next time.

【一日目・深夜・祈祷亡き礼拝堂】
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最終更新:2009年04月18日 20:58
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