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『宴』

 ――時計塔前広間。
 城内に時を告げる大時計の駆動音が響いている。
 至る所に設置された燭台が、一人の少女の姿を映し出していた。
 しなやかさと強さを併せ持つ虎の雰囲気を纏った少女の名は、朝敵のアイズと言う。
 澄んだ瞳はただひたすら前を向いていた。
 そう。彼女が見据えているのは、バトルロワイアルというゲームの優勝である。
 道徳的な嫌悪感は彼女にはない。
 幕末から明治に掛けて行われた戊辰戦争において着せられた朝敵という汚名を晴らす事が、彼女にとって第一なのだ。
 それこそが彼女の悲願であり、生きる目的である。
 彼女に流れる忠義の烈士の血潮がそうさせるのだ。
 ――それは誰にも否定できない。
 アイズは獲物を探す獣のように、周囲の気配を察しながら足音を立てずに進む。
 時計の駆動音に混じった剣撃の音を聞き取り、息を潜めてそちらに向かった。

「自由・平等・博愛! 祖国の為に!」

「ハプスブルグ帝国の再興の為に!」

 戦っているの軍服を纏った一組の男女。
 男はフリードリッヒ。オーストリアの魔法兵で、女はシャルロット。フランスの魔法兵である。
 幸か不幸か、どちらも共に今は亡き国家に忠誠を誓う人間である。
 更に、複雑怪奇なヨーロッパの歴史の影響か、激しく仲が悪い。
 お互いに不倶戴天の敵であるが故に、信じる道の為に、命を賭して戦っているのだ。
 フリードリッヒの魔法は歴代のハプスブルグ帝国の皇帝を召喚する“高貴なる血脈”であり、暗殺を旨とする暗殺天使”を魔法とするシャルロットを圧倒している。
 アイズが手を下すまでもなく、勝敗は決している。つまり、シャルロットの負けだ。
 このままフリードリッヒが疲弊するのを待ち、止めをさすのがアイズが取るべき手段であるのだが、アイズにはそれが出来なかった。
 アイズに流れる熱き血潮が、それを否定したのだ。

「我が身に流れる血潮よ! 無念の内に倒れた先達よ、照覧あれ! ――見よ、会津若松城が赤く燃えているっ!」

 魂の言霊、即ち呪文詠唱を終えると、アイズの身体に異変が起きた。

 肉体が膨張し、身体中から白銀と黒の毛が生え、四つん這いとなる。

「私の魔法――白虎態をとくと見よ! がおーっ!」

 突然の闖入者、巨大な白虎と化したアイズの乱入に、フリードリッヒとシャルロットは言葉と色を失い――戦闘を、忘れた。


「帝国の主達よ、行くのですっ!」
 シャルロットよりも一足先に我に返ったフリードリッヒは召喚したハプスブルグ皇帝を全てアイズに向かわせる。
 ――が。
 圧倒的な獣の前に、爪牙で切り裂かれ――生きながらに●われた。
 赤い血潮で口元を濡らし、紅い瞳を爛々と耀かせるアイズは鋭い牙で骨を噛み砕き、肉を●●する。
 生きながらに●われる苦痛を与えられた歴代のハプスブルグ皇帝は、安らかに死ぬ事を許されずに、呻き声をあげるしか出来ない。
 ――地獄絵図。そう、正に地獄絵図だ。
 アイズは歴代のハプスブルグ皇帝だけでは飽き足らず、フリードリッヒとシャルロットに獣の本能を顕にした瞳でねめつけた。

「こ、この化け物めっ!」

 仇を取らんとばかりにガムシャラに駆けたフリードリッヒを屠り、半狂乱になりながら、腰を抜かして、果てには失禁したシャルロットを――。

 アイズは●った。●い散らかした。
 肉片、骨片、臓物を四散させながら、二人は生きたまま、新鮮なまま●われた。
 その泣き声、悲鳴は大時計の駆動音をかき消す程大きく、そして、悲しいものだった。

「がおー、がおがおがおーん」

【一日目・深夜/時計塔前広場】

【朝敵のアイズ@魔法少女軍事系】

[状態]:健康・満腹・白虎モード
[装備]:すっぽんぽーん
[道具]:基本支給品一式、不明支給品(未確認)
[思考]
基本方針:優勝してお家再興。
1:がおがおーん(意訳不可能)

※近くにフリードリッヒとシャルロットの支給品がありますが、使い物にはなりません。
満腹になったのでそのうち白虎モードは解けますが、来ていた服が破れてしまったのですっぽんぽーんです。

返り血をタップリ浴びたので血まみれです。


【フリードリッヒさん@魔法少女軍事系、シャルロットさん@魔法少女軍事系死亡確認】

残り15人+1匹?

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最終更新:2009年04月18日 21:01
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