83話「第二回放送(個人趣味ロワ)」
正午12時、会場に再び大音量のサイレンが鳴り響く。
そして、主催者
セイファートによる第二回目の放送が始まる。
『はーいお昼になりましたー。セイファートでーす。
いやあこの6時間でまた随分と人が減ったねぇ。
うーん特に言う事も無いからちゃっちゃと行くよ。
まず禁止エリアね。えーと一時間後の午後1時から、F-1、E-2、D-5、G-5、F-4ね。
じゃあ次はいよいよ死んだ人の発表よー。
以上22人! これで残りは6人ね! いよいよ大詰めって感じ!?
それじゃ今生き残ってる、えーと、
伊賀榛名さん、ノーチラスさん、須田恭也さん、
早野正昭さん、フラウさん、
レイ・ブランチャードさん。
後もう一息だから、頑張ってねー。
じゃ、さよならー』
セイファートからの伝言が終わると同時に、再びサイレンが鳴り響き、
放送が終了した。
「セイファート様」
「ん? どしたの?
ヴェルガー」
放送終了後、モニタールームの特設の席で資料に目を通しているセイファートに、
巨大な白い狼でありセイファートの側近、ヴェルガーが近付く。
「現在生き残っている6名なんですが、
全員エリアD-2のホテルに集結したまま動きません。
約二名程、ほとんど何も喋っていない者もおりますが……」
この
殺し合いで現在生存している6人。
その全員が一ヶ所に集まったまま何の動きも無い。
しかも全く会話も何もしない者が約二名。
何かあるのではとヴェルガーがセイファートに進言したのだ。
「……確かにね。もしかしたら何かつまらない事でもやってるかもしれないわね」
セイファートの言う「つまらない事」とは、要するに脱出手段の模索。
バトルロワイアルを管理する運営コンピューターに対してのハッキング、
或いは首輪の解除方法の模索の事を指す。
「…何か対策を打たれた方が……」
「ヴェルガー」
「はい?」
「確か、残ってる人全員、一ヶ所に集まってるのよね?」
「……そうです」
席から立ち上がり、エリアD-2のホテルの上面図、
そしてホテル内部に6個の参加者を示す丸い点が表示されたモニターを見ながら、
セイファートは牙が見える程口を歪め、笑みを浮かべる。
「生き残っているのは自分達だけって状況になったら…。
どういう行動を取るかしらね。それでも変わらず脱出を目指すのか。
或いは、うふふふ……」
「……」
殺し合いはいよいよ終幕に近付こうとしている。
どのような結末が生存者達を待ち受けるのか。
その答えは、もうすぐ出るかもしれない。
【現時点での生存者 6人】
最終更新:2010年05月11日 00:35