47話 妄想だけならタダ
もうすっかり外も明るくなり、今隠れている使われていない倉庫の窓から
差し込む日の光も段々と強くなってきている。
もうすぐ夜明けだ。第一回目の放送の時間も近い。
俺はツルハシを持った男から逃れた後、湖に辿り着き、
そこから北上した先の市街地にあった倉庫の中に身を潜めていた。
身体がなまじ大きいし、翼や尻尾もあるから普通の民家に入るのは何かと苦労するからなぁ。
端っこに捨てられていたカビ臭い絨毯をコンクリートの床の上に敷き、
その上で横になりながら、放送の時間を待つ。
他参加者を探すのは放送を聞いてからでも遅くはないはずだ。
未だ一人の参加者も殺せてはいないがきっと他にやる気になっている奴が
殺したりして人数は確実に減っていると思う。
俺の武器であるグレネードランチャー、H&K HK69は強力な炸裂弾を発射するけど、
弾速が遅いため着弾点を見切られ避けられるという危険があるのが、
数時間前のツルハシ男との戦いで分かった。
残りの弾数もそうだけど、これはもっとよく使い所を考えないといかんね。
それにしても暇だ。そろそろ腹も減ってきたし、飯にでもするか。
俺は自分のデイパックの中から食糧を取り出した。
コンビニおにぎりとか
サンドイッチとかそういう物がほとんどだな。
一々包装空けるのが面倒臭いけど仕方ない。
いただきまーす。
数分後。とりあえず食事は終えたけどちょっと問題が起きた。
食糧は三日分はあるらしいけど、既に一回の食事で一日分食べてしまった。
俺は飛竜だから、人間とは物を食べる量が違うんだけど…しまった。
もっと考えて食べるべきだった。
まぁ食べてしまった物は仕方ないとして、とりあえず食事も済ませたしな。
何か暇潰し…………そうだ、ご主人の事を思い浮かべて…………。
いいよね? 誰も見てないし、いつ死ぬかも分からないから抜ける時に抜かないと。
この考え方はおかしいなんて言わせないからな。
俺は壁に背を預け右手で自身を握り締め、軽く手を上下に動かして固くしてあげた。
そして目を閉じて妄想に耽る。
過去、何度こうして自分の厩舎でご主人と色々あんな事やこんな事をする妄想をして、
自分を慰めてきた事か。
俺のご主人は青い髪を持った、とてもグラマーな美女。
冷静沈着、真面目、おまけに剣術、銃の腕前も最高、頭もいいという、
もう言ってしまえばとてもいい女。
それでいて俺の事をまるで本当の家族のように接してくれる。
本当に俺はあの人のためなら死んでもいいとも思える。
その忠誠心は、今では恋愛感情へと変貌しつつあった。いや、もうしているかもしれない。
だから、俺は何としてもこの
殺し合いに優勝してご主人の元へ帰りたい。
「はぁ…はぁ…」
脳内の妄想を糧に俺は快感を得、息も荒くなってくる。
(以下の会話文は正悳の妄想です)
「ご主人……俺のこれ、しゃぶって下さい……」
「むぅ…正悳、デカいな……だがやるだけやってみるか。むぐ……」
「あああ……いい……もっと舌を絡ませて下さいぃ……」
「んっ………ほ、ほうは?(こ、こうか?)」
「あ、ああぁあああ、んっ、あ……そうです…はぁ…気持ちいい……」
「俺もご主人のここ、舐めてあげます…」
「は、初めてだからな、手加減してくれ」
「はい、じゃあ……」
「くっ……ああっ、あん……し、舌が、ザラザラしててっ、ううっ……」
「気持ちいい、ですか?」
「あ、ああ…ううんっ、ひっ、ひゃんっ…」
「正悳…いいぞ、来い」
「いきますっ、ご主人!」
「ぐ……う、あ、あ」
「だ、大丈夫ですかご主人、痛いですか!?」
「大丈夫だ、そのまま一気に入れろ…さぁ…!」
「……はい。ぐ、ぐあ、ウウウウウウウウウウウウウウッ!!」
「あぁぁぁあああああぁああああああぁぁああーーーーーッ!!!」
「ご主人! ご主人! 俺、もう!」
「ハァ、ハァ、いいぞ、正悳! 遠慮するな! 出せ!」
「ご主人! ご主人ごしゅじん!! あ、ガアアアアアアアア!!!」
(ここから現実のターン)
「~~~~ッ!!」
妄想の中では思い切り絶叫して果てたが、現実のこっちでは、
大声を出すのは自殺行為なので必死に声を押し殺しながら果てた。
俺自身から放たれた大量のミルクは3メートル程先まで飛び散った。
凄い量だ、緊張感のある状況下だけにいつも以上に興奮したのかな。
「ふぅ、気持ち良かった……」
絨毯の端で息子を掃除し、少し疲れたので仰向けに寝転がった。
…妄想の中の事を本当にご主人とやりたいなぁ。
もう無理かもしれないけど。
【一日目早朝/B-5市街地:南部空き倉庫】
【大宮正悳@オリキャラ】
[状態]:左脇腹に打撲、口が血塗れ、脱力感
[装備]:H&K HK69(0/1)
[持物]:基本支給品一式(食糧半分消費)、40mm榴弾(5)
[思考]:
0:元の世界に帰るために、優勝する。
1:放送を待ち、放送を聞いた後行動を再会する。
2:他参加者を見付けたら容赦なく殺す。
※
高野雅行、ムシャ(どちらも名前は知らない)のおおよその容姿を記憶しました。
B-5市街地:南部空き倉庫の床の一部に白い液が飛び散っています。
最終更新:2010年08月19日 01:09