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ゼロのぽややん ~プロローグ~ - (2007/08/09 (木) 10:36:51) の編集履歴(バックアップ)
「あの娘は……そんな事は言わない」
右手を軽く横に振る。
「ヒィ…」
悲鳴を上げる間もなく、女が血の海に沈む。
その様を、感情の凍りついた様な冷めた瞳が見ていた。
またその瞳の色が、より寒々しい印象を与える。
「いけない、またやっちゃった」
これで何人目だろうか。
あの娘と同じ姿、同じ声のものを見つけては周りに置いた。
何百、何千と、正直、正確な数など覚えていない。
右手を軽く横に振る。
「ヒィ…」
悲鳴を上げる間もなく、女が血の海に沈む。
その様を、感情の凍りついた様な冷めた瞳が見ていた。
またその瞳の色が、より寒々しい印象を与える。
「いけない、またやっちゃった」
これで何人目だろうか。
あの娘と同じ姿、同じ声のものを見つけては周りに置いた。
何百、何千と、正直、正確な数など覚えていない。
でもだめだった。
数が増えれば、増えるほど違った所が目につきいらだちも増す。
あまりの粗悪さに、無意識のうちに壊してしまう。
「どうしてこうなちゃったのかな」
あの娘の望みはこの世界を救う事。
だから、あの娘がいなくなってからも、あの娘の想いをかなえるためにがんばった。
気がつけば、仲間は一人また一人と減り、世界を救った時には自分独りしかいなかった。
ついでに魔王なんて呼ばれるようにもなっていたが、そんな事はどうでもいい。
「なんか疲れちゃったな」
そんな時だった。
目の前に鏡が現れたのは。
あまりの粗悪さに、無意識のうちに壊してしまう。
「どうしてこうなちゃったのかな」
あの娘の望みはこの世界を救う事。
だから、あの娘がいなくなってからも、あの娘の想いをかなえるためにがんばった。
気がつけば、仲間は一人また一人と減り、世界を救った時には自分独りしかいなかった。
ついでに魔王なんて呼ばれるようにもなっていたが、そんな事はどうでもいい。
「なんか疲れちゃったな」
そんな時だった。
目の前に鏡が現れたのは。
ゼロのぽややん ~プロローグ~
「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよ! 神聖で美しく、そして、強力な使い魔よ!
わたしは心より求め、訴えるわ……我が導きに、答えなさいッ!!」
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはありったけの力で叫ぶと、杖を振り下ろした。
直後に起こる大爆発。
わたしは心より求め、訴えるわ……我が導きに、答えなさいッ!!」
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはありったけの力で叫ぶと、杖を振り下ろした。
直後に起こる大爆発。
鏡に触れたとたん世界が一変した。
爆発直後のような煙が辺りを覆い、視界を奪う。
「やれやれ、またテロか」
毒づきながらも、油断無く周りの気配を探す。
『な、バカな!?』
信じられないことに、囲まれていた。それもかなりの多人数にだ。
今の今までそれに気づかなかったなんて……。
だが、さいわい殺気は感じられない。
数の利に油断しているといったところか? ……ならば!
すぐ近くに感じた気配めがけて跳びかかる。生きた人間は盾には最適だ。
「!!」
悲鳴が聞こえる。
女か。なおの事都合がいい。
声からの一瞬の判断で悟る。掴みかかろうとした次の瞬間、視界が晴れた。
「ま、舞!?」
爆発直後のような煙が辺りを覆い、視界を奪う。
「やれやれ、またテロか」
毒づきながらも、油断無く周りの気配を探す。
『な、バカな!?』
信じられないことに、囲まれていた。それもかなりの多人数にだ。
今の今までそれに気づかなかったなんて……。
だが、さいわい殺気は感じられない。
数の利に油断しているといったところか? ……ならば!
すぐ近くに感じた気配めがけて跳びかかる。生きた人間は盾には最適だ。
「!!」
悲鳴が聞こえる。
女か。なおの事都合がいい。
声からの一瞬の判断で悟る。掴みかかろうとした次の瞬間、視界が晴れた。
「ま、舞!?」
「キャッッ!!」
ルイズは爆発の煙から現れた人影に襲われ思わず悲鳴を上げていた。
まさか自分が襲われるなどまったく予期していなかったせいで、何もすることができない。
思わず目をつぶる。
「!?」
「えっ?」
どこの言葉だろうか?
なぜか呼ばれたような気がして、恐る恐る目を開けると、自分に右手を伸ばしたまま硬直している男の姿が映った。
その髪の色は黒すぎて、青く見える。
ルイズは爆発の煙から現れた人影に襲われ思わず悲鳴を上げていた。
まさか自分が襲われるなどまったく予期していなかったせいで、何もすることができない。
思わず目をつぶる。
「!?」
「えっ?」
どこの言葉だろうか?
なぜか呼ばれたような気がして、恐る恐る目を開けると、自分に右手を伸ばしたまま硬直している男の姿が映った。
その髪の色は黒すぎて、青く見える。
驚きで見開かれる瞳は正真正銘、青色だった。
それが虚無の魔法使いと、青の使い魔との最初の出会いだった。