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コンバット越前ゼロカスタム-5 - (2007/07/28 (土) 23:27:05) のソース
青銅のギーシュことギーシュ・ド・グラモンは地平線が見えるような平原に 一人でつっ立っていた。近くには何故かイスが置いてありそこには太り気味の少年が座っている。 僕はこんな所にはいなかったのだがどうしてこんな所に。それに太った少年は 何故か顔を恥ずかしそうに赤らめている。うげえ、キモい。 「やあギーシュ。こんな所で会うなんて奇遇だね。」 「あ、ああ…奇遇だね。」 「いやになっちゃうよ。律儀に死亡フラグ踏んじゃったのがいけなかったのかな。」 「あ~…んんっ!えっと、キミは、誰?」 「ひどいよギーシュ!僕だよ!マリコルヌだよ!忘れたのかい!?」 よく思い出せない。 「キミまで僕の事を忘れるなんて。僕は、僕はずっと君の事を思っていたんだ…」 マリコルヌは立ち上がりいきなり自分が着ていた服を脱ぎ捨て全裸になった。目が腐るゥゥ! 「な!キミは一体何を考えてるんだ!!そういう趣味は僕にはないぞぉ!すぐにやめたまえ!」 「さあギーシュ。本当のキミの姿が僕は見たい。これでやっとキミと素直に愛し合える…」 「やめろ…近寄るなぁ!僕のほうに近寄るなああ!あ、駄目ぇ!誰か助けてーーーーーー!!」 「レッツ!ジョインツッ!!」 アッー! 「うわあああーーーーーーーーーーーーーー!!!」 ガバッ!!とギーシュは布団から起き上がる。近くにはいきなり大声を出して起き上がったギーシュに びっくりしていたモンモランシーがいた。ここは僕の部屋? 「夢………夢か…ハハハ…よ、よかったぁ~貞操は守ったぞぉ~。」 「ギーシュ!あなた自分の名前ちゃんと呼べる?私は誰だか覚えてる!?」 「何をおかしな事言ってるんだい。僕はギーシュ。ギーシュ・ド・グラモン。そしてキミは僕の 愛しの花。モンモランシーじゃないか。変なことを言うんだねキミは。」 「ギーシュ!やっと、元に戻ったのね。ギーシュ!…ギ~~~シュゥゥゥ!!」 強烈なハグを受けてベットに倒れこんだ。一体何があったというのか。 「それで、アナタは3日近く変になっちゃってたのよ。でもホントによかった。元に戻ってくれて。」 モンモランシーに説明を受けて僕は何が起きていたのかやっと思い出せた。僕は二股している事を メイドが香水を拾った事で判明してしまいその責任をメイドに取らせて部屋に連れ込みグヘヘな事をしようとしたけど 変なバケモノに追いかけられて。ルイズと決闘するはずだったのになぜかあのバケモノと決闘して僕は… 一連の事は思い出せたけどどうやって敗北したか思い出せない。というより思い出そうとすると頭のトラウマ安全装置が 発動して思い出せない。思い出さないほうが吉である。 「それでモンモランシー。僕がおかしくなっていた三日間に何か変わった事はなかったかい?」 「特にないけど。ああ、生徒の一人が行方不明になっちゃって、確かなんていったかしら。あの小太りの。」 「……まさかマリコルヌとか言う奴じゃ…」 「ああそうそう。そのマリコルヌって奴の行方がわからなくなっているのよ。まあどうでもいい事だけどね。」 草原でのマリコルヌの笑顔を思い出したギーシュは。マリコルヌがいなくなった事に心の底から歓喜した。 ギーシュの事はこれ位にしておいて次に行こう。こちらは主人公ことコンバット越前。 今はドラゴンの背中に乗って街に向かって気持ちよく飛んでいる最中である。さて何でこんな事になっているのか。 昨日の夜。越前は「もっとこの世界の事が知りたいんだぜ!どこか連れて行ってほしいんだぜ」 とルイズに腕を高速回転させて駄々をこねたのだが「いやよアンタ一人で行きなさい!」って返されたので 移動手段のない越前はそれで会話終了。しょぼくれた越前は部屋を窓から飛び出して学園の広場の隅っこに一人体育座りしていた。 そんな越前を木に隠れながらコソコソと覗く青髪が一つ。じ~っとこちらを見ている。 青い髪の少女はしょぼくれて座っている越前をなぜか顔を赤らめてじっと見つめていた。 「こらこらぁ。こんな夜遅くに歩き回ってぇ。子供はもう寝る時間だぜぇ?そんな目されても今の俺にはぁ何もできないぜ。」 「かわいい……その喋り方……おもしろい…」 「へ?」 少女のつぶやきにさすがの越前もビックリしたのかすっとんきょんな声を上げた。 「私は、あなたの力になりたい。」 越前は先ほどの話を少女に話すと少女は喜んで「私の竜で連れて行ってあげる」といってくれた。 捨てる神もいれば拾う神もいるものだ。 「キミはなぁんてイイ子なんだぁ!俺は越前康介。コンバット越前って呼んでくれ!いつでも力になるぅぜぇ!」 「私は…タバサ。」 タバサ的には越前はかわいい(ペット的に)部類に入るらしい。よかったね越前! とまあこんなハートフルゥ?ストーリーがあったのだ。せっかくだから、越前は街に連れて行ってもらっている。 青髪の少女ことタバサの使い魔シルフィードの背中に乗っているのは越前、タバサ、キュルケ。ルイズの4人。 タバサと越前はなんだか楽しそうだが残りの二人のレディはどうやらあまり楽しそうに見えない。 むしろ機嫌があまりよろしくないらしく顔に血管が浮き出てピクピクしていた。 「このバカポリゴンったら。いつの間にタバサと仲良くなってんのよ。それに キュルケ!なんでアンタまでついて来てるのよっ!」 「そんな事アンタが言えたギリじゃないでしょうに。アンタこそなんでついて来てるのよ。」 「このポリゴンは私の使い魔なのよ!ご主人様がついていなくてどうするの!アンタは何? まさか今度は越前に惚れたとかじゃないでしょうね!人外でもお構いなしなのね!」 「私だって少なくとも人間を選ぶわよ!べ、別にルイズが心配でついてきたからじゃないんだからねっ! 私はタバサが心配で着いてきたんだから勘違いしないでよねっ!」 このキュルケ。実にツンデレである。 「あの二人はぁいっつもああなのかい?」 「いつもそう。気にしなくていい。」 やっと着いたぜトリステイン城下街。 今日この街に来た目的は一つ。越前に新しい武器を買ってあげることである。 ちなみに先ほどの飛行中にタバサによって決定した。 「別に俺は銃があるからいらないんだぜ?」 「銃だけでは対処しきれない事もきっとある。私が買ってあげる。」 「ちょっと!人の使い魔に何勝手に物あげてんのよ。ご主人様である私が買ってあげるわよ!」 「…お金は?」 「……忘れたわ。いいわよ好きにしなさい!フーンだ!」 ドジっ子なルイズはお金を忘れていたために買ってあげることができなかった。ドンマイ。 (なんか使い魔の主導権を持っていかれている気がしてならないわ。あ~~~イライラするうう!) 汚い路地を抜けて緑の土管をくぐりヨッ○ーに出会い人食い花に噛み付かれそうになりながらもやっと武器屋にたどり着く事ができた。 「ハア、ハア。なんでこんな場所に武器屋移動してるのよぉ!!」 そこに現れたのは武器屋と呼ぶにはあまりにも場違いな、某クッ○城にくりそつな建物がそびえていた。 「さあ行くわよ!これが最終決戦よ!!!」 ノリノリなルイズは勢いよく扉を開いた。。 「へい、らっしゃい。」 店の中はいたって普通の武器屋。 「へ?何で中は普通なの!?外見の城は一体なんだったのよ!それに来るまでのあの土管とか人食い花とか。」 「?何を言ってるんだぜ?路地から普通に入っていったじゃぁないか。変な子だなぁ」 「何おバカなこと言ってるのよ。アンタ頭大丈夫?」 みんなかわいそうな人を見る目でルイズを見ている。 「………知障」 「ぬわんですってぇぇ!このチビッ子ぉぉぉ!!」 「……アナタも大して変わらない。チビッ子知障。」 「ちょ、ちょっとアンタ達!いい加減にしなさい!」 タバサの毒舌にルイズもキレたのか杖を抜いて臨戦態勢である。 困った店主とキュルケを尻目にルイズVSタバサの戦いが始まろうとしていた。 ちなみにさっきルイズが体験した事はすべて本人の気のせいである。気のせいったら気のせい。 「やめてくだせぇぇ!!!店内で暴れないで~~~~!!!やめちぇ~~!!」 「喰らいなさい!」 「ぐほお!」 「狙いが甘い。エアハンマー!」 「ふぐぁぁぁ!!」 ちゅど~ん!ぼか~ん!いやん!あふん! タバサとルイズの残虐非道な攻撃によって店と越前は見るも無残な姿にコーディネートされていく。 あまりにも無残な店の内部を見て店主は気を失って倒れている。 「アンタ達!!やめなさーーーーい!一体何やってるのよ!キャ!」 ヒョイ ドグシャ! 「ぐほあああ!!な、なんで俺を盾に……」 「ご、ごめんなさい。せっかくだから、私はあなたを盾に使うわ。」 「もう…既に使ってる……ぜ。オゥノゥ…」 店を全壊させてやっと落ち着いた二人は周りを見回した。破壊の限りを尽くしてしまっている。 ( ( ヤッベーー!さすがにこれはやりすぎた。逃げるしかないようね! ) ) 二人ともすばやくその場からバビューン!とブースト全開で逃げ出した。 「あ、ちょっと二人とも待ちなさーい!」 ここはシルフィードの背中。上空である。ボコボコに店と越前を破壊してしまって せっかくだから、みんな逃げてきたのだ。タバサは越前を巻き込んでしまったためかキュルケにしか 分からない範囲でシュンとしている。 「ごめんなさい。痛くない?」 「平気だぜ。時間がたてば治るぜ。」 ほぼ全弾ルイズとタバサの両者の放った魔法を喰らったからだろう。血塗れで大丈夫といわれても説得力はない。 心配そうなタバサを気遣って元気さをアピールするために越前はグルグル腕を回す。あ、ちょっと痛い。 「ん?アンタその手に何もってるのよ。アーー!アンタさっきの武器屋から剣パクってきたわね!」 ルイズも店を破壊してしまったのだから人のことはまったく言えない。 越前の手には結構大型の剣が鞘に収められる形で握られている。越前も完全に開き直っているのか 手に持った剣を嬉しそうにまわして剣を鞘から抜いた。 「せっかくだから、俺はこの剣を抜くぜ。」 「おめえら暴れすぎだ!!さっきは俺まで壊れる所だったじゃねえか!」 「「「「誰?」」」」 「俺だよ俺!俺俺!こいつの手にある剣!」 「インテリジェンスソード?」 「そうだよおじょーちゃん。俺は歴史あるインテリジェンスソード。デルフリンガー様だ。」 「しゃべる剣かぁ。ホントにファンタジーでクレイジーだぜ!」 越前がよく分からない事を言っているが気にしない。剣を持つと手のルーンはカラータイマーの如く光り輝く。 「ほほう。おでれーた。お前『使い手』か。にしても今度の使い手は変な奴だぜ。まあよろしくな相棒」 「こちらこそよろしくだぜ。俺は越前康介。コンバット越前って呼んでくれ。」 こうして越前はインテリジェンスソード・デルフリンガーを手に入れた。