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  • とある魔術の使い魔と主-48

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

とある魔術の使い魔と主-48

最終更新:2009年10月11日 16:09

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 学園都市では雨が降っていた。


「あぅぅ……。やっぱり繋がらないのですよー」
 とある学校の教員室で、身長百三五センチの小学生体型の女の子が、ため息を吐きながら受話器を戻した。
 月詠小萌。事情を知らない人にとっては嘘だろうと思ってしまうが、なんと教師であるうえに上条当麻の担任であるのだ。

 その、上条当麻がいない。

 確かに、小萌先生も彼の性格と体質を理解している。それでも、無断欠勤をした事は一度もなかった。
 少し不安になって、彼の自宅と携帯電話に何回か連絡を入れたが音沙汰なし。
 それがますます小萌先生を不安に陥れさせた。
 当麻の家には白いシスターちゃんが居座っている。多少機械音痴なのだが、電話に出るという行為ぐらいは知っているはず。
 しかし、繋がらない。
 それは、彼女も当麻と同じように行方がわからないという事を示している。
 土御門元春も同じようにいないのだが、それは今回に限ってという事ではないのでまだ安心できる(といっても不安なのには変わりはないが)。
 かといって、通常授業もあるので捜しに行けないし、警備員に頼みたくてもまだ事件と決まっていないので気が引ける。
「もう……一体どうすればいいのでしょうかー」
 ドバーと、小さい体を目一杯机に預ける。周りに置いてあるプリントがバサッ、と宙に舞うが気にしない。
 そこへ、
「大丈夫? 小萌先生」
 と声をかけられた。
「あ、姫神ちゃんですかー」
 姫神秋沙。昔とある事情で上条当麻に助けられ、今は同じ学校に通っている女の子だ。
 彼女は、ホームルームの時間に配ったアンケートの束を抱えている。小萌先生はガバッと慌てて起き上がると、自分の机にスペースを作った。
「これ。そこに置いていいのかな?」
「はいー、ご苦労様ですー」
 姫神は言われた通り、指定された場所にプリントを置いた。

 本来なら用事を終えたので、そのまま去るべきなのかもしれない。しかし、自分が声をかけるまで気付いてくれない程悩んでいた姿がどうしても気になった。
その原因はおそらく……、
「上条君のこと?」
「えぇ、こんなことは今まで一度もなかったのでー……」
 姫神はなんとなく想像できた。
 きっと彼はまたとある事件に巻き込まれたのだろう、と。
 姫神はあの白いシスターと違って、帰りを信じて待つタイプだ。以前にも同じような事はあったが、ボロボロにはなったものも彼は帰ってきた。

 だから、姫神にやれる事と言えば無事戻ってくれるのを祈るだけ。おそらくは病院から帰ってくる気がするが……。
 もっとも、それはもちろん小萌先生も同じように感じているに違いない。
「先生は。不安?」
「もちろん不安ですよー。もしかしたら怪我を負っているのかもしれないのですから」
 それでも、やっぱり心配なのには違いない。そうでなかったら姫神もわざわざ聞く必要性がないのだから。
 ならば、と。
 姫神は小さく頷いた後、
「きっと。どこかでまた女の子を助けているのかな」
「むっ、それはライバルが増えてしまいますねー」
 ピタッ、と金縛りにあったかのように姫神の体が止まる。
 しばらくして、その口が開く。
「先生。それはどういうことですか?」
 一方の小萌先生は、そんな姫神の反応に対してニヤニヤと笑みを浮かべると、
「ごまかそうたってそうはいかないのですよー。先生は姫神ちゃんの味方なのですよー」
「別に。私は上条君に対してなんの感情ももっていないから」
「むっ! もっと自分に素直になったほうがためになりますよー!」
「もってないって言ったらもってない」
 何で意地はるんですかーっ! とブーブー文句を言う小萌先生を見て、姫神は小さく笑う。

(これで大丈夫かな?)

 不安なのには違いない。だけど信じなければ何も始まらない。
 そう、きっとなんとかしてくれる。自分の時と同じように。
 窓から外の景色を見る。
 ザーザーと激しく降る雨は、もう止んでいた。
(上条君のことだから。きっといい仲間と一緒に頑張っているんだろうね)
ファイト、と姫神は心の中で呟いた。



 フーケとアンリエッタ、そしてウェールズのコンビネーションは完璧と言えた。

 声をかけることなく、それぞれ最善の方法を互いに取り合う。アンリエッタが敵の魔法の迎撃に集中し、ウェールズの攻撃にフーケが援護をする形。
 一見普通な戦術であるかもしれないが、シンプルがゆえに隙がない。攻撃、援護、防御、とバランスがよい属性であるからだ。
 しかし、ルイズ達は違う。雨が降って来たせいもあり、キュルケの魔法の威力が半減した。
 さらにはアンリエッタの盾が強化されたせいで、ルイズやタバサの魔法も突破する事ができない。
 つまりは、苦戦をしいられたのだ。
「どーするの!? このままじゃ……」
 しかし、一方的にやられてるわけではない。相手の攻撃魔法がウェールズだけ、という事が幸いし何とか拮抗状態を保っている。
 が、それも時間の問題であるのも事実。常に攻められているという感覚が、重圧が彼女達にミスを与えるかもしれない。
「なにか……なにかいい手ないの!?」
「ウェールズを倒すのが最優先」
 ルイズの問いかけにタバサが簡潔に答える。まずは相手の攻撃手段を潰す。しかし、逆を言えばそれしか方法がないのだ。
 しかし、
「だけどあいつはゾンビなんでしょ!? ダーリンの右手以外で倒せる方法なんてあるの!?」
 キュルケの言った通り、彼は不死身なのだ。こちらが放つ魔法を直撃させたとしても、相手は平然と立ち上がってくるだろう。
 彼を触れる事で倒せる少年はワルドと戦っている。そちらからの援護はないと見て取ってもおかしくない。
「なにも倒さなくていい。杖を吹き飛ばせばいい」
「そうするにはどうすればいいのよ!?」
「まだ……わからない」
「じゃあどうするのよ!」
「難しい。あの布陣を崩す第三者、もしくは新たな魔法が必要となっていく」
 すなわち、アンリエッタの盾を打ち破るなにかか、人数差で一気におすべきという意味であろう。
「第三者って……トウマは無理だし来るわけないじゃない! 新しい魔法だってそんなの無理に決まってるじゃない!」
「だから、難しい」
「なっ……そ――」
「ルイズ! 今は仲間割れしてる場合じゃないでしょ!」
 タバサの異常なまでの冷静な態度に、もう少しで怒鳴り散らそうなルイズをキュルケが落ち着かせる。

 瞬間、敵の攻撃が再開された。


 ドゴッ! と、地面から勢いよく槍が射出される。タバサはそれを予知していたのだろうか、素早く冷気の壁を形成する。
 ガァン! と土と氷がぶつかり合い、どちらも粉々に砕け散った。
 細かくなった残骸を吹き飛ばしながら、轟ッ! と烈風が吹き荒れる。
 キュルケが負けじと炎の嵐を作り上げる。雨のせいで威力は下がるが、魔法のランクを上げればまだ優勢にもっていける。
 炎が風を巻き込みながらアンリエッタ達に襲いかかるが、水の壁の前には無力と化してしまう。
「ルイズ! あんたも援護しなさいよ!」
 今の一連の流れで戦いに参加しなかったルイズに、キュルケが怒鳴る。
「ちょっと待って!」

(なにか……なにかあるはず……!)
 ルイズは始祖の祈祷書のページをめくり続けていた。
 最初のエクスプロージョンが書かれたページ以外、ずっと白紙が続いている。しかし、

 それがありえないのだ。

 もしエクスプロージョンだけが虚無唯一の魔法であったらわざわざ本にすることはない。そうじゃなくても、こんなに厚い本にしなくても問題ない。
 つまりは、この本にはまだ魔法が隠されている。それが流れを変えることのできる新しい魔法かはわからない。
 しかし、それに賭けることは悪くないはずだ。
(ない、ない、ない……)
 めくってもめくっても白紙のまま。その間にもキュルケが叱ってくるが気にかける余裕はない。そして後少しで終わりそうになるその瞬間、
 あった。

 エクスプロージョン以外の、新しい魔法がそこにはあった。

「ディスペル・マジック……? 解除……。これなら!」
 その魔法の意味と可能性を信じて、ルイズは二人に声をかける。
「ねえ!」
「なによ! 用が済んだら早く戦ってよ!」
 キュルケが叫びながらも炎の熱で迫り来る土の矢を溶かす。
「あるのよ! 新しい魔法が!」
 新しい魔法という言葉にタバサが反応する。
「それはあの布陣を崩せるの?」
「わからない。けど可能性はあるわ! でも詠唱に時間がかかるの……」
「なら問題ない。全ての精神力を防御にまわせば時間は稼げる」
 サッと、自然な動きでタバサが二人の前に立つ。ルイズとキュルケはそれぞれやるべき事を見極め、詠唱を始める。

「あなたのその魔法を信じてみる」
自分より大きい杖を、タバサは強く握りしめた。



(くそ……考えろ……)
 眠気などとうの昔に吹き飛んだ当麻は、ただ己の拳だけを信じていた。
 距離は五メートル弱、まずは間合いに入らないとただの動く的である。拳を握って追う当麻に対し、ワルドは無理に近づかずに後ろへ下がりながら杖を振るう。
 途端、魔法が発動する。
 瞬ッ! と風の刃が勢いよく当麻よりやや右へと通りすぎていく。敵の意図はわからず、当麻はそのまま走り続けた。
 ギギギギギ、と。
 森という字の通り、幾多の木が当麻に襲いかかるように倒れ込んできた。
「!?」
 一瞬とも呼べる間に、当麻は考えを巡らせる。
 体の重心は完全に前方、下手に足を止めてしまったら巻き添えにあうかもしれない。左右もダメだ。縦に長い木が横から迫ってくるがゆえに、危険度も高い。

 ならば、

(前に……)
 三方向の逃げ道を封鎖された今、残りは一つしかない。降り注ぐ範囲よりも外へと逃げ込むだけだ。
(動きやがれ! 俺の足!!)
 恐怖感に足がすくむことなく、逆にいつも以上の力を足へと踏み込み、爆発するかのように跳躍する。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!」
 当麻のいた場所に、ズシンズシン! と次々木々がなだれてくる。
 しかし、後ろはもう気にしない。
 その先にワルドがいるからだ。
 が、
 気付いた時にはもう遅かった。
 ワルドも同じように当麻の懐へと一気に突っ込んできたのだ。
「な……」
 対応にワンテンポ遅れる。そのワンテンポが攻撃も回避も防御も不可能にさせる。
「遅い」
 ドゴッ! と、当麻の鳩尾へと拳を叩き込んだ。体内にある酸素が吐き出されて、吐き気が後一歩のところまで迫る。体がくの字に曲がり、足が地面から離れる。そこへ、

 追い打ちをかけるかのようにワルドの魔法が炸裂した。

「ゴフッ……!?」
 空気で作られた打撃魔法なのか、そのまま数メートル後方へと吹っ飛ばされる。
 体の至る所が悲鳴を挙げ、倒れた木に衝突した。ビキビキと嫌な響きが背骨から聞こえてくる。
 手を地面につき、口の中にたまった苦い味を吐き出した当麻はワルドの方を見上げる。
(ダメだ……このままじゃ……)

 勝てない。

 その単語を振り払うかのように当麻は思考を切り替える。つまり、どうすれば攻撃を与えられるか、だ。
 ワルドは近距離の技に遠距離の技、両方を備え兼ねている。近距離、しかも魔法が使えない当麻にとっては圧倒的に相性が悪い。


 当麻はちらっと自分の左手にあるルーンの文字を見た。
 竜王の顎。これさえ具現化できれば一気に場の状況をひっくり返すことができる。
 しかし、それはこのルーンの文字が読めたあの日だけのこと。不幸にも発動したのはその日だけ。これに頼っても意味がないのは確かである。
(なんかねえのか!? せめて対等に戦えるなにかいい手が!)
 思いながら、再び駆ける。
 幻想殺し以外なにも能力がないことを知って、
 決して届かない拳を振るって、
 少年は考える。
 自分の思っていることが現実に起こるまで、
 少年は考える。



「はっ、あんたが他の二人を守るほどそっちには余裕があるのかね!?」
 フーケが愉しそうに笑い、魔法を放つ。タバサ達を中心点にするように、全方向から土の銃弾が射出される。
 それに加え、ウェールズが雷の槍を放つ。全包囲型と一点集中型の合わせ技だ。
「…………」
 しかし、タバサは臆することなくそれに対処する。
 自分の背丈より大きい杖を存分に振るい、呪文を紡ぐ。一瞬とも呼べる間に魔法は完成する。

 ルイズが魔法を完成するまで耐えればいいのだ。耐え切れば勝ち、耐え切れなかったら負け。わかりやすい勝敗である。
 逆を言えば耐え切れば勝てるのだ。そこに精神力の節約という概念は存在しない。
 タバサ達を囲むように風の渦が小さく形成されたと思ったと同時、
 轟ッ! とそれは一瞬にて巨大な竜巻へと成長した。
 土の銃弾が一瞬にて巻き込まれ、雷の槍も一カ所に穴を開けただけで、すぐになかった事にされる。
 タバサが覚えている魔法の中で、攻撃そして防御にも使える最高クラスの物である。
 後はこの竜巻が消えないよう精神力を与え続ければよい。残った不確定事項は、自分の精神力が尽きる前にルイズが先に詠唱を完成するかどうかだけ。
 ―――のはずだった。
 竜巻、といっても魔法で創られた代物。内側にいるタバサ達はちゃんと外側の様子も見る事はできる。
 そこには……、

 ウェールズとアンリエッタが同時に呪文を詠唱していた。

 それも、別々にというわけではない。まるで、二人が一つの呪文を詠唱しているようだ。
 二人の周りに水でできた竜巻が徐々に大きくなっていく。
 本来できるはずのない水と風の六乗。
 王家の中でもほんの一握りしか使えないヘクサゴン・スペル。


 詠唱が長くなるに従ってさらに大きくなっていく。地面には二人のトライアングルが六芒星となって現れている。
 瞬く間にそれはタバサの竜巻よりも巨大に膨れ上がった。
 おそらく、これを防ぐ術はないだろう。
「ちょ……、ちょっとどうするのよ! あんなの防ぎきれないわよ!」
「……一時撤退」
 さすがにあれは防ぎようがない。理屈うんぬんよりもまず不可能だ。己の経験から得た結論は、迅速に行動へと起こす。
 まずは竜巻よりも高い高度へと逃げ込むため、シルフィードを呼ぶ。それに加えて絶対的な防御を誇った竜巻をタバサは解除する。もちろん、警戒を怠るつもりはない。
 風の勢いが止み、景色がはっきしと見えてくる。

 瞬間、森の中から三体の等身大ゴーレムがタバサ達を、上空からグリフォンがシルフィードを襲いにかかった。

「……ッ!」
 タバサとキュルケははすばやく魔法を放ち二体撃破するが、続けて詠唱している間にゴーレムの拳がタバサを捉えていた。
 ドゴッ! と、タバサの体が何メートルも先にある森の中へと吹っ飛ばされる。
「タバサ!?」
 キュルケの放った魔法が三体目のゴーレムを粉砕し、慌ててタバサのもとへと近寄ろうとするが、
「させないよ!」
 僅かな時間で精巧なゴーレムを作り上げたフーケがそれを制止させる。新たな土の槍がキュルケの足を止めさせた。
 反撃と言わんばかりの炎球を放つが、先に張られたアンリエッタの水の壁が行く手を阻む。
 上空のシルフィードも予想外の敵、グリフォンに逃げるだけで、とてもじゃないがこちらを助ける余裕はない。
 アンリエッタとウェールズによるヘクサゴンスペルである水の竜巻は、既に見上げる形になるほど大きくなっていく。
 ルイズの詠唱はまだ終わらない。このままではルイズの呪文が完成する前にすべてがおしまいだ。
 タバサも気絶したのだろうか姿を表してはくれない。
 そして自分自身はフーケの相手。しかも相手に防御魔法を敷かれている以上勝ち目はほとんどない。
 そう、絶対絶命であった。

 なぜその言葉が口から出たかキュルケにはわからなかった。
 助けが欲しいから?
 自分が死にたくなかったから?
 そんなのはわからない。
 だけど、
 自分じゃどうしようもないから、
 自分じゃこの流れを変える事ができないから、
 叫ぶ。
 他の誰でもない。たった一人の少年の名前を。

「助けて! トウマ!」




 声が聞こえた。
 助けを呼ぶ声が、
 自分を求めてくる声が、

 気付くと、当麻は全ての考えを捨てて駆け出していた。

 目指すは声の持ち主、キュルケの所である。
 背後から「なっ……」と驚く声が聞こえたが気にしない。
 走る。ただ、走り続ける。
 今まで対峙していた敵に背を向けるという行為が、どれだけ無謀なのかは当麻もわかっている。
 しかも、こちらは満身創痍で走る速度は万全の状態の時よりもかなり遅くなっている。
 そう、
「貴様には失望したぞ幻想殺し」
 ワルドに追いつかれるのは当然である。
 声が聞こえた瞬間、当麻は雨のせいで柔らかくなっていた土の部分に足を踏み入れた。足がもつれて前に転びそうになる。
 同時、ワルドの杖に纏っている風の刃が当麻の背中を切り裂いた。
「……ガァァァァァァァァああああああああああああッ!!」
 体内の組織が全て断ち切れていく感触をえてから一秒後、ようやく熱を帯びた痛みが爆発した。

 しかし、当麻は倒れない。

 そのような半端な覚悟であったらまず敵に背を向けない。
 自分を求めてくれた言葉に応えるため絶対に諦めない。
 だって、嫌だから。自分が何も出来ずにこのまま見捨てることが。
 自分を信じて、自分を頼った言葉を裏切るなどあってはならないのだから。
「うぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお!」
 たとえぶざまな恰好でも、
 たとえ痛みに襲われて上手く走れなくても、

 走る。走る。ただ、走る――!

 しかし、敵は待ってくれない。
「なるほど、斬るよりかは突くほうが効果的だな」
 あくまで冷静に、しかしどことなく遊ばされているように感じられる。
 当麻はちらっと後ろを見る。そこには余裕の笑みすら浮かべているワルドの姿があった。
(くそっ! よけることができるか!?)
 広範囲斬撃ではなく、一点集中型の突き。タイミングと狙う場所さえわかればなんとかやり過ごす事はできるはず。
 相手が油断してるとわかっている今だからこそチャンスがあるのだ。


 しかし、それが難しいのだ。
 一歩間違えれば死亡、いやしないところで結果は変わらない。
 さらにいうならば、ワルドを連れてくのだ。仮にたどり着いたとしてもさらに不利な状況になってしまうかもしれない。
 それでも、それでもだ。
 当麻は走る。一秒でも早く、たどり着くために。
 だから、
「これで終わりだ幻想殺し!」
 当麻は最後の最後まであがく。
「うぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!」
 神に見放された男は、決して神に頼むような事はしない。
 地獄のような不幸に何度遭遇しても、それを常に乗り越えていく強運を持っている少年は、
 自分を信じて、体を屈ませて態勢を低くした。
 瞬間、

 キィン! と金属と金属がぶつかり音が響いた。

「なんだと!?」
 それはワルドにとって予想外であった。いや、当麻にも同じ事が言えた。
 第三者の介入、絶対起こりえない奇跡(幻想)。
 が、当麻はそれが誰か知っている。思わず振り返って、視界に入り込んだその後ろ姿を忘れたわけがない。
「はっ、」
 自然と笑みが零れる。不謹慎だと押さえようと思うと余計に表情へと表れる。

 ワルドと当麻の間には、青銅でできたヴァルキリーが立ち塞がっていた。

 いたのだ。一緒に戦ってくれる仲間が、まだいたのだ。
  もう、キュルケとは目と鼻の先であった。

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