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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • とある魔術の使い魔と主-22

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

とある魔術の使い魔と主-22

最終更新:2009年10月11日 16:26

匿名ユーザー

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  • とある魔術の使い魔と主


「一時停止」
「一時停止、アイ・サー」
ウェールズの命令に掌帆手が復唱した。

当麻達一行は、ニューカッスルの王党派しか知らない港へ向かう事になった。
あの後、アンリエッタから授かっている手紙をウェールズに渡した。読み上げてる途中、彼女が結婚する事に驚き、一度こちらに確認を求めたが、取り乱す様子はなかった。
そして、彼女から貰った手紙を返す事になったのだが、あいにくそれはニューカッスル城にあるという。というわけで、こうして向かっている途中なのである。
軍艦『イーグル』号は、敵に気付かれぬように大陸の下に潜り込む道筋を辿る。
雲の中を突き進み、大陸の下に出ると、辺りは真っ暗になった。陽の光が大陸によって遮られたのだ。
しかし、「地形図を頼りに、測量と魔法の明かりだけで航海することは、王立海軍にとっては、なに、造作もないことなのだが」と、ウェールズが言った通り、
座礁する事なく、目的地にへとたどり着いた。
そこは頭上に黒々と穴が開いている部分、おそらくあの上がニューカッスル城の港なのだろう。
ウェールズの命令で、『イーグル』号は裏帆を打つと、暗闇の中慣れた手つきで水兵達によって帆をたたみ、ピタリと穴の真下で停船した。
「微速上昇」
「微速上昇、アイ・サー」
再び命じると、今度は『イーグル』号が穴に向かって上昇していく。後ろから当麻達が最初に乗っていた『マリー・ガラント』号が続く。
ワルドがそんな様子に、感心したかのように頷く。
「まるで空賊ですな。殿下」
「空賊なのだよ我々は、子爵」
ウェールズが笑って答えた。

穴に入り、上昇し続けると、頭上に明かりが見え始めた。そこに吸い込まれるような感覚を当麻は覚えた。
光が近づいてき、暗闇に慣れていたせいか思わず目をつむる。
再び開けた時には、艦は目的地ニューカッスルの秘密の港に到着していた。
そこは真っ白い発光性のコケに覆われた、巨大な鍾乳洞の中であった。到着する事を知っていたのか、岸壁の上には大勢の人が待ち構えた。
『イーグル』号がそこに近づくと、一斉にもやいの縄が飛んだ。水兵達は、それを掴むと素早く艦にゆわえつける。
最後の微調整を人間によって行われ、車輪のついた木のタラップががらごろ近づいてきて、艦にぴったりと取り付けられた。
ウェールズは先にルイズ達を艦から降ろす事にした。
タラップを降り、久しぶりの地面の感触を得る。そうはいっても、ここは浮遊大陸なのだから地面と呼べるかは微妙である。
すると、背の高い年老いた老メイジが近寄ってきた。そしてウェールズの労をねぎらった。
「ほほ、これはまた大した戦果ですな。殿下」
老メイジが顔をほころばせ言っているのは、『イーグル』号の後ろにある『マリー・ガラント』号の事である。
「喜べ、パリー。硫黄だ。硫黄だ!」
どばぁ!! とウェールズの叫びと同調するかのように、周りの兵士達がスタジアムみたいに大声で爆発する。
「おお! 硫黄ですと! 火の秘薬ではござらぬか! これで我々の名誉も守られるというものですな!」
老メイジが突如泣き始めた。
「先の陛下よりおつかえして六十年…………」
パリーと呼ばれた老メイジと、ウェールズが話し合っている。
彼らは負け戦だとわかっているのにも関わらず、戦う気だ。
そんな様子を見ながら、ルイズは当麻に話しかける。
「敗北するのをわかっているのに戦うの?」
「らしいな……」
二人にとっては不思議な事である。負けるとわかる戦をする必要性が彼らにはわからない。
「死ぬ……んだよね?」
死ぬという言葉が震えている。ルイズの顔が少し強張っていた。
当麻は何も言わない。沈黙は肯定であるとルイズは感じたのか続ける。
「どうして?」

当麻は困った。何か答えなければならないのには違いないのだが、なんて答えればいいかわからない。
戦争を体験した事がない当麻にとってはさっぱりである。
隣にいるルイズにも聞こえない程小さくわかんねぇよと呟く。
すると、タイミングよくパリーと呼ばれた老メイジがこちらに話しかけてきた。
「これはこれは大使殿。殿下の侍従を仰せつかっておりまするパリーでございます。遠路はるばるようこそこのアルビオン王国へいらっしゃった。
 たいしたもてなしはできませぬが、今夜はささやかな祝宴が催されます。是非とも出席くださいませ」

ルイズ達はウェールズから手紙を貰う為、彼の私室へと向かった。
部屋に入った時、一瞬違う部屋だと錯覚を覚えるほど平凡な部屋であった。
木で出来たベッドにテーブルと椅子が一組ずつ、とてもじゃないが皇太子の部屋というイメージが感じ取れない。
ウェールズは椅子に腰掛けると、机の引き出しを開いた。
そこから小箱を取り出す。今度は皇太子の私物に相応しい、宝石がちりばめられた小箱である。
そして首からかけていたネックレスを外す。よく見ると、その先には小さな鍵がついていた。
その鍵を小さな小箱の鍵穴に差し込む。カチッと鳴り、開いた。蓋の内側にはアンリエッタの肖像画が描かれてある。
「宝箱でね」
ルイズ達が興味津々の様子で箱を見ている事に気付いたウェールズは、はにかんで言った。
中には一つだけ、手紙が入ってあった。状況から察するに、これが王女の手紙のようだ。
ウェールズはそれを取り出すと、愛しそうに一回口づけした後、ゆっくりと読み始めた。
何度も何度も読まれたのか、手紙は見るからにボロボロであった。
ウェールズが手紙を読んでいる間、静寂が辺りを支配する。
読み終えるのに何分かかったのだろうか? いや、もしかしたら一分もかかっていないのかもしれない。
ウェールズは再びその手紙を丁寧にたたみ、用意して来た封筒に入れると、ルイズに手渡した。
「これが姫からいただいた手紙だ。このとおり、確かに返却したぞ」
「ありがとうございます」

ルイズは深々と頭を下げると、かしこまったように手紙を受け取った。
「明日の朝、非戦闘員を乗せた『イーグル』号がここを出発する。それに乗って、トリステインに帰りなさい」
ウェールズの言葉を耳に入れながらも、ルイズは手紙をじっと見つめていた。そして、何かを決心したような目つきになり、口を開いた。
「あの、殿下……。さきほど栄光ある敗北とおっしゃっていましたが、王軍に勝ち目はないのですか?」
決心したが、躊躇うような口調になってしまった。それだけ重たい内容なのだが、ウェールズはしごくあっさりと、答える。
「ないよ。我が軍は三百。敵軍は五万。万に一つの可能性もありえない。やれる事といえば勇敢な死に様を見せつけてやる事だけだ」
あまりに普通に、現実を突きつけられたルイズは俯く。俯くが、会話は止めない。
「殿下の、討ち死になさる様も、その中には含まれるのですか?」
「当然だ。私は真っ先に死ぬつもりだよ」
当麻は何も言わない。ただ二人のやりとりを見ているだけだ。
そして、ウェールズの言葉に当麻は顔を伏せた。ギリッと奥歯を噛み締め、拳を強く握る。
ルイズは深々と頭をたれて、ウェールズに一礼した。ようやく本題に入り、言いたい事がいえるからだ。
「殿下……、失礼をお許し下さい。恐れながら、申し上げたいことがございます」
「なんなりと申してみよ」
「簡潔に申し上げます。先ほどまでの姫様と皇太子殿下の様子から察するにもしや――――」
「従妹のアンリエッタとこの私が恋仲であった、と言いたいかね?」
ウェールズがルイズが話している中割って入った。その顔は優しく微笑んでいる。ルイズは頷く。
「そう想像いたしました。とんだご無礼をお許してください。してみると、この手紙の内容とやらは……」
ウェールズは額に手を当て、言おうか言うまいか、ちょっと悩んだ仕草をしたあと、言った。
アンリエッタがこの手紙の中に永久の愛をウェールズに誓っている事。それがゲルマニアの皇帝には知られては同盟がならない事。
全てをルイズ達に説明した。
そして、ウェールズの話が終わった瞬間、ルイズはウェールズに熱いっぽい口調で言った――もとい叫んだ。

「殿下、亡命なされませ! トリステインに亡命なされませ!」
ワルドが寄ってきて肩に手を置いた。しかし、それでもルイズは止めない。ここで引いてしまったら話をしてきた意味がない。
ルイズは諦めたくないのだ。
「お願いでございます! わたしたちと共にトリステインにいらしてくださいませ!」
「それはできんよ」
ウェールズは笑っている。ルイズがとんでもない事を言ってきて、どのような表情を浮かべばいいかわからないから笑った、そんな感じだ。
「殿下、これは姫様の願いでございます! 姫様の手紙にはそう書かれていたはずです。私は幼き頃、恐れ多くも姫様のお遊び相手を努めさせていただきました! ゆえに姫様の気性は大変よく存じております!
 あの姫様がご自分の愛した人を見捨てるわけがございません! おっしゃってくださいな殿下! 姫様はおそらく手紙の末尾にあなたに亡命をお勧めになっているはずですわ」
「そのような事は、一行も書かれていない」
ルイズの悲痛な叫びは、無慈悲にも一瞬に切り捨てられた。
しかし、ルイズはまだ退かない。ルイズはウェールズに詰め寄る。
「殿下!」
「私は王族だ。嘘はつかぬ。姫と、私の名誉に誓って言うがただの一行たりとも私に亡命を勧めるような文句は書かれていない」
ウェールズの額に汗が滲み、言い訳している子供のように苦しそうな口調となっていった。ルイズの言う通りなのが目に見えてわかる。
たが、それでもウェールズは嘘を突き通す。
「アンリエッタは王女だ。自分の都合を国の大事に優先させるわけがない」

ルイズは、ここにきてようやくウェールズの意志が果てしなくかたいものを感じた。
アンリエッタを愛するが故に庇っているのだ。周りの人にアンリエッタが情に流された女と思われて欲しくないのだ。
ルイズは肩をがくっと落とす。悔しい。そんな感情がわかるほど落ち込む。
そんなルイズにウェールズは肩を叩いた。
「きみは正直だな。ラ・ヴァリエール嬢。正直で、真っ直ぐでいい目をしている」
ルイズは寂しそうに俯いた。
「忠告しよう。そのように正直では大使は務まらんよ。しっかりしなさい」
ウェールズは微笑んだ。子を送り出すように、優しく、微笑んだ。
「しかしながら、亡国への大使としては適任かもしれぬ。明日に滅ぶ政府は、誰よりも正直だからね。なぜなら、名誉以外に守るものが他にないのだから」
嘘だ。と当麻は思った。それだったら、正直にアンリエッタの手紙の内容を教えるに違いないからだ。しかし、口にはしなかった。
「そろそろパーティの時間だ。きみたちは我らが王国が迎える最後の客だ。是非とも出席してほしい」
ウェールズの言葉に従い、ルイズと当麻は部屋から出た。ワルドだけが居残ってウェールズに一礼した。
「まだ、なにか御用がおありかな? 子爵殿」
「恐れながら、殿下にお願いしたい議がございます」
「なんなりと伺おう」
ワルドはウェールズに自分の願いを語って聞かせた。ウェールズはにっこりと笑う。
「なんともめでたい話ではないか。喜んでそのお役目を引き受けよう」

当麻は一人、のんびりと腰掛けていた。パーティは既に始まっているのだが、輪に入りにくい状況である。
転校生がいきなり他の人の誕生日パーティに招かれたようで、当麻の居心地はあまりよくなかった。
始めは周りの兵士もトリステインの貴族という事もあって、色々料理や酒を勧めてくれた。
最後にアルビオン王国万歳と言って去ってく姿に、当麻は胸が痛かった。
負けるとわかっているのに本当に今を楽しんでいる。明日死ぬとわかっているのになぜ楽しめるのだろうか? 戦争を体験した事がない当麻には、わからない。
ルイズもこの空気に耐えられなかったのか、この場から去ってしまった。ワルドもまた後についていく。
そんな独りぼっちの当麻を見かけたのか、ウェールズは中央からこちらへと向かってきた。
「ラ・ヴァリエール嬢の使い魔の少年だね。しかし、人が使い魔とは珍しい。トリステインは変わった国だな」
笑いながらも当麻の隣に腰掛ける。
「トリステインでも珍しいらしいですよ」
そうなのか? と驚くウェールズに当麻は頷いた。
「ふむ、やはりそういうものか」
感心するウェールズに当麻は尋ねた。
「名誉の為に、死ぬんですか?」
「あぁ、我らの義務だ。それは王家に生まれたものの義務なのだ」
ウェールズは、毅然として言い放った。やはりなにがなんでも死ぬ気なんだろう、と当麻は思った。
それから悩んだ。言うべきかどうか、そして……
「たとえ義務でも、俺は悪いと思います」
当麻は言った。
「大切な誰かに死なれる事の痛みを。大切な誰かが苦しんで、傷ついて、でも自分には何もできなくて、どうしようもないっていう苦しみ」
上条当麻は、それを知っている。
かつて白い病室で、それを押し付けてしまった事があるからこそ、放てる言葉。
「それは焦って、辛くて、苦しくて、痛くて、恐くて震えて叫んで……涙が出る重たい衝撃。そんな重たい衝撃は、誰かに押し付けちゃいけないものだと、俺は思います」
言い切り、二人の間に沈黙が降りる。
わかっている。こんな事を言っても考えを変えるわけがない事を。

だけど、知ってほしい。その苦しみを知ってほしかった。だってその苦しみを知らずに死んでしまっては、アンリエッタが可哀相過ぎる。
そして、ようやくウェールズの口が開いた。
「確かに、君の言う通りだ。その考えは正しいのだと思う」
ウェールズは一旦間を置いた。何か、思い出している様子に見える。
「しかし、私は間違った事をしなければならない。それしかもう道がないのだ」
それも当麻はわかっている。皇太子がトリステインに亡命したら、矛先がこちらに向かってくる。
一を拾い百を失うか、一を捨てて百を手に入れるか、誰だってそんな質問をされたら後者を選んでしまう。
「すみません……こんな事を言ってしまって……」
当麻はウェールズに深々と頭を下げた。そして自分に対しても……
(『誰かが犠牲にならなきゃいけないなんて残酷な法則があるなら、まずはそんなふざけた幻想をぶち殺す!! か)
悔しい。当麻は別世界であるが、高々と宣言したのに……
このざまだ。
戦争が起きれば誰かが犠牲にならなければならない。そんな法則を打ち破るなら戦争を起こさせないといけない。
そんな実力、当麻にはない。ただの喧嘩しかできない当麻にはそんな事は不可能だ。
個々の問題でどうにかできないレベルを、目の前で味わった当麻は衝撃を覚える事しか出来ない。
「いや、謝る事はない。むしろ感謝している。頭を上げてくれ」
ウェールズは当麻の瞳を真っ直ぐに見つめた。
「ただ、伝えて欲しい。ウェールズは勇敢に戦い、勇敢に死んでいったと。そう伝えてくれ」
それだけ言うと、ウェールズは再び中央へと戻っていった。


当麻はもうここにいる必要はなかったので部屋に戻る事にした。
と、廊下でばったりとワルドに出会った。
「きみに言っておきたいことがある」
「なんですか?」
「明日僕とルイズはここで結婚式を挙げる」
え? と、当麻は思った。マテマテ、明日ここは戦場になるんでしょ?
「ここで?」
「あぁ、是非とも僕たちの婚姻の媒酌をあの勇敢なウェールズ皇太子にお願いしたくなってね。
 皇太子も快く引き受けた事だし、式を挙げるのさ。それで君も出席するかい?」
当麻は悩む。というかこんな時に結婚式を行う思考が考えられなかった。
しかしまあこの世界ではいいのかな、と当麻は勝手に納得する。
「観客はいた方がいいって事だよな? 俺でよければ」
「そうか、そう言ってくれて助かる。ではまた明日」
そう言って、ワルドはどこかへと去って行った。

長い廊下を当麻は一人で歩き続ける。
窓から月の光が差し込み、その光がある少女を映し出した。ピンク色の長いブロンドの髪、ルイズである。
彼女は泣いていた。窓からただ月を見て、泣いている。頬を伝わって零れ落ちるのは真珠のようだ。
啜り上げる音が沈黙の中大きく聞こえる。もしかしたらここでずっと泣いていたのか? そんな考えが思い浮かぶ。
と、ルイズは気配を感じたのか、こちらの方へ向いた。気付かれた当麻は、よぉ、と声をかける。
すると、ゆっくりこちらへと近づく。鼻が真っ赤になって顔はぐしゃぐしゃだ。
二人の距離がゼロになった時ルイズは抱きついてきた。
「使い魔の前では泣かないんじゃなかったのか?」
「前じゃないもん。使い魔の顔なんか見えないもん」
そう言って止まらない涙を零し続ける。
当麻は戸惑った。抱き着かれたのもそうたが、なによりかける言葉が見つからない。
あまり深く考えない当麻でも、戦争については考えなければならないのだ。
とりあえず、このままにしておくのが一番だと当麻は感じた。そんな中、ルイズが泣きながらも当麻に尋ねた。
「いやだわ……、あの人達……、どうして、どうして死を選ぶの? わけわかんない。
 姫様が逃げてって言ってるのに……、恋人が逃げてって言ってるのに、どうしてウェールズ皇太子は死を選ぶの?」
「姫様を……守る為だよ」
「なんで死ぬことが守ることになるのよ? ねぇ、なんで?」

これはおそらく、いや絶対ルイズにはわからないだろう。
だから、告げない。
「これは男にしかわかんねぇよ」
「わからないわよ。わかりたくもないわよ。こんな所いたくない。自分の……ひっく、ことしか……考えひっく、ないじゃない」
涙で言葉にならなくなっていた。そんなルイズを、当麻はただ黙って胸を貸すだけである。
何分経ったのだろうか、ルイズはある事に気付き、ポケットから何かを取り出した。
「左腕出して」
「え?」
「いいから早く」
当麻はここで悟った。ルイズが取り出したのは軟膏の入った缶である。中からツンとつく香りがするねっとりした薬。
当麻は左腕を差し出すと、それを指ですくい、腕に擦り込んでいく。
「さっきお城の人に貰ったの。火傷の治療にきく水の魔法薬よ。薬だけはいっぱいあるみたいね。そうよね、戦争してるんだもの」
そう言いながらも丁寧に薬を塗っていく。
やっぱり優しいな、と当麻は思った。普段は厳しいが、いざ心を素にすると他人を思う女の子である。
「なによ?」
自然と口元が緩んでいるのに気付いたルイズは聞いてくる。
「いや、なんでもないよ」
「なによ、言いなさいよ」
「だから何でもないんです。信じてください俺の目を!」
「その目が笑ってたんじゃないの!」
バシッ! と左腕を叩かれた当麻は、悶絶したのであった。

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