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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • ブラスレイター コンシート-01

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ブラスレイター コンシート-01

最終更新:2009年03月04日 19:03

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「ここは、あの世か?」
 それが、この世界での、男の最初の一言だった。



 広い草原で、黒いマントを羽織った少年少女達に遠巻きで囲まれる中、黒い衣服の黒髪の男が、両膝を地につけ背を伸ばした格好であたりを見回していた。
「あんた誰?」
 そんな挙動不審にも見える男に、最初からいたのだろう、桃色がかったブロンドの可愛らしい容姿の少女が声をかける。
 が、その顔は不機嫌さがありありと浮かび、男を見る目は明らかに他者を見下すものであった。
 そして、傍目からも心地良いものではない少女の態度に対する男の態度も、律儀に答える義理は無いとばかりに無愛想に、右目の下に奔る蒼い傷跡のある紅い瞳を向けるだけで無言であった。
「あんた、平民の癖に何よその態度……」
 実際の所、男の表情は元来のものでしかなく、無言の理由も現在の己の状況に混乱して思案しているのが大きい。
 しかし、少女にそんな理由など判る筈も無く、――仮に理解出来たとしても彼女にとっては無言である理由にはなりえないであろう――それは侮辱にしか受け取れない態度であった。
「おい見ろよ、ゼロのルイズは平民を呼び出した挙句に、反抗されているぞ」
 そんな二人を見て、周囲を囲む少年のうち一人の嘲りの声を皮切りに、次々と罵声とも嘲笑とも取れる言葉がルイズと呼ばれた少女に投げつけられる。
 あまりに、あまりにも酷い周囲の少年少女の嘲笑と、それに対抗する少女の悲鳴にも似た甲高い怒鳴り声が、男の耳に痛ましく響く。
 その音は、異民として蔑まれてきた男の境遇を思い出させるものでもあったからだ。
 だが、男が何かを言おうとする前に、目の前の少女――ルイズが、傍らにいた、大きな木の杖を持ち黒いローブを着た頭の禿げた男に怒鳴った。
「ミスタ・コルベール! あの! もう一回召喚させてください!」
 コルベールと呼ばれる男は、どうやら彼らの監督役のような人間らしい。
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか!」
「決まりだよ。二年生に進級する際、君たちは『使い魔』を召喚する。今、やっているとおりだ」
 それからのルイズとコルベールの会話の意味は男の理解の埒外にあるものであったが、少なくとも男の意思は全く無視されているのは間違いなかった。
「あー」
 だから、男はそんなルイズとコルベールに、せめて事情を説明してもらおうと声をかけるが、二人は男の声が聞こえていないように無視をして取り合おうともしない。
 そればかりか、男を無視したまま、コルベールとの会話に決着がついたルイズが、肩を落としながら男をに睨み付けてこう言い放った。
「あんた、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから」
 一方的に突然感謝しろなどと言い出すルイズの姿は男にとって理解の外であった。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・プラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
 理解が追いつかずにどうしたものかと思案する男にはおかまいなしに、ルイズは手に持った小さな杖を振るい、何らかの呪文を口にしながら、唇を男の顔に近づける。
 そのルイズの一連の行動に対し、脳裏で『わけがわからない』と呆れていた男であった。
 が、
「――くぎゅ!?」
 ルイズの唇は、男の唇に届く前に布越しの感触に押し当てられる。
 そう、男の思考は混乱の中にあっても、反射的、むしろ生理的に、手袋をはめた右手でルイズの顔を遮ぎったのだ。
「な、何抵抗してんのよ! こんなことしていいと思ってんの!」
 文字通り『出鼻を挫かれる』ように、鼻頭を男の掌に押し当てる形となった少女が反射的に怒りを露わに甲高い声で怒鳴る。
「何をしようとしたのかはよく判らないが、俺に直接触れるのはやめたほうがいい」
 だが、いや、やはりというべきか、男の言葉に、ルイズは耳を貸すそぶりを見せる事は無い。
 男とルイズの遣り取りが可笑しかったのか周囲から再び嘲笑が巻き起こり、そのせいで激情に駆られたルイズの『平民風情が貴族に逆らうな』といったニュアンスの様々な暴言悪言が飛ばされる中、男は思案する。
 正直な所、相手の事情も理解出来ない上に、目の前の少女は事情を説明しようにも聞く耳すら無い状態だ。というか話を聞いてくれそうな人間すらいそうにない。
 だが、それでも断じて“感染”の危険のある行為を許容できない男は単純<シンプル>に相手が自分との接触をあきらめてくれるであろう一言を口にした。

「――俺は伝染病持ちなんだ」

 確かに、男のその一言は、目の前の騒がしい少女と近くにいた教師の動きを一瞬で止める程に効果覿面ではあった。





「ふうむ、人間……それも伝染病持ちが召喚されるとはのう。で、ミスタ・コルベール。その男の処遇は?」
 セコイアのテーブルに腰掛けた、長く伸びた白い髭と髪を持った老人が、鋭い視線をコルベールに向けて問う。
 コルベールの隣では、召喚した男に対しての怒りをまるで抑えられないルイズが眉を吊り上げながら、ブツブツと男を罵る独り言を口にしていたが、それも仕方ないかと周囲の大人は特に注意する事はなかった。
「はい。男は衛兵詰め所の地下牢に隔離しました。ミス・ヴァリエールの『コントラクト・サーヴァント』に抵抗していたのですが、地下牢への隔離の際は抵抗無く同意してもらいました。むしろ思い返しますと感染を防ぐ為の抵抗だったのでしょう」
 コルベールは、男が『伝染病持ち』だと告げた直後、すぐさまルイズ以外の生徒を学院に帰して件の男を地下牢へと隔離した後、報告と今後の指示を仰ぎに、ルイズと共にトリステイン魔法学院の本塔の最上階にある学院長室に訪れていた。
「その召喚された男の話では、伝染病持ちの血液や体液に直接触れたり怪我をした状態で近接した場合に感染する症状との事ですので、今の所は隔離をしておけば問題は無いかと思われます」
「取り敢えず現状では感染は無いという事かの?」
「彼の言葉を信じるならばですが。念のために、彼の言う潜伏期間である二日において変調が無いか、至近にいたミス・ヴァリエールは自室謹慎としまして、自分もこの報告の後は二日、自室待機としたいのですが」
 コルベールの言葉にオスマンと、部屋の隅の机で黙って話しを聞いていた秘書のロングビルの表情が固まる。
「あ、ちゃんと私とミス・ヴァリエールの周囲には、空気感染を防ぐ魔法をかけていますので、感染の心配はありません。勿論自室謹慎中には部屋に対して感染防止魔法をかけておきますのでご安心を」
 伝染病を治療する為の魔法とそれに伴う秘薬ともなれば相当高価かつ希少なもので、それこそ、その魔法が使える人間すらもかなり限られてくる。
 だが、伝染病の蔓延を防ぐ為の感染遮断の為の魔法というものは、あまり一般的では無いものの、高位の治癒魔法と比べれば比較的低い難度で存在する。
 只、特定分野の専門的な魔法であり、それを使うコルベールはその専門という事になる。
「そうじゃったの、君は――すまぬ。失言じゃったの、ミスタ」
 オスマンが何か言いかけるが、普段のコルベールからは想像できない程の“鋭い”気配が漏れるのを感じると共に、謝罪を口にする。
「いえ、私の方こそ失礼しました……、ミス・ヴァリエールも、ミス・ロングビルも申し訳ありません」
「い、いえ。お気になさらず、ミスタ・コルベール」
 ロングビルは全く予想外の事に驚くものの、すぐに気を取り直す。
「……あ、は、はい……」
 対するルイズは、コルベールのすぐ隣にいたせいもあるのか、先程までぶつぶつ言っていた独り言などピタリと止めており、この瞬間もなんとか返事が出来たものの、怯えた表情がなかなか収まりきれない。
 そんなルイズの姿に、申し訳なく思ったのだろう、コルベールが話を進める。
「あの、オールド・オスマン。ミス・ヴァリエールの進級の件にも関係する、件の男への対応ですが」
「ふうむ、さすがに伝染病持ちとは契約など出来はすまい。始祖ブリミルもその事は許してくれるじゃろう」
 召喚自体は出来たものの、相手は伝染病持ちの平民だ。
 契約の口付けが原因で感染などした日にはヴァリエール家がどのような報復をするか判った物ではない。
 儀式を強行したコルベールや学園の責任者たるオスマンからしてみたら、もしその平民が儀式時に抵抗をしなければ、そして地下牢への隔離におとなしく従わなければ、どのような事態になったのか考えただけでも背筋が凍る思いだった。
「で、その伝染病持ちの男へのこれからの処遇は?」
「はい。伝染病持ちである彼が召喚されたという事は、何処かに彼が住んでいた地域で伝染病が流行っていた可能性があるという事です。ですので、王宮から専門の部隊を派遣してもらう為にも、王宮への報告を許可が欲しいのです」
 そう告げるコルベールは、顔に苦悶の色が浮かぶのを隠し切れないでいた。
 ハルケギニアにて、伝染病への対応法は中世ヨーロッパのものとそう大差は無い。
 確かに、先にも述べたように、伝染病を治療する魔法と秘薬というものはあるにはあるし、貴族の子息達を預かる学院だけに、それだけの実力を持つ水メイジも常在しているが、それも“種類が特定できれば”の話で、当然、コルベールは感知魔法を男に使ってみたものの、確かに何らかの感染症を患っている事実までしか判明できなかったのだ。
 となると、魔法による治療が不可能な場合の対処はおのずと限られてくる。
 それは、これから失われるであろう人々の命への哀れみもあったであろう。
 だが、伝染病という単語が、コルベール自身の過去の罪の傷跡に触れていた所も決して少なくは無い。
「そうじゃな。流石に放置するわけにもいかぬからの……ミス・ヴァリエールには気の毒な事じゃが、不幸中の幸いかもしれんの」
 この部屋で唯一、コルベールの苦悶の意味を理解出来るオスマンは溜息を漏らす。
「伝染病を放置すれば、被害が拡大して多大な犠牲が出る恐れがあります。仕方ありません。それに、確かに不名誉な事ではあるものの、これで再召喚を行う事は出来るわけですから……」
「それはどういう事ですか? 再召喚は使い魔が死なない限り――」
 ルイズは教師達の言葉からその意味を理解“してしまい”思わず口に出してしまう。
 傲慢な貴族の例の洩れない、いや、公爵家の三女であるが故に輪をかけて気位の高いルイズではあったが、それでも“死”という言葉と意味に恐れを感じずにはいられなかったのだ。
「ま、まさか……つ、使い魔を殺すという事…ですか?」
 ルイズのストレートな言葉を濁すようにコルベールが口ぞえをする。
「不名誉な事になるのは申し訳ないと思っておりますが、これはミスや国民の為でもあるのです。それに、幸いまだ使い魔の契約は済んではおりませんから、“使い魔を死なせた”事にもならないかと」
 詭弁なのは口を開くコルベール自身が承知している。それどころか先刻は『神聖な儀式だ』と儀式続行を強制した身だけに、己の言葉に苦笑も禁じえない。
 だが、いくらなんでも生徒を伝染病に感染させる様な行為を強制するわけにはいかない。
「……」
 “死”
 それもこちらの都合で男に突きつける、あまりに一方的なそれに、先ほどまで男への怒りばかりが占めていたルイズの感情が急激に冷える。
 その中で、ルイズは件の男について一度考える。
 男は死の可能性を理解せずに自身が伝染病持ちである事を告白したのだろうか?
 いや、『コントラクト・サーヴァント』を拒否したのも、地下牢への隔離にあっさり同意したのも、彼自身既に納得している事だった。
 ということは、恐らく数日のうちに、自分が殺され遺体も焼かれる事になるのさえも納得済みなのかもしれない。
 そう、“仕方ない事”なのだ。
 そもそも、ハルケギニアにおいて伝染病持ちという事は、悪魔に取り付かれたも同然であり、それを放置する事こそ問題だ。
 思い返せば、彼は無礼な平民ではあったかもしれない。だが、それ以上に献身的とも言える人物だったのだと、ルイズは思う。
 それ以外にルイズにとっては、もう一度使い魔を呼びなおせるという特例が出てきた事による安堵感もあった事も否めない。
 だからこそ、心に少しの余裕と落ち着きが生まれたルイズは、数日のうちに失われるであろう男の命を哀れむ事が出来た。
「……判りました。お心遣い感謝します」
 ルイズはオスマンとコルベールに頭を下げた。
 更にルイズにとって幸いだったのは、男の『伝染病持ち』の事実が、目の前のルイズと近くにいたコルベールのみに聞こえたものだった事だ。
 そうでなければ今後、ルイズに悪魔のごとき二つ名がつけられていたかもしれない。
 貴族、それも名高いヴァリエール家三女である彼女にとって、それは間違いなく今彼女につけられている不名誉な二つ名より更に酷いものになったであろう。
 だが、そんな男のさりげない気遣いまでは、流石にルイズが気づく事は無い。
 せいぜい思い出したのは、他の事を優先しすぎて、結局男の名前をも聞いていなかった事だった。
 それも、今のルイズにとって幸運だったのかもしれない。

 しかし、その時のルイズは知る由も無かった。
 彼女にとって最も不幸だった事は、召喚してしまった男は別の意味でも“悪魔憑き”と呼ばれた存在だという事だった。








 壁の天井と側面の間の通気口から漏れる月光以外、一切の光源の無い地下牢。
 冷たい石床に敷かれた藁に横たわりながら、先程ルイズに召喚された男は自分の身に起きた出来事を思い返し、自分なりに状況を整理していた。

 自分が『伝染病持ち』だと宣告した後、自分から距離を取って癇癪を起こしながら何やら怒鳴り散らす少女の姿に、それも仕方ないかと割り切りながらやっと会話に応じてくれるようになったコルベールといくつか言葉を交わした。
 だが、幾度か言葉を交わすにつれ、致命的なまでに彼らと“常識”が噛み合わない事に男は眩暈を覚る事になる。
 曰く、ここはハルケギニアのトリステイン魔法学院という場所。
 曰く、自分は使い魔としてルイズと呼ばれる少女に呼ばれた事。
 曰く、平民は貴族に絶対服従である。
 そして、この地下牢に入れられるまで目にするのは、妙に時代遅れの代物だった。
 石造りの建物、剣や槍を武器とする衛兵、それから、彼らの言動から垣間見える『貴族と平民』という身分制度意識。
 極めつけは“魔法”という存在。
 まるで、昔に孤児院にいた子供達の為に読んでやった童話のような世界だ。
 いや、人間単体で空を飛ぶ“程度”なら、自分の知識の枠で括る事も出来ない事も無い。
 だが、括っていいモノかどうかは、“科学者”でも、ましてや”魔法使い”ですら無い男が考えた所で正しい解答に辿りつけるわけもなく、意味は無い。
 長年己と共にいた相棒の“少女”ならば解析出来たかもしれないが、いない以上は無いもの強請りでしかなく、やはり意味は無い。
 その中で男の存在はどう映るのか。
 少なく交わした会話のうちに、男の出身地を“平民”の筈の彼に対し、何処か申し訳なさそうに尋ねるコルベールの顔を思い出す。
 言っても無駄だとはなんとなく思いながらも己の出身地を語った時の反応は訝しげなものであった。
 それとなく、伝染病を治療する手段は無いのかと尋ねるが、自身に何かも魔法をかけた後に難しい顔で言葉を濁すコルベールの顔色で、思い浮かぶのは自身だけでなく、己のいる地域を特定し、“処置”をする事。
 男の見立てでは、彼らには“一般的な伝染病”への治療法さえ確立しているとは思えない為、この場合の対処法はやはり殺されて体を焼かれるのだろうと予想する。
 尤も、男の体は死を迎えれば即座に灰に還るので火葬の手間は必要無いのだが。
 そうなれば、コルベールの反応も当然であろう。恐らくコルベールは男が村を焼かれるのを恐れて適当な嘘をついているものだと思ったのだろう。
 どちらにしろ、その点において、これ以上心配しても仕方が無いと男は考える。
 仮にコルベールが男の言う事を理解出来てもその地に行き着くことはまずありえないからだ。
(本当に、ここは一体何なんだ?) 
 こんな所に来てしまった事に何の意味があるのかすらも判らぬまま、自分は殺されてしまうのだろうか?
 だが、それも仕方ないのかもしれない。
 手袋を外し、己の右掌を見る。
 掌に刻まれ、青白い光を微かに放つのは『アンドロマリウスの紋章』。
 ソロモン72柱、序列第72位の悪魔を意味するその紋章は、男が人では無い事を証明する“悪魔の焼印”だった。
 万が一、誰かに己の身に宿る“悪魔”の力が感染する危険を考えれば、このまま“処分”されるのを受け入れるのも、間違った選択では無いかもしれないと思う。
(ここが、死後の世界で、これは俺が受けるべき贖罪なのか……いや……)
 が、それは、自分と同じように悪魔の力に己の体を侵されようとも人の心を失わなかった人達をも否定する事になるのでは無いかと、かぶりを振る。
 そういえばと、コルベールの説明を思い出す。
 自分はあの少女の使い魔になる為に呼ばれたとの話であったが、それに関連して、先程未遂で終わった口付けは本来、使い魔とその主のつながりを作る魔法だった事を聞いて、思わず安堵の溜息を吐いた時の事を思い出す。
 そんなに私との契約が嫌なのかと、顔を真っ赤にして呂律の回らない言葉で怒鳴る少女、ルイズ。
 コルベールに事情を聞いてみると、使い魔との契約が完了しない限り進級が出来ないとの事であり、彼の話し方から、ルイズが色々とワケありなのはなんとなく感じ取れた。
(あの少女には少し気の毒だったか……)
 だが、それでも、断固として自分は拒まなければならない。
 この世界にさえ自分の生きる意味さえも否定されたかのような、今の男に一つだけ救いがあるとすれば……
 コルベールらの話では、『人間が召喚された事』などこれまで聞いた事すら無かったという一点だ。
 ならばせめて、ここにいる“悪魔”は後にも先にも自分一人だけであって欲しいと、男は願わずにはいられなかった。



 だが、それすらも既に、叶う事無い、無知から来る“盲言”でしか無かった。


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