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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • 虚無と金の卵-12

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

虚無と金の卵-12

最終更新:2008年11月17日 21:14

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
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 屋敷の中庭の池に浮かぶ、一艘の小船の上――六歳の頃の自分だけの領地。
 小船遊びなどは、家族の中で自分しかしていなかった。
 ルイズは誰にも見咎められることなく、ただゆらゆらと船に揺られている。

 ルイズの幼少時代――姉や両親に叱られ、小船の上で隠れていたときのこと。
 母の魔法の特訓や叱りの言葉が、途方も無く怖かった。
 小姓や召使の哀れみの目が、痛くてたまらなかった。
 とても怖くて、怖くて、誰にも見つからない小船に逃げ込んで体を丸くしていた。
 この場所に気付いて探し出してくれる人は、いつも優しく、そして頼もしい人だったのだから。

「泣いているのかい、ルイズ」

 ルイズは、声の主を見た。
 つばの広い立派な羽帽子。精悍ながら優しさに満ちた表情の貴族。
 子爵様だ、とすぐにルイズは気付く。
 最近、近所の領地を相続した貴族であり、父が自分の許婚にしようとしている男の人。
 憧れの眼差しで、ルイズはその彼を見つめた。
 泣いて丸くなっていたことを必死に隠し、気丈に振舞う。

「あら、子爵様。いらしていたのね」
「ああ。泣くのはおやめ。僕の小さなルイズ……」

 ルイズには大きすぎる手の平が、優しく頭を撫でる。

「さあ、その足で立つんだ……。もう、僕が手を引いてあげることはないのだから」
「子爵様……? どうしてそんなことを言うの?」

 いつもならば、ルイズの手を取り、優しく父や母に取り成してくれるはずであった。
 だが子爵は、いつもの優しい表情と異なり、大人びた翳りが覆っている。
 ルイズは、ああ、これは悪夢だ、と思っている冷めた自分に気付く。
 何故なら、自分は今、領地の池などに居るはずもなく、こんなに小さいはずもない。
 気付けば涙は止んでいた。自分が泣いていたことすら、忘れかかっていた。

「どうしたの、子爵さま。そんな悲しそうなお顔をするなんて」
「……君にお別れを告げに来た」
「……そんな! どうして!?」

 気付けば、辺りは暗闇だった。前へ進むこともできず、今何処に居るかもわからない。
 自分を離れ、何処か更なる闇へと吸い込まれていく子爵をルイズは見送る。
 追いかけようとするが、小船はまるでぬかるみに囚われた様に決して動かない。
 ルイズはもがき、それでも進まないとわかると声を挙げて叫んだ。

「待って!」
「僕も、君も、やがては大人になる」
「どうしてそんな話をするの!」
「……僕は道を違えてしまった。決して、後を追ってはいけない」

 そして別れの言葉と共に、夢にも終わりが来る。

「……子爵様!」

 ばさり、とルイズは布団を上げて飛び起きる。
 荒い息をつく。服が汗で張り付いて気持ち悪い。
 真夜中も良いところの時間――ルイズは辺りを見回す。
 そこはトリステイン魔法学院の女子寮の自分の部屋で、実家の屋敷であるはずもない。
 そして自分は幼い子供ではなく、魔法学院に通う16歳の学生である、といった至極当然のことを思い出す。

「ひどい夢ね……恥ずかしい」

 子供の頃の夢を見たのは、ルイズにとって久しぶりであった。
 溜息をつき、側の上に置かれたウフコックのベッドに視線を移す。
 ウフコックは鼠の姿のまま、暢気に健やかに眠っている。
 今の気分をウフコックに悟られたくはなかった。
 昔の許婚の人の夢、というだけでも言い訳に困るのだ――ましてや、離れ離れになって涙目になるなど。
 ルイズはしばらく悶々としていたが、ウフコックの安穏とした寝息を聞いている内に平静を取り戻す。
 結局は、遥か遠い昔のことた。
 許婚といっても、家同士が親睦を深めるため、父親達が何気なく交わした口約束に過ぎない。
 ルイズ自身も、それを鵜呑みにして白馬の王子を待つような歳でもない。
 だが、確かに6歳の自分は、彼に憧れていたのだ。

「……はあ……。ま、所詮は夢だけどね。
 でも、何で今さら、子爵様の夢なんか……」

 ルイズは複雑な思いを抱きつつ、窓越しに夜空を見上げる。
 子供の頃に見たときと何の変わりもなく、煌々と二つの月が輝いている。




 フーケを捕縛してしばらくの間、ルイズ達は畏敬の眼差しで見られていた。
 だが当然の如く人の興味は移ろう。
 一月も過ぎた頃には噂に上ることもなく、以前と変わらない安穏とした学生生活を送っていた。
 変わったことがあるとすれば、ルイズがよくキュルケ、タバサと共に行動することが多くなった程度のもの。

 元々キュルケはルイズに突っ掛かることも、あるいはその逆も多かった。だが以前のような刺々しさはお互いに薄らいでいた。
 また、タバサは今までルイズと接することは無かったが、フーケの一件があって以来、仄かな恩義を感じているらしい。
 ルイズが授業中に苦心しているときは手助けに入ることが増えた。
 ――というより、他の生徒からルイズへあからさまな嘲笑が入ったときなど、彼らを威圧し黙らせるようになった。
 あるときルイズはその理由をタバサに尋ねたが、返ってきたのは「礼は返したい」という端的な言葉のみ。
 その解釈――フーケを捕まえようとしていたのにスキルニルに騙されてしまい、その間に事件を解決したルイズに
 恩を返さねば面目が立たない――ってことくらい気付きなさいよ、とキュルケが偉そうにルイズに講釈した。
 それがタバサなりの照れだと気付くのに時間がかかったが、それでもルイズは、タバサの実直な性格にはすぐに気付いた。
 また、タバサはウフコックへ対抗心を抱いているらしく、度々サンクやサイコロ博打を挑んでいた――勝率は2割くらいよ、
 と誰かが嘯く。

「あーあ、せっかくのガリア旅行がおじゃん。ホントつまらないわね」

 キュルケは悩ましげに溜息をつく。
 先日のフーケの一件が起きる直前、キュルケはルイズに魔法勝負で勝利していた。
 戦利品=ウフコックと伴ってカジノで豪遊する権利。
 ――だが目当てのカジノは国の捜査が入ったらしく、今やもぬけの殻。
 そして捜査を恐れた青天井の違法カジノは、鳴りを潜めて開店休業中の状態。
 国の認可を受けているカジノもあらぬ疑いをさけるためか、休業しがちな状態であった。

「……ディーラーのイカサマが暴露されて閉店してた」

 タバサが顔も上げずに呟く。ウフコックだけがタバサの微妙な心の機微に気付いたが、敢えて黙っていた。

「あーあ、穴場だったのになぁ」
「ま、私は構わないけどね」

 と、ルイズがやや安堵したような言葉を漏らした。
「ヴァリエール、人生には娯楽が必要よ?」

 つまんないわね、と言葉を重ね、キュルケはやる気をなくしたように椅子の背もたれに体を預ける。
 授業では風のギドーが“偏在”の呪文を使ったのと、コルベールが怪しげな機械を使ったのが印象的だった程度で、
 ルイズ達はごく普通の座学を受けるだけの日々を送っていた。

「第一、私らが暇なのは学生だからよ? この次期に卒業してたらどうなってたか危ないんだから」
「アルビオン?」 タバサが会話に混ざる。
「そうよ。今は政情が不安定なんだから」
「『レコンキスタ』ねぇ……。革命だ何だ、って騒ぐのはちょっと性に合わないわ」 と、キュルケが興味なさげに呟く。
「火の本質は“情熱”と“破壊”じゃなかったの?」
「情熱が全然足りてないわね。革命って息巻いてるけど、我が身可愛さにこそこそしてる連中ばかりじゃないの」
「ま、それもそうだけど……」
「なあ、レコンキスタとは何なのだ?」
「ウフコックは知らないのね。レコンキスタっていうのはねぇ……」

 レコンキスタ。
 ハルケギニア統一と聖地奪還を目指すアルビオンの貴族派閥――実際はアルビオンの権威の簒奪を目的に、
 王党派と内戦を繰り広げるばかりで、もはや内乱の象徴に過ぎない。
 他国もその飛び火を恐れるだけで、その理念に魅力を感じる者は酔狂な部類と言えた。
 だが、この人が、と思うほどの有力貴族が揃い、意外なほどにレコンキスタには人、資金、武器が潤沢に集まっている。
 またもう一つのレコンキスタの長所。
 王権に不満を持ち、裏で協力する貴族は各国に散ばっていると噂されている。そして、その全貌は常に秘匿されていた。
 故にレコンキスタはアルビオン王家と拮抗するほどの勢力を保ち、一進一退の状況といえた。
 そして、もしアルビオン王家が倒されるようなことばあれば、隣国のトリステインもその脅威に晒されることが
 目に見えている――と、こうした内容を、かいつまんでルイズはウフコックに説明していた。

「高い理想を掲げても利益や利権が絡んで歪み、争っている。難しいものだな」

 ウフコックの悩ましげな言葉に、キュルケが補足する。

「っていより、本当に聖地を目指したいなんて思ってる連中なんてそうそう居ないわよ」
「そうなのか? 君らにとって聖地とは何としても奪還したい場所と聞いているんだが……。
 もっとも俺はブリミル教徒ではないから実感がわからないし、異国の土地を奪うというのは
 理解に苦しむところなんだが……」
「ま、ウフコックにとって見ればそうよね。
 ……敬虔な人に聞かれた困るから口に出して言うべきでもないんだけど」

 ルイズは声を潜めてウフコックに答えた。

「たしかに『エルフから聖地を奪還せよ』っていう教えがあるわ。まあ実現できるのなら、ブリミル教徒としてすべきだと思う。
 ……でも、聖地奪還のための聖戦を本当に必要としてる人なんて、そうそう居ないわ」

「むしろ聖戦が発動されるたびに湯水の如く金と命を使って、それでもサハラのエルフに勝てないんだから、
 そんなの勘弁してほしいっていうのが一般的な感想ね」 と、キュルケが付け加える。
「ふむ……そういうことか。確かに、凄惨で痛ましい闘争に付き合わされるというのは避けたいものだ……」

 などと、国際情勢について語っていたが、こんな堅い話で年頃の女性3人が盛り上がるはずもない。
 虚無の曜日に王都にでも遊びに行きましょう、などとキュルケが提案し、タバサ、ルイズも乗ってきた。
 コルベールが教室に飛び込んできたのは、丁度そのときあった。
 仰々しい正装にあからさまなカツラをつけて揺らしつつ、教室の壇上に駆けていく。
 生徒の失笑を買いつつも気にせずコルベールは大声を張り上げた。

「本日はトリステイン魔法学院にとって、まことによき日であります!
 恐れ多くも、先の陛下の忘れ形見、アンリエッタ姫殿下が、本日ゲルマニアのご訪問からのお帰りに、
 この魔法学院に行幸されます!」

 突然の報告に、教室がざわめいた。

「姫殿下に粗相があってはいけません。今より全力を挙げて歓迎式典を執り行うこととなりました。
 よって、本日予定されている授業はすべて中止。生徒諸君は正装して門の前に整列すること。
 諸君が立派な貴族に成長したことをお見せする絶好の機会ですぞ! 御覚えがよくなるよう、杖をしっかり磨いておくこと。
 よいですな!」

 教室中が緊張と沸き立つような空気に包まれる。
 ウフコックは、ルイズのマントを引っ張ってたずねた。

「ルイズ、そんなに凄いことなのか?」
「そうよ! アンリエッタ姫殿下……この国を背負って立つ人が、来るんですもの!」

 だが、ルイズの感じていた喜びは、皆と違っていた。
 栄誉に預かることに目の色を変えているのではない、より別種の、大きな喜びを感じていた。




 アルビオン魔法学院を目指す壮麗な馬車の一群。
 その馬車が進む街道には大勢の人が詰めかけ、多くの歓声を送っている。
 見送られる馬車に飾られた金・銀・プラチナのレリーフ――トリステイン王家を示す紋章。
 ゲルマリアへの行幸から帰途に着く途中の、アンリエッタ姫殿下の一行であった。
 その馬車の一つ。外の歓声とは裏腹に、中では陰鬱な空気が空気が立ち込めていた。
 年若い少女と、四十過ぎの痩せぎすの男が、眉間に皺を寄せて話している――どちらも共に、トリステインの国政に深く関る者。 
 馬車ならば密談にも都合が良い。
 護衛隊も外であり、もし音を拾おうとする間者が居ても、馬の駆ける音、車輪の軋みが話し声を掻き消してくれる。

「ゲルマニアの王族にも、例の物が配られたようですな。証拠が次々と上がっているようです」

 痩せぎすの男――この国の実質的な最高権力者、マザリーニ枢機卿が目の前のアンリエッタに語る。
 四十過ぎのはずではあるが、帽子から覗く髪は全て白髪で、肌にはずいぶん皺も多い。
 もし初見ならば、間違いなく十は年上に見られたことだろう。
 前陛下、つまりアンリエッタの父が倒れ、政治を一身に背負ったが故の結果だった。
 そして今も疲労の篭もった、しゃがれた声で目の前の少女に話しかけた。

「内容についても仔細に検分致しました。ゲルマニア、トリステイン双方、全く同じ内容でありましたな」
「では、やはり本物というのですか……?」

 麗しいドレスに身を包んだ可憐な少女――トリステインの姫殿下、アンリエッタ。
 今の彼女の表情は疲労に満ち、そして哀れなほど青ざめていた――外の歓声など何も聞こえぬかのように。

「まだわからぬところはあります。事実と比して欠けている部分や、あるいは囮として上がっているものも、
 あるかもしれません。ですが、信憑性が大きく上がったことには違いありません」
「そんな……では彼らが、レコンキスタというのですか……」

 苦りきった表情を隠しもせず、マザリーニは言い放つ。

「認めざるを得ませんな。銃士隊や密偵を放ちましたが、それらしき証拠も上がりつつあります。
 ワルド子爵を始め、魔法衛士隊の数人が、レコンキスタです」
「ああ……まさか、こんなことがあるなんて……」
「彼らの名が書き綴られたレコンキスタの構成員の名簿……我々はそれを手に入れたということです」

 マザリーニの深い溜息――統治者の懊悩。

「認めざるをえないのですね……」
「ですが、出所は未だ信用なりません。誰が、どのような意図で各国にこれを配ったのか、全くの不明です。
 レコンキスタに離反者が出たのか、それとも全く別の出所か、あるいは罠か。見極める必要があります」
「それは確かにそうです……ですが今は何より、国内のレコンキスタの対応を取らねば」
「その通りです。ワルド子爵を筆頭に、レコンキスタの構成員には既に追っ手を放ちました」

 深々と、アンリエッタもマザリーニに続いて溜息を付く。

「そうですか……わが国からレコンキスタの人間が出たことは、遺憾に堪えません。ですが、これでアルビオンの方も……」

 アルビオン、と自分で発言し、アンリエッタの頭に一つのことが浮かび上がる。
 声を漏らしそうになるほど臓腑に冷たいものが走る。
 だがアンリエッタは理性でもってそれを抑える――目の前のマザリーニに気付かれても危うい。

「王党派も活気付くでしょう。逆に、レコンキスタの足並みが乱れることは確実です。
 調査を進めれば、レコンキスタの資金源や間接的な協力者を締め上げ、トリステインに飛び火することも防げるでしょう。
 ……姫?」
「え、ああ、そうですわね……」
「今からが正念場というものです。決して付け入る隙を見せてはなりませんぞ?」
「ええ、大丈夫ですとも……」

 かすれるような声になったのを自覚しつつ、アンリエッタは答えた。
 マザリーニは、アンリエッタの様子は旅の疲労と名簿の衝撃によるものと思ったようだ。
 少なくともワルド子爵は、アンリエッタの厚い信頼を受けた、腹心に近い存在であったのだから。
 アンリエッタが恐らく始めて味わう裏切りの味――その衝撃はどれだけだろうかとマザリーニは思う。

「……ふむ、長旅でお疲れのようですな。トリステイン魔法学院への訪問は取りやめに致しますか?
 できれば王宮の貴族に悟られぬよう、何事も無かったかのように振舞っておきたかったのですが。
 ……体調が優れないならば無理にとは申しません」
「い、いえ。是非向かいたいですわ。王宮に戻る前に、秘密裏に事を進めましょう。
 ……それに、まだ政治の色に染まっていないメイジの卵を見れば、心も癒されるというものです」
「それもそうですな……」

 外の歓声が空々しく聞こえるほどに、アンリエッタの表情は苦悩に翳っていた。
 雅やかな馬車は、懊悩と陰謀の重みに揺られている。

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