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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • ゼロのロリカード-58

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのロリカード-58

最終更新:2010年04月12日 23:45

匿名ユーザー

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  • ゼロのロリカード

 アニエスは後ろ腰に、マントの裏に隠していた"トミーガン"を左手で引き抜く。
それはジャッカルとカスール銃があるからと、アーカードに貰い受けたものであった。

 瞬時に照準をドゥドゥーへと合わせると、躊躇なく引き鉄を引く。
吸血鬼の肉体は短機関銃を片手でも全く反動を感させず、さらにブレも起こさず集弾させる。
発射された弾丸はドゥドゥーの体躯を容赦なく貫通する――――――。
――――――筈であったが、しかしドゥドゥーは・・・・・・倒れない。よくよく見れば、出血もしていなかった。
弾丸は貫くどころか皮膚で止まり、ポロポロと地面に落ちていく。
ドゥドゥーの笑みが見え、同時に口元が動いた。アニエスは再度トミーガンを撃つ。

 ドゥドゥーの詠唱によって、杖に『ブレイド』が纏われる。
大上段に構えた杖は青白く光りながら膨れ上がって、巨木のような大きさの刃となった。
撃ち続けられる無数の銃弾の一身に受け止めながら、ドゥドゥーは一気に駆ける。

「ッッ!!」
アニエスは剣の柄を握っていた右手を離すと、すぐにアンリエッタを抱えてながら右方向に跳ぶ。
ドゥドゥーは普通の人間とは思えぬ速さで間合いを詰め、ただ単純に、力任せにブレイドを振り下ろした。

 銃が効かなかった動揺。ありえないほどのブレイドの大きさ。一瞬で距離を詰めてきた速度。
そしてアンリエッタを守らねばならぬという焦り。アンリエッタを庇う動作。

 幾重にも要素が重なった結果・・・・・・アニエスは反応が遅れ、間合いをも見誤った。
「ぐっ・・・・・・」
左腕が動かない。持っていたトミーガンと共に肘から先が破壊され、骨は粉々に血が流れ出す。
血を飲んでいない吸血鬼の不完全さ、そして昼間であることも起因し、再生には時間を要しそうだった。


 ドゥドゥーは軽々とブレイドを構え直す。大きく抉られた地面がその威力を物語っていた。
「あーーー、壊れちゃったか。なんか珍しい銃だから欲しかったんだけど・・・・・・」
壊れて鉄塊と化したトミーガンを見ながら、ドゥドゥーは軽口を叩く。

「陛下、お離れ下さい」
アニエスの言葉に、アンリエッタはすぐに二人から距離を開ける。
ジャネットが目を見張っている以上、そのまま逃げることは無理であった。
それでも戦闘域から離れること自体は、ジャネットも二人の闘争の過激さがわかっているのか、別段止めはしなかった。

「にしても凄いな!!女王さんを庇ってなかったら、間違いなく完璧に躱してただろう?」
「何者だ・・・・・・」
ドゥドゥーの言葉を無視してアニエスは逆に問う。その一言に尽きた。
今まで戦ってきたメイジとは、明らかに一線を画している。
普通ならば・・・・・・最初の銃撃で簡単に、確実に終わっていた。しかしそれを耐えたのだ。
弾丸は間違いなく命中していたのにも拘わらず、至って平然としている。
そして常軌を逸したブレイドと、一瞬の踏み込み。どれもがメイジのそれではない。

「君は"メイジ殺し"らしいね、けれどメイジったって色々いるんだ」
ドゥドゥーはフフッと笑いながら、得意気に講釈をする。

「素早く動くのに魔法なんか必要ない。魔力は全て、攻撃に振り切ってこそ一流。
 小細工なんか必要ない。平民が使う銃なんかにやられてるようでは話にならない」


 ドゥドゥーはブレイドを右脇構えに、刀身の長さを隠した。
待ちの姿勢――――間合いに飛び込めば、たちまち両断されるだろう。
否、そのブレイドの太さはもはや両断ではなく、圧潰というレベル。

(いずれにせよ喰らえば・・・・・・)
・・・・・・ただでは済まない。それは流血する左腕が証明している。だがそれでも――――――。
「進まねば、道は拓けん」
アニエスは無意識に呟いていた。そして大地を全力で蹴る。
   真横に薙がれる大ブレイド。アニエスは顔が削れんばかりに地面へと屈んで突進する。
吸血鬼の反応速度と身体能力で、強引に捻じ伏せる。
アニエスのマントはブレイドに巻き込まれボロボロになるも・・・・・・それだけだった。
風圧と土埃を無視し、間合いに入ったアニエスは右手で剣を抜き打つ。
吸血鬼のスピードとパワー。人間の胴体など、簡単に真っ二つにするほどの勢いの斬撃。

 剣がバラバラに折れる破砕音と手応え。同時に切り返されるドゥドゥーのブレイド。
アニエスは瞬間的な反応で後ろへ跳躍し、至近距離に対応する為にリーチを短くしたブレイドの間合いから逃れる。
と、ドゥドゥーのブレイドの動きが止まる。その位置は、刃とアニエスを直線上に結んでいた。
リーチの短くなっていたブレイドは、そのまま元の巨木のような長さに戻る。
急激に伸びたブレイドは、後退しつつあるアニエスに勢いよく突き刺さった。


 衝撃でアニエスは吹き飛び、二転三転しつつ起き上がる。
「っがァ・・・・・・」
「ッ痛ゥ・・・・・・」
アニエスとドゥドゥーは揃って呻いた。

 ドゥドゥーは自身への『硬化』によって、斬撃を防いだ。
剣の強度が耐えられずに折れたものの、アニエスの斬撃は剣が原型を留めずに粉砕したほどの威力。
その衝撃までは殺しきれず、ドゥドゥーの内部にはダメージが残った。

 アニエスにも当然ダメージはあった。
ブレイドの当たった箇所の服は破け、腹の部分は爆ぜたような傷口の様相を呈している。
それでも体は動く。勢いの乗ったブレイドではなく、伸ばしただけのブレイドだったのが幸いした。
普通の人間であったなら終わりであったろうが、吸血鬼を戦闘不能にするほどの攻撃力には足りない。

「強い・・・・・・強いなぁ、こりゃ全力で掛からないとちょっとヤバいかもね」
そう言うと、ドゥドゥーは懐から取り出した壜の蓋を片手で器用に開け、中身を一気に飲み干した。


(・・・・・・ドーピングか?)
アニエスの眼光が鋭くなる。
もはや得物は無い。残るは己の肉体のみ。だがそれこそが最大の武器でもある。

 ドゥドゥーは雄叫びをあげた。次の瞬間にはブレイドの大きさが倍に近く膨れ上がった。
しなる鞭に纏われた巨大ブレイドは、さながら大蛇の如く。
ドゥドゥーはブレイドをその場で振り回し暴れ始める。

 縦横無尽に軌道を描くブレイドは、ドゥドゥーの周囲を空隙なく埋める。
そのまま距離を詰め、突っ込んでくる暴蛇。
伸びたブレイドの届く間合いに入ったと見るや、自在にアニエスへと襲い掛かる。

(剣筋がッ・・・・・・)
――――――見えない。
それでも勘だけを頼りに回避行動を取った。ギリギリのところをブレイドが通っていく。
周囲一帯の空気を巻き込みながら吸収しつつ、同時に圧縮した空気塊を開放し続けているかのような圧迫感。
吸血鬼のスペック任せに強引に逃げて、瞬時に詰められた間合いが開く。
ダメージは無い。が、ドゥドゥーは再び暴蛇を纏いつつ、二撃目に移ろうとしていた。

 アニエスの思考が回る。たった一度の攻撃で、危険過ぎると全身が総毛立ち理解する。
こちらから攻撃しようにも、ドゥドゥーのそれは攻防一体の型で近付けない。
かと言ってカウンターを狙おうにも、ドゥドゥーが攻撃してくる瞬間を見極めるのも至難。
攻撃時のタイミングを測れない上に、その通るだろう軌跡も読めない。
あまりに無軌道過ぎる暴蛇ブレイドは、吸血鬼の基礎能力による予測すらも許さない。

 このままではジリ貧だと認識する。
敵の魔力切れや味方の増援を期待するほど後ろ向きではない。
「そうだ、隙がないなら・・・・・・」
アニエスは自身に言い聞かせるかのように言う。


 回避の為に後ろに飛び退いていた慣性とは逆方向に、ドゥドゥーの方へと反転する。
「作ればいいッ!!!」
アニエスは叫ぶ。無いものは作れば、何も問題はない。

 ドゥドゥーは完全に待ちの態勢に入っていた。
暴走しているように見えて、理性はしっかりと残っているようだった。
既に武器のなくなったアニエスが、間合いを詰めてこられない為の防御姿勢。
相手から突っ込んできてくれるならば好都合だと。勝手に自滅してくれると。
そういったドゥドゥーの思惑がありありとわかるが、それでもアニエスは躊躇わない。
ブレイドで埋め尽くされた、攻防一体の剣の結界に飛び込む。

 アニエスは少しだけ再生し、僅かながらに命令が聞くようになった左腕を動かす。
そして右腕は単純に引き絞る。奇しくもそれはアーカードの必殺の貫手と重なった。
アニエスは真っ直ぐ相手へと跳んだ。その体躯を回転させて螺旋を描き、さながら弾丸の如く。

 表面積を限りなく狭くし、ブレイドの嵐に左腕を突っ込んで、ほんの少しだけ軌道をずらした。
そのまま肉体を犠牲にしながら全身を捻じ込み、己をドゥドゥーまで到達させる。
ギャリギャリと体の芯まで削られていくような感覚を無視し、前へ、ひたすら前へ。
そして残った右腕を全力で放つ。ただ力一杯に。他のことなど知ったことかと。一心に心臓を狙い穿つ。

 一瞬だけ鉄のような皮膚に止められるような感触を味わい、刹那の後に肉を抉る感触を味わう。
気付けば・・・・・・暴走していたブレイドは、その動きを止めていた。
見ればアニエスの右手は、ドゥドゥーのどてっ腹を貫いていた。
そこでようやく、アニエスの額から冷や汗が流れた。
己の天運にまで縋るように手に入れた勝利。体をボロボロにして手に入れた勝利。
だがそれでも勝利に違いはない。

「がふっ・・・・・・」
ドゥドゥーが濁った色の血を吐く。
全身の力は抜けるものの、ブレイドの解かれた杖だけは離さない執念。
腹を貫いているアニエスの右腕に引っ掛かったまま、意識を失っていた。

 アニエスはジャネットへと目を向けると、ドゥドゥーを振り払うように投げる。
ドゥドゥーの肉と血が放物線を描きつつ、ドシャリとジャネットの足下へと落ちた。


「すごい・・・・・・すごいわ、あなた」
パチパチと、ジャネットは杖を持ったまま俄かな拍手をする。
アニエスの眼光と、ジャネットの流すような視線が絡み合う。
既に身は削れて血だらけであったが、それでも闘わねばならない。
負ける気も毛頭なかった。

「次は貴様だ」
「・・・・・・いいえ、次は"わたし"じゃない。"わたし達"、よ」
そう言うと、ジャネットは足下のドゥドゥーへと治癒魔法をかけた。
アニエスに貫かれた傷痕が、まるで時間が巻き戻されているかのように再生する。
卓抜した水魔法の使い手。だが、ドゥドゥーの意識までもが回復するわけではない。
さらには血液を大量に失い、すぐにでも戦線復帰など出来るわけはない。と、アニエスは見ていた。

「既にその男は使い物にならん」
アニエスは実際には動きたくても、一気には動けなかった。
機動力は完全に失っていないものの、それでも両足含めてあらゆる箇所にダメージは残っている。
迂闊に飛び込んで、反撃を喰らうのも馬鹿げていた。
そして何よりも、吸血鬼であるアニエスの体は時間が経つほどに回復し、再生していく。
飛び込まずにここで待つことは、無駄ではない。機を待つのも戦術であった。

      ・ ・ ・ ・
「そうね、このままだと使い物にならないわ。まったくドゥドゥー兄さまの遊び癖も困ったもの。
 でも・・・・・・問題ないの。ドゥドゥー兄さまがどれだけやられようと私が治すし、それに・・・・・・」

 ジャネットはさらに詠唱をする。するとドゥドゥーが幽鬼の如く起き上がった。
「"人形"にしちゃえば良いんだもの」
アニエスは絶句する。ドゥドゥーの意識は回復していない。
ただ傀儡と化してそこに立っているのだ。同時に巨大なブレイドをもう一度杖に纏う。


「ドゥドゥー兄さまは他の兄達と違ってかなり抜けてるから、"人形"にしたことも気付かれないだろうし」
ジャネットの命令通りに動く傀儡。連携の良さなど今更論じるまでもない。

「私も戦います」
いつの間にかアニエスの傍まで寄っていたアンリエッタが言う。
「いえ、大丈夫です・・・・・・お離れ下さい」
大丈夫などと言った根拠はない。むしろ敗色は濃厚だろう。
ドゥドゥーとジャネットは揃って進み出ている。アニエスの再生はまだまだ終わっていない。
だからと言って、女王陛下の御身を敵の害意に晒すわけにはいかない。

「女王は殺しちゃ駄目よ、兄さま。同じように"お人形さん"にしてあげなくちゃいけないんだから」
ジャネットのそれは、人形遊びする幼い少女のそれ。
操られるドゥドゥーには聞こえていない。しかしそれでも言い聞かせるように、一人で演じている。
一見すると無邪気にも見えるが、どうしようもないほどの邪気。

 アニエスは無手のままに構えた。ジャネットを殺す。それが最善の策。
ドゥドゥーをいくら攻撃しても、治され操られ続けるだけ。
何よりも、今の体でもう一度ブレイドの結界に飛び込むのはリスクが大き過ぎた。
ジャネットを速やかに殺し、操作する者が死ねばドゥドゥーも解放されるやも知れぬという淡い願望。
当然ながら術者が優先して狙われるだろうことは、ジャネットとて注意を払っているだろう。

 だがそれでも征く。選択肢は一つしかない。逃がしてくれるほど甘くもない。


 一触即発なその時・・・・・・、空気の流れが変わったのを感じた。
間断なく、衝撃音と共に小さな旋風のような風が周囲を包む。
咄嗟に起こった風圧に、アニエスはアンリエッタを無意識に護るように立っていた。
   しかし敵の攻撃かと思ったそれは・・・・・・違っていた。
ジャネットとドゥドゥーが揃って地べたに倒れていて、アニエスは沈黙する。
まるで地面に吸い込まれたかのうように。
まるで見えない天井によって、圧し潰されたかのように。
まるで一帯の重力だけが、突如異様なまでに強くなったかのように。

 二人の襲撃者はうつ伏せに地面にめり込み、完全に沈黙していた。
「・・・・・・!?」
「・・・・・・??」
アニエスとアンリエッタはそれぞれ疑問符を浮かべる。
「何が・・・・・・起こったのでしょうか・・・・・・?」
アンリエッタは首を傾げ、アニエスは敵性戦力二人が気絶しているのを確認すると周囲を見渡す。

 と、地面に大きな影が出来た。
アニエスは見上げて空を凝視する。味方なのか、敵なのか。
そんな杞憂はどこへやら、無防備に、そして軽やかに、その人物は目の前へと降り立った。


◇


 ティファニアは落ち着いた心地だった。
マチルダはダミアン以外の刺客を警戒し、子供達には怯えが伝染している。
それでも確信と言える信頼が、ティファニアの心を満たしていた。
アンデルセンにルーンが刻まれているわけではないが、それでも確かな絆を感じる。

 子供達をその腕に抱きながら、心配を取り払うように「大丈夫」と言い続ける。
アンデルセン神父が過去の話をしてくれたことはない。聞いても教えてはくれない。
アーカードとの殴り合いや、アーハンブラ城で助けてくれたこと。
荒事に慣れ、時に修羅と見紛うほどに、猛々しく殺意を振り撒く様相。
   きっと自分には想像がつかない人生を送ってきたのだと思う。
そして恐らくは・・・・・・その神父こそが、本来の姿なのだろう――――――。
――――――だけど知っている。悪鬼のような神父とは別の側面を。優しい皆の父であるその顔を。

 それも紛れもなくアンデルセン神父であり、自分達にとっての真実である。
そしてそれを裏切ることを・・・・・・アンデルセンは決してしない。
だから、何事もなかったかのように・・・・・・いつもの優しい神父は、すぐにでも帰ってくる。
これからも・・・・・・ずっと、私達を見守ってくれる。


 ふと、ティファニアは何かに導かれるように、その場に立った。
そしてゆっくりと歩を進め、玄関の扉を開く。
「・・・・・・おかえりなさい」
陽光を背にしたアンデルセンの笑顔を迎え入れる。
「えぇ、ただいま」
眼鏡をクイッとあげ、アンデルセンは答える。

「ごめんなさい、まだ食事の準備はしてないの」
「構いませんよ。・・・・・・そうですね、どうせなら今から一緒に作りましょう」
ティファニアは満面の笑みで応え頷いた。


◇


「あっはっはっは、派手にぶっ壊れたなァ」
シュレディンガーは辺りを歩き回る。
元あった荘厳な大聖堂は跡形もなく、瓦礫が散乱し荒れたその一帯。
それはあまりにも惨憺たる光景だった。
そして最後っ屁を放った、ジャックとかいう人間は塵一つ残っていない。

「大尉にもいいストレス解消になったかな。うんうん、"手引き"した甲斐もあったってもんだ」
すると、埋もれた瓦礫の一角が持ち上がり、大尉が立ち上がる。
その肩口には・・・・・・最後の爆破によって撃ち出された銀散弾による傷が残り、コートを血で染めていた。

(へぇ・・・・・・大尉に傷を残すなんて、なかなかだったんだね)
シュレディンガーは素直に驚きを見せた。あの人間、称賛の一言である。

 大尉は傷を気にした風もなく、丁寧に下のものを抱え上げた。
「あっ・・・・・・生きてたんだ」
シュレディンガーが呟く。それはヴィットーリオであった。
普通なら間違いなく死ぬ規模の爆発であったが、大尉に庇われたおかげで重体ではあるが一応死んではいない。
それでもすぐに処置をしなければ、間違いなく死ぬだろう。


 大尉は指笛を吹いて風竜を呼ぶ。
すぐにヴィットーリオを風竜に乗せると、黙ったまま意思疎通をして風竜に向かって頷く。
風竜はゆっくりと空へと飛び上がり、ヴィットーリオを気遣いながら飛んだ。

(どっか、水メイジのところにでも運んだのかな・・・・・・?)
爆発をわざわざ身を挺して庇った大尉はまさに忠犬。
我儘気儘な猫である自分とは大違いだった。

(まっでも、まさかヴィットーリオに危害加わるとは思ってなかったけどさ・・・・・・)
大尉の遊び相手に丁度良いと思っていた。
万に一つも大尉が負けるとは思わないし、守られるヴィットーリオも同様だ。
本来であれば大尉にもヴィットーリオにも傷一つつけられず、惨敗して死ぬ。
その予想を覆したあのジャックは、天晴れと言う他ない。

「大尉~どうしますー?アーカード達のところ行きますかァ~~~?」
シュレディンガーの言葉に大尉はかぶりを振った。
  「そう・・・・・・、じゃあ僕は適当に見物してくるね」
シュレディンガーはそう言うと、視界から消え去った。
一人残された大聖堂跡で、大尉は一人佇み続ける。


 人間にしては、かなり強かった。
だがそれでも足りなかった。渇きは幾許かは満たされたがそれだけだ。
数多の不死の化物として、死にたがりの戦争犬として。
素晴らしい闘争の果てに、打ち倒されて死ぬという渇望。

 ――――――あの夜明けの日のように、万願成就の一夜の夢のように。
いつか・・・・・・死ねる日が、来るのだろうか。

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